JIS C 5926-1:2014 光伝送用光フィルタ―第1部:通則 | ページ 2

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C 5926-1 : 2014
使用波長範囲のうち,伝達を意図する一つの波長範囲。
注記1 使用波長範囲の中に,複数のパスバンドを含む場合がある。
注記2 対応国際規格では,使用波長付近の特定の性能を有する波長範囲と規定しているが,間違い
のため修正した。
3.2.4
通過帯域(パスバンド)リップル(passband ripple)
通過帯域(パスバンド)内での挿入損失の最大変化(図0B参照)。
注記 対応国際規格では,スペクトル(通過領域)リップル(フラットネス)を定義しているが,一
般的に通過帯域(パスバンド)を用いるため,変更した。
a) バンドエッジ b) バンド内
図0B−バンドエッジ及びバンド内でのリップル(バンドパスフィルタの場合)
3.2.5
X dB帯域幅(X dB bandwidth)
一つの通過帯域(パスバンド)内の挿入損失変動量がX dBとなる帯域幅の最小値。帯域幅の最小値は,
波長依存性の温度シフト,偏光依存性,経時変化にわたるシフトなどを考慮して決定する(図0C参照)。
注記1 WDMデバイスに用いる光フィルタに対して,波長依存性がX dBとなる使用波長範囲の幅は,
同じ使用波長近傍を中心とするX dB帯域幅と必ずしも一致していない。
注記2 Xは,典型的には,0.5,1,3,20などを用いている。
注記3 対応国際規格では,透過形光フィルタ及び反射形光フィルタに対し,別々に定義し,反射形
光フィルタに対しては,挿入損失の代わりに反射減衰量を用いているが,反射形光フィルタ
の場合,通過帯域(パスバンド)では,反射減衰量は挿入損失と同一となるため,定義を一
つにした。

――――― [JIS C 5926-1 pdf 6] ―――――

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図0C−X dB帯域幅
3.2.6
自由スペクトル領域,FSR(free spectral range)
波長特性に周期性がある光フィルタにおいて,隣接する二つの通過帯域(パスバンド)の中心波長間の
差(図0D参照)。
注記 対応国際規格では,隣接する二つの使用波長間の差としているが間違いのため修正した。
図0D−自由スペクトル領域
3.2.7
挿入損失(insertion loss)
通過帯域(パスバンド)における,光フィルタの入出力端子間の光パワーの減衰値の最大値をデシベル
(dB)で表した値。次の式で表す。
Pout
IL 10 log 10
Pin
ここに, IL : 挿入損失(dB)
Pin : 入力端子に入射する光パワー(W)
Pout : 出力端子から出射する光パワー(W)

――――― [JIS C 5926-1 pdf 7] ―――――

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注記 対応国際規格では,2端子光フィルタの入出力端子間の光パワーの減衰量としているが,挿入
損失は通過帯域(パスバンド)において定義されるため,追記した。
3.2.8
偏光依存性損失,PDL(polarization dependent loss)
全ての偏光状態(States of polarizatoin,SOP)にわたるSOPの変化による挿入損失変動の最大値。
3.2.9
波長依存性損失(wavelength dependent loss of fiber optic filter)
通過帯域(パスバンド)における挿入損失変動の最大値。
注記1 偏光依存性損失を含んで規定することが多い。
注記2 対応国際規格では“使用波長における”と規定しているが,間違いのため“通過帯域(パス
バンド)”に修正した。
3.2.10
通過帯域(パスバンド)内での最大挿入損失(maximum insertion loss within pass band)
通過帯域(パスバンド)内の挿入損失の最大値。図1参照。
注記1 DWDM,CWDM及びWWDMに用いる光フィルタには,挿入損失は,伝達端子間における
各通過帯域(DWDMは各使用周波数範囲)内での最大値(最大挿入損失)及び最小値(最小
挿入損失)を定めることが望ましい(図1参照)。
注記2 対応国際規格では,通過帯域(パスバンド)内での最大挿入損失及び最小挿入損失を,それ
ぞれFig. 1及びFig. 2で規定しているが,同一の図で説明する方が理解しやすいため,図1
で両者を説明した。
3.2.11
通過帯域(パスバンド)内での最小挿入損失(minimum insertion loss within pass band)
通過帯域(パスバンド)内の挿入損失の最小値(図1参照)。
注記1 DWDM,CWDM及びWWDMに用いる光フィルタには,挿入損失は,伝達端子間における
各通過帯域(DWDMは各使用周波数範囲)内での最大値(最大挿入損失)及び最小値(最小
挿入損失)を定めることが望ましい(図1参照)。
注記2 対応国際規格では,通過帯域(パスバンド)内での最大挿入損失及び最小挿入損失を,それ
ぞれFig. 1及びFig. 2で規定しているが,同一の図で説明する方が理解しやすいため,図1
で両者を説明した。

