この規格ページの目次
4
F 8010 : 2007 (ISO 15370 : 2001)
4.1.7 LLLシステムは,通常の状態で毒性物質を放出してはならない。
4.2 蓄光装置(システム)
4.2.1 蓄光材料は,すべての外部照明装置が取り外された10分後において少なくとも15 mcd/m2 の輝度
がなければならない。システムは,60分間にわたって2 mcd/m2 以上の輝度を保持しなければならない。
輝度は,材料の表面を測定する。附属書ACにある試験において,PL材料に要求される輝度値を満足す
るために必要な環境光の最小レベル及びスペクトルを確認し記録する。
4.2.2 特記する場合を除き,PLストリップの幅は75 mm以上でなければならない。幅が75 mm未満の蓄
光片は,図D.1に従って幅の減少を補うために輝度が増強されている場合にだけ使用することができる。
4.2.3 PL材料は,JIS F 8061に従った難燃性でなければならない。
4.2.4 PL材料は,附属書Aに従って試験を行う。
4.3 電気作動システム
4.3.1 電気作動システムは,1974年SOLAS条約II-1/42規則の要求事項として非常配電盤に接続されてい
るものとするが,通常の状況下では主電源を使用し,非常用電源が作動中の場合には非常用電源(II-1/42.3
規則による)で供給してもよい。もう一つの方法として,1994年10月1日以前に建造された乗客36人以
上の客船の場合は,EPシステムを少なくとも60分間のバックアップを供給する独立した蓄電池をもつ主
照明システムに接続し,主照明システムから充電されるようにしてもよい。蓄電池で駆動されているシス
テムの性能は,ここで述べられているすべての要件を満足しているものとする。
4.3.2 エレクトロルミネセント(EL),蛍光灯パネル,側面発光形光ファイバーなどの面又はラインの光
源において,表示する表面は最小10 cd/m2 の輝度をもたなければならない。線光源に沿った光度は均一で
あり,光源の最大輝度が10以上の要素による同じ光源での最小輝度を超えてはならない。
4.3.3 点光源
4.3.3.1 ミニチュアの白熱灯は,ランプ間を100 mm未満とし,球状の平均光度を少なくとも150 mcd以
上とする。
4.3.3.2 超小形電球の白熱灯及び発光ダイオード(LEDs)は,適切な視野円すい(錐)の中心で最小35 mcd
の光度でなければならない。配光光度は,人がそれを見る方向及び追尾する方向に対して適切でなければ
ならない。
水平位置から眺める必要がある光源(すなわち,甲板又は隔壁に水平に取付けられているもの)につい
ては,その配光は,点光源の水平取付け表面及び行路方向に沿う線から30°の位置を中心とする60°円す
い(錐)内でなければならない。垂直に眺める必要がある光源(すなわち,ドアハンドルまでの垂直LLL
標識)の配光は,点光源の取付け表面から垂直に位置する線を中心にして60°円すい(錐)内でなければ
ならない。光源間の距離は,300 mm以下とする。図E.1及び図E.2を参照。
4.3.4 LLLシステムへの電源供給設備は,給電ケーブルにおける一つの断線がシステムを停止することが
ないように,設置しなければならない。
注記 この要件は,非常配電盤からLLLシステムの給電にIEC 60331に従った耐火ケーブルを使用し,
各主要垂直防火区域において二つの蓄電池を使用することなどによって達成することができる。
4.3.5 EPシステムは,基準温度40 ℃においてJIS C 8105-2-22に従った非常用照明装置の関連要件を満
足するものとする。
4.3.6 EPシステムは,JIS F 0812に従って電磁妨害及び振動の要件を満足するものとする。
4.3.7 EPシステムは,JIS F 8007に従って少なくともIP55の保護等級とする。
4.3.8 EP材料は,JIS F 8061に従った難燃性であるものとする。
――――― [JIS F 8010 pdf 6] ―――――
5
F 8010 : 2007 (ISO 15370 : 2001)
4.3.9 自動的に作動するか継続的に稼動しているものを含む全体のシステムは,継続的に人が配置されて
