JIS H 1276:1998 ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法

JIS H 1276:1998 規格概要

この規格 H1276は、ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法について規定。

JISH1276 規格全文情報

規格番号
JIS H1276 
規格名称
ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法
規格名称英語訳
Methods for determination of silicon in nickel and nickel alloys
制定年月日
1988年8月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 7530-1:1990(MOD), ISO 7530-8:1992(MOD)
国際規格分類

ICS

77.120.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1988-08-01 制定日, 1994-04-01 確認日, 1998-08-20 改正日, 2003-03-20 確認日, 2008-07-20 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS H 1276:1998 PDF [8]
H 1276 : 1998

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS H 1276 : 1988は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日本
工業規格を基礎にした国際規格の原案の提案を容易にするため,ISO 7530-1 : 1990, Nickel alloys−Flame
atomic absorption spectrometric analysis−Part 1 : General requirements and sample dissolution及びISO 7530-8 :
1992, Nickel alloys−Flame atomic absorption spectrometric analysis−Part 8 : Determination of silicon contentを
規格の一部とした。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許権,実用新案権,又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について責任をもたない。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS H 1276 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1276 : 1998

ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法

Methods for determination of silicon in nickel and nickel alloys

序文 この規格は,対応国際規格であるISO 7530-1 : 1990, Nickel alloys−Flame atomic absorption
spectrometric analysis−Part 1 : General requirements and sample dissolution 及びISO 7530-8 : 1992, Nickel
alloys−Flame atomic absorption spectrometric analysis−Part 8 : Determination of silicon content と技術的内容
が一致するように作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,対応国際規格がない二つの定量方法を日本工業規格(日本産業規格)として規定している。
1. 適用範囲 この規格は,ニッケル及びニッケル合金中のけい素定量方法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 7530-1 : 1990 Nickel alloys−Flame atomic absorption spectrometric analysis−Part 1 : General
requirements and sample dissolution
ISO 7530-8 : 1992 Nickel alloys−Flame atomic absorption spectrometric analysis−Part 8 :
Determination of silicon content
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1270 ニッケル及びニッケル合金の分析方法通則
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1270の規定による。
4. 定量方法の区分 けい素の定量方法は,次のいずれかによることとし,各定量方法の適用試料は,表
1による。
a) 二酸化けい素重量法 この方法は,けい素含有率0.1% (m/m) 以上4.0% (m/m) 以下の試料に適用する。
b) モリブドけい酸青吸光光度法 この方法は,けい素含有率0.05% (m/m) 以上1.0% (m/m) 以下の試料
に適用する。
c) 原子吸光法 この方法は,けい素含有率0.2% (m/m) 以上1.0% (m/m) 以下の試料に適用する。

――――― [JIS H 1276 pdf 2] ―――――

2
H 1276 : 1998
表1 定量方法及び適用試料
試料 定量方法
合金番号 合金記号 二酸化けい素モリブドけい酸 原子吸光法
重量法 青吸光光度法
NW2200 Ni99.0 ○ − ○
NW2201 Ni99.0-LC ○ − ○
− NATB ○ − ○
NW4400 NiCu30 ○ − ○
NW4402 NiCu30-LC ○ − ○
NW5500 NiCu30A13Ti ○ − ○
NW0001 NiMo30Fe5 − ○ ○
NW0665 NiMo28 − ○ −
NW0276 NiMo16Cr15Fe6W4 − ○ −
NW6455 NiCr16Mo16Ti − ○ −
NW6022 NiCr21Mo13Fe4W3 − ○ −
NW6007 NiCr22Fe20Mo6Cu2Nb − ○ ○
NW6985 NiCr22Fe20Mo7Cu − ○ ○
NW6002 NiCr21Fe18Mo9 − ○ ○
ニッケル鋳物 ○ − −
ニッケル銅合金鋳物 ○ − −
ニッケルモリブデン合金鋳物 − ○ ○
ニッケルモリブデンクロム合金鋳物 − ○ ○
ニッケルクロム鉄合金鋳物 ○ − −
5. 二酸化けい素重量法
5.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,過塩素酸を加え,加熱濃縮して過塩素酸の白煙を発生
させてけい素を不溶性二酸化けい素とし,こし分ける。強熱して恒量とした後,その質量をはかる。ふっ
化水素酸を加え,加熱して二酸化けい素を四ふっ化けい素として蒸発揮散させ,強熱して恒量とした後,
その質量をはかる。
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+10)
b) 過塩素酸
c) ふっ化水素酸
d) 硫酸 (1+3)
e) 混酸(塩酸1,硝酸1,水1)
5.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,3.0gとする。
5.4 操作
5.4.1 試料の分解 試料をはかり取ってビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,混酸50mlを加え,
穏やかに加熱して完全に分解し,引き続き加熱して,窒素酸化物を追い出す。放冷した後,時計皿の下面
を水で洗浄して時計皿を取り除く。
5.4.2 けい素の分離 けい素の分離は,次の手順によって行う。
a) 5.4.1で得た溶液に過塩素酸40mlを加え,加熱蒸発して過塩素酸の白煙が発生し始めたら時計皿で覆
い,1520分間加熱を続ける。
b) 放冷した後,時計皿の下面を温水で洗浄して時計皿を取り除き,温水150mlを加え,かき混ぜて可溶

