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C 61280-2-9 : 2010 (IEC 61280-2-9 : 2002)
4.1 回折格子形OSA
回折格子形OSAを,図3に示す。広がった入力光が,回転可能な回折格子に入射する。波長に比例した
角度に回折光が生じ,光検出器への開口を通る。入力及び出力開口の大きさ並びに回折格子上のビーム径
が,フィルタのスペクトル幅を決定し,その結果,OSAの分解能を決める。アナログ/デジタル変換(A/D
変換)及びデジタル処理によって,一般的なOSAの表示を得る。
図3−回折格子形OSA
4.2 マイケルソン干渉計形OSA
マイケルソン干渉計形OSAを,図4に示す。入力光は,二つの経路に分岐される。一つの経路は,長さ
が固定であるが,他方は可変となる。マイケルソン干渉計は,フォトダイオードにおいて,入力光と遅延
された自分自身の光との間で干渉信号を発生する。その結果,得られる波形は,干渉波形と呼ばれ入力光
の自己相関となる。自己相関に対するフーリエ変換によって,光スペクトラムを得る。この形式のOSA
の分解能は,干渉計の経路差の遅延によって決まる。
図4−マイケルソン干渉計形OSA
4.3 ファブリ・ペロー形OSA
ファブリ・ペロー形OSAを,図5に示す。平行光束は,ファブリ・ペローエタロンを通過する。その自
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由スペクトル領域(FSR)は,使用を計画しているチャネルより広く,フィネスは,必要な分解能帯域幅
を与えられるように選択する。圧電素子がファブリ・ペローのミラーの間隔を制御し,通過するスペクト
ラムを調整する。デジタル信号処理は,スペクトル表示又は表形式データのいろいろな組合せを提供する。
図5−ファブリ・ペロー形OSA
4.4 OSAの性能要件
(附属書Bの参考文献[3]参照)
4.4.1 波長範囲
波長範囲は,最も高いチャネル及び最も低いチャネルの雑音を測定するため,チャネル配置及びその両
端におけるグリッド間隔の1/2を加えた幅を,十分にカバーできるものとする。
4.4.2 感度
OSAの感度は,指定の精度でスペクトルパワーが測定可能な最低レベルとして定義する。OSAの感度は,
最も低い予想雑音レベルの測定に対して,十分なものでなければならない。光信号対雑音比の測定に必要
な感度は,式(3)の関係となる。
RS=MCL−OSNR (3)
ここに, RS : 必要感度(dBm)
MCL : 最低チャネル・レベル(dBm)
OSNR : 光信号対雑音比(dB)
例えば,最低チャネル・レベルが,−10 dBmで35 dBの光信号対雑音比を測定するために必要な感度は,
−10−35=−45 dBm
となる。
4.4.3 分解能帯域幅
分解能帯域幅は,変調された各チャネルのパワーレベルを正確に測定するために,十分に広くなければ
ならない。適切な分解能帯域幅の設定は,ビットレートで決まる。例えば,ゼロチャープの10 Gbit/sで変
調したレーザの信号パワーにおいて,0.1 nmの分解能帯域幅では,広い分解能帯域幅で測定したときより
0.8 dB低く測定される。これは,変調信号が0.1 nmの分解能帯域幅外にスペクトルパワーの一部をもつこ
とによって生じる。仮に,分解能帯域幅を0.05 nmまで下げると,信号パワーは2.5 dB低く測定される。
この効果は,レーザチャープが存在すると悪化し,送信器のレーザ変調回路の帯域幅制限が増加すると軽
減する。これらを,附属書Aに示す。
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4.4.4 分解能帯域幅精度
雑音測定の精度は,OSAの分解能帯域幅の精度に直接影響を受ける。最高精度を得るには,OSAの等価
雑音帯域幅Bmを校正しなければならない。OSAのフィルタ特性は長方形ではないため,一般的に分解能
帯域幅はBmと異なる。
4.4.5 ダイナミックレンジ
OSAのダイナミックレンジは,大信号の近傍波長における低レベル信号及び雑音を測定するOSAの能
力の尺度となる。分解能帯域幅を狭くすることは,必ずしもダイナミックレンジの改善につながらない点
に注意することが重要となる。分解能帯域幅は,3 dB帯域幅又はフィルタ特性の等価雑音帯域幅の尺度と
なる。一方で,ダイナミックレンジは,フィルタ特性の急傾斜及びOSAの雑音レベルの尺度でもある。ダ
イナミックレンジは,中心波長λiとグリッド間隔の1/2の波長差λi±Δλとにおけるフィルタ伝達特性のdB
単位での比率で定義する。
