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C 61300-3-32 : 2013
比率
波長(nm)
a) モード結合が無視できる場合
比率
波長(nm)
b) ランダムなモード結合の場合
図9−固定アナライザ法における比率関数Rの例
8.1.2A コンピュータ
測定によって得たデータを解析するため,適切なソフトウェアを具備したコンピュータを使用しなけれ
ばならない。
8.2 測定手順
8.2.1 波長間隔
この測定手順では,光路中に検光子を挿入した場合及び挿入しない場合に対して,波長範囲内で規定し
た波長間隔で,光パワーを波長(又は光周波数)の関数として測定する。波長範囲は,測定精度に影響を
与える。波長間隔δλは,Δλをδλで置き換えて,式(15)を満足するように設定する。
フーリエ変換法を用いる場合,光周波数の測定間隔を理想的には均一とし,測定間隔は2のべき乗とす
る。モノクロメータ使用時の光周波数間隔δνは,測定で予測される最大DGDに相当する振動周期の二分
の一よりも小さくする。強いモード結合を示す供試品に対しては,二次モーメントの平方根より大きな光
パワーが多く存在するため,ナイキスト条件は,予想される最大DGDのRMSが示す光周波数の2倍超え
とする[式(15)参照]。
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注記 フーリエ変換によって,Δτmax近傍に多くのエネルギーが存在していることが明らかになった場
合には,測定間隔を狭めて再度測定するのがよい。
8.2.2 波長掃引による測定
波長掃引による測定は,次による。
− 光路中に検光子を設定して,波長を掃引し,受光パワーをPA(λ)として記録する。
− 光路から検光子を取り外し,再度,波長掃引を繰り返す。
− 受光パワーをPTot(λ)として記録する。
− 比率関数R(λ)を式(16)によって求める。
PA
R (16)
PTot
代替の手順は,検光子を90度回転して二回目の波長掃引を行う方法である。光パワーをPB(λ)として記
録する。比率関数は,式(17)によって求める。
PA
R (17)
PA PB
注記1 極値分析を適用する場合には,比率関数PA/PBを用いることもできる。
注記2 検光子としてポラリメータを用いる場合,波長に対する正規化ストークスパラメータを測定
する。この場合,光パワーの絶対値ではなく,三つの独立したパワー相対値のスペクトル関
数(ベクトル成分に対する)として同様の方法で解析が可能である。
モード結合が無視できる場合及びランダムなモード結合の場合の測定結果の例を,図9に示す。
8.2.3 PMDの算出
測定した比率関数を用いたPMDの算出は,次のいずれかによる。
− 極値分析法
− フーリエ変換法
極値分析法の算出方法は,次のa)に,また,フーリエ変換法の算出方法は,次のb) h)による。
a) 極値分析法 関数R(λ)は,最短波長λ1から最長波長λ2までの間で一定の波長間隔で求める。この波長
範囲における極値(極小値及び極大値)の数をEとする。また,λ1及びλ2が極値に当たるように波長
範囲を再定義することもでき,その場合には,Eはλ1及びλ2を含む極値の数から1を減じた値である。
PMD値<Δτ>は,式(18)によって求める。
kE 1 2
< > (18)
2c 2 1
ここに, c : 真空中での光速
k : モード結合係数。ランダムなモード結合がない場合 : 1.0,
ランダムなモード結合の場合の極限 : 0.82
検光子としてポラリメータを用いる場合,三つの正規化されたストークスパラメータから得られる
値の平均値(又はRMS値)を,PMDとする。
b) フーリエ変換法 この方法では,通常,R(λ)を光周波数νの関数で表し,PMDを導出するためにフー
リエ解析を用いる。フーリエ変換によって光周波数領域データを時間領域データに変換し,光の到着
時間δτの分布情報を直接得ることができる。このデータを後で示すように後処理して,供試品のPMD
期待値<Δτ>を導く。この方法は,供試品におけるモード結合が無視できる場合及びランダムなモー
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ド結合の場合に適用できる。
