JIS D 1000:2009 二輪自動車―エンジンネット出力試験方法 | ページ 2

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6.2.7 排気システムの背圧
排気システムの背圧(差圧)測定装置の精度は,± 慎 内とする。
6.2.8 試験室湿度
試験室湿度測定装置の精度は,相対湿度で±2 %以内とする。

6.3 設定及び試験条件

6.3.1  装置及び補機類
試験中,表2に示す装置及び補機類が標準附属装置の場合は,これらをできる限り実際の使用状況と同
じ位置及び状態で試験台に取り付ける。
なお,圧縮点火式エンジンの出力試験に使用する装置及び補機類は,附属書JAによる。
表2−エンジン出力測定のために取り付ける装置及び補機類
番号 装置及び補機類
1 吸気装置
吸気マニホールド
ブローバイガス還元装置
デュアルインダクション制御装置
電子制御装置
空気流量計
吸気配管 a)
エアフィルタ a)
吸気消音器 a)
速度制限装置 a)
2 吸気マニホールド用加熱装置
3 排気装置
排気ガス浄化装置
排気マニホールド
過給装置
連結パイプ b)
消音器 b)
テールパイプ b)
排気ブレーキ c)
電子制御装置
4 燃料供給装置
燃料供給ポンプ d)
気化器
電子制御装置
ガス燃料減圧器
ガス燃料蒸発器
ガス燃料混合器
5 燃料噴射装置
プレフィルタ
フィルタ
燃料噴射ポンプ
高圧パイプ
インジェクタ
吸気バルブ
電子制御装置

――――― [JIS D 1000 pdf 6] ―――――

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表2−エンジン出力測定のために取り付ける装置及び補機類(続き)
番号 装置及び補機類
6 液冷式冷却装置
ラジエータ e)
冷却ファン e) ,f)
冷却ファンカウル e)
循環ポンプ e)
サーモスタット e) ,g)
7 空冷式冷却装置
カウル e)
冷却ファン又はブロワ e) ,f)
温度調節装置
8 電気装置
発電装置 h)
バッテリ h)
点火分配器
コイル
配線
点火プラグ
点火系電子制御装置 i)
9 過給装置
エンジン及び/又は排気ガス駆動式コンプレッサ
過給圧制御装置 j)
給気エアクーラ e) ,f) ,k)
冷却液ポンプ又はファン(エンジン駆動)
10 大気汚染防止装置 l)
11 潤滑油ポンプ
12 オイルクーラ
注a) 同等品を使用してもよい。この場合,製造業者が新品のエアフィルタ使用時において,指定する限度値
より100 Paを超える吸気圧力低下がないことを確認しなければならない。
b) 標準排気装置を取り付けることが不可能な場合,製造業者の規定に従った通常のエンジン運転特性を与
えるような装置を試験のために取り付けることができる。この場合,テストベンチの排気装置と新たに
取り付けた排気装置との接続位置における背圧は,大気圧力に対し,±740 Paを超える圧力差を生じて
はならない。ただし,製造業者が±740 Pa以下の圧力差を指定している場合は,これに従う。
c) エンジンに排気ブレーキが組み込まれている場合,排気絞り弁は,全開の位置に固定しなければならな
い。
d) 必要に応じて,実使用時の燃料圧力を再現するために燃料供給圧力を調整してもよい(特に,例えば,
タンク又はフィルタへの燃料循環システムが使用されている場合)。
e) ラジエータ,冷却ファン,冷却ファンカウル,循環ポンプ,サーモスタット及びカウルは,車両におけ
る位置と相対的に同じ位置で試験台に設置する。冷却液循環は,エンジンのポンプだけで作動させる。
冷却液の冷却は,エンジンのラジエータによるか,又は流路での圧力損失及びポンプ入口での圧力が
エンジン冷却装置とほぼ同等である場合には,外付けの装置によってもよい。ラジエータシャッタが組
み込まれている場合,開の位置とする。
エンジン駆動の冷却ファン,ラジエータ及び冷却ファンカウルがエンジンに取り付けられない場合,
冷却ファンがラジエータ及び冷却ファンカウル(使用されているとき)に対して,正しい位置に取り付
けられているときの,冷却ファンが消費するエネルギーを,エンジン出力測定に使用するエンジン回転
速度において,標準的特性からの計算,又は実験によって決定する。このエネルギーを,箇条5に規定
する標準大気条件へ補正し,修正出力から差し引く。
f) オン・オフ可能又は空転可能な冷却ファン又はブロワが組み込まれている場合,冷却ファン又はブロワ
は,オフにするか又は空転させて試験を実施する。
g) サーモスタットは,全開の位置に固定してもよい。

