JIS C 6840:2006 光ファイバ偏波クロストーク試験方法

JIS C 6840:2006 規格概要

この規格 C6840は、偏波面保存光ファイバにおいて,二つの偏波の独立性が不完全な場合に生じる偏波クロストークの測定法について規定。

JISC6840 規格全文情報

規格番号
JIS C6840 
規格名称
光ファイバ偏波クロストーク試験方法
規格名称英語訳
Polarization crosstalk measurement of optical fiber
制定年月日
2006年3月25日
最新改正日
2015年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

IEC/TR 62349:2005(IDT)
国際規格分類

ICS

33.180.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電子 II-1 2020, 電子 II-2 2020, 電子 III-1 2020, 電子 III-2 2020
改訂:履歴
2006-03-25 制定日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS C 6840:2006 PDF [7]
                                                                 C 6840 : 2006(IEC TR 62349 : 2005)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC TR 62349:2005,Guidance for
polarization crosstalk measurement of optical fibreを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触するような可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準
調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願にかかわる確認について責任をもたない。

――――― [JIS C 6840 pdf 1] ―――――

C 6840 : 2006 (IEC TR 62349 : 2005)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲 12. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 試験条件・・・・[2]
  •  5. 偏波測定方法・・・・[2]
  •  5.1 方法A(パワー比法)・・・・[2]
  •  5.2 方法B(ポラリメトリック法によるインライン偏波面保存光ファイバのクロストーク測定法)・・・・[3]

――――― [JIS C 6840 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 6840 : 2006
(IEC TR 62349 : 2005)

光ファイバ偏波クロストーク試験方法

Polarization crosstalk measurement of optical fiber

序文

 この規格は,2005年に第1版として発行されたIEC TR 62349:Guidance for polarization crosstalk
measurement of optical fibreを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業
規格である。
1. 適用範囲 この規格は,偏波面保存光ファイバにおいて,二つの偏波の独立性が不完全な場合に生じ
る偏波クロストークの測定法について規定する。測定方法は二種類あり,一つは,ある波長における出力
パワーの最大及び最小値を比較するパワー比法であり,もう一つは,ポラリメトリック法によるインライ
ン偏波面保存光ファイバのクロストーク測定法である。
方法A(パワー比法)は,光ファイバ,片端又は両端にコネクタのついた光ファイバ及びそれらの構成
要素が二つ以上接続された光ファイバの測定に適用可能である。
方法B(ポラリメトリック法によるインライン偏波面保存光ファイバのクロストーク測定法)は,単体
又は接続された偏波面保存光ファイバ及び光部品につながった偏波面保存光ファイバの測定に適用可能で
ある。さらに,偏波面保存光ファイバピグテールが接続されていない偏波保存部品の測定にも適用可能で
ある。そのような偏波保存部品の測定の際には,その部品の出力に偏波面保存光ファイバのジャンパを接
続する必要がある。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC TR 62349:2005,Guidance for polarization crosstalk measurement of optical fibre (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 60068-1: 環境試験方法−電気・電子−通則
備考 IEC 60068-1:1988, Enviromental testing−Part 1: General and guidanceがこの規格と一致している。

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 偏波面保存光ファイバ シングルモード光ファイバの伝搬モード(HE )の二つの偏波成分(直線
11
偏波成分 HE11X及び HE11Y
,又は円偏波成分 HE 及び
11 HE
)のうち,一つだけ伝搬できる特殊な複屈折
11
率光ファイバ,又は二つの偏波モード間の結合を極力小さくして実用十分な距離にわたって単一偏波を維
持できるようにした光ファイバ。
3.2 偏波クロストーク 偏波面保存光ファイバにおける,直交する二つのモード間での結合度合い。さら
に,入力端で一方のモードに励振された光パワー及び出力端で,他方のモードに漏れ出している光パワー

――――― [JIS C 6840 pdf 3] ―――――

2
C 6840 : 2006(IEC TR 62349 : 2005)
との比で示される。

4. 試験条件

 特に指定のない限り,この測定はJIS C 60068-1に規定される条件の下で行う。また,この
規格による試験条件下での試験が困難な場合には,試験結果に疑いをもたらさない状況下で試験を行う。

5. 偏波測定方法

 偏波面保存光ファイバのクロストーク測定は次の二つの方法とし,方法Aは,ある波
長における出力パワーの最大,最小値を比較するパワー比法であり,方法Bは,ポラリメトリック法によ
るインライン偏波面保存光ファイバのクロストーク測定法である。
各方法の詳細については,5.1及び5.2でそれぞれ示す。
方法A及び方法Bで定義するクロストークは,異なった定義による。
方法Aによって測定するクロストークは,測定波長帯における“平均値”として定義する。一方,方法
Bにより得られるクロストークは,“最悪”クロストークを示す。

5.1 方法A(パワー比法)

