JIS C 2814-1:2009 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第1部:通則 | ページ 2

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a) 単線接続用については,接続できる単線の直径
b) より線及び可とう導体接続用については,接続できる導体の断面積
3.9
定格絶縁電圧 (rated insulation voltage)
耐電圧試験及び沿面距離で参照する部品,器具,又は機器の一部分の電圧。
3.10
定格電流 (rated current)
製造業者が器具に指定した電流。
3.11
空間距離 (clearance)
二つの導電性部分の間の空気を通じての最短距離。
3.12
沿面距離 (creepage distance)
二つの導電性部分の間の絶縁物表面に沿っての最短距離。
3.13
周囲温度 (ambient temperature)
接続器具と,もしあれば,その外郭を取り囲む空気の温度。
3.14
温度上昇 (temperature rise)
試験中の部品の,もしあれば,その外郭もまとめての,試験仕様に定められた負荷の下で測定した温度
と周囲温度との差。
3.15
多回路端子器具 (multiway terminal device)
共通の絶縁架台上に互いに絶縁して置かれた数個の端子からなる接続器具で,使用者が1個以上の端子
からなる接続器具を作るために分割できるもの。
3.16
未処理導体 (unprepared conductor)
切断し,端子に挿入するためにその絶縁を一定の長さにわたり除去した導体。
注記 端子に挿入するために形状を整えた又は端部をまとめるためにより線をねじった導体は,未処
理導体と考える。

4 一般事項

  接続器具は,通常の使用ではその性能に信頼性があり,かつ,使用者又は周囲に危険を与えないように
設計,製作しなければならない。
適否は,規定するすべての試験を行って判定する。

5 試験に関する一般事項

5.1   この規格による試験は,形式試験である。
5.2 特に規定のない限り,サンプルは引き渡されたまま通常の使用状態のように取り付け,周囲温度20
±5 ℃で試験する。

――――― [JIS C 2814-1 pdf 6] ―――――

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5.3 試験は,箇条の順序に従って行う。
5.4 特に規定のない限り,すべての試験用に3個のサンプルを提出し,すべての試験に合格したとき,
この規格に適合する。サンプルの一つだけが,組立又は製造の過失によって試験に合格しなかった場合,
その試験及び試験結果に影響を与えたかもしれないその前の試験を繰り返し,またその後の試験を別のセ
ットのサンプルで要求される順序で実施し,そのすべてが要求事項に適合しなければならない。
注記 申請者は5.4に規定するサンプル数とともに,一つのサンプルが不合格になったときに要求さ
れることがある別のセットのサンプルを提出してもよい。試験所は,それ以上要求することな
く,追加サンプルを試験し,更に不合格が発生した場合だけ不合格とする。追加のサンプルが
同時に提出されない場合,一つのサンプルの不合格によって当該試験に不合格となる。

6 主要特性

6.1   接続器具の定格絶縁電圧の推奨値は,交流及び直流125 V,250 V,300 V,400 V,500 V,600 V,
690 V,800 V,1 000 V及び直流1 500 Vである。
6.2 タイプ1の標準定格接続容量は,0.2 mm2,0.34 mm2,0.5 mm2,0.75 mm2,1 mm2,1.5 mm2,2.5 mm2,
4 mm2,6 mm2,10 mm2,16 mm2,25 mm2及び35 mm2である。
タイプ2の標準定格接続容量は,φ1.6 mm,φ2.0 mm,φ2.6 mm,0.5 mm2,0.75 mm2,1.25 mm2,2 mm2,
3.5 mm2,5.5 mm2,8 mm2,14 mm2及び22 mm2である[JIS C 2811の5.2(定格適合電線)参照]。
6.2A 標準定格電流は,7 A,12 A,15 A,20 A,30 A及び50 Aである(タイプ2だけに適用する。)。
6.3 周囲温度40 ℃を超えるものには“T”マークが必要である。
推奨値は55 ℃,85 ℃,110 ℃,140 ℃及び200 ℃である。他の値を用いるときは,5の倍数とする。

7 分類

  分離構成単位としての接続器具は,次のとおり分類する。
7.1 端子数による分類
− 単端子器具
− 多端子器具
7.2 機能による分類
− 接続器具
− 分岐器具
− 接続及び分岐器具
7.3 感電に対する防護による分類
− 非防護器具
− 防護器具
7.4 固定手段による分類
− 固定手段なし(位置は,接続相手の導体の剛性だけによって確保される。)
− 固定手段付き(位置は,ねじ,レール支持具若しくは類似の附属手段,又はそれ自体の固定手段によ
って確保される。)
7.5 接続器具使用の最大周囲温度(定格温度)による分類
− 周囲温度40 ℃以下用“T”マークなしの器具
− 40 ℃を超える周囲温度用“T”マーク付の器具

