JIS C 6823:2010 光ファイバ損失試験方法 | ページ 2

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C 6823 : 2010
−General and guidance及びIEC 60793-2 : 2007,Optical fibres−Part 2 : Product specifications−
General (MOD)
JIS C 6822 光ファイバ構造パラメータ試験方法−寸法特性
注記 対応国際規格 : IEC 60793-1-22,Optical fibres−Part 1-22 : Measurement methods and test
procedures−Length measurement (MOD)
JIS C 6825 光ファイバ構造パラメータ試験方法−光学的特性
注記 対応国際規格 : IEC 60793-1-43,Optical fibres−Part 1-43 : Measurement methods and test
procedures−Numerical aperture (MOD)
JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6820によるほか,次による。
3.1
側圧 (linear pressure)
光ファイバの側面が受ける圧縮力の大きさ。単位はN/mmで表す。

4 光ファイバの種類

  光ファイバの損失にかかわる試験方法に適用する光ファイバを,表1に示す。
表1−光ファイバの種類
光ファイバの種類 JIS記号 IEC記号
石英系マルチモード光ファイバ SGI A1
石英系マルチモード光ファイバ SQI,SSI A2
多成分系マルチモード光ファイバ CSI 該当なし
プラスチッククラッドマルチモード光ファイバ RSI A3
全プラスチックマルチモード光ファイバ PSI,PGI,PQI A4
シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバ SMA B1.1
シングルモード1 550 nmカットオフシフト形光ファイバ SMA・T B1.2
シングルモード1 310 nmゼロ分散・低OH形光ファイバ SMA・U B1.3
シングルモード1 550 nm分散シフト形光ファイバ SMB B2
シングルモード分散フラット形光ファイバ SMC 該当なし
シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ SMD B4
シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ SME B5
シングルモード低OH・曲げ損失低減形光ファイバ SMF・A B6a
シングルモード曲げ損失低減形光ファイバ SMF・B B6b

5 試験状態

  試験状態は,JIS C 60068-1の5.3[測定及び試験のための標準大気条件(標準状態)]に規定する大気条
件の標準範囲(温度15 ℃35 ℃,相対湿度25 %75 %及び気圧86 kPa106 kPa)とする。ただし,標
準状態で試験することが困難な場合は,判定に疑義が生じない限り,標準状態以外で試験を行ってもよい。
その場合は,試験状態を記録する。

――――― [JIS C 6823 pdf 6] ―――――

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6 損失関連特性試験

  光ファイバの損失に関連する特性試験は,表2から選択した方法で行う。適用する試験方法及び受入基
準は,個別規格に示す。
表2−光ファイバの伝送及び光学特性
光ファイバの特性 試験方法 測定対象光ファイバの種類 対応国際規格
(参考)
損失 方法A : カットバック法 すべてのマルチモード及びシングル
方法B : 挿入損失法 モード光ファイバ
IEC 60793-1-40
方法C : OTDR法
方法D : 損失波長モデル すべてのシングルモード光ファイバ
光導通 光導通試験方法 すべてのマルチモード及びシングル なし
OTDR法a) モード光ファイバ IEC 60793-1-46
機械及び環境試験時方法A : 伝送パワーによる光損失モすべてのマルチモード及びシングル
の光損失変動 ニタ法 モード光ファイバ
IEC 60793-1-46
方法B : OTDRによる光損失モニタ

マイクロベンド損失 方法A : 伸長ドラム法 すべてのシングルモード光ファイバ
方法B : 固定径ドラム法 すべてのシングルモード光ファイバ
及びSGIマルチモード光ファイバ
IEC/TR 62221
方法C : ワイヤメッシュ法 すべてのシングルモード光ファイバ
及びSGIマルチモード光ファイバ
方法D : 斜め巻付け法 すべてのシングルモード光ファイバ
曲げ損失 方法A : マンドレル巻き法 すべてのシングルモード光ファイバ
及びSGIマルチモード光ファイバ
IEC 60793-1-47
方法B : 1/4円曲げ法 RSI,PSI,及びPGIマルチモード光
ファイバ
注記 マイクロベンド損失 : コア径に比べて小さい曲がりによる損失
注a) ptical time-domain reflectometry,後方散乱光法ともいう。

7 損失試験方法

7.1 概要

  損失試験として,次の四つの方法を示す。
− 方法A : カットバック法
− 方法B : 挿入損失法
− 方法C : OTDR法
− 方法D : 損失波長モデル
方法A方法Cは,次に示すすべての分類の光ファイバの損失試験に適用する。
− マルチモード光ファイバ
− シングルモード光ファイバ
方法Cは後方散乱光の測定であり,位置,損失及び不連続点の測定も可能となる。
方法Dはシングルモード光ファイバだけに適用する。
四つの方法に関する事項を7.27.7に示し,個々の試験方法に適用する事項は,それぞれ附属書A,附
属書B,附属書C及び附属書Dによる。

