この規格ページの目次
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D 1611-1 : 2003
a) 圧力損失試験
b) 逃がし弁の性能試験
c) エレメントの差圧強度試験
d) ろ過効率試験
e) インパルス耐久試験
f) 耐圧試験
g) 振動試験
h) ドレンバッグ油量試験
5. 試験の一般条件
各試験の試験室の状態は,特に指定のない限りJIS Z 8703に規定する常温 (5
35 ℃),常湿 (4585 %) とする。
6. 圧力損失試験
6.1 試験条件
試験条件は,次のとおりとする。
a) 試験油 試験油は,清浄なもの (1) とし,特に指定がない限り,次による。
注(1) 試験装置を用いて,試験用フィルタに試験温度の試験油を定格流量で5分間循環させたときに,
試験用フィルタの圧力損失の増加が認められない場合に,試験油及び試験装置が清浄なものと
見なす。
1) 一般使用状態のシミュレーション用(以下,一般使用という。)の試験油は,JIS K 2001に規定する
ISO VG 100 の油を,73±3 ℃ で使用する。
2) 寒冷地使用状態のシミュレーション用(以下,寒冷地使用という。)の試験油 (2) は,JIS K 2001
に規定するISO VG 680の油を,45±3 ℃で使用する。
注(2) 全流式フィルタ及びコンビネーション式フィルタの全流式フィルタ部だけに適用する。
b) 圧力差の測定 圧力差は,±5 %の精度で測定し,キロパスカル (kPa) 単位で記録する。
6.2 試験装置
試験装置は,次のとおりとする。
a) 試験装置は,清浄なもの (1) とし,付図1及び付図2に示す要領のものとする。
b) 油タンクは,底面の形状が円すい(錐)状で,試験に必要な十分な油を入れることができるもので,
油面計及び温度制御装置を備えたものとする。
また,油タンクに戻るバイパス回路及びフィルタ出口管は,油が循環しているときに,油タンク内
の油面の下に開口しているものとする。
c) ポンプの吐出し圧力は1 MPa以上とし,吐出し量は,全流式フィルタ及びコンビネーション式フィル
タでは定格流量の1.21.5倍,バイパス式フィルタでは定格流量の510倍の能力をもつものとする。
d) 絞り弁(付図1及び付図2の3及び10)は,圧力及び流量を調整するために用いる(ニードル弁又は
ダイヤフラム形弁を推奨する。)。
e) 流量計は,フィルタに通じる管内の流量を2 %の精度で測定できるものとする。
f) この試験装置には,次のフィルタを取り付けることができる。
1) 鋳物ヘッドを含まないスピンオン形カートリッジフィルタ。
2) エレメント逃がし部分を含んだ鋳物ヘッドをもつスピンオン形カートリッジフィルタ。
3) その他のフィルタ。通常はエレメント交換形であり,鋳物ヘッドを含む。
g) ) の1) に示したフィルタを取り付ける場合の代表的な取付けヘッドの例を付図3に示す。フィルタ
――――― [JIS D 1611-1 pdf 6] ―――――
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全体の圧力損失は,Cに取り付けられた出口圧力管を外し,A及びBの圧力取出し口を用いて測定す
る。エレメントの圧力損失は,入口圧力取出し口AとCの出口圧力管とを用いて測定する。
h) ) の2) 及び3) に示したフィルタの場合には,フィルタの入口管及び出口管は,管の内径dの約6倍
の長さの直管とし,その内径は,フィルタの入口及び出口の内径と同じとする。
なお,入口管と出口管の内径は,受渡当事者間の協定 (3) によってもよい。
フィルタ全体の圧力損失測定用の取出し口は,フィルタ入口の前方で管の内径の約3倍の位置及び
フィルタ出口の後方で,管の内径の約5倍の位置とする。
注(3) 例えば,フィルタを使用するエンジンブロックの油路径に合わせる。
i) f) の2) 及び3) に示したフィルタの場合には,エレメントの圧力損失測定用の取出し口は,エレメン
トの上流側及び下流側に通じるように試験用フィルタ内に作る。これらの取出し口は,流速が遅くて
も乱れがないフィルタ内の位置とすることが望ましい。
エレメントの圧力損失測定のための代表的なハウジングの例を付図4に示す。
6.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 全流式フィルタ 全流式フィルタの試験手順は,次による。
1) 付図1のように試験装置に試験用フィルタを取り付ける。仕切弁4及び15を閉とする。
2) 油タンク1に清浄な試験油を入れ,絞り弁3を開き,試験油をバイパス回路だけに通して循環させ,
油温を試験温度に調整する。この段階では,試験油は試験用フィルタには通さない。
3) 油タンク内の試験油が試験温度で安定したら,仕切弁4を開き,試験油を定格流量の約50 %の流量
で試験用フィルタに流す。再び油温を安定した状態にする。