――――― [JIS D 1000 pdf 7] ―――――

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表2−エンジン出力測定のために取り付ける装置及び補機類(続き)
h) 発電装置の電力は最小とし,エンジン運転に必要不可欠な補機を動かすために必要な電力に限る。
バッテリの接続が必要な場合,良好な状態の満充電のバッテリを使用する。
i) 点火進角は,製造業者が推奨する最小のオクタン価の燃料で運転したときの代表的な値とする。
j) 給気又は吸気温度,オクタン価,及び/又はエンジン回転速度に応じた可変過給圧制御装置を備え
たエンジンにおいては,過給圧は,製造業者が推奨する最小のオクタン価の燃料で運転したときの
代表的な値とする。
k) 給気冷却エンジンは,液冷式,空冷式のいずれの場合でも給気冷却装置を作動させて試験を行う。
製造業者が望む場合,空冷式給気冷却装置の代わりに試験台システムの給気冷却装置を用いてもよ
い。いずれの場合も,各エンジン回転速度での出力の測定は,試験台システムの給気冷却装置を通
過する給気の圧力低下及び温度低下は,製造業者が完成車両における装置に指定したものと同一の
条件で行う。
l) 大気汚染防止装置には,次のものが挙げられる。例えば,排気ガス再循環 (EGR) 装置,触媒コン
バータ,二次空気供給装置,燃料蒸発防止装置,クランクケースエミッションコントロールシステム。
6.3.2 試験条件
試験条件は,次による。
なお,圧縮点火式エンジンに特有な試験条件は,附属書JAによる。
a) 出力試験は,全負荷運転状態で,6.3.1に規定した装置及び補機類を装着して行わなければならない。
b) 出力測定中のエンジン回転速度と設定回転速度との差異は,±1 %以内とする。
c) 出力データ測定時は,エンジンへ新気を供給しながら,製造業者の規定に従って,安定した運転条件
を維持しなければならない。測定前には,製造業者が推奨する慣らし運転を行わなければならない。
修正係数による修正を最小限にするため,吸入空気温度などの試験条件は,標準大気条件(箇条5参
照)にできるだけ近い値に設定しなければならない。
d) トルク,エンジン回転速度及び温度が,製造業者が規定するとおり十分安定するまで,測定を行って
はならない。一定運転条件(トルク・エンジン回転速度・温度)が製造業者によって規定されていな
い場合は,エンジン回転速度が,6.3.2 b)に規定した限度以内に維持されるまで,データを測定しては
ならない。運転条件が安定したら,すぐに測定を開始しなければならない。一回の測定に要する時間
は,すべての測定ポイントで同じでなければならない。
e) すべての測定ポイントで,出力,燃料消費量及び吸気温度は,実質的に同時に測定し,出力及び燃料
消費量は,2 %を超えて変動しない二つの連続的な測定値の平均値を採用する。測定中にエンジンを
調整してはならない。
f) 自動測定装置によるエンジン回転速度と燃料消費率との測定時間は,10秒以上でなければならない。
g) 水冷エンジンの場合は,冷却液のエンジン出口温度は,製造業者によって規定されたサーモスタット
制御上限温度から,±5 ℃以内を保たなければならない。製造業者による温度指定がない場合は,80 ℃
±5 ℃に保たなければならない。
空冷エンジンの場合は,製造業者が指定する場所の温度は,製造業者が指定する最高温度の+0 ℃/
−20 ℃に保たなければならない。製造業者による指定がない場合には,点火プラグ座面温度は,250 ℃
以下でなければならない。多気筒エンジンの場合には,代表する一つのシリンダで座面温度を測定し
てもよい。
h) 燃料温度は,気化器又は燃料噴射装置の入口に可能な限り近い位置で測定し,製造業者が指定する温
度の±5 ℃以内に保たなければならない。しかし,許容される最低燃料温度は,雰囲気温度とする。
試験燃料温度が製造業者によって指定されていない場合は,25 ℃±20 ℃にしなければならない。

