JIS C 6823:2010 光ファイバ損失試験方法 | ページ 3

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図2−光導通試験の典型的な構成
8.3.2 光源
光源は,伝送器内にあり,安定化直流電源で駆動され,大きな放射面をもつ。例えば,白色光源,発光
ダイオード (LED) などから成る。伝送器での損失変動を削減するために励振用光ファイバに接続する場
合は,コア径が被測定光ファイバのコア径より十分に大きなステップインデックス形を使用する。
8.3.3 光検出器
光源と整合した受信器,例えば,PINホトダイオードなどを使用する。検出レベルを調整できる分圧器,
しきい値検出器及び表示器を結合する。同等のデバイスを用いてもよい。損失変動を削減するため,検出
器の受感面の寸法は大きくする。
8.3.4 光ファイバ位置合わせ装置
伝送器及び受信器の両端部にあり,光ファイバを確実に位置合わせするために使用する。
8.3.5 基準光ファイバ
基準光ファイバは光源及び光検出器に接続し,ゼロの基準点を得るために使用する。
8.3.6 増幅器
増幅器は,光検出器からの電気信号を増幅する装置であり,電気信号強度が微弱となる場合に使用する。
8.3.7 分圧器
分圧器は,入力した電圧に比例した出力電圧を発生させる装置であり,入力電圧に対する出力電圧の割
合を変えることができる。
8.3.8 しきい値検出器
しきい値検出器は,設定したしきい値に対する測定値の大小を判定する装置となる。
8.3.9 表示器
表示器は,しきい値検出器での判定を表示する装置となる。

8.4 手順

8.4.1  装置の調整

――――― [JIS C 6823 pdf 11] ―――――

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a) 基準光ファイバを,伝送器と受信器との間に接続する。
b) 図2に示す装置を使用するときは,分圧器で感度を調整して検出器のしきい値をわずかに超えるよう
にし,表示器が作動するようにする(パワーメータを使用する場合は,表示値が正常となるか注意し,
表示値を記録する。)。
8.4.2 試験試料の初期測定
試験試料の初期測定の手順は,次による。
a) 基準光ファイバを被測定光ファイバに交換する。
b) 事前に光導通を確認したときに測定した被測定光ファイバの損失分を,初期損失分として感度を増加
する。
c) 表示器が作動するか確認する。動作が光導通を示す。
d) 表示器が作動しなければ,動作が始まるまで感度を増加させる。上記b) の初期損失分からの感度の
増加 (dB) を算出する[パワーメータを使用する場合は,表示パワーと8.4.1 b) で表示したパワーと
の損失増加を算出する]。
e) 損失増加が規定値を超えていれば,光ファイバは破断しているとみなす。
8.4.3 機械的損傷後の測定
この測定は,機械的損傷前には破断していない(導通していない)ことが判明している光ファイバ長に
限り,次を実施する。
a) 光ファイバを必要な機械的損傷に供する。
b) 必要があれば,試験装置内の被測定光ファイバを交換する。
c) 表示器が作動するまで感度を増加させる。必要とした感度の増加を算出し,8.4.2 d) の感度の増加と
比較する(パワーメータが必要であれば,相対表示を用いて計算を行う。)。この損失増加が,機械的
損傷試験によって合意値を超える場合,光ファイバは破断しているとみなす。

8.5 結果

  次の情報を報告する。
− 測定実施年月日及び試験方法
− 試料長及び初期損失
− 初期感度設定値[8.4.1 b) 参照]
− 被測定光ファイバの感度設定値及び機械的損傷前の表示器の状態[8.4.2 b) 及び8.4.2 c) 参照]
− 表示器が作動しなければ,動作に必要な感度設定値
− 機械的損傷後の感度設定値[8.4.3 c) 参照]

9 光損失変動試験方法

9.1 概要

  光損失変動試験方法は,光損失変動の監視に対する統一基準を定めており,商用目的での光ファイバ及
びケーブルの検査に使用する。この試験は,光の不導通,物理的欠陥又は損失こう(勾)配の変化によっ
て生じる伝送特性の変化を監視する。機械試験若しくは環境試験のどちらか又はその両方を行ったときに
生じる光ファイバ及びケーブルの光損失変動を監視するためには,次の二つの方法がある。
− 方法A : 伝送パワーによる光損失モニタ法
− 方法B : OTDRによる光損失モニタ法
方法A及び方法Bは,次に示すすべての分類の光ファイバの試験に適用する。

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− マルチモード光ファイバ
− シングルモード光ファイバ

9.2 装置

  方法Aで使用する装置は附属書Eに,方法Bで使用する装置は附属書Fに,それぞれ示す。

9.3 試料

9.3.1  試料の長さ
試料の長さは,損失変動に起因する測定装置の距離分解能以上とし,先端及び後端の非線形な変動が結
果に影響を与えないようにする。
9.3.2 試料端面
試料の入射端及び出射端は,光ファイバ軸に垂直で平たんな端面とする。
9.3.3 試料の準備
機械試験若しくは環境試験のどちらか又はその両方の試験に従って,試験試料を準備する。
9.3.4 基準試料
基準試料を使用する方法では,基準試料は試験試料と同じ種類の光ファイバ又はケーブルとし,図E.1
で示すように励振装置と光検出器との間に接続する。基準試料は短い長さとする。基準試料の設置状態は,
試験中は一定に保たなければならない。

