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C 9300-3 : 2020
h) 絶縁耐力 : 絶縁耐力は,JIS C 9300-1:2020の6.1.5で規定
i) 目視検査 : 目視検査は,JIS C 9300-1:2020の3.1.7で定義
定格アーク起動及び安定化ピーク電圧は,11.1に従って,機械的要求事項の確認の前に,任意の順序で
測定する。測定順序は,この規格において検査順序を規定していない形式試験については,任意の順序で
行ってよい。
5.5 定常試験
5.5.1 外付け装置
外付けで使用する装置は,全ての定常試験を次の順序で行う。
a) 目視検査 : 目視検査は,JIS C 9300-1:2020の3.1.7で定義
b) 保護回路の連続性 : 保護回路の連続性は,箇条10,及び該当する場合,JIS C 9300-1:2020の10.5.1で
規定
c) 絶縁耐力 : 絶縁耐力は,JIS C 9300-1:2020の6.1.5で規定
d) 高電圧回路試験 : 動作電圧は,製造業者が指定する完全に絶縁された高電圧回路に印加する。
注記 無負荷電圧と母材ケーブルとの接続は,接地又は絶縁していても動作電圧に影響する。
e) 目視検査 : 目視検査は,JIS C 9300-1:2020の3.1.7で定義
5.5.2 組込み装置
次の定常試験を,溶接電源に適した順序で個々の組込み装置に行う(JIS C 9300-1:2020の5.5に規定)。
高電圧回路試験 : 動作電圧は,製造業者が指定する完全に絶縁された高電圧回路に印加する。
注記 無負荷電圧と母材ケーブルとの接続は,接地又は絶縁していても動作電圧に影響する。
6 電撃の保護
6.1 絶縁
6.1.1 一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 9300-1:2020の6.1.1による。
6.1.2 空間距離
高電圧回路の最小空間距離は,表1による。他の部品の最小空間距離は,JIS C 9300-1:2020の6.1.2に
よる。
適合性は,測定及び目視検査によって確認する。
6.1.3 沿面距離
高電圧回路の最小沿面距離は,表1による。他の部品の最小沿面距離は,JIS C 9300-1:2020の6.1.3に
よる。
適合性は,測定及び目視検査によって確認する。
――――― [JIS C 9300-3 pdf 6] ―――――
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C 9300-3 : 2020
表1−アーク起動装置及びアーク安定化回路の最小空間距離及び最小沿面距離
定格ピーク電圧a) 最小空間距離b) 最小沿面距離b)
kV mm mm
3 3 6.3
6 5.5 10
8 8 12.5
10 11 16
12 14 20
15 18 25
18 25 30
20 30 35
注記 これらの値は,11.3を満たすように設計した回路に適用する。
注a) 定格ピーク電圧を,11.1によって測定する。
b) 補間することができる。
6.1.4 絶縁抵抗
絶縁抵抗は,JIS C 9300-1:2020の6.1.4による。
6.1.5 絶縁耐力
装置の溶接回路及びカップリング部品(例えば,カップリング変圧器,カップリングコンデンサなど)
の絶縁は,装置の最大連続周期での定格ピークアーク起動電圧よりも,20 %高いピークアーク起動電圧に
耐えなければならない。
なお,同じピーク電圧のほぼ正弦波の50 Hz又は60 Hzの交流試験電圧を使用してもよい。最大のトリ
ップ電流は,100 mAとする。高電圧変圧器は,トリップ電流まで印加できなければならない。トリップは,
フラッシオーバ又は絶縁破壊とみなす。
注記1 作業者の安全のため,トリップ電流の最小値は,10 mA以下が一般的である。
適合性は,次の試験によって確認する。
装置のカップリング部品は,60秒間の定格ピークアーク起動電圧又は交流試験電圧に耐えなければなら
ない。
注記2 干渉抑制コンデンサは,接続しない。
溶接回路は,電極に接続する点と次に示す箇所との間に加えた,60秒間の定格ピークアーク起動電圧に
耐えなければならない。
a) 露出導電部
b) 他の絶縁された回路
フラッシオーバ又は絶縁破壊を起こしてはならない。いかなる電圧降下を伴わない放電(コロナ)も認
められない。
注記3 干渉抑制コンデンサは,溶接回路の試験で評価される。
6.2 定常作業における電撃からの保護(直接接触)
定常作業における電撃からの保護は,JIS C 9300-1:2020の6.2の規定による。
6.3 故障状態における電撃からの保護(間接接触)
外付けの装置は,溶接回路を除き,JIS C 0365の規定を満足するクラスI又はクラスIIの機器でなけれ
ばならない。
装置の溶接回路は,最大定格入力電圧に応じて二重絶縁又は強化絶縁によって公共電源システムから電
――――― [JIS C 9300-3 pdf 7] ―――――
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C 9300-3 : 2020
気的に絶縁しなければならない。附属書Aは,アーク起動装置及びアーク安定化装置のカップリングシス
テムの例を示す。
内部導体及び接続部は,JIS C 9300-1:2020の6.3.3に規定するように,固定又は設置する。
クラスIの外付けの装置の場合,外部保護導体の故障又は断線の重み付けした接触電流は,装置を通電
し,アーク起動電圧及びアーク安定化電圧を供給しないとき,JIS C 9300-1:2020の6.3.6に規定した値を
