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C 8269-2 : 2016 (IEC 60269-2 : 2013)
7.1 機械的設計
ヒューズリンク及びヒューズベースの寸法は,図101及び図102による。
7.1.2 端子を含む接続
ラグ端子の場合は,端子が接続できる断面積の範囲は,表105の各サイズのヒューズリンクの定格電流
範囲から生じる。
未加工導体用に設計した端子は,少なくとも,表105に規定する断面積範囲内の連続三つのサイズの導
体を接続できなければならない。端子がラグ端子の場合(IEC 60999の規格群参照),加えるトルクは,表
111による。ほかの端子に関するトルク値は,製造業者の取扱説明書に記載する。
表105−未加工導体の最小断面積範囲
サイズ ヒューズリンクの定格電流範囲 断面積範囲
A mm2
銅 アルミニウム
000 2 160 6 70 25 95
00 2 160 6 70 25 95
0 a) 2 160 6 70 25 95
1 80 250 25 120 35 150
2 125 400 50 240 70 300
3 315 630
4 500 1 000 数値なし
4a 500 1 250
注a) ストライカ付きヒューズリンクを除き,新設備には許容しない。
より大きな及び/又はより小さな断面積の接続部が必要な場合がある。これらの場合,端子の構造によ
って,又は製造業者推奨の追加接続手段によって実現できる。
未加工導体用端子は,銅,アルミニウム,又は銅とアルミニウムのうち,適合するものを表示する。さ
らに,断面積範囲をクランプサドル上若しくはその近くに表示するか,又は製造業者の取扱説明書などに
明示する。
7.1.3 ヒューズ接触部
ヒューズリンク及びヒューズベースの接触面は,通常の動作中に損なわれないことを検証しない限り,
銀めっきを施す。ヒューズリンクの刃形接触部に銀めっきを施していない場合,8.10.1に規定するダミー
ヒューズを用いた8.10の試験に合格しなければならない。
ヒューズリンクを負荷状態で取外し又は装着する場合,ヒューズの構造,特に,ヒューズ接触部は,損
傷を受けにくいものでなければならない。
7.1.6 ヒューズベースの構造
ヒューズは,動的な短絡に対し,必要な場合は,表112に規定する限流値に適合しなければならない。
ヒューズベースは,使用を意図する全ての保護カバーを含み,8.3による温度上昇試験に適合しなければ
ならない。
7.1.7 ヒューズリンクの構造
望ましい構造を,次に示す。
刃形接触部は,固体材料製とする。ほかの刃形接触部構造を用いる場合には,製造業者は,その構造が
目的に合うことを実証する。
――――― [JIS C 8269-2 pdf 11] ―――――
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交換ハンドルのアタッチメントを除き,エンドプレートは,絶縁体から放射状に突き出してはならない。
一部の用途については,グリップラグを充電部から絶縁することが望ましい。
ヒューズリンクは,表示器をもたなければならない。表示器の導電部は,動作中にヒューズリンクから
放出されてはならない。
7.2 絶縁性能及び絶縁適合性
ヒューズ及びヒューズ附属品の沿面距離及び空間距離は,JIS C 60664-1の過電圧カテゴリIII及び汚損
度3の要求事項に適合しなければならない。最小空間距離は,永久充電部でない可触金属部にも適用する。
それらは,ヒューズリンクを取り換える間,減少させてはならない。金属製絶縁グリップラグと充電部と
の間の沿面距離は,定格電圧を3で除した値に基づいて選択する。
短時間だけ電圧が印加される絶縁では,金属製絶縁グリップラグの沿面距離は,2段階低い電圧に相当
する値を用いてもよい。
充電部を支持するヒューズベース絶縁部分は,試液Aを使用して,JIS C 2134に従って行ったPTI 400
の試験に合格しなければならない。
7.7 I2t特性
この項を適用するヒューズリンクの場合,JIS C 8269-1の表7に規定する最大溶断I2t値を最大動作I2t
値に適用する。16 A未満の定格電流及び224 Aに関する値は,表106による。
表106−“gG”ヒューズリンクに関する0.01 s時の溶断及び動作I2t値