――――― [JIS C 6823 pdf 7] ―――――

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7.2 定義

7.2.1  損失
光ファイバの距離の離れた二つの断面1と2との間の波長 失。A( 式(1)によって求める(図
1参照)。
P1 ()
A( ) 10 log10 (1)
P2 ()
ここに, A( 断面1と2との間の波長 失 (dB)
P1( 光ファイバ入射側断面1を通過する光パワー (mW)
P2( 光ファイバ出射側断面2を通過する光パワー (mW)
図1−光ファイバの損失定義
注記 損失は,定められた波長における光ファイバ中での光パワーの減少の尺度とする。そして光フ
ァイバの特性及び長さに依存し,また測定条件にも影響する。
非定常モード励振によって過渡損失を発生させる高次モードを励振すると,損失は光ファイバ長に比例
しない。定常モード励振では,損失は光ファイバ長に比例する。定常モードで光ファイバの減衰定数が決
定し,接続した光ファイバの損失には,相加則が成立する。
7.2.2 損失係数
定常モード励振下にある光ファイバの,単位長さ当たりの損失又は損失係数。損失係数は式(2)によって
求める。
(
A)
( ) (2)
L
ここに, 愀 損失係数 (dB/km)
A( 波長 失 (dB)
L : 長さ (km)
7.2.3 損失波長特性モデル法
損失波長特性モデル法は,少数(3点5点)の特定の波長での測定値から波長領域全域での損失係数を
求める方法。
7.2.4 不連続点
不連続点とは,OTDR信号における一時的又は継続的な局所的強度変動。
注記 変動の特性は試験条件(例えば,パルス幅,波長,OTDR信号の方向)に伴って変化する。不
連続点が表示されたパルス幅(送信器及び受信器の影響を含める。)が相当の長さより長くて
も,その長さは通常パルス幅とほぼ等しい。詳細は,JIS C 6822の附属書H(測定方法3-B 後
方散乱光法)を参照。

――――― [JIS C 6823 pdf 8] ―――――

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C 6823 : 2010

7.3 基準試験方法

  基準試験方法は,方法A(カットバック法)とする。
なお,試験方法は方法B,方法C又は方法Dでもよい。

7.4 装置

  各試験の構成図及び必要な装置を,附属書A,附属書B,附属書C及び附属書Dに示す。

7.5 試料

7.5.1  試料の長さ
試料はリール状又はケーブル内の光ファイバであり,その長さは既知とする。
7.5.2 試料端面
試料の入射端及び出射端は,光ファイバ軸に垂直で平たんな端面とする。

7.6 手順

  手順は,附属書A,附属書B,附属書C及び附属書Dによる。

7.7 損失及び損失係数の算出

7.7.1  方法A及び方法B
方法A(カットバック法)及び方法B(挿入損失法)では,損失及び損失係数は7.2.1の式(1)及び7.2.2
の式(2)によって求める。
7.7.2 方法C
附属書Cによる。
7.7.3 方法D
附属書Dによる。

7.8 結果

7.8.1  測定ごとに報告する情報
測定ごとに次の情報を報告する。
− 測定実施年月日及び試験方法
− 試料の識別
− 光源波長
− 試料の長さ
− 詳細規格で要求する波長又は特定波長でのスペクトル損失 (dB) 及び損失係数 (dB/km)
7.8.2 要求に応じて提供する情報
要求があれば,次の情報を提供しなければならない。
− 使用した測定方法 : 方法A,方法B,方法C又は方法D
− 使用した光源の種類 : 中心波長及びスペクトル幅
− 使用した励振条件
− ダミー光ファイバ使用の有無
− 測定装置構成
− シングルモード光ファイバではモードフィルタ又はモードスクランブラの寸法及び巻き数
− パルス幅,スケール範囲及び信号平均化の詳細
− 算出方法の詳細
− 適用する手順との差異
− 測定装置の最新の校正年月日

――――― [JIS C 6823 pdf 9] ―――――

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方法C及び方法Dでは,C.6又はD.6に該当する場合,これらの情報も提供しなければならない。これ
は特に不連続な測定点に対して方法Cを用いるときに考慮する。

7.9 仕様情報

  詳細な仕様は,次の情報を明示する。
− 測定した光ファイバ又はケーブルの種類
− 合否判定基準
− 適用する手順との差異
− 報告する情報

8 光導通試験方法

8.1 定義

8.1.1  光導通
光ファイバの光導通は,光ファイバが光パワーを伝搬する能力があることを示す。光導通は,光ファイ
バの一端から光を注入し,その結果生じる他端での出力パワーを測定することによって実証できる。
8.1.2 光不導通(破断)
光ファイバの光不導通は,光ファイバ出力端で測定した光パワーが,受渡当事者間の協定によって定め
られた規定値よりも低い場合,装置の特定励振及び検出構成で確認できる。

8.2 目的

  試験の目的は,光ファイバが導通している,又は光ファイバに有意の損失増加がないことを示すことに
ある。
光導通試験では,導通と破断との差を検出するだけであるが,OTDR法は被測定光ファイバ長の分解能
に制限があるため,短尺光ファイバを用いる試験(例えば,引張り,可とう性,曲げ,ねじりなどの機械
試験)において,機械的損傷の有無を確認するときに,この光導通試験を必要とする。
なお,被測定光ファイバの長さが適切であれば,OTDR法に基づく方法を適用する。この方法は,附属
書Fによる。
破断は,次の箇所で検出しなければならない。
a) 機械的損傷を受ける前の被測定光ファイバ内
b) 機械的損傷を受けた後の光ファイバ内

8.3 装置

8.3.1  概要
装置は個別の伝送器及び受信器から構成する。伝送器は調整可能な安定化直流電源で駆動する光源とす
る。受信器は,光検出器,増幅器及び受信パワーレベルを表示する表示器から構成する。伝送パワーが事
前に決めたレベル以下になると,表示ランプを点灯させる電子回路を組み込んだ代替法でもよい。
光導通試験の典型的な構成を,図2に示す。

――――― [JIS C 6823 pdf 10] ―――――

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JIS C 6823:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2008(MOD)
  • IEC 60793-1-40:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-46:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-47:2006(MOD)
  • IEC/TR 62221:2001(MOD)

JIS C 6823:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6823:2010の関連規格と引用規格一覧