JIS G 0564:1999 金属材料―平面ひずみ破壊じん(靱)性試験方法

JIS G 0564:1999 規格概要

この規格 G0564は、均質な金属材料の平面ひずみ破壊じん(靱)性値を疲労予き裂を導入した切欠き付き試験片を用い,ゆるやかにき裂開口力を増加させることによって測定する方法について規定。

JISG0564 規格全文情報

規格番号
JIS G0564 
規格名称
金属材料―平面ひずみ破壊じん(靱)性試験方法
規格名称英語訳
Metallic materials -- Determination of plane-strain fracture toughness
制定年月日
1999年12月20日
最新改正日
2019年10月21日
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対応国際規格

ISO

ISO 12737:1996(IDT)
国際規格分類

ICS

77.040.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021
改訂:履歴
1999-12-20 制定日, 2004-08-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS G 0564:1999 PDF [17]
G 0564 : 1999 (ISO 12737 : 1996)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS G 0564には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) K1c破壊じん(靭)性試験片の疲労予き裂導入
附属書B(規定) 曲げ試験片
附属書C(規定) コンパクト試験片
附属書D(参考) 試験ジグ(治具)
附属書E(参考) 参考文献

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS G 0564 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
G 0564 : 1999
(ISO 12737 : 1996)

金属材料−平面ひずみ破壊じん(靱)性試験方法

Metallic materials−Determination of plane-strain fracture toughness

序文 この規格は,1996年に第1版として発行されたISO 12737,Metallic materials−Determination of
plane-strain fracture toughnessを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工
業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,均質な金属材料の平面ひずみ破壊じん(靭)性値を疲労予き裂を導入した切
欠き付き試験片を用い,ゆるやかにき裂開口力を増加させることによって測定する方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この規格の発行時点では,これらの規格は次の年号の版が有効であった。いずれの規格も改訂される
ことがあるので,この規格に基づいて合意しようとする当事者は,次に示す規格の最新版が適用可能かど
うか調査するよう勧める。IEC及びISOの会員は,現在有効な国際規格のリストを保有している。
ISO 7500-1 : 1986 Metallic materials−Verification of static uniaxial testing machines−Part 1 : Tensile
testing machines
ISO 9513 : 1989 Metallic materials−Verification of extensometers used in uniaxial testing
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 開口型変位(モードI)を受けるき裂の先端
応力拡大係数 (plane-strain stress imensity factor) (K1)
における弾性応力場の大きさ。負荷試験力,試験片寸法と形状及びき裂長さの関数であり,力に長さの−
3/2乗を乗じた次元をもつ。
3.2 この試験方法の手順によって測定さ
平面ひずみ破壊じん性 (plane-strain fracture toughness) (K1c)
れる,き裂先端近傍の応力状態がほぼ平面ひずみ状態となっており塑性変形が拘束されている場合の,材
料のき裂進展に対する抵抗性の尺度。
備考 塑性変形に対する高い拘束下,試験力の増加によってき裂進展が明確に生じるときのK1の限界
値である。
3.3 き裂面方位 (crack plane orientation)き裂進展の面と方向とを製品の特性的な方向と関連づける
方法。
備考 ハイフンの前の文字はき裂面に直角な方向を表し,ハイフンの後の文字はき裂進展が予期され
る方向を表す記号が用いられる(図1参照)。圧延及び鍛造した金属では,Xは常に結晶粒流動
の主方向,Zは主加工力の方向,YはX−Z面に垂直な方向を表している。試験片の方向が製

――――― [JIS G 0564 pdf 2] ―――――

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G 0564 : 1999 (ISO 12737 : 1996)
品の特性的な方向と一致しないときは,き裂面に垂直な方向やき裂進展の予期される方向を示
すために2個の文字が使用される[図1b)参照]。鋳造品のように結晶粒流動方向が存在しな
い場合には,参照軸を任意に取ってよいが,明確に定義しなければならない。
3.4 切欠き開口変位 (notch opening displacement) (V)切欠きの開口の最も大きい箇所又はその近傍で
測定された開口変位。
図1 き裂面の表示法

