JIS C 8971:1993 太陽光発電用鉛蓄電池の残存容量測定方法

JIS C 8971:1993 規格概要

この規格 C8971は、太陽光発電システムにおいて電気エネルギー貯蔵用として設置される措置鉛蓄電池のシステム運用状態での残存容量の測定方法について規定。

JISC8971 規格全文情報

規格番号
JIS C8971 
規格名称
太陽光発電用鉛蓄電池の残存容量測定方法
規格名称英語訳
Measuring procedure of residual capacity for lead acid battery in photovoltaic system
制定年月日
1993年7月1日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

27.160
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1993-07-01 制定日, 1999-06-20 確認日, 2005-06-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS C 8971:1993 PDF [7]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 8971-1993

太陽光発電用鉛蓄電池の残存容量測定方法

Measuring procedure of residual capacity for lead acid battery in photovoltaic system

1. 適用範囲 この規格は,太陽光発電システムにおいて電気エネルギー貯蔵用として設置される据置鉛
蓄電池のシステム運用状態での残存容量の測定方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 8704 据置鉛蓄電池
JIS C 8905 独立形太陽光発電システム通則
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 8905によるほか,次のとおりとする。
成層化 蓄電池の部分充放電などによって生じる電解液の上下方向の濃度差。
3. 測定方法の種類 測定方法の種類は,次のとおりとし,一つ又は複数の組合せによって測定する。
(1) 電圧測定法 鉛蓄電池システム又は鉛蓄電池の端子電圧を測定することによって,鉛蓄電池内の残存
容量を測定する方法。
(2) 比重測定法 鉛蓄電池内の硫酸電解液の比重を測定することによって,鉛蓄電池内の残存容量を測定
する方法。
(3) h測定法 鉛蓄電池システムの充電電流,放電電流の積算値を測定することによって,鉛蓄電池内
の残存容量を測定する方法。
4. 測定条件 測定条件は,次による。
(1) 測定周期は10分以下にする。ただし,補正の目的で使用する場合はこの限りではない。
(2) 適用温度範囲は−20+50℃とする。
5. 電圧測定法
5.1 測定回路 鉛蓄電池システムの端子電圧を測定する測定回路の例を,図1に示す。
5.2 測定器の精度 使用する電圧計と電流計の階級は,0.5級以上とする。測定範囲は,測定対象の定格
の1.53倍の範囲とする。
5.3 測定方法 蓄電池システムの端子電圧の場合は直列セル数で測定電圧を除し,単セルに換算する。
蓄電池の並列接続は一般的ではないが,並列接続されているときには電流についても並列数で除して単セ
ルに換算する。

――――― [JIS C 8971 pdf 1] ―――――

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C 8971-1993
図1 電圧測定法の測定回路の例
5.4 残存容量の算出方法 測定した電圧から起電力を推定し,その結果を用いて残存容量を次の手順で
算出する。
(1) まず,式(1)によって起電力を推定する。
E=V+I・Rc (1)
ここに, E : 単セルで推定した起電力 (V)
V : 単セルに換算した端子電圧 (V)
I : 単セルに換算した電流(放電時を+とする) (A)
Rc : 単セルの近似内部抵抗(
(2) cの値を,式(2)によって求める。
3
Rc K0 C0 10 (2)
ここに, K0 : 比例定数
C0 : 定格容量 (Ah)
懿 係数
それぞれの値は,JIS C 8704に規定した形式について表1に示す。
表1 内部抵抗を決定するための係数
K0 愀
HS形 61.6 0.835
CS形 80.8 0.828
(3) 式(3)によって残存容量に変換する。
F (E0 E E1 )
Q exp 100 (3)
R (T 273 .15)
ここに, Q : 残存容量 (%)
E0 : 完全充電時の起電力 (V)
E1 : 充電時と放電時の補正項 (V)
R : ガス定数
F : ファラディ定数
T : 測定時の電解液温度 (℃)
E0の値は,式(4)によるものとする。E1の値は,放電時は0,充電時は0.05とする。
E0=0.85+D0 (4)
ここに, D0 : 完全充電時の電解液の比重[JIS C 8704の5.8(電解液)に示さ
れた値とする。]

――――― [JIS C 8971 pdf 2] ―――――

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5.5 適用限界 完全充電直前・放電末期を除くと,電圧の変化が少なく残存容量の測定精度は低いので,
残存容量測定方法として上記近似式を使用する電圧測定法単独の場合は蓄電池の保護だけに使用する。
なお,充電時の水の電気分解による電圧の急激な上昇が生じた際には,式(3)は適用できない。
6. 比重測定法
6.1 測定回路 鉛蓄電池の比重測定回路の例を,図2に示す。
図2 比重測定法の測定回路の例
6.2 測定器の精度 比重測定の精度は,0.005以下,比重測定の測定範囲は,1.101.28を読むことがで
きるものとする。
6.3 測定方法 主として,不完全充放電状態で使用される鉛蓄電池に対しては,電解液の成層化による
測定誤差を避けるためにかくはん又は複数のセンサの設置を行う。かくはんを行う際は,かくはんによる
測定への影響がないようにする。機械的な方法や光学的な方法によって測定した比重を電気信号に変換す
る。正確な残存容量の測定には電解液温度によって20℃に補正を行う。
比重の温度補正式は式(5)を使用する。
D20=Dt−0.000 7 (T−20) (5)
ここに, D20 : 20℃に換算した比重
Dt : 測定した比重
T : 測定時の電解液温度 (℃)
6.4 残存容量の算出方法 比重と残存容量は,比例関係にあるので式(6)で与えられる。
Q= [{1− (D0−D20) /K1}] ×100 (6)
ここに, K1 : 比例定数(=比重の変化分/充電状態の変化分)
K1の値は,図3を用いて次の手順で求める。
まず,鉛蓄電池の銘板から1Ah当たりの電解液量Xを求める。D0に対応した曲線とXからの縦の直線
との交点を求める。この交点の縦軸の座標が,完全放電時の電解液比重Dzである。K1は,D0とDzから式
(7) によって求めることができる。

――――― [JIS C 8971 pdf 3] ―――――

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C 8971-1993
図3 鉛蓄電池の1Ah放電終了時の硫酸比重
K1=D0−Dz (7)
7. Ah測定法
7.1 測定回路 Ah測定のための測定回路の例を,図4に示す。
7.2 測定器の精度 ドリフト誤差は,0.5%/月以下とする。電流変換器の誤差は,0.5%以下とする。測
定範囲は,蓄電池の定格の2倍以内とする。
7.3 測定方法 完全充電時の値を容量値として,それからの積算によって残存容量を測定する。自己放
電,電解液温度による残存容量の変化があることに留意する。
均等充電時に定格容量値にリセットする。
図4 Ah測定法の測定回路の例

――――― [JIS C 8971 pdf 4] ―――――

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C 8971-1993
7.4 残存容量の算出方法 残存容量の算出は,完全充電状態を基準として,式(8)による。
なお,算出結果が定格容量を超えるときには定格量とする。
ICdt IDdt
Q 1 100 100 (8)
C0
ここに, 充電電流効率 (%)
IC : 充電電流 (A)
ID : 放電電流 (A)
C0 : 定格容量 (Ah)
備考 充電電流効率の値は,95%とする。

――――― [JIS C 8971 pdf 5] ―――――

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JIS C 8971:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8971:1993の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC8704:1995
据置鉛蓄電池
JISC8905:1993
独立形太陽光発電システム通則