この規格ページの目次
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C 61000-6-2 : 2019 (IEC 61000-6-2 : 2016)
3.2
きょう体ポート(enclosure port)
電磁界を放射する,又は電磁界が印加される可能性がある,装置の物理的な境界。
3.3
信号・制御ポート(signal/control port)
信号の伝送を目的とする導体又はケーブルを装置に接続するポート。
例 アナログの入力線,出力線及び制御線,データバス,通信線など。
3.4
電源ポート(power port)
動作(機能)に必要な入力電力又は出力電力を供給する,導体又はケーブルを装置に接続するポート。
3.5
長距離線(long distance line)
信号・制御ポートに接続され,建屋内部における長さが30 mよりも長いか,又は建屋の外部に出る信
号・制御線(屋外設備の信号・制御線を含む。)。
3.6
直流系統(DC distribution network)
一つ以上の異なる種類の装置での柔軟な使用を目的として,商用電源系統の状態と独立して連続電力供
給を保証している,特定の用地又は建物の基幹施設用の直流電力供給系統。
注記 離れて設置されている蓄電池の接続が一つの装置に対する電力供給だけの場合,この接続は直
流系統とみなさない。
3.7
工業地域(industrial location)
工業設備向け配電設備専用の高圧変圧器又は中圧変圧器から供給される独立の配電系統によって特徴付
けられた地域。
例 金属加工工場,パルプ・紙工場,化学プラント,自動車生産工場,農舎,空港の高圧エリア
注記1 工業地域は一般に,次の一つ以上の特徴をもつ設備の存在によって記載できる。
・ 複数台設置され,相互接続し同期して動いている一連の装置(例えば,生産設備)
・ 極めて大きい発電,送電及び/又は消費電力量
・ 誘導性又は容量性重負荷の頻繁な開閉
・ 大電流及びそれに起因する磁界
・ 高出力の工業,科学及び医療用(ISM)装置(例えば,溶接機)
工業地域の電磁環境は,その地域に存在する装置及び設備によって主に生み出される。特定の電磁現象
が,他の設備よりも大きい工業地域がある。
注記2 地域と電磁環境との関連性については,3.8を参照。
3.8
電磁環境(electromagnetic environment)
対象の地域に存在する電磁現象の全て(JIS C 60050-161の161-01-01参照)。
注記1 一般に,電磁環境は時間依存性があり,その説明には統計的アプローチが必要となることが
多い。
注記2 電磁環境と地域そのものとを混同しないことが非常に重要である。
――――― [JIS C 61000-6-2 pdf 6] ―――――
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C 61000-6-2 : 2019 (IEC 61000-6-2 : 2016)
3.9
商用電源系統(public mains network)
電力を供給するために電気事業者が運用し,かつ,需要家が接続する電力線。
4 性能判定基準
イミュニティ試験中又は試験後において,どのような性能及び機能で装置のイミュニティを評価するか
の説明,並びに評価に用いる供試装置(EUT)固有の性能判定基準は,製造業者が指定し,試験報告書に
記載する。この報告書は,表1表4で規定するそれぞれの試験ごとに,次のいずれかの一般的な性能判
定基準に矛盾のないようにする。
a) 性能判定基準A EUTは,試験中及び試験後において,意図したように動作し続けなければならない。
EUTを意図した方法で使用したとき,製造業者が指定した性能レベルを下回る性能低下又は機能喪失
があってはならない。性能レベルを製造業者が指定していない場合には,これは,意図した方法で装
置を使用したときに使用者が当然期待する性能,並びに製品説明書及び製品文書で決定してもよい。
b) 性能判定基準B EUTは,試験後,意図したように動作し続けなければならない。EUTを意図した方
法で使用したとき,製造業者が指定した性能レベルを下回る性能低下又は機能喪失があってはならな
い。性能レベルは,許容できる性能喪失としてもよい。試験中の性能の低下はあってもよいが,実際
の動作状態又は蓄積データの変化はあってはならない。最低性能レベル又は許容できる性能喪失を製
造業者が指定していない場合には,これらは,意図した方法で装置を使用したときに使用者が期待す
