JIS H 7308:2017 超電導―超電導体に対するマトリックス体積比試験方法―ニオブ3すず複合超電導線の非銅部に対する銅部体積比 | ページ 2

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H 7308 : 2017 (IEC 61788-12 : 2013)
測定中は,その測定が湿度によって影響しないように注意する。質量が変化し続ける場合には,一連の
測定を再開する前に,試料を約10分間測定チャンバ内に保持した後,測定する。

6.3 2本目の試料の試験方法

  6.2の手順に従って,2本目の試料の紙の質量を測定する。

6.4 紙の質量

  6.2及び6.3で測定した各部の紙の質量を平均し,非銅部の紙の質量(Mnon)及び銅部の紙の質量(MCu)
とする。

7 結果の計算

  6.2及び6.3で得た非銅部及び銅部の紙の質量から非銅部に対する銅部の体積比(R)を,次の式によっ
て算出し,四捨五入して,小数点2桁に丸める。
MCu
R
Mnon
ここに, R : 非銅部に対する銅部の体積比
MCu : 銅部の紙の質量の平均値 g
Mnon : 非銅部の紙の質量の平均値 g

8 試験方法の不確かさ

  この試験方法の不確かさが,研磨によって生じる試料の周辺部の欠落,トレーシング紙への転写,コピ
ー機による複写画像のひずみ,紙から各部分を切り出すときの不確かさなどによって影響することに留意
しなければならない。
この方法の相対合成標準不確かさは,I.1.5に示すように,適用係数k=1として,2.5 %を超えない。

9 試験報告

9.1 非銅部に対する銅部の体積比

  次の情報を報告書に記載しなければならない。
a) 各試料の非銅部に対する銅部の体積比
b) 線の直径,又は長方形の場合は断面寸法
c) 試料のNb3Sn生成のための熱処理の有無
次の情報が分かっている場合には,報告書に記載しなければならない。
d) 製造方法
e) 安定化銅の配置形式
f) 断面写真
g) 測定の条件及び情報
h) 1次測定データ
i) 測定装置の情報

9.2 試験試料の照合

  試験試料が分かっている場合には,次の情報を表示しなければならない。
a) 試料の製作者の名前
b) 識別番号

――――― [JIS H 7308 pdf 6] ―――――

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H 7308 : 2017 (IEC 61788-12 : 2013)
c) 最終押出ビレットのロット番号

――――― [JIS H 7308 pdf 7] ―――――

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H 7308 : 2017 (IEC 61788-12 : 2013)
附属書A
(規定)
測定−画像処理法
A.1 方法
超電導線の断面写真の画像をデジタル化した超電導線の断面積の画像を用いて,銅部及び非銅部の断面
積を求める方法(画像処理法)を次に示す。
a) 6.16.2.1の手順に従って,試料の断面写真を撮る。
b) スキャナを用いて,断面写真の画像をパーソナルコンピュータに取り込む。
c) 画像解析ソフトウエアを活用し,銅部及び非銅部のピクセル数(Nnon)を求める。
d) 次の式を用いて試料の非銅部に対する銅部の体積比(RCu,i)を算出する。
NCu
RCu,i
Nnon
ここに, RCu,i : 非銅部に対する銅部の体積比
NCu : 銅部のピクセル数
Nnon : 非銅部のピクセル数
A.2 試験報告
箇条9に規定する情報に加えて,使用した画像解析ソフトウエアの情報を報告書に記載する。
注記1 画像処理法の測定不確かさは,断面写真の画像の質によって決定する。一定レベルの不確か
さを得るためには,十分に研磨した状態の試料断面の鮮明な画像を撮ることが要求される。
注記2 同一写真から同一倍率で取り込んだ画像に適用した画像処理法による測定の再現性は,相対
合成標準不確かさが5 %を超えない値と見積もられる。