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G 0564 : 1999 (ISO 12737 : 1996)
4. 記号及び呼び方 この規格で用いる記号は,次による(図1,図2及び図4参照)。
記号 単位 呼び方
a mm き裂長さ
B mm 試験片厚さ
E MPa ヤング率
F kN 負荷試験力
FQ kN Fの参照値(図4参照)
F5 kN Fの特性値(図4参照)
Kf MPa・m1/2(1)
疲労き裂導入の最終段階での最大応力拡大係数
KQ MPa・m1/2 K1Cの暫定値
K1 MPa・m1/2 開口型の応力拡大係数(モードI)
K1C MPa・m1/2 K1の限界値(平面ひずみ破壊じん性)
R − 疲労き裂導入時の任意の1サイクルでの最小試験力の最大
試験力に対する割合
Rp0.2 MPa 0.2%耐力
S mm 外側の負荷点間のスパン
V mm 切欠き開口変位
W mm 曲げ試験片の幅又はコンパクト試験片の有効幅
△K1 MPa・m1/2 疲労の任意の1サイクルでのK1の最大値と最小値との差
注(1) 0.031 6MPa・m1/2=1N・mm−3/2=0.031 6MN・m−3/2
5. 原理 この方法は,疲労予き裂試験片に試験力を漸増負荷して行う試験によって,金属材料の平面ひ
ずみ破壊じん性 (K1C) を決定するものである。試験片の詳細及び実験手順は,附属書B及び附属書Cに与
えられている。試験力と切欠き開口変位との関係は,自動的にグラフ記録されるか又はコンピュータに蓄
積し処理するためにデジタルに変換される。2%の見掛けのき裂進展に相当する試験力は,試験記録の直線
部分からの一定のずれによって定められる。試験の有効性に関する幾つかの要求が満たされる場合には,
K1Cの値はこの試験力から計算する。
K1Cは,次のような厳しい引張拘束下で,鋭いき裂が存在する場合の材料の破壊に対する抵抗特性を表
している。すなわち,
a) き裂前縁付近の応力状態が,平面ひずみ状態に近い。
b) き裂先端の塑性域が,き裂寸法,試験片厚さ及びき裂前方のリガメントに比べて小さい。
K1Cは,試験の環境と温度における破壊じん性の下限値を与えるものとみなされている。
繰返し又は一定に保持した試験力は,K1Cよりも低いK1値でき裂進展を引き起こし得る。繰返し又は力
を一定に保持した試験力下のき裂進展は,温度及び環境によって影響される。したがって,実構造部材の
設計にK1Cを適用する際,実験室の試験と使用条件との間の差異を考慮することが必要である。
平面ひずみ破壊じん性試験で得られるK1Cの有効性は,前もって保証できるものでなく,試験後の検討
によって確定される。

――――― [JIS G 0564 pdf 4] ―――――

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G 0564 : 1999 (ISO 12737 : 1996)
6. 試験装置
6.1 試験機及び試験力測定 試験機は,ISO 7500-1によって校正し,少なくともグレード1でなければ
ならない。試験機は,試験片に加えられる試験力を自動的にグラフ記録する装置を備えるか,又は引き続
いての解析が行えるように試験力と変位を記録するために,コンピュータデータ取込みシステムを用いて
もよい。試験力の検出装置と記録システムの組合せによる,試験力FQ(10.に定義するように)の許容誤
差は±1%である。
6.2 疲労き裂導入試験機 可能な場合は,疲労試験機と試験力指示装置は,ISO 7500-1によって静的に
校正し,少なくともグレード2以上でなければならない。試験機が静的に校正できない場合には,負荷試
験力が±2.5%の精度にあることが既知であること。まっすぐな疲労き裂が入るように試験片の軸合せとジ
グ(治具)合せは,注意深く行うことが必要である。ジグ合せは,試験片厚さ内の応力分布が一様となり,
かつ,予期されるき裂面に対して対称的となるようにする。
6.3 変位計 変位計の電気的出力は,切欠き開口部をはさんで正確に位置決めされた2か所のゲージ位
置の相対的な変位 (V) を表す必要がある。変位計及びナイフエッジの設計では,変位計と試験片との間の
接触点で自由に回転できるように配慮しなければならない。
変位計は,この試験法を踏まえつつ,ISO 9513によって校正され,少なくともクラス1とする。校正は
ゲージが使用されている間,少なくとも毎週行う。使用状況と契約者間の合意によって,より頻繁な定期
的検定が要求されることもある。
変位計の検定は,試験温度に対して±5℃で行う。変位計は,0.3mmまでの変位については校正装置に
対して±0.003mmまで,より大きい変位に対しては±1%の精度で応答しなければならない。
この試験方法では,変位の変化だけを用いるので,変位の絶対値は必要でない。変位計についての二つ
の承認された設計が,[1]及び[2](附属書E参照)に与えられており,類似のゲージは市販されている。
6.4 試験ジグ 曲げ試験は,試験片が負荷された際に支持ローラが回転してわずかに移動し,転がり接
触となることによって摩擦の影響が最小となるように設計したジグを用いて実施しなければならない。曲
げ試験片の試験に適した設計を,附属書D図D.1に示す。
コンパクト試験片を試験するのに適した載荷用ジグを,附属書D図D.2に示す。
7. 試験片寸法,形状及び作製
7.1 試験片寸法 この試験法によって有効とみなせる結果を得るためには,試験片厚さ (B) ,き裂長さ
(a) 及びリガメント長さ (W-a) が,すべて2.5 (K1C/Rp0.2) 2未満であってはならない。ここでRp0.2は,試験
の環境及び温度での材料の0.2%耐力である。この要求を満たすことは,前もって保証されないため,試験
片の寸法は,一連の試験の最初の試験において余裕をもって設定することが望ましい。当該材料の形状か
ら,2.5 (K1C/Rp0.2) 2以上になる厚さ,き裂長さ及びリガメント長さの試験片を得ることができない場合には,
この試験法によって有効なK1C測定を行うことはできない。
7.2 推奨試験片寸法
7.2.1 推奨試験片 推奨試験片を,附属書B図B.1と附属書C図C.1に示す。試験片幅 (W) は,通常,
試験片厚さ (B) の2倍である。き裂長さは (a) は,試験片幅の0.450.55倍である。
7.2.2 代替試験片 W/B比が2以外の試験片を用いることが,必要又は望ましい場合には,代わりの比率
が認められている(附属書B又は附属書C参照)。しかし,異なる比率をもつ試験片も,推奨試験片と同
じき裂長さ対幅比 (a/W) とする。

――――― [JIS G 0564 pdf 5] ―――――

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