JIS F 1051-1:2004 膨脹式ボート-第1部:最大出力4.5kW以下のボート | ページ 2

                                       日本工業規格(日本産業規格)                           JIS
F 1051-1 : 2004
(ISO 6185-1 : 2001)

膨脹式ボート − 第1部 : 最大出力4.5kW以下のボート

Inflatable boats - Part 1 : Boats with a maximum motor power rating of 4.5kW

序文

 この規格は,2001年に第1版として発行されたISO 6185-1:2001,Inflatable boats - Part 1 : Boats with
a maximum motor power rating of 4.5kWを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成し
た日本工業規格(日本産業規格)である。
JIS F 1051の規格群は,図1に示すように第1部第3部で構成する。
次のものは除く。
− 単一チャンバーのボート
− 浮力が1800Nより小さいボート
− 浮力が12kN以上で機関出力が4.5kwを超える非強化布製ボート
− 全長が8mを超えるボート
次のものには適用しない
− 水上玩具
− 膨脹式救命いかだ
第1部:
分類 I 手漕ぎによって推進するボート
分類 II 出力が4.5kWを超えないボート
分類 III カヌー及びカヤック
分類 IV 帆の面積が6m2以下のセールで推進するボート
第2部:
分類 V 出力が4.5kW以上15kW以下のボート
分類 VI 帆の面積が6m2以上のセールで推進するボート
第3部:
分類 VII 出力が15kW以上のボート
分類 VIII 出力が100kW以上のオフショアボート

――――― [JIS F 1051-1 pdf 6] ―――――

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F 1051-1 : 2004 (ISO 6185-1 : 2001)
第 1部 (F1051-1) 第 2部 (F1051-2) 第 3部 (F1051-3)
浮力 N
分類
I,II,III,IV
分類
V , VI
分類
VII , VIII
12kN超え
強化布
12000
強化布
強化布 又は 12kN以下
非強化布 強化布又は
非強化布
1800
1800 N未満は JIS F 1051規格群から除外
0
4.5 kW 15 kW
(6 hp) (20 hp) 最大出力
図1 JIS F 1051規格群の第1部第3部の区分

1. 適用範囲

 この規格は,全長8m以下で浮力が1800N以上の膨脹式ボート(複合型膨脹式ボートを含
む)の設計,使用材料,製造及び試験に関する安全上の最小限の要件について規定する。
第1部は,環境温度が−5℃+60℃の範囲で使用する次の分類の膨脹式ボートに適用する。
−分類I : 手漕ぎによって推進する膨脹式ボート
−分類II : 最大出力が4.5kw以下の機関を搭載することができる膨脹式ボート
−分類III : 膨脹式カヌー及びカヤック[附属書A(規定)参照]
−分類IV : 最大面積が6m2以下の帆によって推進する膨脹式ボート[附属書B(規定)参照]
備考1. 分類I,II及びIIIの代表的ボートの一般配置を附属書C,D,Eに示す。
2. 出力4.5kW以上の機関付きボートはJIS F 1051-2,JIS F 1051-3参照。
第1部は,単一チャンバーのボート,水上玩具及び膨脹式救命いかだには適用しない。
備考3. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6185-1:2001,Inflatable boats - Part 1 : Boats with a maximum motor power rating of 4.5kW (IDT)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付
記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

――――― [JIS F 1051-1 pdf 7] ―――――

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JIS F 0405 舟艇−推進機関及び装置−出力測定及び出力表示
備考 ISO 8665:1994Small craft − Marine propulsion motors and systems−Power measurements and
declarationsが,この規格と一致している。
JIS F 1031 舟艇−遠隔操だ装置
備考 ISO 9775:1990 Small craft−Remote steering systems for single outboard motors of 15kW
to 40kW powerからの引用事項は,この規格の該当部分と同等である。
JIS F 1034-1 舟艇−船体構造−スカントリング 第1部 : 材料 : 熱硬化性樹脂,ガラス繊維強化材,
基準積層材
備考 ISO 12215-1:2000, Small craft−Hull construction and scantlings−Part 1: Materials:
Thermosetting resins, glass-fiber reinforcement, reference laminate からの引用事項
は,この規格の該当部分と同等である。
ISO 1817:1999 Rubber vulcanized−Determination of the effect of liquids
ISO 3011:1997 Rubber or plastics coated fabrics−Determination of resistance to ozone cracking
under static conditions
ISO 4646:1989 Rubber or plastics-coated fabrics−Low-temperature impact test
ISO 7000:1989 Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis
ISO 10240 Small craft−Owners manual
ISO 11192(1) Small craft−Graphical symbols
ISO 11591:2000 Small craft−Engine-driven−Field of vision from helm position
ISO 15652(1) Small craft−Remote steering systems for inboard mini jet boats