固定アナライザによるフーリエ変換(FAFT)の拡充については,附属書Aに記載する。
c) データの前処理及びフーリエ変換 この方法を用いるため,フーリエ変換では,通常,波長λに対し
て得られるR(λ)のデータが,光周波数領域で等間隔となるように測定する必要がある。等間隔の光周
波数で測定する代わりに,等間隔の波長で測定したデータをフィッティング(例えば,三次スプライ
ンの関数を用いて)させて補間によって光周波数領域で等間隔の点を求めるか,又はより高度なスペ
クトル推定方法を用いて求めてもよい。いずれの場合でも,波長λにおける比率R(λ)は,式(16)又は
式(17)によって求める。
R(λ)に対して,ゼロ点付加,データ補間及び直流成分の除去を行ってもよい。フーリエ変換前の前
処理として,データに窓関数処理を行ってもよい。δτに対する強度データ分布P(δτ)を求めるために,
フーリエ変換を行う。
d) 変換データのフィッティング R(λ)における直流成分は,部分的には例えば検光子の挿入損失という
可能性があるため,注意深く除去しないと,ゼロ点δτにおけるフーリエ変換データは意味をもたない。
直流成分を除去しない場合,その後の計算においては,通常2点のデータまでは無視する。変数jは,
δτを0以上で区分けしたときに,それぞれの区分に順に割り当てられる数で,最初に有効な区分が
j=0に対応するように割り当てることができる。
この後の計算から測定雑音を取り除くため,通常,検出システムのRMS雑音レベルの200 %に設定
したしきい値レベルT1とP(δτ)とを比較する。この時点で,供試品のモード結合が無視できるか又は
ランダムなモード結合状態であるかを決めておく必要がある。
P(δτ)の有効データの最初のX点が全てT1よりも小さい場合は,P(δτ)がモード結合が無視できる供
試品の離散的なスパイク状の特性をもつことを示している。フーリエ変換前にゼロ挿入を行わない場
合,Xの値は3である。ゼロ挿入を行った場合,Xの値は式(19)で決まる。
3Np
X (19)
Lp
ここに, Np : 元々の測定データの総数
Lp : ゼロ挿入を行った後のアレイの総長
供試品においてモード結合が無視できる場合,PMDは式(20)によって求める。ランダムなモード結
合の場合は,PMDは式(21)によって求める。
e) モード結合が無視できる場合のPMDの計算 供試品においてモード結合が無視できる(例えば,複
屈折性をもつ供試品の)場合,R(λ)は図9 a)に示す周期的な変動成分をもつ正弦波状の特性を示す。
相対パルスの到着時間δτに相当する位置に離散的スパイクをもつ出力P(δτ)をフーリエ変換によって
求め,その重心がPMD値<Δτ>である。
P(δτ)があらかじめ定めた二番目のしきい値T2を超える点は,式(20)を用いて,スパイクの重心<Δτ
>を定義する。T2は,通常,受光装置の雑音レベルのRMSの200 %とする。
M
Pe δδe
< e 0
M (20)
Pe δ
e 0
ここに, M'+1 : T2を超えるスパイクのうちのPのデータ数
<Δτ> : 平均のDGD値(ps)
スパイクが検出されない(すなわち,M'+1=0)場合,PMDは0とする。スパイクのRMS幅,ス
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パイクのピーク値などの他のパラメータも必要に応じて記録する。
供試品が二つ以上の複屈折素子を含む場合には,二つ以上のスパイクが発生する。
f) ランダムなモード結合の場合のPMDの計算 ランダムなモード結合の場合は,R(λ)は図9 b)に示すよ
うな複雑な波形となる。これは,供試品の中での実際のモード結合過程に基づく正確な特性である。
フーリエ変換データは,供試品中での光パルス到着時間δτの確率分布の自己相関を表す分布P(δτ)と
なる(図10参照)。
データ点は,T1を超えたデータ点をPの最初の点とするj=0から,X個のT1以下になるデータ点が
後ろに続く点まで数える。ランダムなモード結合の場合,この点は分布P(δτ)で最後の重要な(すなわ
ち最終の)点を表し,測定雑音によって大きな影響は受けない。この点に対するδτの値をδτlastで表し,
δτlastでのjの値をM"で表す。この供試品におけるモード結合は,ランダムに発生する。
PMD<Δτ>を,この分布の二次モーメントの平方根σRとして定義し,式(21)によって求める。
