JIS E 2501-1:2010 鉄道用地上設備―直流開閉装置及び制御装置―第1部:通則 | ページ 5

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表5A−各種構成要素の温度上昇限度
温度上昇限度
構成要素
K
導電部a) 編導線 60
接触子 銅接触の場合b) 40
銀接触の場合b) 75
導体接続部c) 銅相互間 40
すず(錫)又は,はんだめっき相互間 60
銀めっき又は銀ばり相互間 65
端子 銅又はアルミニウム 40
すずめっき 45
銀めっき 65
注a) 編導線以外の導電部については,規定しない。
b) 銅接触とは,接触面が両面とも銅の場合,一方が銅で他方が銀めっ
き,又はその他の処理を施したものをいう。
銀接触とは,接触面が両面とも銀ばり,又はこれと同等以上の処
理を施したものをいう。
c) 導体接続部とは,一定の機械力で静的に締め付けられる部分であっ
て,銀ろう付などの部分は含まない。
装置の試験中,周囲温度が1040 ℃の間であれば,測定した温度上昇値を補正してはならない。周囲
温度がこの範囲外である場合は,測定した温度上昇値に対する補正の適用について,受渡当事者間で取り
決めなければならない。
なお,種別1又は種別2に規定する温度上昇限度を15 %以上超えるような温度は,他に取決めがない
限り危険な温度とみなす。

7 試験

7.1 一般

  直流遮断器に適用する形式試験及び受渡試験,並びに試験手順の詳細については,JIS E 2501-2に規定
する。その他の直流開閉装置に関係する試験の詳細については,IEC 61992-3IEC 61992-6に規定する。
すべての試験において周囲温度を測定し,かつ,試験報告書に記録しなければならない。
JIS E 2501-2及びIEC 61992規格群に別途規定がなければ,試験対象の装置は個々のエンクロージャ
(3.3.13参照),又はそのエンクロージャ若しくは目的とした用途を模擬するエンクロージャの中に収めた
完全な組立品として試験しなければならない。
試験の分類及び試験を実施する上で従うべき一般的な手順は,特定の製品規格に規定し,この規格では,
適用範囲に規定する大部分の装置に共通する試験について規定する。
注記 JIS E 2501-2及びIEC 61992規格群の該当する部に調査試験について規定している。試験手順
又は新技術に関する知見を得て,それによって装置の将来的な用途の可能性について研究する
目的で,製造業者の主導又は受渡当事者間の取決めによって調査試験を実施してもよい。調査
試験の結果で,当該機器の受取拒否をしてはならない。

7.2 試験値の許容差

  JIS E 2501-2及びIEC 61992の規格群において特に指示がない限り,試験値の諸量の許容差は,表6に
示す範囲内とする。

――――― [JIS E 2501-1 pdf 21] ―――――

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表6−試験値の許容差
単位 %
物理量 許容差
+10
電流
0
+10
電圧
0
周波数 +5
(適用する場合) −5
+30
時定数
0

7.3 可動装置の試験

7.3.1  機械的動作試験
機械的動作試験は,可動部のあるすべての装置に適用する。通常は受渡試験であり,試験場所の環境条
件で実施する。−5 ℃より低い周囲温度における動作を目的として設計された装置には追加試験が必要で
あり,発注時に受渡当事者間で取り決める。
この試験は,主回路に電流を流さずに行わなければならない。
試験では,限定された回数の動作(この規格群の該当する製品規格で規定する検証を行うために必要な
回数)を実施する。制御回路には定格電圧を供給し,電圧は制御回路の入力端子で測定する。
制御回路の一部となる抵抗及びインピーダンスはすべて接続しなければならない。ただし,電源と制御
回路端子の間には付加的なインピーダンスを接続してはならない。
この試験は,装置の正常な動作を証明し,かつ,それが開閉装置に要求される上下限の範囲内で規定さ
れた動作条件に適合することを証明するものである。
特殊な環境条件に対する形式試験が必要な場合,試験は規定の運転条件に対する最低及び最高の両方の
周囲温度で行わなければならない。この試験は,7.4の試験の直後に繰り返してもよい。
この試験は,規定の限度内で得られる最も過酷な電圧と温度との組合せで実施した場合でも,装置が満
足に動作することを保証するものである。
動作機構は,可能な限り環境条件で作動させなければならない。
7.3.2 電気的耐久性試験
電気的耐久性試験は,試験場所の環境条件で実施する形式試験である。試験は開閉機器及び関連の装置
について行わなければならない。
試験では,この規格群の該当する製品規格で規定する回数の動作サイクルを行わなければならない。
試験は,制御回路に定格電圧を供給した状態で行わなければならない。回路時定数(tc)が0.01秒であ
る回路において,定格電圧(UNe)において定格電流(INe),又は受渡当事者間で取り決めた場合は,温度
上昇試験電流(開放)(Ith)若しくは温度上昇試験電流(閉鎖)(Ithe)を遮断するように,試験対象の装置
を動作させなければならない。
動作機構は,可能な限り環境条件で作動させなければならない。
試験対象の装置は,機械的に完全に閉じて投入時の過渡電流が消滅し,かつ,遮断電流値が確立してい
ることを保証するのに十分な時間だけ閉じていればよい。
制御回路の一部となる抵抗及びインピーダンスはすべて接続しなければならない。ただし,電源と制御

