JIS F 8062:1996 船用電気設備 第201部 システム設計―一般 | ページ 4

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F 8062 : 1996 (IEC 92-201 : 1994)
表4 荷役用ウインチ及びクレーン回路の不等率
電動機の台数 所要電流値
電動機が同容量の場合 電動機が異なる容量の場合
2 全負荷電流の100%
3 全負荷電流の合計の67% (最大電動機の全負荷電流の
4 全負荷電流の合計の62% 100%)+(その他の電動機
5 全負荷電流の合計の60% 個々の全負荷電流の50%)
6以上 全負荷電流の合計の58%
(保護等級)
26. 一般
装備場所によって,電気機器はJIS F 8007に合致している表5に示す保護等級を最小限もつこと。
(ケーブル)
27. ケーブルの選択
この節は,1 000V以下の動力系統に対しては,すべて適用する。
備考 この規格は,また無機絶縁ケーブルも扱っている。関連した要求は現在の慣行によって今まで
に認められているものであること。
もし,IEC TC20/SC20Bで検討されている無機絶縁ケーブルに関連する規格が発行された場合,
それに基づいてこの規格の改正の要否を検討する。
28. 絶縁の選択
28.1 いかなるケーブルの定格電圧も,それを用いる回路の公称電圧より低くてはいけない。
28.2 絶縁材料の定格使用温度は,その電線が敷設される場所に存在又は発生が見込まれる最高周囲温度
よりも少なくとも10℃は高くなければならない。

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表5 保護等級に対する最低要求(JIS F 8007による)
(1) 装備場所の例 (2) 装備場所に (3) 保護等 (4) 機器
おける状態 級によ ×印は(3)欄に合致するものであること。
る設計 −印は設置を推奨できない。
配電盤 発電 電動 変圧器 照明 電熱 調理 配線器具
制御装置機 機 半導体変器具 装置 装置 (例えば
電動機用 換装置 スイッチ,
始動器 分岐箱)
タンカー(備考1.参照) 爆発の危険 証明付きの安 − − − − × − − 備考4.
全形(備考2. ×
アンモニアプラント室 参照)
蓄電池室 − − − − × − − ×
ランプ室 − − − − × − − ×
塗料庫 − − − − × − − ×
溶接ガス瓶用船倉 − − − − × − − ×
危険と格付される倉庫 − − − − × − − ×
60℃以下の引火点の油 − − − − × − − ×
を含むパイプ用トン
ネル
乾燥した居住区域 充電部分に触れるIP 20 × − × × × × × ×
乾燥した制御室 危険だけ × − × × × × × ×
制御室(航海船橋) IP 22
したたる液体及び × − × × × × × ×
機関室及びボイラの床
/又はわずかの機 × × × × × × × IP 44
上 械的損傷の危険
かじ(舵)取機室 × × × × × × − IP 44
冷凍機室(アンモニアプ × − × × × × − IP 44
ラントを除く。)
非常用機械室 × × × × × × − IP 44
一般貯蔵室 × − × × × × − ×
配膳室 × − × × × × × IP 44
糧食室 × − × × × × − ×
浴室及びシャワー室 IP 34
液体及び/又は機 − − − − × IP 44 − IP 55
機関室,ボイラ室の床下
械的損傷の増大す − − IP 44 − × IP 44 − IP 55
る危険
閉鎖された燃料油分離 IP 44 − IP 44 − × IP 44 − IP 55
機室
閉鎖された潤滑油分離 IP 44 − IP 44 − × IP 44 − IP 55
機室
バラストポンプ室 IP 44
液体と機械的損傷 × − × × IP 34 × − IP 55
冷凍室 の増大する危険 − − × − IP 34 × − IP 55
賄室及び洗濯機室 × − × × IP 34 × × ×
液体噴霧の危険
二重底内の軸又はトン IP 55 × − × × × × − IP 56
ネル 貨物ほこりの存在
一般貨物用船倉 重大な機械的損傷 − − − − × − − ×
刺激性の発煙
開放甲板 大量の液体危険 IP 56 × − × − IP 55 × − ×
備考1. タンカーについては,JIS F 8074 (IEC 92-502) 附属書Aを参照。
2. 証明付き安全形機器は,開放甲板又は湿気がある状態が予想される他の場所に対しては,外被に追加要求を
必要とするかもしれない。表中の例は指標として用いてよい。
なお,証明付き安全形機器は,IEC 79-0を参照する。
3. 保護が機器自体で達せられていない場合,他の方法又は装備される場所が表で要求される保護等級を確保す
る。