超えてはならない。
適合性は,測定及び目視検査によって確認する。
6.4 保護規定
定格電源電圧を溶接回路又はSELVによって供給する場合,露出導体部品の保護導体への接続は必要と
しない。
7 温度要求事項
装置に組み込まれた出力電流が流れる部品は,次のa)及びb)に適合した状態で製造業者が指定した定格
出力電流を流すことができなければならない。
a) 通電部品の温度定格を超えない。
b) IS C 9300-1:2020の表7に規定する表面温度を超えない。
水冷装置の場合,製造業者が推奨する冷却水の最小流量及び最高温度を用いて検査を行う。
適合性は,JIS C 9300-1:2020の7.2による測定方法によって確認する。
8 温度保護
装置が溶接電源への組込み又は一緒に使用するように設計している場合,溶接電源を用いて温度保護試
験を実施する。
9 異常操作
外付け用の装置の場合,該当する場合,JIS C 9300-1:2020の箇条9による異常操作試験を行う。
装置が特定の溶接電源とともに使用するように設計している場合,装置を特定の溶接電源に接続して,
異常操作試験を実施する。
アーク安定化装置は,トーチ及びケーブルを接続しないで,平衡状態に達するまで出力を短絡する。
例えば,自動的に遮断するなどの保護機能を備えた装置においては,不安全な状態になる前に保護装置
が動作すれば,この試験の要求事項を満たしている。
10 一次入力への接続
一次入力への接続は,JIS C 9300-1:2020の箇条10による。
11 出力
11.1 定格ピーク電圧
定格ピーク電圧(Up)は,測定されたピーク電圧から無負荷電圧(U0)を減じることによって得られる
(図1参照)。ピーク電圧を決定するには,トーチ及び母材ケーブルを接続しないで,220 pFコンデンサ
の電圧を測定する。
装置の定格ピーク電圧が定格銘板上に記載されている場合,定格ピーク電圧(Up)は測定したピーク電
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C 9300-3 : 2020
圧以上でなければならないが,表2に示す最大値を超えてはならない。
図1−定格ピーク電圧
表2−定格ピーク電圧
トーチのタイプ 定格ピーク電圧
手動トーチ 15 kV
機械的に保持するトーチ及びプラズマ切断トーチ 20 kV
適合性は,十分な帯域幅をもつオシロスコープ及び高電圧プローブを用いた測定によって確認する。
11.2 インパルス電流
11.2.1 電撃の危険
装置は,製造業者の設計によってはインパルス電流による電撃の危険が次の状況下で生じることがある。
− 人体が,装置の出力に直接接触する状態(11.2.3参照)
− 人体が,溶接回路の一部としてアーク間隙と直列にある状態(11.2.4参照)
11.2.2 電荷量
11.2.3及び11.2.4の状態において,極性にかかわらず,任意の半サイクルのインパルス電流の最大電荷
量は,次のいずれかの値を超えてはならない(図2参照)。
− 手動トーチを使用する装置は,8 μC
− 機械的に保持するトーチ及びプラズマ切断トーチを使用する装置は,15 μC
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C 9300-3 : 2020
a) 交流パルス b) 直流パルス
図2−インパルス電流の電荷量の測定
適合性は,十分な帯域幅のオシロスコープ及び高電圧プローブを用いた測定によって確認する。
11.2.3 直接接触
トーチの静電容量を模擬するために,CTの値は,次のいずれかによる。
− トーチ又は母材ケーブルの長さが10 m以下での使用を意図した装置は,220 pF
− トーチ又は母材ケーブルの長さが10 mを超えての使用を意図した装置は,1 000 pF
人体抵抗を模擬するために,無誘導抵抗器RBの値は,次のいずれかによる。
− 電撃の危険性が高くない環境,又は機械的に保持するトーチの使用を意図した装置は,1 kΩ
− 電撃の危険性が高い環境での使用を意図した装置は,500 Ω
インパルス電流の値は,測定した電圧値を抵抗器RBの値で除すことで得られる。
適合性は,図3に示す回路によって,トーチ及び母材ケーブルを接続せず,十分な帯域幅のオシロスコ
ープ及び高電圧プローブを用いた電圧測定によって確認する。この電圧は,JIS C 9300-1:2020の表13に
よる無負荷電圧を減じることによって得られる(図5参照)。
1 溶接電源又は切断電源 4 高電圧プローブ
2 装置 5 できる限り小形の負荷
3 オシロスコープ a できる限り短い接続線
図3−直接接触の測定回路
11.2.4 間隙を介した接触
図4で示すアーク間隙(6)は,フラッシオーバが一貫して生じる最大の距離に調節する。
トーチの静電容量を模擬するために,CTの値は,次のいずれかによる。
――――― [JIS C 9300-3 pdf 10] ―――――
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JIS C 9300-3:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60974-3:2019(MOD)
JIS C 9300-3:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.30 : 溶接設備
JIS C 9300-3:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0365:2007
- 感電保護―設備及び機器の共通事項
- JISC9300-7:2017
- アーク溶接装置―第7部:トーチ