JIS C 5940:1997 光伝送用半導体レーザ通則

JIS C 5940:1997 規格概要

この規格 C5940は、光源として使用する光伝送用半導体レーザ(電子回路内蔵形を除く。)の用語,分類,最大定格,性能などの一般的共通事項について規定。

JISC5940 規格全文情報

規格番号
JIS C5940 
規格名称
光伝送用半導体レーザ通則
規格名称英語訳
General rules of laser diodes for fiber optic transmission
制定年月日
1989年3月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 60747-5:1992(MOD), IEC 60747-5:1992/AMENDMENT 1:1994(MOD), IEC 60747-5:1992/AMENDMENT 2:1995(MOD)
国際規格分類

ICS

31.260
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電子 II-1 2020, 電子 II-2 2020, 電子 III-1 2020, 電子 III-2 2020
改訂:履歴
1989-03-01 制定日, 1993-12-01 確認日, 1997-08-20 改正日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS C 5940:1997 PDF [14]
C 5940 : 1997

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS C 5940-1989は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との一致に留意したが,これについては解説にその詳細を記
述した。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実
用新案登録出題に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録
出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 5940には次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 光伝送用半導体レーザの個別規格の様式
附属書2(参考) 光伝送用半導体レーザ環境試験及び耐久性試験用個別規格の様式
附属書3(参考) 静電気破壊のおそれがあるデバイスへの表示

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS C 5940 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 5940 : 1997

光伝送用半導体レーザ通則

General rules of laser diodes for fiber optic transmission

序文 規格を適用するに当たっては,その規格が引用している規格も同時に参照しなければならない。ま
た,同類の規格があれば,これとの比較検討が必要なことも多い。
この規格は,1992年に発行されたIEC 747-5 (Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits
−Part5 : Optoelectronic devices),1994年に発行されたIEC 747-5Amendment 1及び1995年に発行されたIEC
747-5Amendment 2を元に,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲 この規格は,光源として使用する光伝送用半導体レーザ(電子回路内蔵形を除く。以下,
半導体レーザという。)の用語,分類,最大定格,性能などの一般的共通事項について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 0301 電気用図記号
JIS C 5941 光伝送用半導体レーザ試験方法
JIS Z 8202 量記号,単位記号及び化学記号
JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
IEC 747-5 : 1992 Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits−Part5 :
Optoelectronic devices
IEC 747-5 : 1994 Amendment 1
IEC 747-5 : 1995 Amendment 2
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
(1) 絶対最大定格 [Absolute maximum rating] 瞬時でも超過してはならない限界値。どの一つの規格値
も越えてはならない。
電源電圧及び入力信号を加えないときの周囲温度の許容範囲。
(2) 保存温度 [Storage temperature (Tstg) ]
(3) 周囲温度 [Ambient temperature (Ta) ] 半導体レーザの置かれている雰囲気の温度。
(4) 動作温度 [Operating temperature (Top) ]規定の電圧又は電流での動作が保証されている周囲温度
[Operaing ambient temperature (Top(a)),又はケース温度 [Operating case temperature (Top(c)) ] 。
誘導放出によるレーザ発振を開始する電流値。
(5) しきい値電流 [Threshold current (Ith) ]
(6) 光出力 [Radiant power (Po) ] 光出力端部から取り出される光パワー。このとき,測定NAを規定す
ることもある。
規定の光出力を得るときの順電流。
(7) 動作電流 [Operating current (Iop) ]
(8) 動作電圧 [Operating voltage (Vop) ]規定の光出力を得るときの順電圧。