図6は,多チャネルスペクトラムのうちの2チャネル,OSAのフィルタ特性,OSAの感度限界及び測定
された伝送システム雑音を示す。雑音測定波長において,ダイナミックレンジは,正確な測定のために光
信号対雑音比より十分に広くなければならない。不確かさの寄与は,式(4)から予測できる。
D
−
10
光信号対雑音比の不確かさ= 10 log1+10 dB (4)
ここに, D : OSAのダイナミックレンジが,光信号対雑音比を超え
た値
例えば,30 dBの光信号対雑音比測定において,(ITUグリッド間隔の1/2において)40 dBのダイナミ
ックレンジは,0.42 dBの誤差を発生する。
注記 OSAの不十分なダイナミックレンジは,測定不確かさの一つの原因である。
図6−多チャネルスペクトラムの例
一般的に,OSAの感度限界又はダイナミックレンジのいずれかが,測定可能な光信号対雑音比の値を制
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限する。一般的に,マイケルソン干渉計形OSAは,感度限界で制限され,回折格子形OSAはダイナミッ
クレンジで制限される。
4.4.6 スケール忠実度
表示直線性とも呼ばれるスケール忠実度は,入力レベル範囲内で発生する振幅の相対的な誤差である。
スケール忠実度は,光信号対雑音比の測定不確かさに直接寄与する。
4.4.7 偏波依存
一般的に,雑音Niは無偏光であるが,信号Piは強く偏光している。OSAの偏波依存は,信号測定の不
確かさに直接寄与する。
4.4.8 波長データ数
OSAによって収集されたデータポイントの最小の数は,波長スパンを等価雑音帯域幅で除した値の2倍
以上でなければならない。
5 サンプリング及び試験対象装置
試験対象装置(DUT)は,多チャネル光ファイバ伝送システム又はネットワークである。試験装置は,
光ファイバへの直接接続又は広帯域モニタ端子経由でネットワークのどの点にも接続する。
6 試験手順
a) 伝送光ファイバ又はモニタ端子に,OSAを接続する。
b) 信号パワーを正確に測定できるよう十分に広く,チャネルのピーク波長から±Δλの雑音を測定するの
に十分なダイナミックレンジの分解能帯域幅の値を選択する。Δλは,ITUグリッド間隔の1/2である
(附属書A,表A.2及び4.4.5参照)。
c) すべてのチャネルを含み,最も低いチャネルの下側及び最も高いチャネルの上側に,ITUグリッド間
隔の少なくとも1/2を加えた波長範囲を設定する。
d) チャネルのうち,i番目の信号ピークにおけるパワーレベルを測定する。この値がPi+Niである(図
2参照)。
e) 信号のピーク波長から±Δλにおける雑音を測定する。等価雑音帯域幅Bmで校正された分解能帯域幅
を使用する。測定された値は,N (λi−Δλ)及びN (λi+Δλ)の値である。
f) 各チャネル波長における雑音の補間値を計算する[式(2)参照]。
N i N i
Ni
2
g) )で得られた値からNiを引いてPiを計算する。
h) )からg)までの処理をnチャネルすべてについて繰り返す。
注記 この手順は二通りの分解能帯域幅設定で実施できる。信号のトータルパワーを測定するため
に,十分広い分解能帯域幅設定及びピークチャネル波長から±Δλにおける雑音を測定するた
めに十分なダイナミックレンジの分解能帯域幅設定である。
7 計算
nチャネルの各々に対して,式(2)を用いて雑音パワーの補間値Niを計算する。
nチャネルの各々に対して,式(1)から光信号対雑音比を計算する。
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8 測定の不確かさ
測定の不確かさは,ISO/IEC MISC UNCERTに基づいて計算する。
考慮されなければならない不確かさの寄与は,次による。
− 変調された信号パワー(4.4.3及び附属書A参照)
− OSAの等価雑音帯域幅(4.4.4参照)
− OSAのダイナミックレンジ(4.4.5参照)
− OSAのスケール忠実度(4.4.6参照)
− OSAの偏波依存(4.4.7参照)
9 測定の記録
測定ごとに,次の情報を記録する。
− 測定日
− 規格番号
− 測定する伝送システムの識別及び測定場所
− 使用した機器の概要
− 光信号対雑音比データ
− 等価雑音帯域幅 Bm
− 基準光帯域幅 Br
− 雑音測定に対するオフセット波長Δλ,又はITUグリッド間隔
− 測定の不確かさ
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- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.20 : 光ファイバ接続装備