JIS C 61000-4-34:2017 電磁両立性―第4-34部:試験及び測定技術―1相当たりの入力電流が16Aを超える電気機器の電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験 | ページ 5

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C 61000-4-34 : 2017 (IEC 61000-4-34 : 2005,Amd.1 : 2009)
表C.3−許容できる方法2−線間電圧ディップのベクトル値
P UL1-L2 UL2-L3 UL3-L1 UL1-N UL2-N UL3-N
100 % 100 % 100 % 100 % 100 % 100 % 100 %
(ディップなし) 150° 270° 30° 0° 120° 240°
80 % 80 % 95 % 95 % 85 % 85 % 100 %
L1-L2 150° 265° 35° 6° 114° 240°
80 % 95 % 80 % 95 % 100 % 85 % 85 %
L2-L3 155° 270° 25° 0° 126° 234°
80 % 95 % 95 % 80 % 85 % 100 % 85 %
L3-L1 145° 275° 30° −6° 120° 246°
70 % 70 % 93 % 93 % 79 % 79 % 100 %
L1-L2 150° 262° 38° 10° 110° 240°
70 % 93 % 70 % 93 % 100 % 79 % 79 %
L2-L3 158° 270° 22° 0° 130° 230°
70 % 93 % 93 % 70 % 79 % 100 % 79 %
L3-L1 142° 278° 30° −10° 120° 250°
40 % 40 % 89 % 89 % 61 % 61 % 100 %
L1-L2 150° 253° 47° 25° 95° 240°
40 % 89 % 40 % 89 % 100 % 61 % 61 %
L2-L3 167° 270° 13° 0° 145° 215°
40 % 89 % 89 % 40 % 61 % 100 % 61 %
L3-L1 133° 287° 30° −25° 120° 265°
注記1 “100 %”は,ディップがないときの電圧を意味する。線間電圧の場合,こ
の値は,相電圧の100 %の値よりも3倍高い。
注記2 相電圧及び角度をこの表に示しているが,これらは,中性線をもつ交流電
源にだけ用いる。中性線がない交流電源の場合は,相電圧の欄を無視する。

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C 61000-4-34 : 2017 (IEC 61000-4-34 : 2005,Amd.1 : 2009)
附属書D
(参考)
試験装置
試験電圧発生器及び試験セットアップの例
図D.1及び図D.2は,電源供給シミュレーションのための試験構成例を示す。これらは例にすぎず,測
定にはほかの構成もある。
図D.1では,電圧ディップは,スイッチ1及びスイッチ2を交互に閉じることによって模擬できる。こ
の二つのスイッチは,同時にオン状態にしてはならない。切換時に二つのスイッチのオフ状態は,100 μs
まで許容できる。このスイッチは,任意の位相角でオンオフできなければならない。電力用MOSFET及び
IGBTで構成する半導体スイッチは,この要求事項を満足できる。サイリスタ及びトライアックは,電流
がゼロクロス点でオフになるので,この要求事項を満足することができない。
タップ式変圧器及びスイッチの代わりに信号発生器及び電力増幅器を用いてもよい(図D.3参照)。この
構成は,周波数変動及び高調波の環境でも,EUTの試験を可能にする。
いずれの種類の試験電圧発生器も,単相試験又は三相試験に使用できる(例 図D.1に示す試験電圧発
生器を図D.2に示すように二つの相の間で接続する。)。
各相
スイッチ 1
80 %
70 %
電源 40 % EUT
スイッチ 2 測定装置
タップ式変圧器
中性点(又は
線間試験時は
他相)
試験電圧発生器
図D.1−タップ式変圧器及びスイッチを用いる電圧ディップ及び短時間停電の試験装置の概略図例

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C 61000-4-34 : 2017 (IEC 61000-4-34 : 2005,Amd.1 : 2009)
L1 L1 試験電圧
試験電圧
発生器 発生器
L2 EUT EUT
L2
L3
L3
N
L1−L2電圧ディップ
L1−中性点電圧ディップ
L1
L1
L2 EUT
L2 EUT 試験電圧
試験電圧
発生器
発生器
L3
L3
L2−L3電圧ディップ N
L2−中性点電圧ディップ
L1 L1
L2 EUT L2 EUT
L3 試験電圧 L3 試験電圧
発生器 発生器
N
L3−L1電圧ディップ L3−中性点電圧ディップ
a) 線間電圧ディップ b) 相電圧ディップ
図D.2−図D.1の構成を適用した図C.1,図C.2並びに図3のa)及びb)のベクトルの作成例
各相 制御器
電源
三相電力 EUT
信号発生器 測定装置
増幅器
中性点
図D.3−電力増幅器を用いる電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験装置の概略図例