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4. ソケットアウトレットは,機関区域の床下,閉鎖された燃料油及び潤滑油分離機器並びに証明付きの安全形
機器を要する場所に設けてはいけない。
5. 危険なほこりに対する適切な保護等級は,IP 66又は証明付きの安全形である。
29. 保護被覆の選択
29.1 風雨にさらされる甲板,湿気及び水気がある場所(例えば浴室),船倉,冷凍区域,機関区域に敷設
されるケーブル,及び一般に凝結した水又は有害な蒸気(油気を含む。)がある場所に敷設されるケーブル
は,防水性のシース (impervious sheath) をもたなければならない。
備考 PVC,CSP及びPCPのシースは,液体中に永久に浸しておくのに適切でないが,この場合には
防水性 (impervious) があるとみなされる。
29.2 保護被覆の種々の形式を選ぶには,各ケーブルが敷設中及び使用中にさらされるかもしれない機械
的作用に対し適切な考慮を払うことが望ましい。
もし,保護被覆の機械的強度が不十分とみなされるなら,そのケーブルは管又はコンジットに入れるか,
他の方法で保護されなければならない。
29.3
− ケーブルは,IEC 332-1の規定による耐炎性をもたなければならない。
− さらに,耐燃性をもつように要求されるケーブルは,IEC 331の試験要件を満足しなければならない。
29.4 交流に使用される単心ケーブルについては,JIS F 8072 (IEC 92-401) の45.2も参照のこと。
30. 火災警報,火災探知及び非常消火装置用のケーブル
30.1 火災警報,火災探知,非常消火装置,火災時用通信,遠隔停止に使用される回路及び安全の目的の
ための類似の制御回路は,もし
− 系統が自己監視式であるか,故障してもフェイルセイフであるか,又は
− 系統が二重になっている
ものでなければ,耐燃性のケーブルの使用を考慮しなければならない。
31. 導体の断面積の決定
各導体の断面積は,次の条件に適合する十分な大きさのものでなければならない。
31.1 ケーブルにかけられる最大負荷は,そのケーブルによって給電される回路,機械等の負荷需要率及
び不等率から計算されなければならない(11.も参照のこと。)。
各ケーブルの補正された電流定格は,そのケーブルに流される最大電流以上でなければならない。
補正電流定格は,表6(32.参照)に示されている連続使用の電流定格に該当する補正係数(33.,34.及び
35.参照)を適用して計算される。
31.2 回路内の電圧降下は,最大負荷時に,その回路に規定された限度を超えてはならない(特に36.参照)。
31.3 前述の計算によって決定された後,その断面積は,短絡(39.参照)及び電動機始動電流(35.参照)
によって生じる温度上昇を考慮して調べられなければならない。
31.4 導体の機械的強度は,敷設状態及び使用状態において十分なものでなければならない。
31.5 接地導体の断面は,JIS F 8072 (IEC 92-401) の5.2に適合しなければならない。
備考 これらの規定に示されている電流定格や補正係数についての表の値は単なる平均値であり,実
際に存在するあらゆる構造のケーブル及びあらゆる敷設条件に必ずしも適用できるものではな
い。しかし,電流定格の評価に対する一つの国際的な基準をもつことの利益に対し,誤差(推