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 膨脹式ボート

(inflatable boat) 設計形状若しくは浮力の全部又は一部が膨脹によって維持する浮体構造物(船体)をいう。人及び/又は荷物の水上での運搬を意図し,かつ,その設計及び形状が,海上で
発生する力及び運動に耐える能力をもつもの。
3.2 3.1による膨脹式ボートで船体下部は硬質構
複合型膨脹式ボートRIB(rigid inflatable boat RIB)
造の部材で作られ,膨脹によって船体上部(膨脹式船体)の設計形状及び浮力(又はその部分)を維持す
るボート。

3.3 ボートの浮力

(buoyancy of the boat) 膨脹式船体を形成している気室及びそれに固定している他の気室の容積。
3.4 RIBの浮力 (buoyancy of a RIB) 膨脹による浮力に加えて,総浮力の20%を超えない範囲で密封
された2区画以上の浮力又は硬質船体の固有の浮力を含めて計算した浮力。
3.5 浮力の計算(calculation of the buoyancy) 製造業者が推奨した設計圧力の量を測定又は計算するこ
とによって浮力を決定し,力に関する要求値として表示する。
備考 換算係数は総浮力について9.81kN/m3とする。

3.6 恒久的固有浮力

(permanent inherent buoyancy) 独立気泡材料又は他の材質で真水より密度が低く使用寿命を超えても最小の水分吸収で船体に密封された区画の中にあるものの浮力。
注(1) 近く発売予定

――――― [JIS F 1051-1 pdf 8] ―――――

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F 1051-1 : 2004 (ISO 6185-1 : 2001)

3.7 恒久的密封浮力

 (permanent sealed buoyancy) 空気で満たされた密封気密区画。

3.8 強化布

(reinforced materials) 基布に樹脂塗膜加工した材料。

3.9 非強化布

(unsupportable materials) 基布がない材料。

3.10 船内床面積

(inboard area) 浮力チューブの最も内側の側面に接し,甲板に垂直に降ろした平面で囲まれた内部区域の床面積。

3.11 船内床面積の長さ

(inboard length) 波よけカバー(スプレーカバー)の下部の区域も含んだコックピットの長さをいい,船首及び船尾の最深部間を船体中心線に沿って測定したもの。

3.12 膨脹式カヌー

(inflatable canoe) 艇の長さ/幅の比率が少なくとも3 : 1であり,膝立ち又は着座姿勢によるシングルパドルで推進し,設計形状及び浮力は気室を充気して形成されたもの。

3.13 膨脹式カヤック

(inflatable kayak) 艇の長さと幅の比率が少なくとも3 : 1であり,着座姿勢によってダブルパドルで推進し,設計形状及び浮力は気室を充気して形成したもの。

3.14 タイプAカヌー

(type A canoe),タイプAカヤック(type A kayak) 長距離クルージングに用いるために設計された艇で,数日間の旅行用途のものを含む。

3.15 タイプBカヌー

(type A canoe),タイプBカヤック(type B kayak) ビーチでの使用のために設計された艇で,短時間及び短距離のクルージングに用いるもの。

4. 材料

4.1 一般

 すべての材料は,船に不可欠な要件(形状,寸法,最大荷重,装着出力など)及び設計条件
によって,製造業者が選択しなければならない。通常の航海状態での使用で,材質的に性能を損うもので
あってはならない。また,4.24.5に規定した要件を満足しなければならない。
膨脹式ボート用のすべての材料は,耐食性でなければならない。