――――― [JIS C 5926-1 pdf 8] ―――――

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周波数(DWDMの場合)又は波長(CWDM及びWWDMの場合)
図1−最小挿入損失及び最大挿入損失
3.2.12
通過帯域(パスバンド)リップルの最大スロープ(maximum slope of passband ripple)
通過帯域(パスバンド)内の波長を関数とした挿入損失(透過形光フィルタ)及び反射減衰量(反射形
光フィルタ)の微分係数の最大値。
注記 光フィルタに用いる場合,単に最大スロープということがある。
3.2.13
アイソレーション波長(isolation wavelength)
ある波長 替 阻止を意図する使用波長。
注記 DWDMに用いる光フィルタは,アイソレーション周波数を用いてもよい。

――――― [JIS C 5926-1 pdf 9] ―――――

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3.2.14
アイソレーション波長範囲,阻止帯域,ストップバンド(isolation wavelength range,stopband)
光フィルタにおいて,アイソレーション波長を含む一つの波長範囲。
注記1 アイソレーション波長範囲及び阻止帯域(ストップバンド)は,複数ある場合がある。
注記2 DWDMに用いる光フィルタは,アイソレーション周波数範囲を用いてもよい。
注記3 アイソレーション波長範囲は,WWDM及びCWDMに用いる光フィルタに適用することが多
く,阻止帯域(ストップバンド)は,ノッチフィルタ及びDWDMに用いる光フィルタに適
用することが多い。
注記4 対応国際規格では,“アイソレーション波長を含む波長範囲”と規定しているが,阻止帯域(ス
トップバンド)は,通過帯域(パスバンド)に対応する用語であり,一つの波長範囲とする
ため,修正した。
3.2.15
波長分散(chromatic dispersion)
光フィルタを通過する光信号における,近接した波長(周波数)間の群遅延時間差。波長分散は,これ
ら近接した波長(又は周波数)の到達時間差に対応し,チャネル使用波長(又は周波数)範囲にわたる群
遅延時間の波長に対する変化(一階微分)として定義する。波長分散は,波長(又は周波数),特定の時間,
温度,気圧及び湿度によって変化し,ps/nm又はps/GHzの単位を用いて表し,デバイスを伝送するパルス
の広がりを予測する判断材料となる。
注記 対応国際規格では,“WDMデバイスの伝達端子間を通過する光信号における,近接した波長間
の群遅延時間差”と規定しているが,間違いのため修正した。
3.2.16
偏波モード分散,PMD(polarization mode dispersion)
全ての偏光状態(States of polarization, SOP)にわたる,SOPの変化による遅延時間差の最大値。
注記1 一般にPMDは,環境状態に依存する。
注記2 任意の周波数(波長)に対し,対応する出力SOPが第一次近似で周波数に無依存である,二
つの直交した入力SOPを偏光の主状態(Principal states of polarization,PSP)と呼ぶ。偏光依
存性損失(PDL)がない場合,偏光の主状態(PSP)は,最短到達時間となる進相軸PSPと
最長到達時間となる遅相軸PSPとからなる直交したSOPに等しい。
注記3 対応国際規格には,“PMDは,光信号が光ファイバ,光部品又は光サブシステムを通過する
ときと同じように,光フィルタの一対の伝達端子を通過する場合に生じる二つの偏光の主状
態(PSP)間で生じる伝達時間の平均遅延であり,群遅延差(Differential group delay,DGD)
及び各PSPの波形劣化によるパルスの幅及び形状変化をもたらす。”との説明があるが,用
語の定義ではないため削除した。
3.2.17
反射減衰量(return loss)
一つの端子に入射する光パワーと,同じ端子から出射する光パワーとの比をデシベル(dB)で表した値。
正の値とする。
Prefl
RL 10 log10
Pin
ここに, RL : 反射減衰量(dB)

――――― [JIS C 5926-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 5926-1:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61977:2010(MOD)

JIS C 5926-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5926-1:2014の関連規格と引用規格一覧