――――― [JIS D 1000 pdf 8] ―――――

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i) オイルパン又はオイルクーラ出口で測定される潤滑油の温度は,製造業者が指定した範囲内でなけれ
ばならない。
j) 吸気温度は,エアクリーナ入口から0.15 m以内で測定しなければならない。エアクリーナがない場合
は,吸気口から0.15 m以内で測定しなければならない。吸気圧は,吸気温度と同じ位置で測定しなけ
ればならない。温度計又は熱電対は,燃料の吹返し及びふく(輻)射熱から保護された状態で,空気
の流れの中に直接設置しなければならない。代表的な平均吸気温度を得るために,十分な数の位置で
測定しなければならない。
k) 排気温度は,排気マニホールド又は排気ポートのフランジに隣接した排気パイプ中の一点で測定しな
ければならない。
l) 型式試験又は受渡試験の場合,燃料は,関係当事者合意のうえで,表3に従って選定しなければなら
ない。これら以外の試験の場合,その試験目的に合わせた燃料を選定する。触媒が装着されているエ
ンジンの場合には,無鉛ガソリンを使わなければならない。また,8.2.2 e)に記載された燃料仕様を試
験報告書に記録しなければならない。
m) 記録すべきデータは,8.3に示すとおりとする。
表3−試験燃料
試験目的 関係当事者 燃料選定
型式試験(認証) 認証機関,製造業者又は供給者 指定された標準燃料。標準燃料の指定
がない場合には,市販燃料。
受渡試験 製造業者又は供給者 製造業者によって指定された市販燃
顧客又は検査員 料。
6.3.3 試験大気条件
試験時の大気条件は,次に示す範囲内とする。
a) 吸入空気温度 ty (℃) : 15≦ty≦35
b) 乾燥大気圧 pd1) (kPa) : 90≦pd≦110
注1) pd=py−y psy

6.4 試験手順

  製造業者が推奨する最低エンジン回転速度と最高エンジン回転速度との間で,トルク曲線及び出力曲線
を完全に定義するのに十分な数のエンジン回転速度で測定しなければならない。回転速度の範囲は,エン
ジンが最大トルク及び最大出力を生じる回転速度を含んでいなければならない。データは,製造業者が推
奨する最低エンジン回転速度から最高エンジン回転速度へ上昇させながら連続的に測定しなければならな
い。ただし,温度が6.3.2 g)に規定する値を超える場合,間欠的に測定してもよい。

7 トルク,出力及び燃料消費率

7.1 測定トルク,測定出力及び燃料消費率の算出

  測定トルク (T) 及び測定出力 (P) は,式(1)及び式(2)によって求める。
T=WL (1)
2 WLN
P= =cWN (2)
60 k
ここに, L : 動力計の腕の長さ (m)

――――― [JIS D 1000 pdf 9] ―――――

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W : 動力計制動荷重 (N)
2 L
c : 動力計の係数 c=
60 k
N : 動力計の回転速度 (min−1)
k : 換算係数1 000
なお,出力軸回転速度がクランク軸の回転速度と異なる場合は,測定トルクは,式(1)によって求めたト
ルクを,式(3)に定義する減速比で除したものとする。
nc
r=
g (3)
np
ここに, rg : 減速比
nc : クランク軸の回転速度 (min−1)
np : 出力軸回転速度 (min−1)
燃料消費率(be)は,式(4)によって求める。
B
b=
e (4)
P
ここに, B : 1時間当たりの燃料消費量 (g/h)

7.2 ネットトルク及びネット出力

  測定トルク及び測定出力に,試験において使用する変速機の効率による修正係数(係数αm)を乗じるこ
とによって,エンジンのネットトルク及びネット出力を決定する。
7.2.1 修正係数 αmの決定
クランク軸において測定する場合,この係数は,1に等しい。
クランク軸において測定しない場合,この係数は,式(5)を用いて求める。
1
m= (5)
ηt
ここに, ηt : クランク軸と測定点との間に位置する変速機の伝達効率
この変速機の伝達効率ηt は,変速機を構成する各要素の伝達効率ηiから式(6)を用いて求める。
ηt =η1×η2×···.×ηi (6)
この変速機を構成する各要素の伝達効率ηi は,表4のとおりである。
表4−変速機構成要素の伝達効率
伝達効率
要素 種類
ηi
スパーギヤ 0.98
ギヤ ヘリカルギヤ 0.98
ベベルギヤ 0.98
ローラ 0.95
チェーン
サイレント 0.98
歯付 0.95
ベルト
Vベルト 0.94
油圧カプラ 0.92
油圧カプラ又はコンバータ
ロック機構をもたない油圧コンバータ 0.92

――――― [JIS D 1000 pdf 10] ―――――

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  • ISO 4106:2004(MOD)

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