4.2 船体用強化布(ガラス繊維強化プラスチックコンポーネントは除く。)及び/又は非強化布

4.2.1 要求事項

 ボートを完全な状態に保つためのすべての材料は,規定された適切な要求事項を満足し
なければならず,温度範囲−5℃+60℃の使用に耐えるものでなければならない。

4.2.2 試験方法

4.2.2.1 サンプリング

 試験は,ボートを製造する前にそれを構成する材料から採取した試験片によって
実施しなければならない。製造時に加硫処理をするボートの場合には,試験片も同様に加硫しなければな
らない。

4.2.2.2 耐液体性

 試験は,外側面又は周囲環境に触れる面について,ASTMオイルNo.1を用いてISO
1817に規定による方法で実施しなければならない。
表1のa)及びb)の両ケースともに,40℃±2℃の試験液に次の規定時間浸せきしたとき,各単位面積
当たりの質量変化が100g/m2を超えてはならない。
表 1 試験液
試験液 浸せき時間
a)オイル 22h±0,25h
b)塩水(1) 336h(最低)
注(1) 塩水の成分 : 蒸留水の1リットル当たり30gの塩化ナトリウム

――――― [JIS F 1051-1 pdf 9] ―――――

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4.2.2.3 耐オゾン性

 試験は,外側面又は周囲環境に接する面について,ISO 3011の規定によって行わな
ければならない。
− 照射時間 72h
− 試験温度 30℃±2℃
− 濃度 50pphm(2)すなわち体積比0.5×10-6
− 軸直径 生地厚の5倍
注(2) 空気とオゾンとの体積億分率
試験終了後,試験片をレンズで10倍に拡大して検査を行ったときに,き裂の徴候があってはならない。

4.2.2.4 耐寒性

 すべての材料は,−5℃の気温においてISO 4646の要件を満足しなければならない。

4.3 材料

4.3.1 一般

 使用する板材及び合板のタイプは,海洋環境での使用に適したものでなければならない。
外気に触れるすべての板材及び合板は塗装,ニス塗り又は防腐処理などの耐候性処理によって,海洋環境
にも適応したものでなければならない。

4.3.2 合板

 すべての合板は,堅木で内面及び外面の単板が結合してあり,接着剤は水及び沸騰水にも耐
えるものでなければならない。使用する板材は良質で十分に乾燥したものとし,材料の性能を損なうよう
な心材,辺材,腐朽,虫食い,ひび割れ,その他の欠陥などがあってはならない。板材は一般的に節があ
ってはならないが,まれにある堅牢な中間節は容認して差し支えない。
例えばベイマツ(米松)のような他の板材は,腐朽,菌類,腐敗,穿孔虫に対して防護処理されている条
件で合板として用いてもよい。縁及び/又は表面に接している箇所,また,木の繊維組織の端が露出してい
る部分も含めて効果的に目止めしなければならない。

4.3.3 板材の構造

 建造に使用する板材は十分に乾燥したものとし,辺材,ひび割れ,その他の欠陥など
があってはならない。

4.4 金属及び合板材料の部品

 材料は,意図する用途に対し,適切な形式,強度及び仕上げをし,海洋
環境に適応したものでなければならない。

4.5 ガラス繊維強化プラスチック

 樹脂,強化材,ラミネート樹脂は,JIS F 1034-1の要件を満足しな
ければならない。

5. 機能的構成部品

5.1 条件(空気調節)

 すべての試験は,20℃±3℃の温度で実施しなければならない。

5.2 船体取付部品

5.2.1 要求事項

 材料及び組立方法は,船体そのものに適合するものでなければならない。ボート(3.1
及び3.2参照)に取り付けた耐荷重部品は,5.2.2の規定による荷重をかけたとき,気密性又は耐水性を
損うものであってはならない。

5.2.2 試験方法

 試験に使用する索の直径は,8mmとしなければならない。
取り付け部品には,あらゆる方向から破壊点に達するまで徐々に荷重しなければならない。ただし,2kN
を超える必要はない。2kNに達した場合,その後1分間その荷重を維持する。

――――― [JIS F 1051-1 pdf 10] ―――――

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JIS F 1051-1:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6185-1:2001(IDT)

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