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回路端子との間には付加的なインピーダンスを接続してはならない。
電気的耐久性試験の後,次の項目に耐えた場合,試験対象の装置は試験に合格したものとみなす。
a) 接触子について必要な調整及び保守をした後,7.4によって温度上昇試験をしたときに,箇条6の温度
上昇限度を超えずに定格電流(INe)を通電する。温度上昇試験は,保守を行わない状態で主回路の抵
抗値が試験前と比べて50 %を超えて増加した場合に限り必要となる。抵抗値をこの値より下げるた
めに若干の無負荷動作を行ってもよい。試験を実施した場合,接触子において更に10 Kの温度上昇を
許容する。
b) 定格電圧(UNe)の2倍の交流電圧を次の部分に加圧する。
1) 主回路と接地部との間
2) 開路位置にある主接触子間
試験後,正常動作が可能であり,かつ,前記に規定した電気的耐久性要求事項を満足する場合,試験対
象の装置は試験に合格したものとみなす。
7.3.3 機械的耐久性試験
機械的耐久性試験は,試験場所の環境条件で実施する形式試験である。
試験では,開閉機器及び関連の機械的装置について,この規格群の該当する製品規格で規定する回数の
動作サイクルを連続して行わなければならない。制御回路の電源電圧は,5.2で規定する限度内になければ
ならない。
制御回路の一部となる抵抗及びインピーダンスはすべて接続しなければならない。ただし,電源と制御
回路端子の間には付加的なインピーダンスを接続してはならない。
動作機構は,可能な限り5.2の標準特性で作動させなければならない。
機械的耐久性試験の後,該当する製品規格で規定される正常動作が可能な場合,試験対象の装置はこの
試験に合格したものとみなす。

7.4 温度上昇試験

7.4.1  一般
温度上昇試験は形式試験であり,最終的な設置条件を可能な限り再現するために試験所に設置した試験
装置で実施する。
コイル及び抵抗器には,その最大定格制御電圧(5.2参照)又は該当する場合は最大システム電圧Umax
(3.2.2参照)で電源を供給しなければならない。交流回路には,定格周波数で電源を供給しなければなら
ない。
接触子,リード線及びその他導電部は,定格電流又は開閉機器に対する温度上昇試験電流(開放又は閉
鎖)を通電可能でなければならない。
周囲温度を超える温度上昇は,温度が定常状態に達したときに読み取らなければならない。最大8時間
の試験期間において,温度変化が1時間につき1 K未満であれば,定常状態の必要条件を満足するものと
する。補助回路又は制御回路のコイル及び抵抗器で,その時定数の3倍以内の短時間は常時通電されるが,
その後長時間動作しないものについては,この試験において通電する必要はない。
7.4.2 周囲温度
周囲温度は,装置高さの中央,かつ,装置から約1 mの距離に均等に配置した2個以上の温度計又は温
度センサを用いて,全試験期間の最後の1/4の間測定しなければならない。温度計又は温度センサは,通
風及び装置の放熱の影響を受けないようにするとともに,急激な温度変化による表示誤差を避けるよう注
意しなければならない。