 方法Aは,光ファイバ,片端又は両端にコネクタのついた光ファイバ及び
それらの構成要素が二つ以上接続された光ファイバの測定に適用可能である。測定される光のパワーが最
小となるように偏光子と検光子を調整し,Pminとする。その状態から,検光子を90度回転させた時に測定
される光のパワーをPmaxとする。ただし,実際の測定においては,90度付近で最大となるパワーをPmax
とすることができる。
測定を2回行い,その平均値を偏波クロストークとして用いる。
5.1.1 対象 この偏波測定方法は,指定された波長において,出力端における光パワーの最大値及び最小
値を用いた偏波クロストーク測定に適用可能である。
5.1.2 測定系 パワー比法の測定系の例を図1に示す。
被測定ファイバ
光源 無偏波化素子 偏光子 検光子 光パワー検出器
図 1 偏波クロストーク測定系の一例
5.1.2.1 光源 光源は指定された波長を発光し,かつ,広い波長帯域[FWHM(Full Width at Half Maximum)
において20 nmかそれ以上]をもつ。LED(Light Emitting Diode)又はSLD(Super-Luminescent Diode)が,この
測定方法の光源に適している。光源の出力は,非線形現象を引き起こさないレベル(標準的な上限値は10
mW)以下に抑制する。また,LEDを用いる場合には,出力が弱いので高感度な光パワー検出器が必要と
なる。
5.1.2.2 光パワー検出器 検出器は,被試験光ファイバの端末から出力される光パワーが,もれなく受信
できるものとする。光検出器及び電気処理プロセスをもつ光パワー検出器を用いることもできる。検出器
の感度(ロックインアンプ等を用いる場合はそれも含めて)は,測定できる最小値及び最大値の間で5 %
以内の誤差で線形でなければならない。
5.1.2.3 無偏波化素子 光源が偏波をもつ場合には,偏光子を回転させても,一定の電力が光ファイバに
入力されるように,無偏波化素子を用いる必要がある。
5.1.2.4 偏光子及び検光子 偏光子は,偏波化した光を入力した場合に,任意の一定方向の電磁界成分を

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C 6840 : 2006(IEC TR 62349 : 2005)
もつ線形の偏波光を出力できるものでなければならない。また,被測定対象の光ファイバがもつ偏波クロ
ストークよりも十分に高い消光比をもつ。さらに,回転角度が確認できる構造であることが望ましい。
5.1.3 測定手順 測定手順を次に示す。
5.1.3.1 準備 被測定ファイバを偏光子及び検光子に接続するために,V溝又はベアファイバアダプタを
用意する。長さが既知である被測定光ファイバの両端末の被覆をはぎ,ファイバの軸と直角な方向に断面
が鏡面となるように光ファイバを切断する。V溝等を用いて,被測定光ファイバの一端及び偏光子を接続
する。さらに,入力された光パワーがすべて受け取れるように,もう一方の端を検光子に接続し,検光子
及び光パワー検出器を接続する。
被測定ファイバをV溝等にセットする場合には,光ファイバ及び特にクラッド部にひずみが加わらない
ように注意する(柔らかい布,例えばガーゼ等を介して被測定ファイバをV溝にセットすれば,クラッド
保持部がクラッドに直接ひずみを加えることを防ぐことができる。同様に,ベアファイバアダプタを用い
る場合には,光ファイバのクラッド部分に直接ひずみが加わらない種類のものを用いる。)。
5.1.3.2 測定及び計算 出力される光パワーが最小となるように,偏光子及び検光子を回転させる。測定
する光パワーを最小値Pmin1として記録する。この状態から検光子だけを90度回転させたときの光パワー
をPmax1として記録する。次に偏光子だけを90度回転させ,測定する光パワーをPmin2として記録する。そ
して,検光子だけを更に90度回転させたときの光パワーをPmax2として記録する。以上の測定によって,
クロストークの値として以下の二つを得ることができる。ただし,実際の測定においては,90度付近で最
大及び最小となるパワーをPmax,Pminとすることができる。
CT1 (1)
10 log Pmax 1 / Pmin 1
CT2 (2)
10 log Pmax 2 / Pmin 2
方法Aによる偏波クロストークCTAは,以下の式のようにCT1, CT2の平均値として定義される。
CTA CT1 CT2 (3)

5.2 方法B(ポラリメトリック法によるインライン偏波面保存光ファイバのクロストーク測定法)


法Bは,単体又は接続された偏波面保存光ファイバ及び光部品につながった偏波面保存光ファイバの測定
に適用可能である。また,偏波面保存光ファイバピグテールが接続されていない偏波保存部品の測定にも
適用可能である。そのような偏波保存部品の測定のときには,その部品の出力に偏波面保存光ファイバの
ジャンパを接続する必要がある。X偏波及びY偏波がなす位相ずれの軌跡の一部を観測するために,この
測定法では0.1 mから0.3 mの偏波面保存光ファイバを,ゆっくりと伸縮させる又は加熱する必要がある。
5.2.1 制限事項 スペクトル幅の狭い光源,例えばDFBレーザ,可変波長レーザ光源などを用いる必要が
ある。
偏波面保存光ファイバ又は部品の特定の部分のクロストークは,その部分よりも上流側(光源側の部位)
のすべての領域に,温度又は機械的なストレスを与えることにより測定することができる。したがって,
“最悪”クロストークを測定するには,上流側に十分なじょう(擾)乱を与える必要がある。このような
方法は,構成要素が少ないときは容易であるが,非常に多くの偏波面保存光ファイバ又は部品がある系を
測定するときには,より多くの手間を要する。

――――― [JIS C 6840 pdf 5] ―――――

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