JIS C 61000-4-11:2008 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験 | ページ 4

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C 61000-4-11 : 2008 (IEC 61000-4-11 : 2004)
EUTの突入電流が電圧発生器のピーク突入電流供給能力より小さい場合には,突入電流が規定の要求事
項より小さい電圧発生器を試験に用いてもよい。図A.2の回路は,EUTのピーク突入電流が,電圧発生器
のピーク突入電流供給能力より小さいかどうかを決定するための測定方法の一例を示す。
図A.2の回路には,図A.1の回路と同じ電流変成器を用いる。次のように四つのピーク突入電流試験を
行う。
a) 5分間以上電源をオフにする,位相角90°で電圧発生器をオンにしたときのピーク突入電流を測定す
る。
b) 270°でa)を繰り返す。
c) 1分間以上電源をオンにしておき,その後,5秒間オフにしてから,再び位相角90°で電圧発生器を
オンにしたときのピーク突入電流を測定する。
d) 270°でc)を繰り返す。
規定の要求事項より小さいピーク突入電流供給能力の電圧発生器を用いるためには,測定したEUTの
ピーク突入電流は,A.1で測定した電圧発生器のピーク突入電流供給能力の70 %未満でなければならな
い。
ここに,
G : 90°及び270°で切り換えられる電圧発生器
T : オシロスコープへの監視出力付き電流プローブ
B : ブリッジ整流器
R : 10 000 地 かつ,100 地 回らない負荷抵抗器
C : 1 700 20 %の電解コンデンサ
図A.1−電圧発生器のピーク突入電流供給能力を決定するための回路
図A.2−EUTのピーク突入電流を決定するための回路

――――― [JIS C 61000-4-11 pdf 16] ―――――

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C 61000-4-11 : 2008 (IEC 61000-4-11 : 2004)
附属書B
(参考)
電磁環境クラス

序文

  この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。
B.1 電磁環境クラス
電磁環境クラスを,IEC 61000-2-4から要約する。
・クラス1
クラス1は,保護された供給電源環境であり,商用電源系統よりも両立性レベルが低い。クラス1は,
電源の妨害に非常に高感度な機器(例えば,技術的な研究所の設備,ある種の自動化及び保護機器,ある
種のコンピュータなど)の使用に関係する。
注記 クラス1環境は,通常,無停電電源装置,フィルタ又はサージ減衰器のような機器によって保
護を必要とする機器を含んでいる。
・クラス2
クラス2は,共通結合点及び一般的な工業環境における工場内共通結合点の環境である。クラス2で
の両立性レベルは,商用電源系統のレベルと同等であり,そのため,商用電源系統での適用のために設
計された構成部品は,工業環境のこのクラスで用いてもよい。
・クラス3
クラス3は,工業環境の工場内共通結合点だけである。クラス3では,ある種の妨害現象に対して,
クラス2よりも更に両立性レベルが高い。例えば,このクラスは,次のいずれかの場合には,考慮する
のが望ましい。
− 負荷の主要な部分に電力変換装置を通じて給電する。
− 溶接機がある。
− 大形電動機を頻繁に起動する。
− 非常に急激に負荷をかける。
注記1 一般的には,分離された母線から供給するアーク炉及び大形電力変換装置のような,大きな
妨害負荷への供給は,クラス3を超えた妨害レベル(厳しい環境)になる場合がある。そのよ
うな特殊な状況では,両立性レベルは,合意しておくのが望ましい。
注記2 新しいプラント及び現存プラントの拡張に適用できるクラスは,検討中の機器及びプロセス
のタイプに合わせるのが望ましい。

――――― [JIS C 61000-4-11 pdf 17] ―――――

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C 61000-4-11 : 2008 (IEC 61000-4-11 : 2004)
附属書C
(参考)
試験計器

序文

  この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。
C.1 電圧発生器及び試験セットアップの例
図C.1 a)及びb)は,電源供給シミュレーションのための試験構成例を示す。ある条件での試験機器の動
作状況を見るために,出力電圧を可変できる二つの変圧器で停電及び電圧変動を模擬する。
電圧降下,上昇及び停電は,スイッチ1及びスイッチ2を交互に閉じることによって模擬できる。この
二つのスイッチは,同時にオン状態にしてはならない。切換時に二つのスイッチのオフ状態は,100
で許容できる。このスイッチは,位相角と独立してオンオフできなければならない。電力用MOSFET及び
IGBTで構成する半導体スイッチは,この要求事項を満足できる。サイリスタ及びトライアックは,電流
がゼロクロス点でオフになるので,この要求事項を満足することができない。
可変電圧変圧器の出力電圧は,手動か又は電動機によって自動的に調整できる。代替的に多重切換選択
タップを備えた単巻変圧器を用いてもよい。
可変電圧変圧器及びスイッチの代わりに信号発生器及び電力増幅器を用いてもよい[図C.1 b)参照]。こ
の構成は,周波数変動及び高調波の環境でも,EUTの試験を可能にする。
単相試験用として記述した電圧発生器[図C.1 a),b)及びc)参照]は,三相試験用にも使用できる(図
C.2参照)。
a) 可変変圧器及びスイッチを用いる電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図
図C.1−電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図

――――― [JIS C 61000-4-11 pdf 18] ―――――

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C 61000-4-11 : 2008 (IEC 61000-4-11 : 2004)
b) 電力増幅器を用いる電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図
c) タップ式変圧器及びスイッチを用いる電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図
図C.1−電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図(続き)

――――― [JIS C 61000-4-11 pdf 19] ―――――

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C 61000-4-11 : 2008 (IEC 61000-4-11 : 2004)
図C.2−電力増幅器を用いる三相電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験計器の概略図
参考文献
JIS C 60050-161 EMCに関するIEV用語
注記 対応国際規格 : IEC 60050-161,International Electrotechnical Vocabulary. Chapter 161:
Electromagnetic compatibility (IDT)
JIS C 61000-4-14 電磁両立性−第4部 : 試験及び測定技術−第14節 : 電圧変動イミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-14,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-14: Testing and
measurement techniques−Voltage fluctuation immunity test (MOD)
IEC 61000-2-4 Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2-4: Environment−Compatibility levels in
industrial plants for low-frequency conducted disturbances

JIS C 61000-4-11:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-11:2004(IDT)

JIS C 61000-4-11:2008の国際規格 ICS 分類一覧