――――― [JIS C 5940 pdf 2] ―――――

2
C 5940 : 1997
しきい値電流値における光出力値。
(9) しきい値光出力 [Radiant power at threshold (Pth) ]
(10) スロープ効率[Differential efficiency ( 作電流でのファイバ端光出力と,しきい値電流,又は
しきい値電流よりも高く,かつ,動作電流よりも十分に低い電流でのファイバ端光出力について,こ
れらの光出力差を電流差で除したもの。
(11) 縦モード [Longitudinal mode] 光軸に沿って伝搬する発振モードのスペクトルが離散的に存在して
いるときの,これらの個々の発振スペクトル。特に,1本の縦モードで発振しているときを単一縦モ
ード発振という。
(12) 縦モード間隔 [Mode spacing] 隣接する縦モードとの波長差。
(13) 縦モード数 [Number of longitudinal modes] 縦モードの合計数。通常はピークに対し,ある比を定
め,それ以上の強度をもつモードだけを数える。
(14) ピーク発振波長[Peak emission wavelength ( ‰ ーザ発振が最強となる波長。
(15) 中心波長[Central emission wavelength ( 穣己 ペクトルの中心の波長。次の測定法のうちいず
れかによって求めたものとする。
(a) 包絡線法 それぞれの縦モードのピークを包絡線によって結び,その包絡線が縦モードの最大のピ
ークに対し規定の値で切ったとき,最も長波長側の波長と最も短波長側の波長との平均の波長。
(b) -dB法 ピーク発振波長の両側の波長帯で,ピークに対し規定の値となる波長のうち最も長い波長
側の縦モードの発振波長と,最も短い波長側の縦モードの発振波長との平均の波長。
(c) MS法 n番目の縦モードの光レベル (An) とその発振波長 ( ‰ 湟 いて求めた波長。
An×
(16) スペクトル幅[Spectral radiation bandwidth(Δ 穣己 ペクトルの広がり。下記の測定法のいず
れかによって求めたものとする。
(a) 包絡線法 それぞれの縦モードのピークを包絡線によって結び,その包絡線が縦モードの最大のピ
ークに対し規定の値で切ったとき,最も長波長側の波長と最も短波長側の波長との差。
(b) -dB法 縦モードの最大のピークに対し,規定の値で切ったときのスペクトルの幅(シングルモー
ド発振の場合),又は縦モードの最大のピークに対し規定の値以上で発振する縦モードのうち,最も
長波長側の波長と最も短波長側の波長との差(マルチモード発振の場合)。
なお,最大のピークに対し50%になる発振スペクトルについて求めたものをスペクトル半値幅(
という。
(c) MS法 n番目の縦モードの光レベル (An) とその発振波長 ( ‰ 湟 いて求めた波長
幅。
なお,Kは定数で目的に応じて選択 (1,2,2.35,3) し,明示する必要がある(2.35を選択した
場合はスペクトル形状をガウス分布とみなしたときのスペクトル半値幅に相当する。)。
[An (λn−λc ) 2 ]
K×Σ
ΣAn
(17) 近視野像幅 [Emission source size width and height (W W//) ] 半導体レーザの光出力端において,pn
接合面に対して垂直方向( 廿 ,水平方向(//)の光パワー分布がピーク値の50%になる2点間の距離
(半値全幅)。
廿
(18) ビーム広がり角 [Half-intensity angle in two specified planes ( 一一 体レーザから放出された
光分布(遠視野像ともいう。)において,pn接合面に対して垂直方向( 廿 ,水平方向(//)の光パワー

――――― [JIS C 5940 pdf 3] ―――――

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分布角度がピーク値の50%になる2点間の角度差(半値全角)。
(19) 偏光比 (P1) n接合面に並行な直線偏光成分の光パワーの垂直な直線偏光成分の光パワーに対する
比。
(20) サイドモード抑圧比 [Side-mode suppression ratio (SMSR) ] DFBレーザなど主に単一の縦モードで
発振するレーザの縦モードの単一性を表すパラメータで,スペクトル強度が最も大きいモード(メイ
ンモード)と2番目に大きいモード(サイドモード)との強度比。
(21) スペクトル線幅[Spectral linewidth( ] 単一縦モード発振時のスペクトル線の波長広がり幅。
スペクトルの最大値に対して,規定の値になるスペクトル線の幅とし,通常周波数で表す。
光出力パルスが最大値(1)の10%から90%まで増加するのに要する時間。
(22) 上昇時間 [Rise time (tr) ]
光出力パルスが最大値(1)の90%から10%まで減少するのに要する時間。
(23) 下降時間 [Fall time (tf) ]
印加パルス電流の最大値の10%から光出力パルスの最大値 (1)
(24) ターンオン時間 [Turn-on time (ton) ]
の90%まで増加するのに要する時間。
印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス電流の最大
(25) ターンオフ時間 [Turn-off time (toff) ]
値(1) の10%まで減少するのに要する時間。
印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス
(26) ターンオン遅延時間 [Turn-on delay time (td(on)) ]
の最大値(1)の90%まで増加するのに要する時間。
印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス
(27) ターンオフ遅延時間 [Turn-off delay time (td(off)) ]
の最大値(1)の90%まで減少するのに要する時間。
注(1) 最大値とは,緩和振動後の定常値をいう。
(28) 遮断周波数 [Cut-off freauency (fc) ]規定バイアス点において,正弦波を用いて小信号で変調を行っ
たときに得られる被変調光出力の正弦波振幅が,低周波領域の十分な平たんな部分に対して3dB低下
する周波数。
単位周波数当たりの光強度雑音と平均光出力との比。
(29) 相対強度雑音 [Relative intensity noise (RIN) ]
実際には,光のゆらぎがフォトダイオードなどの受光素子や増幅器を用いて測定,算出されるため,
規定の周波数において検出された雑音から受光素子のショット雑音と増幅器の熱雑音を除き,これを
半導体レーザの平均出力(一般には受光器の光電流で検出)と測定周波数帯域幅で割ったものが対応
する。
(30) 高調波歪 (Dn) 半導体レーザを正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合に発生するn次高
調波の電力を,正弦波信号の電力に対する比で表したもの。
(31) 合成第2次歪(又は複合2次歪) [Composite Second-order distortion (CSO) ] 半導体レーザを電力
の等しく規則的に周波数配列された多チャンネルの正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合
に発生する2次の相互変調歪のうち,同一の周波数に現れるものの電力和を近傍の1チャンネルの正
弦波信号の電力に対する比で表したもの。ただし,一般的には一つのチャンネルに対して,その映像
帯域内での最大値を指すことが多い。
半導体レーザを電力の等
(32) 合成第3次歪(又は複合3次歪) [Composite triple-beat distortion (CTB) ]
しく規則的に周波数配列された多チャンネルの正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合に発
生する3次の相互変調歪のうち,同一の周波数に現れるものの電力和を近傍の1チャンネルの正弦波
信号の電力に対する比で表したもの。ただし,一般的には一つのチャンネルに対して,その映像帯域
内での最大値を指すことが多い。
光出力の平均値の,光出力のゆらぎの大き
(33) /N(信号対雑音強度比) [Carrier to noise ratio (C/N) ]

