JIS C 5381-31:2020 低圧サージ防護デバイス―第31部:太陽電池設備の直流側に接続するサージ防護デバイスの要求性能及び試験方法 | ページ 4

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C 5381-31 : 2020 (IEC 61643-31 : 2018)
6.1.1.5 形式試験のために製造業者が提供する情報
製造業者は,形式試験のための次の事項を提供しなければならない。
a) スイッチング部品の使用の有無(附属書A参照)
b) 想定する続流(5 A以下又は5 Aよりも大きい場合は附属書A参照)
c) 状態表示回路が定格値以下で動作を保証する部品を用いない場合は,製造業者は指定の部品に対する
試験を実施する適切な試験基準を指定する。
d) 分離絶縁回路の絶縁抵抗及び耐電圧
6.1.2 表示
SPDへの表示は,読みやすく,かつ,容易に消えてはならない。ねじ又は交換可能な部品上には表示し
てはならない。
注記 プラグインSPDモジュールは表示のための交換可能な部品とはみなさない。
適合判定は7.3に規定する試験で確認する。

6.2 電気的要求性能

6.2.1  感電保護
感電保護(充電部品に接近できない。)のために,使用目的に応じてSPDを設置した状態で,充電部分
に接触できないようにSPDを設計する。
接近不可能に分類するSPDを除き,取付け及び配線してある通常状態のSPDは,道具なしで部品の交
換をすることができる部品交換後であっても,充電部品には接触できないように設計する。
製造業者の取扱説明書に従って設置した後,指導を受けていない人がSPDの充電部に触れることからの
保護は,少なくともJIS C 0920:2003に規定する保護等級(IPコード)IP2XCの要求事項に適合しなけれ
ばならない。
接地端子と全ての接触可能な導電性部分との間の接続は,低抵抗とする。
適合判定は,JIS C 0920:2003及びJIS C 5381-11:2014の8.3.1に規定する試験の結果で確認する。
6.2.2 漏電電流IPE
PE端子を備えたSPDは,SPDの端子に最大連続使用電圧UCPVを印加し,漏電電流IPEを測定する。
適合判定は,7.4.1に規定する試験の結果で確認する。
6.2.3 電圧防護レベルUP
SPDの測定制限電圧は,製造業者が指定する電圧防護レベルUPを超えてはならない。
適合判定は,JIS C 5381-11:2014の8.3.3に規定する試験で確認する。
6.2.4 動作責務
SPDは,最大連続使用電圧UCPVを印加中,その特性の許容範囲内で,規定する放電電流に対し耐えられ
なければならない。
さらに,電圧スイッチングSPD又は複合SPDは,SPDの定格短絡電流ISCPVまで,続流Ifを遮断するこ
とができなければならない。
適合判定は,7.4.2に規定する試験の結果で確認する。
6.2.5 分離器及び動作表示器
6.2.5.1 分離器
開回路故障モードOCFMのSPDは,分離器(内部若しくは外部,又はその両方)をもっていなければ
ならない。それらの動作は,対応する動作表示器によって表示する。
7.4.3に規定する試験によって検査したとき,それぞれの形式試験中及び形式試験後での分離器の要求性

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能は,表5の形式試験に対する共通合格基準のF,G,H及びJによる。
6.2.5.2 SPDを短絡する手段
短絡故障モードSCFMのSPDは,SPDを短絡するためのSPDの内部手段をもたなければならない。そ
の動作は,対応する動作表示器によって表示する。
6.2.5.3 熱保護
SPDは,品質の劣化又は過負荷による過熱に対して保護しなければならない。
この試験は,電圧スイッチング部品及び/又はABD部品だけで構成するSPDには実施しない。
適合判定は,7.4.3.2に規定する試験の結果による。
6.2.5.4 SPDの故障モード
SPDは,危険な状態の原因とならないように故障し,又はSPDの故障時に予想できるSPD製造業者が
指定するSPDの短絡電流ISCPVに耐えなければならない。
適合判定は,7.4.4に規定する試験による。
この試験は,電圧スイッチング部品だけで構成するSPDの防護モードには適用しない。
プラグインの故障モードがSCFMのSPD(工具なしで交換可能)は,交換中に直流アークによって人的
及び物的損害の可能性があるため,SPD製造業者が指定する適切な分離手段を必要とする。適合判定は,
6.1.1.3 g)の10)の要求事項を取扱説明書に記載していることを確認する。
6.2.5.5 動作表示器
製造業者は,表示器の機能及び動作表示の変化後の動作についての情報を示さなければならない。
動作表示器は,機械的,光学的,音響的,電磁気的などからなる結合メカニズムで連動する二つの部分
(一つは,例えば,プラグモジュールを変更したときにも交換しない。)で構成してもよい。交換しない動
作表示器の部分(例えば,ソケットのベース部分)は,50回以上動作できなければならない。
動作表示器の交換しない部分の結合メカニズムの動作を,SPDの交換する部分の動作の代わりに,例え
ば,分離用電磁石又はスプリングに置き換えてもよい。
用いる表示について適切な他の規格がある場合には,動作表示の非交換部品は,その規格の要求事項を
満足しなればならない。ただし,動作回数は50回でよい。
6.2.6 絶縁抵抗
SPDの絶縁抵抗は,IPE及び感電保護に対して十分なものでなければならない。
適合判定は,JIS C 5381-11:2014の8.3.6に規定する試験の結果による。
6.2.7 耐電圧
SPDのケースの耐電圧は,絶縁破壊及び感電保護に対して十分なものでなければならない。
適合判定は,7.4.5に規定する試験による。
6.2.8 連続直流電流ICPV
SPDのICPVは,SPD製造業者の指示に従って接続し,UCPVを印加した状態で測定する。
適合判定は,7.4.6に規定する試験による。
6.2.9 多極SPDの全放電電流ITotal
適合判定は,JIS C 5381-11:2014の8.7.1に規定する試験の結果による。

6.3 機械的要求性能

6.3.1  取付け
SPDは,取付けに対し機械的安定性を確保できる適切な方法を備えていなければならない。
プラグインSPDモジュールとソケットとの誤った組合せを防ぐため,機械的な表示及び/又はインター

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ロック機構を備えていなければならない。
適合判定は,目視検査による。
6.3.2 ねじ,電流通電部分及び接続
適合判定は,JIS C 5381-11:2014の8.4.1に規定する試験に従い,検査及び試験的な取付けによって確認
する。
6.3.3 外部接続
表2に示す端子及び接続方法は,この規格の要求事項に適合する。
他の端子及び接続方法は,適切な性能を確保するために関連規格に従って試験する。
表2−この規格に適合する端子及び接続方法
端子及び接続方法 関連規格
JIS C 5381-11:2014の7.3.3.1及び8.4.2.1
ねじ端子(ねじ式締付端子)。例えば,ね
じ,ピラー締付け具,スタッド端子
ねじなし端子 JIS C 5381-11:2014の7.3.3.2及び8.4.2.2
平形接続子 JIS C 5381-11:2014の7.3.3.4及び8.4.2.4
口出し線 JIS C 5381-11:2014の7.3.3.5及び8.4.2.5
太陽電池システム用コネクタ IEC 62852
6.3.4 空間距離及び沿面距離
SPDは,十分な空間距離及び沿面距離をもたなければならない。
適合判定は,7.5.1に規定する試験の結果による。
6.3.5 機械的強度
感電保護に関係するSPDの全ての部品は,十分な機械的強度がなければならない。
適合判定は,JIS C 5381-11:2014の8.4.4に規定する試験の結果による。

6.4 環境及び材料の要求性能

6.4.1  一般
SPDは,箇条4に規定する使用条件並びに表3に記載した要求性能及び試験下で満足に動作しなければ
ならない。
表3−環境及び材料の要求性能
要求性能 関連規格
JIS C 5381-11:2014の7.4.1及び8.5.1
外郭による保護等級の分類(IPコード)
耐熱性 JIS C 5381-11:2014の7.4.2及び8.5.2
ボールプレッシャー試験 JIS C 5381-11:2014の7.4.2及び8.5.3
異常加熱及び火災に対する耐熱性 JIS C 5381-11:2014の7.4.3及び8.5.4
耐トラッキング性 JIS C 5381-11:2014の7.4.4及び8.5.5
6.4.2 高温高湿条件下での寿命試験
適合判定は,7.6.1に規定する試験の結果による。
6.4.3 電磁両立性
6.4.3.1 電磁イミュニティ
電子回路を組み込んでいない,又は受動部品(例えば,ダイオード,抵抗器,コンデンサ,コイル,バ
リスタ及びその他のサージ防護部品)だけで構成する電子回路を組み込んだSPDは,一般的に,通常の使

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用状態で予想する電磁妨害の影響を受けない。この場合,イミュニティ試験は要求しない。影響を受ける
電子回路を組み込んだSPDは,JIS C 61000-6-1を参照する。
6.4.3.2 電磁エミッション
SPDが電子回路を内蔵していない又は通常動作時に9 kHzを超える基本周波数を発生しない電子回路を
内蔵する場合,防護動作の間だけ,電磁妨害が発生することにできる。この干渉の継続時間は,マイクロ
秒からミリ秒までのオーダーである。
これらの放射の周波数,レベル及び影響度は,低圧装置の通常の電磁環境の一部分であると認識する。
したがって,電磁エミッションの要求性能は,十分満足すると考え,試験は不要である。
9 kHz以上のスイッチング機能のある電子回路をもつSPDに対しては,IEC 61000-6-3に規定する試験を
実施する。

6.5 特定SPDの設計に対する追加の要求性能

6.5.1  分離した入出力端子付1ポートSPDの定格負荷電流IL
製造業者は,ILを指定する。
適合判定は,7.7.1.1に規定する試験による。
6.5.2 屋外用SPDに対する環境試験
屋外用SPDは,紫外線及び腐食に十分耐えなければならない。
適合判定は,7.7.2に規定する試験及びJIS C 5381-11:2014の附属書Fによる。
6.5.3 分離絶縁した回路をもつSPD
主回路と電気的に分離した回路を含むSPDの場合,製造業者は,回路間の絶縁及び耐電圧並びに製造業
者の指定する関連規格に関する情報を提供する。
3回路以上の場合には,回路の各組合せに関する指定をする。
主回路と分離絶縁した回路との間の絶縁抵抗は,JIS C 5381-11:2014の8.3.6に規定する試験を実施する。
主回路と分離絶縁した回路との間の耐電圧は,7.4.5に規定する試験を実施する。