――――― [JIS C 2814-1 pdf 7] ―――――

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7.6 有害な水及び湿気の浸入及び固体の異物に対する防護手段による分類
分類のIP記号については,JIS C 0920参照。
7.6A 接続する導体による分類
− JIS C 3664又はIEC 60344に準拠する導体を接続する器具(以下,タイプ1という。)。
− 上記の規格以外の関連するJISに準拠する導体を接続する器具(以下,タイプ2という。)。

8 表示

8.1   主要部分に次の表示を付ける。
a) 定格接続容量のmm2若しくはφ表示又は定格電流のアンペア表示
定格電流だけを本体に表示する場合は,接続できる導体サイズの範囲を取扱説明書などに記載しな
ければならない。
b) 定格絶縁電圧のボルト表示
c) 最大使用周囲温度が40 ℃を超えるときはその温度の℃表示(T)(6.3及び8.3参照)
d) 形式(例えば,カタログ番号)
e) 製造業者又は責任ある販売業者の名称,商標又は識別マーク
f) IP20を超える場合,IPコード
非常に小さい器具で表示を付けるのに十分な面積のないものについては,器具上に示す必要がある
のはd)及びe)の表示だけである。この場合は規定するすべての表示を最小のこん包単位上で確認でき
なければならない。
8.2 多回路端子器具については,必要な表示は少なくとも任意の2個の隣接器具上になければならない。
8.3 記号を用いる際は,次のとおりとする。
V ボルトを表す。
A アンペアを表す。
mm2又は□ 定格接続容量の平方ミリメートル表示
T 周囲温度を表す。例えば,T55。
φ 接続導体(単線)の直径を表す。
8.4 製品上の表示は丈夫で明りょうなものでなければならない。
器具の目視検査及び次の試験によって8.18.4への適否を判定する。試験は,水に浸した布切れで表示
を15秒間手でこすり,次いで石油スピリットを浸した布切れで15秒間こすって行う。これら試験の後に
もまだ表示は明りょうでなければならない。
注記1 モールド,プレス又は彫刻した表示には,この試験は行わない。
注記2 使用する石油スピリットは,ヘキサン溶剤で芳香族成分最大0.1体積比,カウリブタノール
値29,初期沸騰点約65 ℃,乾燥点約69 ℃及び密度約0.68 g/cm3のものが望ましい。

9 感電保護

  感電に対する防護をもつ接続器具は,関連するこの規格群の第2部(以下,第2部という。)に規定され
ている構造のものでなければならず,最小及び/又は最大断面積の絶縁電線を正しく取り付けたときに充
電部に接触できないものでなければならない。
接続器具の締付金具には,それぞれ規定の最小又は最大の断面積の導体か,又は締付金具に適合する最
小と最大との組合せの導体を接続する。

――――― [JIS C 2814-1 pdf 8] ―――――

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第2部において特に規定のない限り,感電防護用附属品付きの接続器具については,次の試験を実施す
ることによって,適否を判定する。
“T”表示付き製品の場合は,接続器具を“T”定格±2 ℃の温度にする。
JIS C 0922による標準試験指を10 Nの力で接続器具の任意の開放部に当て,その全部又は一部が入る場
合は,あらゆる可能な方向に曲げる。試験プローブは,加熱槽から取り出した直後に接続装置に当てる。
適切なランプと直列の低電圧電源 (4050 V) を充電部と試験指との間につなぐ。ワニス若しくはペイ
ントだけで覆われた,又は酸化皮膜若しくは類似の方法で保護しただけの導電部分には金属はくをかぶせ,
使用中に充電部となる部分に電気的に接続する。
ランプが点灯しなければ保護は十分である。