いる中央管理ステーションから一動作により手動で作動することができるものとする。システムの停止は,
継続的に人が配置されている中央管理ステーションからだけ可能とする。
4.3.10 EP材料は,附属書Fに従って試験しなければならない。
5 製品技術説明書
5.1 LLLシステムの製品技術説明書は,次の文書で構成しなければならない。
− LLL表示,標識及び配置の詳細の例が入っている配線レイアウトを含む設置図
− 設置図に描かれる項目のリスト
− 設置の説明
− 比較標本(comparative specimen)スケッチ及び図
− 保守の仕様書
5.2 PL材料の承認書類には,4.2に定められている輝度要件を満足するようにPL材料を充電するために
必要な環境照明の最小レベルが記載されていなければならない。
6 船内での設置
6.1 一般
6.1.1 LLLシステム及び表示の位置決めは,すべての避難経路と出口とを容易に識別できるように取り付
ける。ただし,LLLは公的空間には取り付けるべきではない。さらに,避難する人がLLLを横切らないよ
うに,ドアのしきい(閾)又は階段踊り場を横断して取り付ける必要はない。
6.1.2 LLLシステムは,製造業者の仕様に従って設置する。甲板上にLLLシステムを取り付ける場合には,
人が迷って巡回する危険がないようにLLL片を取り付ける。一般的には,LLL片はカーペット又は一次甲
板床張り材表面と同じ高さとする。隔壁に設置する場合には,区画の防火保全性を損わないように配置す
る。
6.2 通路
6.2.1 すべての通路におけるLLLシステムの視覚効果は,避難経路に沿って視覚的に続いて見えるように,
リセス又は部分的な拡張部分,客室の扉及び他の通路の交差による中断場所を除き,連続していなければ
ならない。部分的な拡張部分又はリセスの近くでは,LLLシステムの許される最大の中断は2 mを超えて
はならない。
6.2.2 LLLシステムは,少なくとも通路の一方に取り付ける。幅2 mを超える通路では,LLLシステムは,
その両側に取り付ける。通路の幅を計算するときは,通路に沿った長さが2 m未満である小さな個々のリ
セス又は合計の長さが当該通路の長さの50 %未満のリセスは含まない。
6.2.3 LLLシステムは,甲板から300 mm以内の隔壁,又は隔壁から150 mm以内の甲板上に設置する。
LLLは,図G.1に図示するリセスの近く,若しくは避難経路が開放区画,公共区画,ロビー又は4 mを超
える踊り場を横切るところでは,隔壁から150 mmを超える距離で設置してもよい。通路における段差(ス
テップ)は6.4に従わなければならない。
6.2.4 行き止まり通路では,LLLシステムは,行き止まりから離れる方向を示す1 mを超えない間隔の矢
印又は同等の方向指示を含まなければならない。
6.3 扉(ドア)
6.3.1 避難経路を形成するドア(例えば,階段のドア,又は通路の主垂直区域の仕切りのドア)又はオー
――――― [JIS F 8010 pdf 7] ―――――
6
F 8010 : 2007 (ISO 15370 : 2001)
プンデッキに通じるドアは,この規格に従ってLLLによってマークを付けなければならない。避難経路に
沿った透明なドアは,閉鎖のための固定方法がないスィンギングタイプである場合には,マークを付ける
必要はない。避難の第一の避難経路又は第二の避難経路としていずれの方向においても使用されるドア(例
えば,主垂直区域の境界におけるドア)は,両側にマークしなければならない。混乱を避けるために,出
口のドアだけ,LLLによってマークしなければならない。
6.3.2 LLLシステムが実際的な理由によって通路の出口ドアの反対側に設置される場合であっても,LLL
は,戸枠又は扉の出口ドアハンドルのところまで取り付ける。さらに,幅2 mを超える2枚扉のドアは,
LLL片は,戸枠上のハンドル高さまで設置する。
6.4 階段
6.4.1 避難経路上のすべての階段において,隔壁又は垂直な側面に設置するLLLは,各ステップの前縁か
ら300 mmを超えない高さに取り付ける。幅が2 m以上でセンターハンドレールがない階段では,LLLを