る性能,並びに製品説明書及び製品文書で決定してもよい。
c) 性能判定基準C EUTは,機能が自動的に回復するか,又は装置を操作して回復する場合には,試験
中一時的な機能喪失があってもよい。
この規格で規定した試験を行った結果,EUTが危険な状態になった場合,又は安全を確保できなくなっ
た場合には,試験を中止し,この試験に不合格であると判定する。
5 試験中の条件
EUTは,例えば,予備試験を行うことによって確認した,感受性が最も高くなると考えられる動作モー
ドで試験を行う。このモードは,通常使用するモードの範囲内とする。試験サンプルの配置は,代表的な
適用状態及び設置方法の範囲内で,感受性が最も高くなるように調整する。試験時の配置及び動作モード
については,試験報告書に詳細に記載する。
装置がシステムの一部であるか,又は補助装置に接続できる場合は,ポートを動作させるために必要な
補助装置を最低限の代表的構成で接続して,装置を試験する。補助装置は模擬してもよい。
製造業者が使用説明書で明確に指定した外付けの保護デバイス又は対策措置を要求している場合には,
適切な位置に外付けの保護デバイス又は対策措置を施して,この規格の試験要求事項を適用する。
装置に多数の類似ポート又は多数の同様な接続をもつポートがある場合には,実際の動作条件を模擬し,
かつ,全ての異なる終端方法を網羅することを確実にするため,十分な数のポートを試験対象として選択
する。試験したポートの選択の正当性は,試験報告書に含める。
試験は,EMCに関する基本規格で特に規定していない限り,製品で指定した動作温度,湿度及び気圧の
範囲内の一つの条件で,かつ,定格電源電圧で行う。
――――― [JIS C 61000-6-2 pdf 7] ―――――
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C 61000-6-2 : 2019 (IEC 61000-6-2 : 2016)
6 製品文書
この規格が要求する試験中若しくは試験後における最低性能レベル又は許容できる性能喪失について,
製造業者が独自の仕様を用いている場合には,独自の仕様であることを製品文書に記載する。この仕様は,
要求に応じて入手可能とする。
7 適用方法
イミュニティ評価のための試験の適用は,特定の装置,並びにその配置,ポート,用いている技術及び
動作条件に依存する。
試験は,表1表4に従って,装置の対応するポートに対して適用する。試験は,対応するポートがあ
る場合だけ行う。
特定の装置の電気的特性及び使用方法を考慮すると,一部の試験は適切ではなく,試験は不要と決めて
もよい。この場合,試験を行わないという判断及びその理由を試験報告書に記載する。
8 測定の不確かさ
イミュニティ試験の試験装置における不確かさの評価のための指針をIEC TR 61000-1-6又は対応する
基本規格で規定している場合は,それに従うことが望ましい。
9 イミュニティ試験要求事項
この規格が対象とする装置のイミュニティ試験要求事項は,ポートごとに規定し,表1表4による。
試験は,明確に規定した,かつ,再現性のよい方法で行う。
それぞれの試験は,個別に行う。試験の順序は,任意とする。同型の複数の装置を試験ごとに用いても
よい。この情報は,試験報告書に記載する。
試験の詳細,使用する試験信号発生器,適切な試験方法及び試験セットアップは,表1表4に規定す
るEMC基本規格の規定による。
これらのEMC基本規格の内容はここでは繰り返さないが,実際の適用のための変更又は付加情報を,
表1表4に規定する。
――――― [JIS C 61000-6-2 pdf 8] ―――――
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C 61000-6-2 : 2019 (IEC 61000-6-2 : 2016)
表1−イミュニティ要求条件 きょう体ポート
環境現象 試験仕様 EMC基本規格 付加情報 性能
判定
基準
1.1 電源周波数磁界 周波数50 Hz,60 Hz JIS C 61000-4-8磁界に影響されるデバイスを使用 A
磁界強度30 A/m する装置にだけ適用する。
電源周波数と同じ周波数で試験を
行う。単一の周波数で配電される地
域だけで使用される装置について
は,その周波数だけの試験でよい。
1.2 無線周波電磁界 周波数範囲80 MHz JIS C 61000-4-3規定の試験レベルは,無変調の搬送A
a),b),c)
振幅変調 1 000 MHz 波の実効値である。