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C 61000-4-34 : 2017 (IEC 61000-4-34 : 2005,Amd.1 : 2009)
附属書E
(参考)
大電流装置の電圧ディップイミュニティ試験
E.1 概要
この附属書は,この規格の要求事項に対する参考の補足事項を提供する。
全ての負荷は,その負荷の大きさにかかわらず,電圧ディップの影響を受ける可能性があるが,極めて
大きな負荷に電圧ディップイミュニティ試験を行うことは,困難又は不可能なことがあるため,この附属
書は,その指針を示す。
E.2 EUTの電流定格の考慮
まず最初に,EUTの電流定格を決定する。
電流定格が16 A以下の場合,この規格を適用せず,JIS C 61000-4-11を適用する。
電流定格が16 Aを超え,約75 A以下の場合,試験室で試験することが望ましいが,必要な場合,現地
試験を行ってもよい。
電流定格が約75 Aを超え,約200 A以下の場合,試験室への輸送が困難なため,現地試験が要求される
と推定される。
電流定格が約200 Aを超える場合,電圧ディップ試験のための試験装置及び適切な試験環境を得ること
が困難な場合がある。この場合,E.3E.5の技術を検討することが望ましい。
注記 “約75 A”及び“約200 A”は,この規格が発行された時点での適切な値である。将来の試験
電圧発生器又はEUTの技術改良によって,これらの値は増加することもある。これらの値は,
一般的な指針のためだけに記載している。
E.3 大容量装置のモジュール試験
電圧ディップイミュニティ試験のために,EUTを200 A以下のモジュールに分割することが可能な場合
がある。電圧ディップイミュニティ試験は,この規格に従って,個々のモジュールに個別に行うことがで
きる。
このモジュールを用いる手法を選択した場合,分割して試験したモジュールの相互作用について,注意
深く工学的に検証することが望ましい。例えば,電圧ディップの間,一つのモジュールが警告信号を発生
し,他のモジュールはその警告信号に応答する機能をもつ場合がある。これらの相互作用は,試験中及び
試験後のいずれにも発生することがある。
E.4 大容量装置の試験とシミュレーションとの組合せ
モジュール試験が実用的でない場合(例えば,数百アンペアの抵抗ヒータのように,EUTの分割できな
い部品),電圧ディップイミュニティ試験は,EUTの感受性の高い部品に行い,他の部品については,工
学的な解析又はシミュレーションを適用することが望ましい。
例えば,感受性の高い部品には,電子制御,コンピュータ,緊急遮断又は非常停止システム,相回転リ
レー,不足電圧リレーなどがある。これらのEUTの部品は,この規格に従って試験し,イミュニティ試験
ができないモジュールは,工学的な解析及びシミュレーションを用いることが望ましい。

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C 61000-4-34 : 2017 (IEC 61000-4-34 : 2005,Amd.1 : 2009)
E.5 極めて大容量装置の電圧ディップイミュニティ解析の考慮
部分的なシステムに対してであっても,電圧ディップイミュニティ試験は,シミュレーション及び解析
より望ましい。ただし,工学的な解析及びシミュレーションを行う場合,次の事項を注意深く考慮するこ
とが望ましい。
− 特に変圧器及び電動機の,電圧ディップ中の不平衡の影響。不平衡には,波高値の不平衡及び位相角
の不平衡を含む。
− 電圧ディップ中の,電圧ディップを生じない相の電流の想定される増加。電流増加による部品,コネ
クタ,ヒューズ・遮断器などの保護装置の影響を含む。
− 電圧ディップ後の想定される瞬時の電流の増加。電流増加による部品,コネクタ,ヒューズ・遮断器
などの保護装置の影響を含む。
− 電圧ディップに対する安全機能の応答。緊急遮断回路,非常停止回路,ライトカーテンなどを含む。
− 独立した電力センサの電圧ディップの想定される影響,及びそれらのセンサのEUTの振舞いへの影
響。
− 電圧ディップ中の電流の変化に対する保護装置の動作。保護装置には,EUTの主回路端子及びEUT
内の両方を含む。
− 電圧ディップに対する,相回転リレー及び不足電圧リレーのような主要な検出装置の動作。
− 電圧ディップに対する,24 V交流コイルをもつリレーのような制御リレー及び接触器の動作。
− 電圧ディップ中のポンプ又はファンの回転の一時的変化による,水流,気圧,真空度などの変化に対
するエラー信号,及びそれらのエラー信号のEUTの振舞いへの影響。
− 想定される部品の値の変化の影響。例えば,電解コンデンサは,電圧ディップ中に電気エネルギー蓄
積装置として用いられ,許容範囲±20 %以上となることがある。
上記は,完全なリストではない。指針として提供するものであり,工学的な検証を適用することが望ま
しい。
参考文献
JIS C 61000-4-11 電磁両立性−第4-11部 : 試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧変
動に対するイミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-11,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing and
measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests(IDT)
JIS C 61000-4-14 電磁両立性−第4部 : 試験及び測定技術−第14節 : 電圧変動イミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-14,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-14: Testing and
measurement techniques−Voltage fluctuation immunity test(MOD)
IEC 61000-2-4,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2-4: Environment−Compatibility levels in
industrial plants for low-frequency conducted disturbances

JIS C 61000-4-34:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-34:2005(IDT)
  • IEC 61000-4-34:2005/AMENDMENT 1:2009(IDT)

JIS C 61000-4-34:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-4-34:2017の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC60050-161:1997
EMCに関するIEV用語