JIS F 8062:1996 船用電気設備 第201部 システム設計―一般 | ページ 5

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F 8062 : 1996 (IEC 92-201 : 1994)
35. 非連続使用に対する補正係数
35.1 もしケーブルが半時間又は1時間使用する電動機又は機器に給電しようとするならば,その電流定
格は,表6で示したように,図1で与えられる該当補正係数を用いて増加できる。
図1の補正係数は,もし,中間休止時間が図2に,ケーブルの直径の関数として示されたケーブル時定
数の3倍に等しい臨界時間より長いならば,適用することができる。
備考 図1に示された補正係数は近似値であり,主にケーブルの直径に関係がある。一般に,半時間
使用は,係船ウインチ,ウインドラス,重量物荷役ウインチ及びバウスラスタに適用できる。
半時間定格は自動張力係船ウインチや特殊船のバウスラスタには適切でないかもしれない。
35.2 一般に,荷役ウインチ(重量物荷役ウインチを除く。),機関室クレーン及び同種の機器の場合のよ
うに,断続使用で運転しようとする単一の電動機又は他の機器に給電するためのケーブルに対しては,表
6で与えられる電流定格は,図3によって与えられる補正係数を適用することによって増加してよい。
図3に示される補正係数は,4分間は一定負荷,6分間は無負荷の10分間周期で概略計算される。
36. 電圧降下
36.1 導体の断面積は,その導体が通常の使用状態で最大の電流を流しているとき,主又は非常配電盤の
母線から装置のあらゆる箇所までの電圧降下が公称電圧の6%を超えないように決定されなければならな
い。55V以下の電圧の蓄電池からの給電に対しては,この値は10%に増加してよい。
航海灯に対しては,所要の照明出力及び色を維持するために電圧降下をもっと低い値に制限することが
必要かもしれない。
これらの値は,通常の安定した状態の下で適用される。電動機の始動の場合のように,短時間の特別な
状態の下では,電圧降下の影響で支障をきたさなければ,これらの値を超える電圧降下が許容される。

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図1 半時聞及び1時間の使用に対する補正係数

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図2 ケーブルの時定数

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図3 断続使用に対する補正係数
37. ケーブルの並列接続
並列に接続されるケーブルの通電容量は,そのケーブルのインピーダンス,断面積及び定格導体温度が
等しければ,全並列導体の電流定格値の和である。並列接続は,10mm2以上の断面積に対してだけ許され
る。
38. 回路の分離
38.1 別々のケーブルが,次に規定する回路を除き,個々の短絡保護・過電流保護を要する全回路に用い
られること。
(a) 主回路から分岐される制御回路(例えば電動機用のように)は,主回路とその従属的制御回路が共通
の断路器で制御されるならば,主回路と同一のケーブルの中に含まれてよい。
(b) IS F 8061 (IEC 92-101) の2.19で定義されている安全電圧を超えない電圧の非重要回路
38.2 例えば,操だ(舵)装置のように,それに対し,少なくとも二つの給電をもつことを必要とされる
重要電気機器の場合には,給電及びいかなる関連制御ケーブルも,できる限り垂直,水平方向ともに離れ
た,異なったルートを通らなければならない。
38.3 異なった最高定格導体温度(表6を参照)の絶縁材料をもつケーブルは,共通のクリップ,グラン
ドコンジット又はダクト内に束ねてはいけない。このことができない場合にはケーブルは,それが定格よ
り高い温度になることがないように選ばれなければならない。

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38.4 船をいくつかの耐火区画(一般に客船における場合のように)に区分する必要がある場合には,電
路はいかなる主要垂直耐火区画内の火災も他の主要垂直耐火区画内の重要用途のものに害を与えることが
ないように設けなければならない。もし,いかなる区画を通る主要及び非常ケーブルも,垂直及び水平の
両方向にできる限り大きく離れているならば,上記の要求に一致しているとみなされる。
39. 短絡容量
39.1 ケーブルと,その絶縁された導体は,回路保護装置の時間一電流特性だけでなく,最初の半サイク
ル間における推定短絡電流のピーク値も考慮に入れて,そのケーブルが設置された回路のどの部分にも流
れ得る最大短絡電流の機械的,熱的影響にも耐えなければならない。
40. 冷凍区域内のケーブル
40.1 冷凍区域に装備されるケーブルは,水密性 (watertight) 又は防水性 (impervious) のシースをもち,
かつ,機械的損傷に対し保護されなければならない。
ビニル (PVC) の絶縁又はシースをもつケーブルは,もし,その該当するビニルコンパウンドが予想さ
れる低温に適切なものでないならば,冷凍区域に用いてはならない。
もし,がい装が非耐食性の材料で造られたものであるならば,そのがい装は耐湿及び耐低温被覆によっ
て腐食に対し,保護されなければならない。
40.2 冷凍区域内に敷設されるケーブルは,断熱材で被覆してはならない。これらのケーブルは,穴があ
いたトレイ板(例えば,めっきされた鋼鉄製)又は他の適切な支持物にしっかり取り付けなければならず,
それらの支持板は冷凍室の壁との間にすきまを残して設置されなければならない。もし,ケーブルが熱可
塑性プラスチック又は弾性ゴムの押出しシースをもつものであるならば,冷凍室の表面に直接取り付けて
もよい。物掛けとして,ケーブルを不用意に使用することを未然に防ぐために,ケーブルの周りに防護を
施さなければならない。アルミニウム張りの場合の電食作用に関して特別な注意が払われなければならな
い。
40.3 もしケーブルがその区画の断熱材を貫通しなければならないなら,酸化に対して保護された材料で
造った入口を備えている管に入れて直角に通さなければならない。

――――― [JIS F 8062 pdf 25] ―――――

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JIS F 8062:1996の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60092-201:1994(IDT)

JIS F 8062:1996の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 8062:1996の関連規格と引用規格一覧