1
M 2 2
Pj δδ j
< R
j 0 (21)
M
Pj δ
j 0
g) モード結合が混在する場合のPMDの計算 被測定系を,モード結合が無視できる供試品と,モード
結合がランダムに発生する供試品とを縦続に接続して構成する場合,重心の決定[式(20)]及び二次
モーメントの導出[式(21)]の両方が必要である。P(δτ)のスパイクは,計算で求めたδτlastとは関係な
く,決定されることに注意する。
j=0
0.04
x2=22.61,ガウシアン
発生確率(任意単位)
0.03
0.02
ガウシアン適合 j=M''=9
FFT振幅
0.01
しきい値=0.001 5
PMD=0.167 ps(二次モーメントの平方根)
0
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
パルス到達時間の相対差(ps)
図10−フーリエ分析によるPMD
h) 測定波長範囲 モード結合がランダムな供試品の場合,十分な精度でのアンサンブル平均となるよう
に,十分な測定波長範囲をとらなければならない。必要な精度及び測定波長範囲は,測定の前に決め
ておかなければならない。
さらに,δτ値が非常に低いとき,R(λ)の測定に非常に長い時間が必要になる。また,λ1からλ2まで
の波長範囲は二つ以上の周期をもつことが望ましい。波長範囲は,式(22)を用いて,P(δτ)において決
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まる最も短いδτであるδτminで定義する。
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ここで,Pのゼロ点及びゼロ点に隣接する二つの測定点を,一般には無視するということから,係数2
を導入している。例えば,λ1が1 270 nm,λ2が1 700 nmの場合,δτminは0.033 psとなる。
モード結合が無視できる供試品,及び図9 a)と類似したR(λ)特性をもつPMDが大きい供試品に対しては,
モード結合がランダムな供試品のような波長に対する平均化の要求を緩和し,平均化する波長範囲を狭く
して(例えば,λ2−λ1が30 nm),PMDの波長依存性を調べることができる。
8.2.4 偏波モード分散値の記録
8.2.3の方法によって算出したPMD値を,供試品のPMD値としてピコ秒(ps)で試験報告書に記載する。
8.2.5 測定の不確かさ
PMDについて,測定の不確かさの妥当性を評価する。
9 干渉法
この箇条では,干渉を用いてPMDを測定する方法について詳細事項を規定する。干渉を用いた方法
(INTY)は,供試品のタイプに応じて,二つの分析方法を用いる。一つは,特殊な条件の下で行う,従来
から実施している分析方法(TINTY)([10][12])であり,もう一つは,TINTY法とは異なる測定系で一
般化した分析を元にした方法(GINTY)[13]である。
9.1 測定装置
干渉法(INTY)の測定系を,図11に示す。
偏光子干渉包絡線受光装置
ビーム
偏光子 スプリッタ
光源 供試品 可動ミラー コンピュータ
偏光子
ミラー
検光子
a) マイケルソン干渉計を用いた従来分析法(TINTY)
図11−干渉法の測定系
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JIS C 61300-3-32:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61300-3-32:2006(MOD)
JIS C 61300-3-32:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.20 : 光ファイバ接続装備
JIS C 61300-3-32:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC61300-3-2:2012
- 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品―基本試験及び測定手順―第3-2部:シングルモード光デバイスの光損失の偏光依存性
- JISC6842:2012
- 光ファイバ偏波モード分散試験方法