この規格ページの目次
- 6 選定
- 6.1 一般
- 6.2 インパルス耐電圧
- 6.3 SITの定格値
- 7 適用事例
- 7.1 一般
- 7.3 変電所における通信機器用SITを用いたサージ防護の例
- 7.4 通信ビル内の異なるフロアに設置した伝送装置及び交換装置にSITを用いたサージ防護の例
- 7.5 データセンタ内のコンピュータネットワーク機器にSITを用いたサージ防護の例
- 7.6 PoEシステムにSITを用いたサージ防護の例
- 7.7 LANにSITを用いたサージ防護の例
- JIS C 5381-352:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 5381-352:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 5381-352:2020の関連規格と引用規格一覧
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C 5381-352 : 2020 (IEC 61643-352 : 2018)
6 選定
6.1 一般
SITの適用要求事項は,JIS C 5381-351及び被保護システムの仕様に適合しなければならない。
6.2 インパルス耐電圧
SITのインパルス耐電圧は,設置場所で想定するサージ電圧よりも高く選定することが望ましい。定格
インパルス耐電圧の値は,JIS C 5381-351に適合しなければならない。参考情報として電話回線の雷過電
圧を附属書Aに示す。
注記 対応国際規格に附属書Aを引用する記載の脱落があったので,適切な文をこの細分箇条に記載
した。
6.3 SITの定格値
SITの定格値は,JIS C 5381-351に適合することが望ましい。SITの伝送性能は,設置する信号及び通信
線路の信号性能と同じものを選定する。
7 適用事例
7.1 一般
イーサネットシステムのコモンモードのインパルス耐電圧は,IEEE 802.3TMによって2.5 kV及び6 kV
を要求している。SITの適用要件は,JIS C 5381-351及び保護対象のシステムを引用する仕様に適合する
必要がある。
7.2 二つの異なる建物にそれぞれ設置した制御装置及び端末機器を,ES付きSITを用いてサージ防護し
た例
二つの異なる建物間の通信及び信号線を分離するためのES付きSITを用いたサージ防護の例を,図8
に示す。建物間の通信に分離が必要な場合には,制御装置及び端末機器の近くにSITを設置する。図8に
示すように,SITのES及び被保護機器のキャビネットは,各建物に対して等電位になるように接続する。
SITの定格インパルス耐電圧は,通信ケーブルのインパルス耐電圧又は設置場所で想定するサージ電圧よ
りも高いものを選定する。
注記 対応国際規格に図8を引用する記載の脱落があったので,適切な文をこの細分箇条に記載した。
建物1 建物2
S1 SIT P1 P1 SIT S1
制御機器 端末機器
通信・信号線路
S2 P2 P2 S2
E
図8−二つの異なる建物間の通信及び信号線を分離するためのES付きSITを用いたサージ防護の例
――――― [JIS C 5381-352 pdf 11] ―――――
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C 5381-352 : 2020 (IEC 61643-352 : 2018)
7.3 変電所における通信機器用SITを用いたサージ防護の例
変電所における通信機器用SITを用いたサージ防護の例を,図9に示す。複数の中継所から変電所に至
る通信回線では,通信回線用のSITを中継所側及び変電所側に設置する。SITのES及び被保護機器のキャ
ビネットは,各建物に対して等電位に接続する。さらに,高耐圧の通信ケーブルを用いることで,絶縁耐
圧を上げてシステム全体を防護する。SITの定格インパルス耐電圧は,設置場所で想定するサージ電圧よ
りも高いものを選定しなければならない。また,SITの定格インパルス耐電圧は,図9に示す高耐圧の通
信ケーブルのインパルス耐電圧よりも高いものを選定しなければならない。
注記 対応国際規格に図9を引用する記載の脱落があったので,適切な文をこの細分箇条に記載した。
――――― [JIS C 5381-352 pdf 12] ―――――
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C 5381-352 : 2020 (IEC 61643-352 : 2018)
中継所 変電所
S1 SIT P1 P1 SIT S1
S2 P2 P2 S2
S1 SIT P1 P1 SIT S1
S2 P2 P2 S2
S1 SIT P1 P1 SIT S1
高耐圧の通信
S2 P2 ケーブル P2 S2
S1 SIT P1 P1 SIT S1
S2 P2 P2 S2
S1 SIT P1 P1 SIT S1
S2 P2 P2 S2
E E
図9−変電所における通信機器用SITを用いたサージ防護の例