9.4 手順

  方法A及び方法Bの各手順は,附属書E及び附属書Fによる。

9.5 光損失変動の算出

  方法A及び方法Bの各計算手順は,附属書E及び附属書Fによる。

9.6 結果

9.6.1  測定ごとに報告する情報
測定ごとに次の情報を報告する。
− 測定実施年月日及び試験方法
− 試料の識別
− 光源波長λ
− 試料の長さ
− 環境及び測定装置の状態
− 光損失の変化D 1, 2, 3, ···。試験パラメータに対して図示することが望ましい。
9.6.2 要求に応じて報告する情報
要求があれば,次の情報を提供しなければならない。
− 使用した試験方法 : 方法A又は方法B
− 使用した光源の種類及びスペクトル幅 : 半値全幅
− 使用した入射方法
− 試験装置構成
− 算出方法の詳細
− 試験装置の最新の校正年月日

9.7 仕様情報

  詳細な仕様は次の情報を明示する。
− 測定した光ファイバの種類

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− 合否判定基準
− 報告する情報
− 適用する手順との差異

10 マイクロベンド損失試験方法

10.1 概要

  この箇条では,光ファイバのマイクロベンド損失試験のための方法を,次に示す。方法A及び方法Bは,
テープ形光ファイバケーブルのマイクロベンド損失試験にも使用する。
− 方法A : 伸長ドラム法 シングルモード光ファイバに対し伸長ドラムを使用する方法
− 方法B : 固定径ドラム法 SGI光ファイバ及びシングルモード光ファイバに対し固定径ドラムを使用
する方法
− 方法C : ワイヤメッシュ法 SGI光ファイバ及びシングルモード光ファイバに対しワイヤメッシュ及
びおもりの負荷を使用する方法
− 方法D : 斜め巻付法 シングルモード光ファイバに対し固定直径ドラムに斜めに巻き付けて使用する
方法
方法A及び方法Cは,光ファイバに加える広い範囲の圧力又はおもりの荷重に対するマイクロベンド損
失を測定する。方法Bは,一定の圧力に対するマイクロベンド損失を求める。四つの方法による結果は定
性的に比較することだけができる。この測定結果は,一般には個別規格では規定しない。

10.2 装置

  方法A,方法B,方法C及び方法Dで使用する装置は,それぞれ附属書G,附属書H,附属書I及び附
属書Jによる。

10.3 手順

  方法A,方法B,方法C及び方法Dで用いる手順は,それぞれ附属書G,附属書H,附属書I及び附属
書Jによる。

10.4 損失の算出

  方法A,方法B,方法C及び方法Dで用いる算出方法は,それぞれ附属書G,附属書H,附属書I及び
附属書Jによる。

10.5 結果

  測定ごとに次の情報を報告する。
− 測定実施年月日及び試験方法
− 試験装置構成
− 試料の識別
− 光源波長
− マイクロベンド損失
− 伸長ドラムの最小直径(方法A)
− ドラム被覆に使用した材質の種類及び粗さ(方法A)
− 伸長ドラムに巻いた光ファイバの長さ(方法A)
− 計算された側圧又は伸びの関数として測定した損失係数の変化のプロット(方法A)
− 試験中の相対湿度及び環境温度(方法A)
− ドラム直径(方法B)

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− 使用した材質の種類及び粗さ(方法B)
− 被測定光ファイバの長さ(方法C及び方法D)
− 負荷がかかっている部分の光ファイバの長さ(方法C及び方法D)
− ワイヤメッシュ特性(方法C)
− 環境試験状態(方法D)
− 巻付け試験状態(方法D)

11 曲げ損失試験方法

11.1 概要

  この箇条では,波長1 550 nm又は1 625 nmにおけるシングルモード光ファイバ,波長850 nm又は1 300
nmにおけるSGIマルチモード光ファイバ及び波長650 nm,850 nm又は1 300 nmにおけるRSI,PSI及び
PGIマルチモード光ファイバに対する曲げ損失試験方法を示す。これらの試験方法は,商用目的の光ファ
イバ及びケーブルの検査に使用できる。曲げ損失試験方法には,次の二つの方法がある。
− 方法A : マンドレル巻き法 シングルモード光ファイバ及びSGIマルチモード光ファイバに適用する。
− 方法B : 1/4円曲げ法 RSI,PSI及びPGIマルチモード光ファイバに適用する。
これら二つの方法では,光パワーは伝送パワーによる光損失モニタ法又はカットバック法によって測定
する。
方法A及び方法Bを同じ光ファイバに対して用いた場合,異なる結果が得られることが予想される。こ
れは二つの試験法において曲げ半径及び曲げる光ファイバの量を含めた配置が異なるためとなる。この理
由としてRSI,PSI及びPGIマルチモード光ファイバは短いファイバ長で,シングルモード光ファイバ及
びSGIマルチモード光ファイバと比較して少ない曲げで設置されることが予測される。

11.2 試料

11.2.1 試料の長さ
11.2.1.1 方法A
試料の長さは,個別規格で規定する。
11.2.1.2 方法B
試料の長さは,附属書Lに示す。
11.2.2 試料端面
試料の入射端及び出射端において,光ファイバ軸に垂直で平たんな端面とする。

11.3 装置

11.3.1 方法A
附属書Kによる。
11.3.2 方法B
附属書Lによる。

11.4 手順

11.4.1 方法A
附属書Kによる。
11.4.2 方法B
附属書Lによる。

――――― [JIS C 6823 pdf 15] ―――――

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JIS C 6823:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2008(MOD)
  • IEC 60793-1-40:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-46:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-47:2006(MOD)
  • IEC/TR 62221:2001(MOD)

JIS C 6823:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6823:2010の関連規格と引用規格一覧