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定使用温度で23℃)は,さほど重要でないことを考慮し,これらの基準は一般的適用のため
に推奨される。しかしながら,特殊な場合には,より正確な評価が,すべての関係部門に受け
入れられることができる実験データ又は計算データに基づいて,なされなければならない。
32. 連続使用に対する電流の定格
32.1 ケーブルの連続使用とは,この規格の目的のためには,ケーブルの熱時定数の3倍より,すなわち
臨界時間(図2,ケーブルの時定数を参照)より長い時間持続する通電時間(一定負荷で)として考慮さ
れなければならない。
32.2 種々の絶縁材料による単心ケーブルに推奨される連続使用電流定格は,表6による。
これらの電流定格は,被覆物がどんな形式のもの(例えば,がい装ありと,がい装なしの両ケーブル)
であろうとも,かなり近似的に適用できる。
備考 表の値は,周囲温度45℃で,導体の温度が絶縁体の最高定格温度に達し,かつ,自由空気中に
4条のケーブルを一緒に束ねて連続使用すると仮定して計算したものである(しかし,34.1も
参照のこと。)。異なった条件に対しては,次の補正に関する項を参照のこと。
32.3 2心,3心及び4心のケーブルに対して,表6に示す電流定格は次の(近似的)補正係数を乗じて算
出しなければならない。
2心ケーブルに対し 0.85
3心及び4心ケーブルに対し 0.70
33. 異なった周囲温度に対する補正係数
表6の電流定格の基準となっている周囲温度45℃は,いかなる種類の船,いかなる天候下の航海に対し
ても一般的に適用できる冷却空気温度の基準値として考慮される。
しかし,特殊な用途の船は(例えば,沿岸航行船,渡船,港内艇で)周囲温度が常に45℃未満であると
分かっている場合には,表6の電流定格は増加してもよい(しかし,いかなる場合にも,周囲温度が35℃
より低いとみなしてはいけない。)。
これに反し,ケーブルの周りの空気温度が45℃よりも高いとき(例えば,1本のケーブルが全部又は一
部分が多量の熱を発生する場所若しくは区画に敷設されるとき,又は熱移動によってケーブル温度が高く
なる場所若しくは部屋に敷設されるとき),表6の電流定格は低減しなければならない。
これらの場合の補正係数は,次の表7に示されている。
34. ケーブル群に対する補正係数
34.1 表6に示された電流定格値(及びこれから算出された値)は,ケーブルトレイ上,ケーブルコンジ
ット,パイプ又はトランクの中に一緒に束ねて敷設されるケーブルに対しては,補正係数なしに,適用で
きると考えてよい。ただし,全定格容量で同時に使用すると予想される6条を超えるケーブルが,その周
囲に空気の自由な流通がないように,束状に一緒に密接して敷設される場合はこの限りでなく,この場合,
0.85の補正係数を適用しなければならない。
備考 ケーブルは,2本以上が1本のコンジット若しくはダクト内に入れられるとき,又は囲いがな
くてもお互いに離れていない場合には,“束ねられている”という。

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表6 単心ケーブルの連続使用における電流定格 (A)
(周囲温度 45℃)
1 2 3 4 5 6
公称断面積 一般用 耐熱用 ブチルゴム EPR及び シリコンゴ
mm2 PVC PVC XLPE ム及び無機
絶縁体**
60℃* 75℃* 80℃* 85℃* 95℃*
A A A A A
1 8 13 15 16 20
1.5 12 17 19 20 24
2.5 17 24 26 28 32
4 22 32 35 38 42
6 29 41 45 48 55
10 40 57 63 67 75
16 54 76 84 90 100
25 71 100 110 120 135
35 87 125 140 145 165
50 105 150 165 180 200
70 135 190 215 225 255
95 165 230 260 275 310
120 190 270 300 320 360
150 220 310 340 365 410
185 250 350 390 415 470
240 290 415 460 490 −
300 335 475 530 560 −
* 印は導体の最高許容使用温度
**印は27.の備考を参照
備考1. 表6の電流定格I (A) は,各公称断面積S (mm2) に対し,次の式で算出される。
I=愀 S0.625
ただし, 潜 体の最高許容使用温度に関連する係数で,次のとおりである。
導体の最高許容温度 60℃ 75℃ 80℃ 85℃ 95℃
公称断面積 ≧2.5mm2 9.5 13.5 15 16 18
<2.5mm2 8 13 15 16 20
2. 無機絶縁ケーブル**が,その銅シースが使用時に手で触れられるおそれがあるような場所に
装備されるとき,6欄に示される電流定格は,そのシースの温度が70℃を超えないように,
補正係数0.7を乗じなければならない。
**印は27.の備考を参照
表7 種々の周囲空気温度に対する補正係数
最高導 周囲空気温度に対する補正係数
体温度 35℃ 40℃ 45℃ 50℃ 55℃ 60℃ 65℃ 70℃ 75℃ 80℃ 85℃
60℃ 1.29 1.15 1.00 0.82 − − − − − − −
65℃ 1.22 1.12 1.00 0.87 0.71 − − − − − −
70℃ 1.18 1.10 1.00 0.89 0.77 0.63 − − − − −
75℃ 1.15 1.08 1.00 0.91 0.82 0.71 0.58 − − − −
80℃ 1.13 1.07 1.00 0.93 0.85 0.76 0.65 0.53 − − −
85℃ 1.12 1.06 1.00 0.94 0.87 0.79 0.71 0.61 0.50 − −
90℃ 1.10 1.05 1.00 0.94 0.88 0.82 0.74 0.67 0.58 0.47 −
95℃ 1.10 1.05 1.00 0.95 0.89 0.84 0.77 0.71 0.63 0.55 0.45

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JIS F 8062:1996の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60092-201:1994(IDT)

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