10 V/m d)
変調度80 % 振幅変調
(AM)1 kHz
1.3 無線周波電磁界 周波数範囲1.4 GHz6.0 JIS C 61000-4-3規定の試験レベルは,無変調の搬送A
a),b),c)
振幅変調 GHz 波の実効値である。
3 V/m d)
変調度80 % AM 1 kHz
1.4 静電気 接触 ±4 kV(充電電圧) JIS C 61000-4-2接触放電及び/又は気中放電の適 B
放電 放電 用可否についてはEMC基本規格を
気中 ±8 kV(充電電圧) 参照。 B
放電
注a) IS C 61000-4-20で規定している“小さいEUT”に対しては,同規格を適用してもよい。
b) IS C 61000-4-22で規定している全電波無響室(FAR)を,無線周波イミュニティ試験に対する試験室の代わ
りに使用してもよい。
c) EC 61000-4-21で規定している反射箱(RVC)を,無線周波イミュニティ試験に対する試験室の代わりに使
用してもよい。反射箱に印加する入力電力Pinputは,無線周波イミュニティ試験で要求される試験電界強度Etest
から,次の式によって求める。
2
Etest
Pinput
E CLF( f )
24 or 9
ここに, CLF(f) : 周波数fにおける反射箱の負荷係数(無次元)
E : 正規化された電界の平均[(V/m)/W0.5]
24 or9
これらは空の反射箱の有効性検証で求められる(IEC 61000-4-21の附属書B及び附属書Dを参照)。
d) 複数の移動無線送信器を同じ場所で集中して使用する場合の情報は,例えば,IEC TR 61000-2-5:2011の9.3
を参照。
――――― [JIS C 61000-6-2 pdf 9] ―――――
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C 61000-6-2 : 2019 (IEC 61000-6-2 : 2016)
表2−イミュニティ要求条件 信号・制御ポート
環境現象 試験仕様 EMC基本規格 付加情報 性能
判定
基準
2.1 無線周波 周波数範囲0.15 MHz80 JIS C 61000-4-6規定の試験レベルは,無変調の搬 A
コモンモード MHz 送波の実効値であるa),b)。
電圧10 V
変調度80 % AM 1 kHz
c),d),e)
2.2 サージ JIS C 61000-4-5
Tf/Td=1.2/50 μs(開回路電 B
圧)(8/20 μs,電流波形)
(ライン−グラウンド間)
±1 kV(開回路電圧)g)
2.3 ファストトラ ±1 kV(開回路電圧) JIS C 61000-4-4容量性結合クランプを使用b),f)。B
ンジェント/ tr/tw=5/50 ns h)
バースト 繰返し周波数5 kHz又は
100 kHz
注a) 試験レベルは,150 Ω負荷に流れる等価電流で規定してもよい。
b) 製造業者の機能仕様で3 mを超えるケーブルが接続される可能性のあるポートだけに適用する。
c) 長距離線が接続される可能性のあるポートだけに適用する。
d) UTに接続する結合・減結合回路網(CDN)の影響のために,通常の機能が制限される場合,この試験は制
限された機能で行う。機能を制限して試験を行った理由を試験報告書に記載する。試験が終了しCDNを取り
外した後に,通常の機能に影響があってはならない。
e) 交流配電系統に直接接続された信号ポートは,交流電源ポートとして取り扱う。
f) 試験は,一つ又は両方の繰返し周波数で行ってよい。繰返し周波数は100 kHzが実際の現象に近いが,従来
から5 kHzを使用している。
g) f/Tdの定義はJIS C 61000-4-5:2018を参照。
h) r/twの定義はJIS C 61000-4-4:2015を参照。
――――― [JIS C 61000-6-2 pdf 10] ―――――
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JIS C 61000-6-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61000-6-2:2016(IDT)
JIS C 61000-6-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
JIS C 61000-6-2:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語