9
C 6515 : 1998 (IEC 61249-5-1 : 1995)
− アセトン(銅はくの脱脂用)。
A.2.2.3 手順 銅はくの試料を200mlトールビーカ又は300mlビーカに入れる。
約50mlの硫酸/硝酸の混酸を加え,反応がほぼ終了するまで,そのままにしておく。
溶液をスチーム浴上で銅が完全に溶解し,NOxのヒュームが追い出されるまで,8090℃で加熱する。
この加熱の間,ビーカをカバーグラスで覆い,溶解が完了したときはビーカの内壁とカバーグラスの内
面は純水によってビーカ内に洗い流す。
陰極は0.1mgのけたまで質量 (mk1) を量り記録する。
陽極と陰極を溶液中に浸せきする。ビーカを2枚の硬質ガラス製半円形時計皿で覆う。
約2A/dm2の電流密度で電解する。陰極面積は約60cm2で,これは1.2Aの電流供給に相当する。溶液の
色が無色になったとき(約3時間後),電流を半分の値に下げ,時計皿,電極,ビーカの側面を純水で洗い
流す。
電解液の液面がわずかに上昇し,新しく液につかった部分の電極の表面に銅が析出しなくなるまで,電
解を続ける。
電流を止めずに,ビーカの液レベルを純水を加えて保ちながら,電解液をサイフォンでくみ出す。純水
で洗い続けながら,すばやく電極を取り出す。
メタノールの入った二つのビーカに順次浸せきし,110℃で3分間から5分間乾燥後,デシケータ中で室
温まで冷却する。
電着した陰極の質量 (mk2) を0.1mgのけたまで測定し,次の式によって,銅の純度を算出する。
mk 2−m1k
CCu= 100%
mCu
ここに, Ccu : 銅含有率 (%)
mk1 : 陰極質量 (mg)
mk2 : 陰極質量+電着銅質量 (mg)
mcu : 銅はく試料質量 (mg)
純度の決定は,2回行って,二つの結果が銅分で0.015%以内であれば採用し,これを超えた場合には純
度の決定をやり直す。
銅含有率の補助的なチェックは,原子吸光分析法 (AAS) による電解液中の不純金属類 (Fe,Zn,,Sn,
As,Sb,Ni,Pb) の定量によって実現できる可能性がある。
低純度(99.4%のオーダー)の場合の再試験方法
分析精度を改善するために,これまで述べた試験方法を,電着した陰極を洗浄した手順以降から変更で
きる。電着した陰極を300mlのビーカに入れ,電極の柄が貫通する2枚の半円形の時計皿で覆う。そして
陰極の電着部を覆うのに十分な水と約50mlの硫酸/硝酸の混酸によって電着物を再溶解する。
前述したように,溶解はスチーム浴上で加熱することによって加速される。
次はこれまで記したとおりの手順で続ける。
A.2.3 引張強さ及び伸び率
A.2.3.1 試験片 試験片は試験される銅はくから両刃切断機を用いて採取する。切断機の刃間隔に従って,
長さ約175mm,幅15mmのストリップが得られる。
銅はくは,1ロットの各試料から少なくとも四つの試験片を採取して試験する。
試験片の長さ及び幅は,0.1mmのけたまで正確に測定する。また,厚さは次の式によって算出する。
m
d=
l w
――――― [JIS C 6515 pdf 11] ―――――
10
C 6515 : 1998 (IEC 61249-5-1 : 1995)
ここに, d : 厚さ (mm)
m : 四つの試験片の質量の平均値 (g)
l : 試験片の長さ (mm)
w : 試験片の幅 (mm)
p : 銅の密度=8.93×103g/mm3
A.2.3.2 試験装置及び材料
A.2.3.2.1 両刃切断機 15±0.25mm間隔の平行な二つの刃をもち,その刃が連動して動くことによって,1
回の操作で15mm幅のストリップ状試験片を切り出すことができる両刃切断機。
A2.3.2.2 テンプレート 50mmのゲージ長さの印をつけるための正確なテンプレートであって,2本の平
行線を試験片の中央部を横切って試験片の相対する両端に書くことができるもの。
A.2.3.2.3 引張試験機 加熱した試験片の引張試験を行うことができ,望ましくは荷重−変位チャートを記
録できる装置を備えた正確な引張試験機。その装置において,クロスヘッドの移動をデジタル形式又はア
ナログ形式でミリメートルの単位で読み取ることができるもの。
A.2.3.2.4 試験片つかみ具 試験片を均一につかみ得るつかみ具。
A.2.3.3 手順 テンプレートを用い,柔らかな先端部をもつペンで試験片の上にゲージ長さを印し,0.1mm
の単位まで正確に測定する(初期ゲージ長さ)。
各々の試験片を,つかみ具間の試験片自由長さが125mmとなるよう,引張試験機のつかみ具にセット
する。
クロスヘッドスピードは,引張試験機の能力によって,1.5mm/min,又は2mm/minを選定する。
試験片がたるんだ状態でチャッキングされることから起こるつかみ具の自由な動き及び/又は全体の動
きによる影響は,初期荷重を例えば,0.5Nのように低く設定することによって除くことができる。この装
着を行っている過程でのクロスヘッドの移動はこの測定には影響しない。
引張試験中に得られる最大荷重は,0.5Nのけたまで記録する。
試験片の引張強さは,次の式によって算出する。