その両側に取り付ける。
6.4.2 一続きの階段の各セットの最上段及び最下段では,これ以上ステップがないことを明示しなければ
ならない。
6.4.3 階段室内では,階段LLLを取り付ける必要がある。さらに,入口ドアと階段との間の距離又は連続
している階段のセット間が2 mを超えるときは,そこにおける最短のルートを隔壁に沿ってマークする(図
G.2参照)。
6.5 表示及び標識
6.5.1 船内に設置されたすべての表示又は標識の表示も,IMO Resolution A.760(18)又はISOの標準のシン
ボルとして与えられる適切なIMOシンボルに一致していなければならない。
6.5.2 すべての避難経路の表示は,蓄光材料又は照明によるものとし,隔壁の下部300 mm又は指定され
た位置ポイントに設置する。表示及び標識の最小寸法は,50 mm×50 mmとする。
6.5.3 指示矢印は,行き止まり通路又は避難集合場所の甲板の階段室に位置する“避難集合場所表示”に
付随する場合に,LLL片に組み込んでもよい。
6.5.4 表示及び標識の色は,背景と対照でなければならない。
6.5.5 出口の表示は,避難経路からのすべての出口に設置しなければならず,ドアハンドル又は動作機構
と同じ側に取り付ける。2枚扉のドアは各扉に出口表示を取り付ける。
6.5.6 LLLを取り付けるスライド式の防火及び水密ドアは,その開放ハンドルに隣接して,開く方法及び
方向をLLLによって表示する。さらに,2枚扉では主要な開放ハンドルを明確にマークする。
6.5.7 水密ドアの局所制御ハンドルは,操作方向を表示するための標識を表示しなければならない。
6.5.8 消防器具位置の標識は,蓄光材料とし器具又はその位置に設置する。
6.6 情報掲示板(説明板)
すべての居室においてLLLシステムの説明板は,居室ドアの内側の表面に実際と同じ方向で設置するも
のとする。さらに,説明板は,居室に最も近い二つの出口の位置とそこへの方向を示す図をもたなければ
ならない。
7 据付けの承認
7.1 LLLシステムの配置は権限のある公的機関によって承認される。この目的のために,製造業者又は据
付業者が据付計画,箇条4の要件に適合するPL並びにEPシステムの構成部品及び材料の国家の承認を含
む説明書を提出しなければならず,据付終了後におけるシステムの点検の基礎となる。
――――― [JIS F 8010 pdf 8] ―――――
7
F 8010 : 2007 (ISO 15370 : 2001)
7.2 PLシステムでは,計画された据付地域内における環境照明は,設置する蓄光材料の型式に適合する
スペクトルと正しい輝度でなければならない。設置後にPLシステムは各デッキ上で少なくとも2回,附
属書Bに従った使用場所における試験を行い,附属書Cによって測定結果を記録する。さらに,システム
の測定は,権限のある公的機関の判定の下に実行する。
8 保守整備
8.1 箇条5に規定する製品の技術説明書のコピーは,箇条7に説明のある測定の記録も含め,検査官が利
用可能なように船内に保持する。
8.2 LLLシステムは,適切な稼動と状態を保障するために少なくとも週1回,目視検査及び場所を定めた
点検を行い,検査した場所と結果を記録する。船舶全体については,6か月以内の周期でこれらの検査が
行われなければならない。
8.3 PLシステムでは,区画内の照明システム,壁,床又は天井装飾品が実質的に交換される場合は,常
に箇条7に規定する測定を実施し,結果を記録する。PLシステムの性能は照明環境によって決まるため,
通常照明の反射板及び拡散板は清潔に保たなければならない。PLシステムでは環境照明と表面からの発光
を測定し,製造業者のデータと比較しなければならない。その測定結果を記録し,権限のある公的機関に
よる検査で要求される場合のために保持する。
8.4 少なくとも年1回,各主垂直区域の一つの甲板において,LLLシステムを試験することを勧告する。
システムの稼動のための検査を行い,蓄光EPシステムからの発光を測定する。その測定結果を記録し,
権限のある公的機関の検査のために保持する。権限のある公的機関は,システム全体が5年周期で試験さ