In I2tmin I2tmax
A A2s A2s
2 1 23
4 6.25 90.25
6 24 225
8 49 420
10 100 576
12 160 750
224 200 000 520 000
“aM”ヒューズリンクの最大動作I2t値は,定格電圧の1.1倍の試験電圧において,各同形シリーズの
最大定格電流における試験No.2(JIS C 8269-1の表20)について表107による。
表107−“aM”ヒューズリンクの最大動作I2t値
定格電圧 Un 最大I2tmax
V A2s
Un ≦ 400 18 In2
400 < Un ≦ 500 24 In2
500 < Un ≦ 690 35 In2
注記 交流230 Vの場合,最小動作I2t値は,12 In2である。
これらの値は,0.01秒未満の溶断時間に相当する固有電流に適用する。
7.8 “gG”ヒューズリンクの過電流動作協調
定格電流比が1 : 1.6,定格電流が16 A以上の直列のヒューズリンクは,8.7.4に規定する値で動作協調
が取れなければならない。
――――― [JIS C 8269-2 pdf 12] ―――――
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回路遮断器を使用するときの動作協調については,表108のI2t値による。
表108−gGヒューズリンクの動作協調のI2t溶断値
In I2tmax Ip
A A2s A
16 250 500
20 450 670
25 810 900
32 1 400 1 180
40 2 500 1 580
50 4 000 2 000
63 6 300 2 510
80 10 000 3 160
100 16 000 4 000
125 24 000 4 900
160 42 500 6 520
200 78 000 8 830
7.9 感電に対する保護
ヒューズ接触部に対する仕切壁及びカバーを設けることによって,感電保護を高めることができる。
この規格に従う交換ハンドル又は連結ヒューズキャリヤを用いて,電気的知識をもつ専門家によって,
ヒューズリンクの取付け又は交換を行う場合は,ヒューズリンクは,安全に動作するとみなす。適切な場
合,絶縁カバー及び/又は相分離器を用いてもよい。
8 試験
次の追加要求事項とともに,JIS C 8269-1を適用する。
8.1.4 ヒューズの配置及び寸法
7.2の要求事項は,ヒューズベースで検証する。ヒューズベースは,表105の範囲で最小及び最大断面積
をもつ導体に接続する。
金属製絶縁グリップラグの場合,7.2によってヒューズリンクの沿面距離及び空間距離を検証する。空間
距離は,図111による規準ヒューズベースにヒューズリンクを挿入して検証する。
8.1.6 ヒューズホルダの試験
ヒューズホルダは,JIS C 8269-1に規定する試験に加えて,表109に基づく試験を行う。
表109−ヒューズホルダの試験の概要及び供試ヒューズホルダ数
箇条に基づく試験 ヒューズホルダ数
3 1 1 1 5
8.5.5.1 ヒューズベースのピーク耐電流の検証 × ×
8.9 耐熱性の検証 ×
8.10.1.2 直接端子クランプ ×
8.11.1.2 ヒューズベースの機械的強度 ×
×
8.11.2.4 ヒューズリンク及びヒューズベースの絶縁部分の不劣化
注記 ×は,試験を実施することを意味する。
――――― [JIS C 8269-2 pdf 13] ―――――
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8.2.2.1 試験電圧印加箇所
JIS C 8269-1に次を追加する。
e) 金属製絶縁グリップラグと試験ヒューズベースの端子との間。
8.2.3.2 試験電圧値
金属製絶縁グリップラグの絶縁特性は,任意のインパルス耐電圧試験によって確認してもよい。適切な
定格インパルス耐電圧は,ヒューズリンクの定格電圧に応じて,表110による。
表110−定格インパルス耐電圧
定格電圧 定格インパルス耐電圧
V kV
400 4
500 4
690 6
8.2.3.3 試験方法
波高値が表110の定格インパルス耐電圧でIEC 60060-1の1.2/50 μs電圧波形の正極性及び負極性インパ
ルス電圧を,それぞれ5回試験対象に印加する。インパルス間の最小間隔は1 sとする。
