JIS C 61300-2-35:2020 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品―基本試験及び測定手順―第2-35部:光ファイバクランプ強度試験―ケーブルニューテーション | ページ 2

                                                                                              3
C 61300-2-35 : 2020
この試験は,供試品を装置に取り付け,個別に規定する温度及び湿度にて規定の時間を維持し,光ファ
イバに引張力を加えた状態で屈曲及び回転を与えるものである。

5 装置

5.1 装置の概要

  装置は,供試品のかん合軸と円すい(錐)の中心軸とが平行で,その円すい経路上にある供試品に接続
した光ファイバに大きなねじりの力を与えず屈曲及び回転を行う。回転中は光ファイバに引張力を与える。
試験装置の設計によって,供試品又は偏向ユニットのいずれが回転してもよい。試験装置の例を,図1
図3に示す。
回転クランプ器具 供試品
a
L
b
偏向角A
滑車
おもり 引張力R
注記 記号x,量記号a及び量記号bは,本文中で参照されていないが,対応国際規格のとおりとした。
図1−供試品が垂直面上を回転する試験装置
図1に示す試験装置は,少なくとも次の要素によって構成する。
a) 回転クランプ器具
b) 滑車
c) 引張力を与えるためのおもり
回転クランプ器具の回転中に挿入損失が増加するような滑車の寸法としないほうがよい。供試品への引

――――― [JIS C 61300-2-35 pdf 6] ―――――

4
C 61300-2-35 : 2020
張力が変化するような滑車の構造及び寸法としないほうがよい。偏向角の許容差に応じた滑車の最大半径
は,次の式によるのがよい。
18L
rmax

ここに, rmax : 滑車の最大半径
L : 円すい経路の長さ
A : 偏向角(°)
円すい経路の長さの許容差は,±10 %と仮定している。
供試品
回転クランプ器具
偏向角A
固定板
引張力R おもり
図2−供試品が水平面上を回転する試験装置
図2に示す試験装置は,少なくとも次の要素によって構成する。
a) 回転クランプ器具
b) 固定板
c) 引張力を与えるためのおもり
光ファイバは,ねじりの力を受けずに自由に可動し,回転クランプ器具の回転面は,重力方向に対し垂
直で,供試品は,光ファイバがねじれないように回転しなければならない。
注記 図2に示す試験装置構造の例を,附属書Aに示す。

――――― [JIS C 61300-2-35 pdf 7] ―――――

                                                                                              5
C 61300-2-35 : 2020
固定クランプ器具
供試品
偏向角A
偏向ユニット
おもり 引張力R
図3−回転する偏向ユニットをもつ試験装置
図3に示す試験装置は,少なくとも次の要素によって構成する。
a) 固定クランプ器具
b) 偏向ユニット
c) 引張力を与えるためのおもり
光ファイバは,ねじりの力を受けずに自由に可動し,偏向ユニットの回転面は,重力方向に対し垂直で,
おもりは,光ファイバがねじれないように回転しなければならない。

5.2 光学測定

  試験中のモニタが規定されている場合は,試験中に光学的性能をモニタするために,JIS C 61300-3-3に
規定する測定器を供試品に接続しなければならない。挿入損失の変化を測定するために使用する光源及び
光検出器は,JIS C 61300-3-4に規定しているものを用いなければならない。

6 手順

6.1 前処理

  個別に規定がない場合,JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件(室温)下に,供試品を2時間以上放
置する。
供試品の製造業者の指示に従って供試品を清掃する。

6.2 初期検査及び初期測定

  個別に規定する初期検査及び測定を行う。

6.3 処理

  引張力を,光コネクタプラグを取り付けた光ファイバに加える。供試品は,クランプ器具に取り付けた
光ファイバアダプタに接続し保持する。光コネクタのかん合軸に対して偏向角を保って引張力を加える。

――――― [JIS C 61300-2-35 pdf 8] ―――――

6
C 61300-2-35 : 2020
試験手順は,次に示す作業で構成し,次の順序で行わなければならない。
a) 規定の偏向角になるように装置を設置する。
b) 供試品をクランプ器具に固定する。
c) 光ファイバを設置し,規定の引張力を光ファイバの端末に加える。
d) 毎分10回転の速度で,規定の回転(360°)サイクル数を実施する。

6.4 後処理

  個別に規定がない場合,JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件下で10分間以上放置する。

6.5 最終検査及び最終測定

  試験完了後,全ての取付具を取り外す。供試品の製造業者の指示に従って,供試品の機械的清掃及び光
学的整列部材の清掃を行う。個別の規定に従って最終測定を行う。規定がある場合,JIS C 61300-3-1に従
って供試品の外観検査を行い,恒久的な損傷がないことを保証するために,規定の測定を行う。

7 試験の厳しさの程度

  試験の厳しさの程度は,回転サイクル数,偏向角及び光ファイバに与える引張力の強さの組合せで構成
する。試験の厳しさの程度は,個別に規定しなければならない。試験の厳しさの程度の推奨値を,表1に
示す。
表1−試験の厳しさの程度(推奨値)
引張力 偏向角 回転角度
回転サイクル数 環境カテゴリa)
R(N) A(°) (°)
10 I,IHD
45 360 100
14.7 b) C,CHD
注a) EC 61753-1を参照。
b) 我が国で一般的に用いられている試験条件を追加した。この値の根拠は,IEC TR 62627-06:2014を参照。

8 個別に規定する事項

  必要に応じて,次の事項を製品規格などに規定する。
− 供試品の詳細仕様
− 光ファイバの種類
− 引張力
− 偏向角
− 回転サイクル数
− 取付具の詳細仕様
− 供試品の光学的機能
− 初期測定項目及び初期要求性能
− 試験中測定項目及び試験中要求性能
− 最終測定項目及び最終要求性能
− この規格の試験方法との差異
− その他の合否判定基準

――――― [JIS C 61300-2-35 pdf 9] ―――――

                                                                                              7
C 61300-2-35 : 2020
附属書A
(参考)
試験装置構造の例
実際の試験装置構造の例を,図A.1に示す。
図A.1−試験装置構造の例
参考文献 IEC 61753-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Performance standard−
Part 1: General and guidance
IEC TR 62627-06:2014,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Part 06:
Mechanical design proving nutation test results for reinforced fibre cable terminated with optical
connectors for high density patching applications

――――― [JIS C 61300-2-35 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 61300-2-35:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61300-2-35:2014(MOD)

JIS C 61300-2-35:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61300-2-35:2020の関連規格と引用規格一覧