10 導体の接続

  接続器具は,第2部の個別要求事項の関係項目に規定する導体の正しい接続ができるものでなければな
らない。

11 構造

11.1 構造の要求事項は,第2部に規定する。
11.2 締付金具は,導体を確実に金属面間で締め付けるように設計製造しなければならない(関連する第2
部で規定する特定の場合を除く。)。
適否は,目視検査及び第2部に規定する試験によって判定する。
11.3 接続器具は,いずれの導体の絶縁も異なる極性の他の導体に接続された充電部に接触しないで導体
を取り付けられるように設計製造しなければならない。
適否は,目視検査,及び必要であれば接続器具に最も不利な導体又はその組合せを取り付けることによ
って判定する。
11.4 絶縁内張り,防壁及び類似のものは,適切な機械的強度をもち,確実な方法で固定しなければなら
ない。
適否は,箇条14の試験の後,目視検査によって判定する。
11.5 すべての端子を含む通電部分は,装置内に生じる状態の下で,装置の意図する用途に見合った機械
的強度,導電性及び耐食性をもつ金属でなければならない。
適否は,目視検査及び必要であれば化学分析によって判定する。
許容温度範囲内で通常状態の化学的汚染の下で使用したときの,適切な金属の例は,次による。
−銅
− 銅合金 : (冷間)圧延板製部品用には最低58 %,他の部品用には最低50 %の銅を含む合金
− ステンレス鋼 : クロムを13 %以上,炭素を0.09 %未満含むもの
− 鋼 : JIS H 8610に従う亜鉛電気めっきを施したもの。最低めっき厚さは,次による。
・5 μm(ISO供給条件1),通常機器用
・8 μm(ISO供給条件2),防滴及び防まつ機器用
・12 μm(ISO供給条件3),防噴流及び防水機器用
− 鋼 : JIS H 8617に従うニッケル及びクロム電気めっきを施したもの。最低めっき厚さは,次による。
・10 μm(ISO供給条件1),通常機器用
・20 μm(ISO供給条件2),防滴及び防まつ機器用

――――― [JIS C 2814-1 pdf 9] ―――――

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・30 μm(ISO供給条件3),防噴流及び防水機器用
− 鋼 : JIS H 8619に従うすず電気めっきを施したもの。最低めっき厚さは,次による。
・12 μm(ISO供給条件1),通常機器用
・20 μm(ISO供給条件2),防滴及び防まつ機器用
・30 μm(ISO供給条件3),防噴流及び防水機器用
機械的磨耗にさらされる通電部品は,電気めっきを施した鋼鉄で作ってはならない。
湿潤状態では,互いに大きく異なる電気化学的電位を示す金属を互いに接触させて使用してはならない。
適否は,JIS C 6065の附属書Fによって判定する。
注記1 ばね,弾力性部品,締付金具,締め付けねじ及び類似品は,主として通電を意図した部品と
はみなさない。
注記2 通電部へのアルミニウム合金の使用は,IEC 61545に従う試験を必要とする。
11.6 定格接続容量を表示する端子には,その定格接続容量に従って,JIS C 3664又はIEC 60344の5級
の非可とう導体(単線又はより線)及び可とう導体,又は製造業者が規定するとおりの関連するJISに従
う電線の種類,本数及び断面積を接続できなければならない。
定格電流を表示するものは,製造業者の指定電線を接続できなければならない。
適否は,適切な導体を接続し,目視検査によって判定する。
11.7 基板の固定方法は,他のいかなる目的にも利用してはならない。
適否は,目視検査によって判定する。

12 耐劣化性,耐湿性及び固形物の侵入又は水の有害な浸入に対する耐久性

12.1 接続器具は,老化に対する耐久性がなければならない。
第2部に特に規定のない限り,次の試験を行う。
セラミック及び熱硬化性プラスチック材料以外の絶縁物をもつ接続器具は,周囲空気の組成及び圧力の
雰囲気で,換気している加熱槽内で試験を行う。
注記1 換気は,加熱槽の壁の穴を通じた自然循環によって行ってもよい。
サンプルを非“T”表示接続器具用は70±2 ℃,“T”表示接続器具はT+30±2 ℃(例えばT=85のも
のは115±2 ℃)の槽内に7日間(168時間)置く。
注記2 電気加熱槽を用いることが望ましい。
この処理の後,サンプルを槽内から取り出し,室温で4時間以上放置する。
サンプルには,通常又は矯正された視力の裸眼で,付加的拡大なしに見える割れがあってはならず,ま
た,材料が粘着性又はグリース状になってはならない。これは次によって判定する。
サンプルをはかりの一方の皿に載せ,他方にはサンプルよりも500 g重いおもりを載せる。粗い乾燥布
切れでふ(拭)いた人差し指でサンプルを押さえて平衡をとる。
試験後,サンプルに損傷があってはならない。あればこの規格に不適合となる。
12.2 接続器具は,通常の使用で起こる湿潤状態に耐えなければならない。
第2部で特に規定がない限り,次の試験を行う。
試験は,次の湿度処理の直後に箇条13に規定する絶縁抵抗及び耐電圧の測定を行う。
湿度処理は,相対湿度が91 %95 %の空気を含む加湿槽内で行う。空気温度はサンプルを置くことが
できるすべての場所で,2030 ℃の任意の温度値tの1 ℃以内に保つ。加湿槽内に入れる前に,サンプ
ルをtとt+4 ℃との間の温度にしておく。

――――― [JIS C 2814-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 2814-1:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60998-1:2002(MOD)

JIS C 2814-1:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2814-1:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称