注記1 別途規定されている場合を除き,インパルス発生器のインピーダンスは,500 Ω以下とする
ことが望ましい。
注記2 試験装置の詳細は,IEC 60060-1,IEC 60060-2及びIEC 60060-3を参照。
8.2.4 試験結果の評価
8.2.4.3 試験中にフラッシオーバ又は穴があいてはならない。部分放電は,無視する。
7.2の要求事項に適合しない刃形接触部と電気的に接触しない金属製グリップラグをもつヒューズリン
クは,使用中に断路しているとみなさない。ただし,8.9.2及び8.11.1.8の要求事項を満足する必要がある。
8.2.5 耐トラッキング性
ヒューズリンク(ヒューズ本体)及びヒューズベースの充電部を支持する絶縁部分の試験は,試液Aを
使ってJIS C 2134によって行う。5個の試料を試験し,PTI 400に合格しなければならない。セラミック性
の絶縁材料は,試験する必要はない。
8.3 温度上昇及びワット損の検証
8.3.1 ヒューズの配置
8.3及び8.10の試験では,端子のねじ又はナットの締付けトルクは,製造業者の指定がある場合は,そ
れによる。製造業者の指定がない場合は,表111による。
2個以上のヒューズを一緒に試験する場合,2個のヒューズの中央線が図101によるe2の3倍離れるよ
うに試料を木板上の通常の使用状態になるように取り付ける。
試験電流500 Aから1 250 Aで用いる銅の棒は,つや消しの黒に塗装する。
――――― [JIS C 8269-2 pdf 14] ―――――
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C 8269-2 : 2016 (IEC 60269-2 : 2013)
表111−端子ねじに加えるトルク
In サイズ ねじのサイズ トルク
A Nm
160 000 M8 10
160 00 M8 10
160 0 a) M8 10
250 1 M10 32
400 2 M10/M12 32
630 3 M10/M12 32
1 000 4 M12 56
1 250 4a 2×M12/M16 56
注a) ストライカ付きヒューズリンクを除き,新設備には許容しない。
8.3.2 温度上昇測定
製造業者が用意する保護カバー及びヒューズキャリヤを取り付ける。
8.3.4.1 ヒューズホルダの温度上昇
ダミーは,図105による。温度上昇を測定する箇所は,図106にEで示す。
8.3.4.2 ヒューズリンクのワット損
その間でヒューズリンクのワット損を測定する2か所は,図106にSで示す。
8.4.3.1 協約不溶断電流及び協約溶断電流の検証
不溶断電流試験で時間−電流特性の検証も行う場合,不溶断試験の試料をb) の試験に用いる。
8.4.3.5 協約ケーブル過負荷保護(“gG”ヒューズリンクだけ)
注記 JIS C 8269-1の試験は,周囲温度30 ℃の代表的な三相用途において,1.45 Inで申し分のない結
果をもたらすとみなす。特別試験の詳細は,附属書AAに記載がある。
8.5.5 試験方法
次を追加して,JIS C 8269-1の8.5.5を適用する。
8.5.5.1 ヒューズベースのピーク耐電流の検証
そのサイズに関する最大定格を用いたヒューズリンクの遮断容量試験中に,既に検証されている場合に
は,ヒューズベースのピーク耐電流の検証は行う必要はない。
8.5.5.1.1 ヒューズの配置
試験は,単相タイプとする。ヒューズベースの試験セットアップは,JIS C 8269-1の8.5.1と一致しなけ
ればならない。
電流は,それぞれのサイズにおける最大定格のヒューズリンクで制限する。到達した試験電流のピーク
値は,表112に規定する範囲内とする。
――――― [JIS C 8269-2 pdf 15] ―――――
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JIS C 8269-2:2016の引用国際規格 ISO 一覧
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JIS C 8269-2:2016の国際規格 ICS 分類一覧
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