4) 試験用フィルタ入口における試験油の温度が試験温度で安定したら(温度計5で確認する。)フィル
タ定格流量の10,40,60,80,100及び110 %の流量で,フィルタの圧力損失を測定する。
流量は,圧力及び流量の絞り弁3及び10によって調整し,フィルタ出口で正の圧力が維持される
ようにする。圧力損失を読み取る前に,圧力が安定するまで流量を一定に保つ。
5) 1) 4) を一般使用及び寒冷地使用の試験油で実施する。
6) エレメントの圧力損失を測定する場合には,6. 2 g) のヘッド又は,i) のハウジングを用いて同様に
行う。
b) バイパス式フィルタ バイパス式フィルタの試験手順は,次による。
1) 付図1のように試験装置に試験用フィルタを取り付ける。仕切弁4及び15を閉とする。
2) 油タンク1に清浄な試験油を入れ,絞り弁3を開き,試験油をバイパス回路だけに通して循環させ,
油温を試験温度に調整する。この段階では,試験油は試験用フィルタには通さない。
3) 油タンク内の試験油が試験温度で安定したら,仕切弁15を開き,試験油を試験用フィルタに流す。
4) フィルタ入口の油温が試験温度に安定したら,入口圧力を絞り弁3によって調整し,特に指定がな
い限り,100 kPaから100 kPaずつ500 kPaまで増加させ,各圧力における流量及び圧力損失を測定
する。
c) コンビネーション式フィルタ コンビネーション式フィルタの試験手順は,次による。
1) 付図2のように試験装置に試験用フィルタを取り付ける。仕切弁4を閉とする。
2) 油タンク1に清浄な試験油を入れ,絞り弁3を開き,試験油をバイパス回路だけに通して循環させ,
油温を試験温度に調整する。この段階では,試験油は試験用フィルタには通さない。
3) 全流式フィルタ部の試験は,仕切弁15を閉じ,仕切弁4を開き,6. 3 a) の1) 6) と同様の手順に
よって行う。
――――― [JIS D 1611-1 pdf 7] ―――――
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4) バイパス式フィルタ部の試験は,絞り弁10を閉じ,仕切弁4及び15を開き,6. 3 b) の3) 及び4) と
同様の手順によって行う。
6.4 記録
記録は,次による。
a) 圧力損失と流量との関係 次の圧力損失と流量との関係を,図1のような線図に表す。
1) 全流式フィルタ及びコンビネーション式フィルタの全流式フィルタについては,フィルタ全体の圧
力損失及びエレメントの圧力損失と流量との関係を各試験油別(一般使用及び寒冷地使用)に表す。
2) バイパス式フィルタについては,フィルタ全体の圧力損失と流量との関係を一般使用の試験油につ
いて表す。
b) 報告事項 報告事項は,次のとおりとする。
1) 試験場所
2) フィルタの形式(製造業者名,型式番号,ロット番号)
3) 試験年月日
4) 試験油(銘柄,油温)
5) 線図
A : エレメント全体
B : フィルタ全体
a) 全流式フィルタ及びコンビネーション式フィルタの全流式フィルタ
b) バイパス式フィルタ及びコンビネーション式フィルタのバイパス式フィルタ
図 1 圧力損失と流量との関係線図(例)
――――― [JIS D 1611-1 pdf 8] ―――――
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7. 逃し弁の性能試験
7.1 試験条件
試験油及び油温は,特に指定がない限り,6.1 a) による。
7.2 試験装置
試験装置は,6.2によるほか,次による。
a) エレメントをフィルタから取り外し,代わりに油を通さない同一寸法のダミーエレメントを取り付け
る。スピンオン形カートリッジフィルタのように,簡単にダミーエレメントを取り替えられない場合
には,逃がし弁を取り出し,別のハウジングで試験を行う。ハウジング形状は,受渡当事者間の協定
による。
b) 漏れ量測定中にフィルタ出口管から試験油が排出されてしまうのを防ぐために切換弁からの放出管
(付図1及び付図2の12)は,試験用フィルタと同じ高さにする。
7.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 7.2 a) に従って準備した試験用フィルタを付図1及び付図2のように試験装置に取り付ける。仕切弁
4及び15を閉とする。
b) 十分な量の清浄な試験油を油タンク1に入れ,バイパス回路だけに循環させる。この段階では,試験
油は,試験用フィルタには通さない。
c) 油温を試験温度に調整する。
d) 油タンクの油温が安定したら,試験油をフィルタ定格流量の約50 %で逃し弁に通し,再び油温を安定
させる。
e) フィルタ入口における試験油の温度が試験温度で安定したら(温度計20で確認する。),切換弁からの
放出管12に油を送り込み,集まった油は,集油タンクに戻す。逃し弁の流量を数回ゼロにする。
f) 逃し弁の入口圧力を,指定された開弁圧力の60 %から指定された流量 (4) になるまで10 kPaずつ徐々