7.4 通信ビル内の異なるフロアに設置した伝送装置及び交換装置にSITを用いたサージ防護の例
通信ビル内の異なるフロアに設置した伝送装置及び交換装置にSITを用いたサージ防護の例を,図10
に示す。無線装置,伝送装置及び交換装置などの通信ビル内の異なるシステム間の相互作用を防止するた
めに,SITをそれらのシステムを相互接続する回線上に配置する。IBNをフロアレベルで設定している場
合,SITをフロア間の配線上に配置して分離する。上記の対策によって,雷サージ防護と同様に,電源及
び空調システムからのスイッチングノイズに対して効果的である。
注記 対応国際規格に図10を引用する記載の脱落があったので,適切な文をこの細分箇条に記載した。
――――― [JIS C 5381-352 pdf 13] ―――――
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C 5381-352 : 2020 (IEC 61643-352 : 2018)
異なるフロア間の通信ラインに設置するSITの定格インパルス耐電圧は,避雷針に落雷が発生した際に,
異なるフロア間に発生する電圧よりも高いものを選定しなければならない。
コモンモードサージの防護を想定する場合には,直撃雷からのサージ対策は図10に示すように適切な
SPD又はSPCと組み合わせて行う。
避雷針 アンテナ
SIT SIT
P1 S1 S1 P1
伝送装置 無線装置
P2 S2 S2 P2
等電位ボンデ
ィングバー
MDF
交換装置 SPD
又は 通信回線
SPC
等電位ボンデ
ィングバー
主等電位ボンディングバー
アイソレータ
MDF 主配線盤
図10−通信ビル内の異なるフロアに設置した伝送装置及び交換装置にSITを用いたサージ防護の例
7.5 データセンタ内のコンピュータネットワーク機器にSITを用いたサージ防護の例
データセンタ内のコンピュータネットワーク機器にSITを用いたサージ防護の例を,図11に示す。イン
パルス耐電圧が低いコンピュータネットワーク機器及び他の装置などの場合,SITを通信回線に設置し,
外部インタフェース間の絶縁耐力を高めることによってサージ防護を行う。ただし,PoEシステムの場合
は,7.6に示すように,PoEシステム用の特別なSITを用いることが望ましい。
通信用SITの定格インパルス耐電圧は,図11に示すように,通信ケーブルのインパルス耐電圧又は設置
場所で想定するサージ電圧よりも高いものを選定しなければならない。
注記 対応国際規格に図11を引用する記載の脱落があったので,適切な文をこの細分箇条に記載した。
――――― [JIS C 5381-352 pdf 14] ―――――
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C 5381-352 : 2020 (IEC 61643-352 : 2018)
SIT
P1 S1
通信線路 SIT
P1 S1
P2 S2
MDF モデム PC ルータ/ハブ SIT
P1 S1
P2 S2
P2 S2
SIT
P1 S1
P2 S2
コンピュータネットワーク
図11−データセンタ内のコンピュータネットワーク機器にSITを用いたサージ防護の例
7.6 PoEシステムにSITを用いたサージ防護の例
PoEシステムにSITを用いたサージ防護の例を,図12に示す。図12に示すPoEシステムでは,通信回
線の一部も電源線であるため,各PoEシステム用の特別なSITを用いて,被保護機器の通信ポートをサー
ジから分離して防護することができる。PoEシステムでは,信号対にSITを用い,及び電源線にはABD
などのSPCを用いてサージ防護を行う。
a) 受電側PD(Power Device) b) 給電側PSE(Power Sourcing Equipment)
記号説明
PHY(Physical layer) : 論理信号を実際の電気的な信号に変換するチップ
図12−PoEシステムにSITを用いたサージ防護の例
7.7 LANにSITを用いたサージ防護の例
この場合,ESなしのSITを用いることがある。このタイプのSITは,接地線を必要としない。そのため,
接地の困難な場所で,良好な接地を得ることが可能である。ESなしのSITによるLANのサージ防護の例
を,図13に示す。
――――― [JIS C 5381-352 pdf 15] ―――――
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JIS C 5381-352:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61643-352:2018(IDT)
JIS C 5381-352:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.040 : 電気通信システム > 33.040.99 : 通信システムのその他の装置
JIS C 5381-352:2020の関連規格と引用規格一覧
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