6.6 製造業者が指定した場合の追加パラメータ最大放電電流Imax

  製造業者がImaxを指定した場合,Imaxの値は,JIS C 5381-11:2014の8.3.3.1に規定する試験に従って,前
の試験で高い残留電圧値を生じた極性で1回だけ試験を実施する。

7 形式試験

7.1 一般

  形式試験は,表4に規定する試験群ごとに3個の供試品について実施する。試験は,各試験群内では表
4に規定する順序で実施する。試験群の試験順序は変えてもよい。端子部の試験は,各構造及び端子の形
について三つの端子供試品に対して実施する(少なくとも三つの同一の端子を備えたSPDはこの供試品の
要求事項を満たす。)。
形式試験の共通の合格基準を表5に示す。
ある供試品が,表4に規定するある試験群中の全ての試験項目の要求事項及び表5に規定する合格基準
を満たす場合に,合格とする。
ある試験群に必要な全ての供試品が適合した場合,SPDの設計は,その試験群に適合とする。2個以上
の供試品が,ある試験群に適合しない場合,そのSPDは,この規格に不適合とする。
1個の供試品が一つの試験に合格しなかった場合,この試験及びこの試験結果に影響を与える同一試験
群の前段部分を,新しい3個の供試品でこの試験を繰り返し実施するが,この場合はいずれの供試品も不

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合格になってはならない。
3個一組の供試品は,製造業者の合意がある場合,次の試験群の試験に用いてもよい。
SPDが,その他の規格によって扱われる製品と一体化した部品である場合,製品のSPD部分が関係しな
い部分に対しては,その他の規格の要求性能を適用する。SPD部分は,この規格の要求性能の一般(6.1),
電気的(6.2),並びに環境及び材料(6.4)に適合しなければならない。その他の規格に従った機械的な要
求性能もこのSPDに適用する。

7.2 試験手順

7.2.1  一般
特に規定がない場合,高圧試験の手順は,IEC 61180-1の規定による。
SPDは,製造業者の設置手順に従って取付け及び電気的に接続する。この設定は,特に指定がある場合
を除き,形式試験手順全体を通して維持しなければならない。外部からの冷却及び加熱を行わない。
特に規定がない場合,試験は自由空間で,周囲温度20 ℃±15 ℃で実施する。
ICPV及びIPEのような静的な直流電流測定の場合,電圧印加後の最初の減少は無視し,及び電圧印加後
30秒よりも早く測定しない。
特に規定がなく,電源が試験に必要な場合,1 Aの負荷電流が流れている間は,試験電圧の瞬時値は,
UtestとUtest−5 %との間に全てとど(留)まらなければならない。
同等の試験結果を確保するため,少なくとも6パルス整流器ブリッジを全負荷条件での最大リップルを
制限するために,用いる。
注記1 6パルス整流器を用いて,この5 %の要求事項を満たすためには追加の平滑用コンデンサが
必要となる。
製造業者が附属ケーブルを添付するSPDを試験する場合,そのケーブルの全長がSPDの試験回路を構
成する。
特に規定がない場合,試験中,SPDを補修又は分解してはならない。外部の分離器は,表4による要求
がある場合,製造業者の説明書に従って外部の分離器を選定し,試験のために接続する。
各防護モードに対して製造業者が指定する全ての試験を実施する。ただし,幾つかの防護モードが同一
回路構成の場合,最も弱い配置となる防護モードに対して,毎回新しい供試品を用いて1回だけの試験を
実施することが可能である。
製造業者が(SPD単独の)ISCPVよりも大きなIPとの正確な協調を達成するために必要な外部SPD分離
器の情報を提供する場合,これらの試験は,この追加の外部分離器を含む組合せで各試験群を繰り返さな
ければならない。
表4によって薄葉紙を用いることを要求する場合は,薄葉紙は,取付面を除き,供試品の各方向に100 mm
±20 mm離して固定する。
注記2 薄葉紙は,薄くて柔らかく強い紙であり,一般的に,破損物を包むために用い,その坪量は
12 g/m225 g/m2である。
形式試験の全体を通して,動作表示器が示す状態は,それが関連する部分の状態を明確に示すものでな
ければならない。2個以上の動作表示がある場合は,例えば,本体及び遠隔監視のための追加の機能など,
各タイプの表示を確認するとともに,製造業者の仕様に適合していることを確認しなければならない。
インパルス試験及び測定に対しては,良好な試験技術が必要であることに留意することが望ましい。こ
れは,正しい試験値の測定及び記録を確保するために必要である。
SPDは,この規格に従った試験条件下で動作したとき,危険な状態になってはならない。

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JIS C 5381-31:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-31:2018(IDT)

JIS C 5381-31:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5381-31:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称