れることを確保する。
8.5 ある輝度の読取値がこの規格の要件に適合しない場合には,指定された区画において約10 m離れた
少なくとも10個の位置で測定する。環境照明が適切であるにもかかわらず読取値の30 %以上がこの規格
に適合しない場合は,そのシステムを交換しなければならない。EPシステムにおいて,30 %以上の読取
値が要件に適合しない場所は,システムの完全な点検を行い,すべての欠陥を修正しなければならない。
20 %30 %の読取値がこの規格の要件に適合しない場合は,そのLLLシステムは前回の検査で是正処置
が採用されなかったところを1年以内に再び検査しなければならない。
――――― [JIS F 8010 pdf 9] ―――――
8
F 8010 : 2007 (ISO 15370 : 2001)
附属書A
(規定)
蓄光タイプ低位置照明材料の試験
A.1 目的
制御された実験室の条件下において要求される輝度性能を満たすために必要な励起を評価する。
A.2 用語及び定義
この附属書の目的のために,次の用語及び定義を適用する。
A.2.1 励起
適切なスペクトルでの可視光線の効果で,材料に高いエネルギーが貯蔵される。
A.2.2 輝度
材料の単位面積当たりの光度。
注記 輝度は,ミリカンデラ/平方メートル(mcd/m2)で測定する。
A.2.3 輝度の減衰
時間の経過によって材料が示す減少する輝度の機能。
A.3 材料サンプル
代表的市販材料の少なくとも二つのサンプルを試験する。標準材料の寸法が輝度測定計装特別試験サン
プルに適していないところは,測定のために妥当な寸法のものを用意する。
A.4 試験方法
A.4.1 励起は,通常の色温度3 000 Kにおいて25 luxの照度をもつ管状蛍光灯によって与える。
A.4.2 試験サンプルは励起の前に少なくとも24時間暗室に置く。
注記 励起の前に材料を十分に放電する意図による。
A.4.3 調整されたサンプルは,本体の4.2.1に仕様のある輝度要件に適合する材料のために期待される平
均照度によって直接少なくとも24時間の励起を行う。
注記 選んだ照度によって材料を十分充電する意図による。
A.4.4 励起する照度は,試験サンプルと同じ場所にて測定し,試験ごとに記録する。
A.4.5 A.5に指定された輝度の測定は,本体の4.2.1に従って規定した励起限界まで異なる輝度とともに繰
り返す。
A.4.6 試験中における環境温度は,23±2 ℃とする。
A.5 測定
A.5.1 表面輝度の測定は,適切な国家規格に従って校正された固定式ジオメトリ器具を用いて実施する。
A.5.2 測定装置の配置は,結果が外光による影響のないことを確保する。
A.5.3 各サンプル上の測定されるテストパッチ(丸形測定エリア)は,直径25 mm50 mmとし,試験の
間一貫していなければならない。
A.5.4 試験は,本体の4.2.1で要求される完全な輝度の減衰を評価する。
――――― [JIS F 8010 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS F 8010:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15370:2001(IDT)
JIS F 8010:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.99 : 造船及び海洋構造物に関するその他の規格
JIS F 8010:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC8105-2-22:2014
- 照明器具―第2-22部:非常時用照明器具に関する安全性要求事項
- JISF0812:2006
- 船舶の航海と無線通信機器及びシステム―一般要求事項―試験方法及び試験結果要件
- JISF8007:2004
- 船用電気機器―外被の保護等級及び検査通則
- JISF8061:2005
- 船用電気設備―第101部:定義及び一般要求事項
- JISZ4821-1:2015
- 密封放射線源―第1部:一般要求事項及び等級