――――― [JIS H 1276 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
H 1276 : 1998
性塩類を溶解し,直ちに沈殿をろ紙(5種B)でこし分ける。ビーカー壁に付着した二酸化けい素は,
ゴム管付きガラス棒を用いてこすり落とし,温水を用いてろ紙上に移す。温水及び温塩酸 (1+10) で
交互に約5回ずつ洗浄し,最後に温水で,十分に洗浄する。
5.4.3 灰化及びひょう量 灰化及びひょう量は,次の手順によって行う。
a) 5.4.2b)で得た沈殿を,ろ紙とともに白金るつぼ(25番)に移し入れ,乾燥した後,低温でろ紙を灰化
する。
b) 1 100℃以上の温度で強熱し,デシケーター中で常温まで放冷した後,その質量をはかる。この操作を
恒量となるまで繰り返す。
c) 恒量となった白金るつぼに硫酸 (1+3) 数滴及びふっ化水素酸35mlを加え,穏やかに加熱して二酸
化けい素を四ふっ化けい素として揮散させた後,引き続き加熱して乾固する。
d) 1100℃以上の温度で強熱し,デシケーター中で常温まで放冷した後,その質量をはかる。この操作を
恒量となるまで繰り返す。
e) )で得た質量から,d)で得た質量を差し引く。
5.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.6 計算 試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
(m1 m2 ) .0467 4
Si 100
m0
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
m1 : 5.4.3e)で得た質量 (g)
m2 : 5.5で得た質量 (g)
m0 : 試料はかり取り量 (g)
6. モリブドけい酸青吸光光度法
6.1 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,七モリブデン酸六アンモニウムを加えてけい素をモ
リブドけい素とした後,硫酸と還元試薬を加え,モリブドけい酸を還元してモリブドけい酸青とし,光度
計を用いて,その吸光度を測定する。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸
b) ふっ化水素酸 (1+1)
c) 硫酸 (1+1)
d) 塩化ナトリウム溶液 (50g/l)
e) 塩化アルミニウム溶液 塩化アルミニウム六水和物450gをはかり取り,温水約600mlを加えて溶解
し,放冷した後,水で液量を1 000mlとする。
f) モリブデン酸アンモニウム溶液 七モリブデン酸六アンモニウム四水和物106gをはかり取り,温水約
600mlを加えて溶解し,放冷した後,水で液量を1 000mlとする。この溶液は,使用の都度ろ過して
用いる。
g) 還元試薬溶液 1-アミノ-2-ナフトール-4−スルホン酸0.3gをはかり取り,亜硫酸ナトリウム溶液
(70g/l) 20mlを加えて溶解し,亜硫酸水素ナトリウム溶液 (100g/l) 180mlを加えて混合する。
h) 標準けい素溶液 (100 最椀一 ‰ 堰 束 し,デシケーター中で常温まで
酸化けい素[99.95% (m/m) 以上]0.428gを白金るつぼ(25番)にはかり取り,炭酸ナトリウム(無

――――― [JIS H 1276 pdf 4] ―――――

4
H 1276 : 1998
水)2.5gを加えて混合し,加熱して融解する。放冷した後,温水100mlを入れた白金皿(150番)又
はポリエチレンビーカー (200ml) 中に浸して融解物を溶解し,白金るつぼを水で洗って取り出す。常
温まで冷却した後,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液
(200 最一 ‰ ポリエチレン瓶に入れて保存する。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に
2倍に薄めて標準けい素溶液とする。
6.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,0.10gとする。
6.4 操作
6.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取ってポリエチレンビーカー (100ml) に移し入れる。
b) ポリエチレン時計皿で覆い,硝酸7ml,塩化ナトリウム溶液1ml及びふっ化水素酸 (1+1) 2mlを加え,
水浴上で加熱して分解する。
c) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。塩化アルミニウム溶液 [6.2 e) ]
15mlを加え,かき混ぜた後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め
る。
6.4.2 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
a) 6.4.1 c)で得た溶液を10.0mlずつ2個の100mlの全量フラスコに分取し,第1の全量フラスコには水
40mlとモリブデン酸アンモニウム溶液 [6.2 f) ] 3mlを加えて振り混ぜ,第2の全量フラスコには水40ml
だけを加えて振り混ぜ,10分間放置する。
b) それぞれの全量フラスコに硫酸 (1+1) 5mlを加えて振り混ぜ,直ちに還元試薬溶液 [6.2 g) ] 3mlを加
えて振り混ぜた後,水で標線まで薄め,30分間放置する。
6.4.3 吸光度の測定 6.4.2 b)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,第2の全量フラス
コの溶液を対照液として波長810nm付近における第1の全量フラスコの溶液の吸光度を測定する。
6.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
6.6 検量線の作成 標準けい素溶液 [6.2 h) ] 010.0ml(けい素として01 000 柿 を段階的に数個のポ
リエチレンビーカー (100ml) に取り,硝酸7ml,塩化ナトリウム溶液1ml,ふつ化水素酸 (1+1) 2ml及び
塩化アルミニウム溶液 [6.2 e) ] 15mlを加え,かき混ぜた後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。この溶液を10.0mlずつ100mlの全量フラスコに取り,水40ml及びモリブ
デン酸アンモニウム溶液 [6.2 f) ] 3mlを加えて振り混ぜ,10分間放置した後,硫酸(1+1) 5mlを加えて振り
混ぜ,直ちに還元試薬溶液 [6.2 g) ] 3mlを加えて振り混ぜ,水で標線まで薄める。30分間放置した後,溶
液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として波長810nm付近の吸光度を測定し,得た
吸光度とけい素量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
6.7 計算 6.4.3及び6.5で得た吸光度と,6.6で作成した検量線とからけい素量を求め,試料中のけい素
含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Si 10
100
100
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)

――――― [JIS H 1276 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS H 1276:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7530-1:1990(MOD)
  • ISO 7530-8:1992(MOD)

JIS H 1276:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 1276:1998の関連規格と引用規格一覧