JIS C 6822:2009 光ファイバ構造パラメータ試験方法―寸法特性 | ページ 2

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C 6822 : 2009
procedures−Chromatic dispersion (MOD)
JIS C 6828 光ファイバ構造パラメータ測定器校正方法
注記 対応国際規格 : IEC 61745,End-face image analysis procedure for the calibration of optical fibre
geometry test sets (IDT)
JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6820の箇条2(用語及び定義)及び附属書A(光ファイ
バに関する用語)によるほか,次による。
3.1
基準表面 (reference surface)
詳細な仕様書で定義されるコア又はクラッド表面。
3.2
コア偏心量 (core concentricity error)
マルチモード光ファイバの場合は,コアの中心とクラッドの中心との間の距離,シングルモード光ファ
イバの場合は,モードフィールドの中心とクラッドの中心との間の距離。
3.3
マルチモード光ファイバのコア径 (core diameter of multimode fibre)
均質クラッドの屈折率n2に,コアの最大屈折率n1と均質クラッドの屈折率n2との差のk倍を加えた和
に等しい屈折率n3をもつコア領域の外周を最もよく近似する円の直径。コア領域の屈折率n3は,次の式で
表す。
n3 n2 k n1 n2
ここに, n2 : 均質クラッドの屈折率
n1 : 最大屈折率
k : 一般に“係数k”と呼ぶ定数
屈折率プロファイルは,屈折ニアフィールド法 (RNF) 又は横方向干渉法 (TI) などのプロファイル法及
び伝送ニアフィールド法 (TNF) のようにコア全体に照射したときのニアフィールド測定によって測定で
きる。コア径の測定精度を向上させるために,プロファイル法とTNF法との両方を用いて曲線を近似する
ことが望ましい。
注記1 曲線近似したプロファイル法又は曲線近似しないTNF法では,一般的にはk=0.025であっ
て,これは,曲線近似したTNF法でのk=0と等価である。
注記2 屈折率プロファイルが,そのコア/クラッド境界において漸進的に変化する光ファイバの場
合,曲線近似していないTNF法では,k=0.05であって,これは曲線近似したTNF法のk=0
と等価である。
注記3 シングルモード光ファイバでは,コア領域は定義せず,代わりにモードフィールド径を定義
し規定する。

――――― [JIS C 6822 pdf 6] ―――――

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4 光ファイバの種類

  寸法にかかわる構造パラメータの試験方法を適用する光ファイバは,JIS C 6820から,表1のように分
類する。
表1−光ファイバの種類
光ファイバの種類 JIS記号 IEC記号
石英系マルチモード光ファイバ SGI A1
石英系マルチモード光ファイバ SQI,SSI A2
多成分系マルチモード光ファイバ CSI 該当なし
プラスチッククラッドマルチモード光ファイバ RSI A3
全プラスチックマルチモード光ファイバ PSI,PGI,PQI A4
シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバ SMA B1.1
シングルモード1 550 nmカットオフシフト形光ファイバ SMA・T B1.2
シングルモード1 310 nmゼロ分散・低OH形光ファイバ SMA・U B1.3
シングルモード1 550 nm分散シフト形光ファイバ SMB B2
シングルモード分散フラット形光ファイバ SMC 該当なし
シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ SMD B4
シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ SME B5
シングルモード低OH・曲げ損失低減形光ファイバ SMF・A B6a
シングルモード曲げ損失低減形光ファイバ SMF・B B6b

5 試験状態

  試験場所の状態は,JIS C 60068-1の5.3[測定及び試験のための標準大気条件(標準状態)]に規定の標
準状態(温度1535 ℃,相対湿度2575 %,気圧86106 kPa)とする。ただし,標準状態で試験する
ことが困難な場合は,判定に疑義が生じない限り,標準状態以外で試験を行ってもよい。その場合は,試
験状態を記録する。

6 光ファイバ寸法測定方法

6.1 測定方法の概要

  被覆をはいだ裸光ファイバの寸法は,基本的な特性値であり,光ファイバの取扱い,スプライス,コネ
クタ付け,ケーブル化工程,各種測定など後工程において必要となる。
光ファイバの寸法特性は,次のとおりであり,その測定方法を表2に示す。
− クラッド径
− クラッド非円率
− コア径(マルチモード光ファイバだけが対象)
− コア非円率(マルチモード光ファイバだけが対象)
− コア/クラッド偏心量
− 理論NA(オプション,マルチモード光ファイバだけが対象)

――――― [JIS C 6822 pdf 7] ―――――

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表2−測定方法の適用範囲
測定方法 規定する特性 対象とする光ファイバ 詳細
1-A 屈折ニアフィールド法a),b) クラッド径 表1に示すすべての光ファイバ 附属書A
クラッド非円率
コア径
コア非円率
コア/クラッド偏心量
理論NA
1-B 横方向干渉法 コア径 表1に示すすべてのマルチモード光フ附属書B
コア非円率 ァイバ
理論NA
1-C ニアフィールドパターン法c) クラッド径 附属書C
SGI,CSI,SQI,SSI,RSI,SMA,SMA・
クラッド非円率 T,SMA・U,SMB,SMC,SMD,SME,
コア径 SMF・A,SMF・B
コア非円率
コア/クラッド偏心量
1-D 機械的外径測定法d) クラッド径 表1に示すすべての光ファイバ 附属書D
クラッド非円率
注a) シングルモード光ファイバのコア径は,規定しない。
b) 石英系マルチモード光ファイバのコア径及び最大理論NAの測定にも用いる。
c) シングルニアフィールド走査法は,石英系マルチモード光ファイバの断面におけるコア径を求めることに用
いる。コア非円率は,異なる軸方向に複数回走査することによって正確に求められる。
d) 実用上は,ほぼ真円に近い光ファイバの場合,機械的外径測定法でも,前記の三つの方法と同様の結果が得
られ,光ファイバのクラッド非円率を求めることができる。