に増加させる。
各圧力段階において,切換弁11から流出した油をメスシリンダに集め,各圧力での漏れ量を測定す
る。サンプルを集めるのに要した時間は,ストップウォッチで測定する。
サンプルを集める前に,漏れ量が安定したことを確かめておく。このときに,逃し弁の開弁圧力に
注意する。
注(4) 特に指定がない場合は,1 L/minとする。
g) 切換え弁11を切り換え,流量をフィルタの定格流量の10 %ずつ110 %まで増加させ,各流量における
逃し弁の圧力損失を測定する。
流量は,圧力及び流量を調整する絞り弁3及び10で試験流量に調整する。フィルタ出口で正の圧力
が維持されるようにする。各流量には,低い流量から近づける。圧力損失を読み取る前に,10秒間以
上で圧力の指示が安定するまで流量を一定に保つ。
h) 流量を減らし,f) 及びg) と同じ圧力及び流量で,同様に逃し弁の圧力損失を測定する。ただし,各
圧力及び流量には,高い方から近づける。このとき,逃し弁の開弁圧力に注意する。
i) 圧力損失が減少し,逃し弁の指定された開弁圧力の60 %を下回ったときに,f) に従ってこの圧力にお
ける漏れ量を測定する。
j) a) ) を,一般使用及び寒冷地使用の試験油で実施する。
7.4 記録
記録は,次による。
a) 圧力損失と流量との関係 逃し弁の圧力損失と流量との関係を,各試験油別(一般使用及び寒冷地使
用)に図2のような線図に表す。
b) 報告事項 報告事項は,次のとおりとする。
――――― [JIS D 1611-1 pdf 9] ―――――
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1) 試験場所
2) フィルタの形式(製造業者名,型式番号,ロット番号)
3) 試験年月日
4) 試験油(銘柄,油温)
5) 線図
6) 指定された開弁圧力の60 %の圧力での漏れ量
図 2 逃し弁の圧力損失と流量との関係線図(例)
8. エレメントの差圧強度試験
8.1 試験条件
試験油及び油温は,特に指定がない限り,JIS K 2001に規定するISO VG 680の油とし,
試験中の油温は,100 ℃以下とする。
8.2 試験装置
試験装置は,6.2による。
8.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) エレメント差圧強度試験 エレメント差圧強度試験の試験手順は,次による。
1) 試験用フィルタは,新品とする。
2) 試験流量は,フィルタの定格流量以下とする。
3) 逃し弁が付いているものでは,逃し弁が作動しないようにする。
4) 試験前に,JIS B 8356-2によってエレメントに欠陥がないことを確認する。
5) 試験装置に試験油を入れ,バイパス回路だけを使って油を循環させて試験油の温度を安定させる。
このときの試験油の温度は,100 ℃を超えてはならない。
試験油の温度が安定したら,エレメントに試験油を流し,エレメントの差圧が175 kPaになるま
で流量を増加させる。さらに,25 kPaずつ700 kPa又は指定された差圧 (5) になるまで,流量を増
――――― [JIS D 1611-1 pdf 10] ―――――
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JIS D 1611-1:2003の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4548-1:1997(MOD)
- ISO 4548-2:1997(MOD)
- ISO 4548-3:1997(MOD)
- ISO 4548-4:1997(NEQ)
- ISO 4548-5:1990(MOD)
- ISO 4548-6:1985(MOD)
- ISO 4548-7:1990(MOD)
- ISO 4548-9:1995(MOD)
JIS D 1611-1:2003の国際規格 ICS 分類一覧
- 43 : 自動車工学 > 43.060 : 自動車用エンジン > 43.060.30 : 冷却システム.潤滑システム
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.020 : 内燃機関
JIS D 1611-1:2003の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0125-1:2020
- 油圧・空気圧システム及び機器―図記号及び回路図―第1部:図記号
- JISB8356-2:2000
- 油圧用フィルタ性能評価方法―第2部:フィルタエレメントの組立完全性試験及びファーストバブルポイントの測定
- JISG3452:2019
- 配管用炭素鋼鋼管
- JISK2001:1993
- 工業用潤滑油―ISO粘度分類
- JISK2215:1993
- 内燃機関用潤滑油
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい