JIS H 1276:1998 ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法 | ページ 2

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7. 原子吸光法
7.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,塩化リチウムを加えた後,溶液を原子吸光光度計の一
酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
7.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 硝酸
c) 混酸(塩酸3,硝酸1) この混酸は使用の都度調製する。
d) ふっ化水素酸 (1+9, 1+99)
e) 塩化リチウム溶液 塩化リチウム25gをはかり取ってビーカー (250ml) に移し入れ,温水150mlを加
えて溶解する。常温まで冷却した後,溶液を200mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線
まで薄め,プラスチック容器に保存する。
f) 標準けい素溶液 (100 最椀一
7.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1.0gとする。
7.4 操作
7.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料中のけい素含有率が0.2% (m/m) 以上0.5% (m/m) 未満の場合
1) 試料をはかり取って四ふっ化エチレン樹脂ビーカー (250ml) に移し入れる。
2) 混酸20mlを加え,穏やかに加熱して完全に分解する(1)。
3) 放冷した後,ふっ化水素酸 (1+9) 5mlを加え,1時間断続的にかき混ぜる。
4) 溶液を100mlのプラスチック製全量フラスコに水を用いて移し入れ,塩酸2mlを加え,液量が約80ml
となるまで水を加えた後,塩化リチウム溶液 [7.2 e) ] 3mlを加え,水で標線まで薄める。
b) 試料中のけい素含有率が0.5% (m/m) 以上1.0% (m/m) 以下の場合
1) )の1)3)の手順に従って操作する。
2) 溶液を100mlのプラスチック製全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶
液50.0mlを100mlのプラスチック製全量フラスコに分取し,塩酸2ml及びふっ化水素酸 (1+9) 2.5ml
を加え,液量が約80mlとなるまで水を加えた後,塩化リチウム溶液 [7.2 e) ] 3mlを加え,水で標線
まで薄める。
注(1) 分解しにくいときは,塩酸を1mlずつ加え,その都度加熱して完全に分解する。
7.4.2 吸光度の測定 7.4.1のa)4)又はb)2)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光
光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長251.6nmにおける吸光度を測定する(2)。
注(2) バーナーなどにけい素のメモリーが生じる場合には,ふっ化水素酸 (1+99) を噴霧して洗浄す
る。
7.5 空試験 試薬だけを用いて,7.4.1のa)又はb)の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う
(3)。
注(3) 7.4.1a)3)で試料溶液を分取する場合には,空試験液も試料溶液と同量分取する。

――――― [JIS H 1276 pdf 6] ―――――

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7.6 検量線の作成 数個の100mlのプラスチック製全量フラスコに,標準けい素溶液 [7.2 f) ] 050.0ml
(けい素として05mg)を段階的に取り,塩酸2m1及びふっ化水素酸 (1+9) 5mlを加え,液量が約80ml
となるまで水を加えた後,塩化リチウム溶液 [7.2 e) ] 3mlを加え,水で標線まで薄める。各溶液の一部を,
水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長
251.6nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とけい素量との関係線を作成し,その関係
線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7.7 計算 計算は,次のいずれかによる。
a) 試料溶液の調製を7.4.1 a)によって行った場合 7.4.2及び7.5で得た吸光度と7.6で作成した検量線と
からけい素量を求め,試料中のけい素含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
Si 100
m
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
b) 試料溶液の調製を7.4.1b)によって行った場合 7.4.2及び7.5で得た吸光度と7.6で作成した検量線と
からけい素量を求め,試料中のけい素含有率を次の式によって算出する。
A3 A4
Si 50
100
100
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A3 : 分取した試料溶液中のけい素検出量 (g)
A4 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)

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ニッケル及びニッケル合金分析方法工業標準原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 神 尾 彰 彦 東京工業大学工学部
後 藤 敬 一 通商産業省基礎産業局非鉄金属課
◎ 天 野 徹 工業技術院標準部材料規格課
村 田 祐 滋 東京都立工業技術センター金属部
竹 内 孝 夫 科学技術庁金属材料技術研究所
◎ 橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
太 田 裕 二 社団法人日本銅センター技術部
大 屋 武 夫 ステンレス協会
佐 藤 秀 樹 社団法人日本電子材料工業会技術部
稲 垣 勝 彦 日本鉱業協会技術部
赤 峰 淳 一 社団法人日本電機工業会技術部
篠 原 脩 社団法人日本ガス石油機器工業会技術部
山 添 哲 郎 通信機械工業会技術部
村 岡 良 三 社団法人日本自動車部品工業会技術部
山 下 満 男 富士電機株式会社生産技術研究所
安 井 毅 株式会社東芝材料部品事業部開発技術部
◎ 田 中 尚 生 三菱マテリアル株式会社桶川製作所
恒 原 正 明 古河電気工業株式会社金属事業本部
菅 沼 輝 夫 日鉱金属株式会社倉見工場技術部
大 関 哲 雄 大木伸銅工業株式会社技術部
中 島 安 啓 株式会社神戸製鋼所アルミ・銅事業本部技術部
田部井 和 彦 三菱マテリアル株式会社桶川製作所技術管理室
岡 村 明 人 三菱伸銅株式会社若松製作所品質保証部
○ 町 田 克 巳 住友金属鉱山株式会社中央研究所
○ 山 下 務 株式会社東芝材料部品事業部品質保証部
○ 山 本 寿 美 古河電気工業株式会社横浜研究所
○ 中 村 靖 株式会社ジャパンエナジー分析センター
○ 豊 嶋 雅 康 住友軽金属工業株式会社研究開発センター
(事務局) ○ 藤 沢 裕 日本伸銅協会技術部
(関係者) 久留須 一 彦 古河電気工業株式会社横浜研究所
天 川 義 勝 株式会社ジャパンエナジー分析センター
和 田 隆 光 財団法人日本規格協会
相 馬 南海雄 日本伸銅協会総務部
備考1. ◎印を付けてある委員は分科会委員を兼ねる。
2. ○印を付けてある委員は分科会委員だけである。

JIS H 1276:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7530-1:1990(MOD)
  • ISO 7530-8:1992(MOD)

JIS H 1276:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 1276:1998の関連規格と引用規格一覧