――――― [JIS C 5940 pdf 4] ―――――

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さに対する比。
モニタ光出力を光電変換して得られる電流値。
(34) モニタ出力電流 [Monitor current (Im) ]
半導体レーザを発光させない
(35) モニタ用フォトダイオード暗電流 [Dark current of photodiode (Id) ]
ときに光モニタ出力部に流れる電流。
(36) モニタ用フォトダイオード端子間容量 [Photodiode capacitance (Ct) ] モニタ用フォトダイオードの
端子間の容量。
(37) モニタ用フォトダイオード上昇時間 (trpd)モニタ用フォトダイオードの出力パルス電流が最大値の
10%から90%まで増加するのに要する時間。
(38) モニタ用フォトダイオード下降時間 (tfpd) モニタ用フォトダイオードの出力パルス電流が最大値
の90%から10%まで減少するのに要する時間。
半導体レーザに内蔵されているモニタ用フォトダイオー
(39) トラッキングエラー [Tracking error (Er) ]
ドを用いて,APC(Automatic Power Control ; 自動出力制御)動作状態において,特定の温度における
光出力をPo1とし,規定のケース又は周囲温度範囲で温度を変化させたときに生じる最大の偏差をも
つ光出力をPo2としたときのPo1とPo2との比。又は,半導体レーザに内蔵されているモニタ用フォト
ダイオードを用いて,APC動作状態において,規定のケース又は周囲温度範囲で温度を変化させたと
きに生じる最大の光出力と最小の光出力との比。
3. 個別規格 この規格によって個々の半導体レーザの定格,性能,外形などを規定する場合は,個別規
格による。
4. 図記号 この規格で用いる図記号は,JIS C 0301による。
また,単位記号は,JIS Z 8202及びJIS Z 8203による。
5. 分類 半導体レーザの分類は,表1による。
表1 半導体レーザの分類
分類項目 種類
大項目 小項目
結晶材料 − アルミニウムガリウムひ素/ガリウムひ素 (AlGaAs/GaAs)
インジウムガリウムひ素りん/インジウムりん (InGaAsP/InP)
など
波長帯 − 800nm帯用,1 300nm帯用,1 550nm帯用など
素子構造 接合構造 ダブルヘテロ (DH) 接合形,分離閉じ込めヘテロ接合,量子井戸構造な

ストライプ構 利得導波形,屈折率導波形など

帰還構造 へき開面反射形,分布帰還形 (DFB) ,分布ブラッグ反射形 (DBR) など
パッケージ構 光出力構造 光出力窓形,開放形など
造 モニタ出力構 モニタなし,バックビーム形,フォトダイオード内蔵形など

端子構造 TO形,チップキャリア形など
用途 − 低速用,高速用,長距離通信用,中短距離通信用,ディジタル用,アナ
ログ用など

――――― [JIS C 5940 pdf 5] ―――――

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JIS C 5940:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60747-5:1992(MOD)
  • IEC 60747-5:1992/AMENDMENT 1:1994(MOD)
  • IEC 60747-5:1992/AMENDMENT 2:1995(MOD)

JIS C 5940:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5940:1997の関連規格と引用規格一覧