――――― [JIS E 2501-1 pdf 23] ―――――

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7.4.3 主回路の温度上昇試験
一体形エンクロージャ(3.3.14参照)をもつ装置は,そのエンクロージャの中で試験を行わなければな
らない。
試験用導体の寸法は,試験報告書に記録しなければならない。
銅導体のケーブルを使用する場合は,定格電流(INe)に対して,次の電流密度を推奨する。
− INeが3 000 A以下 : 1.5 A/mm2
− INeが3 000 Aを超え6 500 A以下 : 1.3 A/mm2
− INeが6 500 Aを超え10 000 A以下 : 1.1 A/mm2
銅製バーを使用する場合の値は表7に示す。
屋外装置の試験において,温度上昇限度が箇条6で規定する値よりも30 K低い場合は,ケーブルの電流
密度及び銅製バーの寸法は表7に規定する値とは異なる(推奨寸法はIEC 61992-4参照)。
表7−銅製バーの推奨本数及び寸法
銅製バー
定格電流 INe
断面
A 本数
mm×mm
630 800 2 50×5
8011 000 2 60×5
1 0011 250 2 80×5
1 2511 600 2 100×5
1 6012 000 3 100×5
2 0012 500 4 100×5
2 5013 150 3 100×10
3 1514 000 4 100×10
4 0015 000 5 100×10
5 0016 300 6 100×10
6 3018 000 4 160×10
銅製バーは,断面寸法の長い方が垂直方向になるように配置することが望ましい。
主回路の温度上昇試験は定格電流(INe)で実施し,その後指定された過負荷又は温度上昇試験電流(開
放)(Ith)若しくは温度上昇試験電流(閉鎖)(Ithe)で行わなければならない。これらの電流値の選択は,
受渡当事者間の取決めによる。
主回路への仮接続は,試験中に大量の熱が主回路に出入りすることがないように行わなければならない。
主回路端子部及び仮接続部の温度上昇を端子から距離1 mの位置で測定し,その差が5 Kを超えてはなら
ない。
7.4.4 補助回路及び制御回路の温度上昇試験
連続運転を行う装置は,7.4.3の規定によって試験しなければならない。開閉動作中だけ通電される回路
は,使用時の通電時間に相当する通電を,5秒以内のインターバルで10回行わなければならない。
7.4.5 各構成要素の温度測定
コイルを除く充電部については,温度センサなどの適切な方法によって,外部から接近しやすい部分中
最高温度と推定される箇所にできるだけ近い位置で各装置の温度を測定しなければならない。導体及び接
続部については,近傍の絶縁物にできるだけ近い位置に温度センサを配置しなければならない。

――――― [JIS E 2501-1 pdf 24] ―――――

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温度センサと測定部表面の間は,良好な熱伝導を確保しなければならない。
並列に接続されたコイルの温度測定については,抵抗法を適用しなければならない。抵抗法の適用が不
可能な場合に限り,他の方法を用いてもよい。温度上昇試験前に温度センサで測定したコイル温度と周囲
温度との差は,3 Kを超えてはならない。

7.5 耐圧試験

7.5.1  インパルス耐電圧試験
インパルス耐電圧試験は,特定の製品に対してこの規格群の該当する部で規定される場合に限り,形式
試験又は調査試験として行わなければならない。
この規格群の該当する部で特に規定がない限り,インパルス耐電圧試験では,主回路の充電部と接地に
接続された他のすべての導電部との間に,波頭長及び波尾長が1.2/50の正極波形を3回,その後負極波形
を3回印加しなければならない。波高値(UNi)は,4.2.1の種別1又は種別2によって選択しなければな
らない。
開閉機器については,個々の装置種類に対して規定された責務に従い,接触子間に対して同様の試験を
行わなければならない場合がある。この場合,開路位置において主回路の正極側にインパルス電圧を印加
し,残りの導電部はすべて接地に接続して実施する。
フラッシオーバが発生しなければ,製品は試験に合格したものとみなす。
注記 波頭長及び波尾長が1.2/50より長い波形による試験は,調査試験とみなされる。
7.5.2 商用周波耐電圧試験
一般に,商用周波耐電圧試験は受入試験である。周波数範囲が4562 Hzのほぼ正弦波形の試験電圧を
用いて試験を実施する(IEC 60060-1及びEN 50124-1のAnnex B参照)。
絶縁電圧レベルに対応する試験電圧Uaは4.2.1の種別1又は種別2で与えられ,次のように60秒間印加
する。
a) 開閉機器の場合,次に示す両方の条件について行う。
1) 閉路位置において,主回路と接地に接続されたその他すべての導電部との間に印加。
2) 開路位置において,一方の接触子とその他すべての充電部を接地に接続した状態で,接触子間に印
加。
b) その他すべての装置(要求事項の異なる避雷器は除く。)の場合,充電部と接地との間に印加する。
屋内に設置する装置は,乾燥状態で試験しなければならない。屋外に設置する装置は,形式試験として
湿潤状態で試験し,受渡試験として乾燥状態で試験する。
補助回路及び制御回路に対する試験電圧は2 000 Vとする。ただし,供給者と製造業者の取決めによっ
て2 000 Vより低い電圧でもよい。
注記 試験手順については受渡当事者間の取決めによるほか,IEC 60507を指針として用いてもよい。

7.6 短絡及び負荷開閉条件

7.6.1  短絡及び負荷開閉条件の試験回路
代表的な試験回路図を附属書Aの図A.1に,代表的な校正波形及び遮断時の波形例を図A.2に示す。
電源Sは,可変抵抗器R,可変リアクトルL及び試験対象Aで構成される回路に電力を供給する。
電源が発電機ではない場合,交流電源の最低周波数は50 Hz,コンバータの最小パルス数は6とする。
変電所故障を模擬する試験責務の場合,試験回路は図A.2の校正波形1に示す特性をもつピーク電流を
発生しなければならない。
リアクトルLは空心とし,抵抗器Rと直列に接続しなければならない。Lの値は,基本のリアクトルを

――――― [JIS E 2501-1 pdf 25] ―――――

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JIS E 2501-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61992-1:2006(MOD)

JIS E 2501-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 2501-1:2010の関連規格と引用規格一覧