6.2 基準測定方法

  各光ファイバの基準測定方法は,次による。
− マルチモード光ファイバは,ニアフィールドパターン法(測定方法1-C)を基準測定方法とする。
注記 マルチモード光ファイバのコアの特性は,屈折ニアフィールド法(測定方法1-A)によって
測定し,屈折率プロファイルで定義する。マルチモード光ファイバのクラッド径,クラッド
非円率及びコア/クラッド偏心量に関して,疑義が生じたときには測定方法1-Cを採用する。
− シングルモード光ファイバは,ニアフィールドパターン法(測定方法1-C)を基準測定方法とする。

6.3 装置

  配置図面及び構成上必要とする装置は,附属書A附属書Dによる。

6.4 試料

6.4.1  試料長さ
測定に必要とする長さは,附属書A附属書Dによる。
6.4.2 試料端面
測定方法1-A及び1-Cにおいては,入出力となる光ファイバの両端は,汚れがなく平たん(坦)な面と
し,また,光ファイバ軸に対し垂直でなければならない。測定方法1-A及び1-Cによる測定の精度は,光
ファイバ端面の非垂直性の影響を受けるため,1°以下の端面角が望ましい。
測定方法1-Cでは,端面に対し,より厳しい要求が必要となる(C.2参照)。
測定方法1-Dは,側面観察だけであるため,端面に対する厳しい要求は必要としない。

――――― [JIS C 6822 pdf 8] ―――――

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6.5 手順

  測定手順は,附属書A附属書Dによる。また,校正に関する手順は,JIS C 6828による。

6.6 計算

  計算方法は,附属書A附属書Dによる。

6.7 結果

  各測定において,次の事項を記録する。
− 測定日及び測定項目
− 試料の識別及び記述
− 規定した各パラメータの測定結果(詳しくは,附属書A附属書Dを参照。)
次の事項は,要求があれば記録する。
− 用いた測定方法 : 1-A,1-B,1-C又は1-D
− 試料の長さ
− 測定装置の配置
− 測定装置の詳細(詳しくは,附属書A附属書Dを参照。)
− 測定時の相対湿度及び試験環境温度
− 測定装置の最新の校正記録

6.8 仕様事項

  詳細な仕様書において,次の事項を明記する。
− 被測定光ファイバの種類
− 合否判定基準
− 通知する情報
− 適用する手順との差異

7 被覆寸法測定方法

7.1 測定方法の概要

  この測定方法は,被覆された光ファイバ素線及び光ファイバ心線の被覆寸法を測定する方法である。被
覆寸法は,基本的な特性値であり,ケーブル化工程,コネクタ付け,スプライス,光ファイバの取扱い,
各種測定など後工程において必要となる。
光ファイバの被覆寸法特性は,次のとおりであり,その測定方法を表3に示す。
− 被覆外径
− 被覆非円率
− 被覆/クラッド偏心量

――――― [JIS C 6822 pdf 9] ―――――

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表3−測定方法の適用範囲
測定方法 規定する特性 対象とする光ファイバ 詳細
2-A 側面観察法a),b) 被覆外径 表1に示すすべての光ファイバ 附属書E
被覆非円率
被覆/クラッド偏心量
2-B 機械的外径測定法 被覆外径 表1に示すすべての光ファイバ 附属書F
被覆非円率
注a) 被覆パラメータを評価するために,クラッド径の測定も必要となるが,この方法では比較的精度が劣
るため,ここで得られたクラッド径の値を,“光ファイバ寸法測定方法”(箇条6参照)で得られる値
の代替値としてみなすことはできない。
b) 全プラスチックマルチモード光ファイバの被覆偏心量は,規定しない。
表3に規定する測定方法は,検査中にオフラインで行うものであって,製造工程中のオンライン測定に
は適さない。また,測定方法に共通な事項を,7.27.7に規定する。詳細は,附属書E及び附属書Fによ
る。

7.2 基準測定方法

  基準測定方法は,側面観察法(測定方法2-A)とする。

7.3 装置

  配置図面及び構成上必要とする装置は,附属書E及び附属書Fによる。

7.4 試料

7.4.1  試料長さ
試料は,短い光ファイバ又は詳細仕様書で指定した長さとする。
7.4.2 試料端面
試料の端面は,測定に関係しないため,端面に対する厳しい要求は必要としない。

7.5 手順

  測定手順は,附属書E及び附属書Fによる。

7.6 計算

  計算方法は,附属書E及び附属書Fによる。

7.7 結果

  各測定において,次の事項を記録する。
− 測定日及び測定項目
− 測定識別記号及び試料の説明
− 仕様書で要求する測定結果
次の事項は,要求があれば記録する。
− 試料の長さ
− 用いた測定方法 : 2-A又は2-B
− 測定装置の配置
− コンピュータ処理の詳細
− 最新の校正記録の日付及び詳細

――――― [JIS C 6822 pdf 10] ―――――

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JIS C 6822:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-20:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-21:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-22:2001(MOD)

JIS C 6822:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6822:2009の関連規格と引用規格一覧