Fmax= Fmax
=
A w d
ここに, 引張強さ (N/mm2)
Fmax : 得られる最大荷重 (N)
A : 試験片の初期断面積 (mm2)
w : 試験片の幅 (mm)
d : 試験片の厚さ (mm)
四つの試験片から得られた各々の値は,要求値を満足しなければならない。
ゲージ長さの外側の部分に破断が発生した場合には,その値は採用しない。
伸び率を求めるには,破断した試験片の2片の破断部を正確に合わせ,二つの標点間の距離を0.1mmの
けたまで正確に測定する(最終ゲージ長さ)。
試験片の伸び率は,次の式によって算出する。
――――― [JIS C 6515 pdf 12] ―――――
11
C 6515 : 1998 (IEC 61249-5-1 : 1995)
l2−l1
l= 100%
l1
ここに, 伸び率 (%)
l1 : 初期ゲージ長さ (mm)
l2 : 最終ゲージ長さ (mm)
伸び率は,引張試験中に記録された荷重−変位チャートからも求められる。
この場合チャートの初期湾曲部は,曲線上にフックラインを外挿して除く。
また,伸び率は,引張試験機のクロスヘッドの移動距離から,直ちにパーセントの形で得ることができ
る。この場合には試験機つかみ具間の試験片自由長さが50mmとなるように試験片をつかみ具にセットす
る。
四つの試験片から得られた各々の値は,要求値を満足しなければならない。
A.2.4 ピンホール及び孔の数(浸透試験)
A.2.4.1 試験片 一つの試験片を用いる。
ロール品からは,300mm長さでロール全幅の試験片を採取する。
シート品又はカットパネル品からは,0.3m2を下回らない試験片を採取する。
A.2.4.2 試験装置及び材料 油性赤色染料を,適切な溶媒に1g/lの濃度で溶解させた液を用意する。
必要な場合には,不溶解粒子をフィルターで除去する。
A.2.4.3 手順 良く換気されているドラフトの中,又は望ましくはデシケータの中で,銅はくの平滑面を上
にして吸取紙の上に試験片を置く。ブラシ又はローラーを用いて染料液をはくの全面に塗布する。
5分間放置した後,はくを反転し,はく裏面上に見える染色点の個数を,任意の300×300mmの領域内
で数える。
A.2.5 表面粗さ
A.2.5.1 試験片 試験片は,試験中の銅はく試料から採取する。この試験片は,測定装置に合った適切な寸
法及び形のものとする。
1本のロール品又は一つの製造ロットから,少なくとも五つの試験片を用いる。
A.2.5.2 試験装置及び材料 走査システムと高域フィルターをもった電気的粗さ計。
触針のチップ半径は5 は10 それらに対応する静止測定力は5mN又は15mNとする。
A.2.5.3 手順 測定は,次のパラメータを用いる。これは将来IEC 61189-2(5)に制定される予定である。
測定長さ 4.8mm
サンプリング長さ 4.8mm
カットオフ値 0.25mm
各々の試験片は,長さ方向及び幅方向で測定する。それぞれの方向の5測定平均値を,長さ方向及び幅
方向表面粗さとして記録する。
注(5) 附属書B参照
――――― [JIS C 6515 pdf 13] ―――――
12
C 6515 : 1998 (IEC 61249-5-1 : 1995)
附属書B(参考) 参考文献
52/518/CDV : 電気材料,接続材料及び実装部品に対する試験方法−パート2 : 接続材料の試験方法[将
来のIEC 61189-2 (Test methods for electrical materials, interconnection structures and assemblies−Part2 : Test
methods for materials for interconnection structures)]
JIS C 6515制定原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 増 子 千葉工業大学金属工学科
(幹事) ○ 福 田 勝 人 福田金属箔粉工業株式会社
橋 爪 邦 隆 工業技術院標準部
村 山 拓 己 通商産業省基礎産業局非鉄金属課
金 岡 威 雄 三菱ガス化学株式会社
鈴 木 鉄 秋 東芝ケミカル株式会社
中 村 吉 宏 日立化成工業株式会社
長谷川 鉄 司 住友ベークライト株式会社
米 本 神 夫 松下電工株式会社
小 幡 高 史 社団法人日本プリント回路工業会
○ 阿 曽 和 義 日本電解株式会社
○ 鈴 木 啓二郎 日鉱グールドフォイル株式会社
○ 高 橋 直 臣 三井金属鉱業株式会社
○ 中 岡 忠 雄 古河サーキットフォイル株式会社
(事務局) 田 中 健 銅箔工業会
備考 ○印は,小委員会委員も兼ねる。
JIS C 6515:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61249-5-1:1995(IDT)
JIS C 6515:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.180 : プリント回路及びプリント配線板