――――― [JIS H 7308 pdf 8] ―――――

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H 7308 : 2017 (IEC 61788-12 : 2013)
附属書B
(規定)
測定−銅質量法
B.1 方法
ニオブ・チタン超電導線の銅比の測定に採用した銅質量法(JIS H 7304参照)をNb3Sn線に適用する方
法を次に示す。この方法は,硝酸で銅だけを溶かすことができる構造をもつ円形断面の外部銅安定化形
Nb3Sn複合超電導線[図G.1 a)及びd)]にだけ適用可能である。特に,硝酸で銅を溶かす過程で破れやす
いバリアをもつ線材に,この方法を適用することは,避けなければならない。
a) 長さ30 cm50 cmの試料を切り出し,質量(M1),長さ(L)及び直径(D)を測定する。直径は長手
方向に5等分した点で測定し,その平均値を直径(D)とする。試料の体積(V1)を,次の式を用い
て算出する。
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V1 D2/
ここに, V1 : 試料の体積 cm3
D : 直径 cm
L : 長さ cm
b) 試料は,非銅部だけを残すように硝酸で銅部だけを溶解し,青銅の溶解量が最小限になるように,銅
が溶解した直後に水で洗浄する。
c) 洗浄した試料を完全に乾燥させる。
d) 乾燥した非銅部の質量(M2)を測定する。
e) 銅部の体積(V2)を,銅の比重8.93 g/cm3を用いて,次の式から算出する。
V2 M1 M2 .8/93
ここに, V2 : 銅部の体積 cm3
M1 : 試料の質量 g
M2 : 非銅部の質量 g
f) 非銅部に対する銅部の体積比(RCu,c)を,試料の体積(V1)と銅部の体積(V2)とから,次の式を用
いて算出する。
RCu,cV2 / V1V2
ここに, RCu,c : 非銅部に対する銅部の体積比
V1 : 試料の体積 cm3
V2 : 銅部の体積 cm3
g) この測定による相対合成標準不確かさは,I.3.4に示すように適用係数k=1として,2.5 %を超えない。
B.2 試験報告
箇条9に規定する情報に加えて,JIS H 7304の試験報告に従った必要な情報を報告する。

――――― [JIS H 7308 pdf 9] ―――――

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H 7308 : 2017 (IEC 61788-12 : 2013)
附属書C
(規定)
測定−プラニメータ法
C.1 方法
アナログ又はデジタルのプラニメータを用いた測定方法を次に示す。
a) 6.16.2.1の手順に従って,断面の写真を撮影する。
b) コピー機を用いて断面写真の複写画像を撮る。コピー機の倍率は,拡大複写画像の寸法が幅120 mm
以上で,コピー用紙の幅以下になるように選択する。
c) 銅部及び非銅部との断面積を,プラニメータを用いて測定する。測定する不確かさをよくするために,
プラニメータを5回転させて積算することで面積を求めることが望ましい。同一の写真を2回測定し,
測定値の差(ばらつき)が5 %以内に入っている場合,その平均値から断面積を求める。2回の測定
値に5 %以上の差(ばらつき)があるときは,測定をやり直す。
注記 プラニメータ測定の相対合成標準不確かさが0.5 %以内の場合に限り,アナログ又はデジタ
ルのプラニメータを用いることができる。
d) 外部銅安定化形[図G.1 a)参照]の試料の場合,銅部の断面積は,試料の全断面積から非銅部の面積
を差し引いて求める。内部銅安定化形[図G.1 b)参照]の試料の場合には,非銅部の断面積は,試料
の全断面積から銅部の断面積を差し引いて求める。
C.2 試験報告
箇条9に規定する情報に加えて,プラニメータの形式,及び測定に用いた断面写真の複写倍率を報告書
に記載する。

――――― [JIS H 7308 pdf 10] ―――――

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JIS H 7308:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61788-12:2013(IDT)

JIS H 7308:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 7308:2017の関連規格と引用規格一覧