JIS H 7309:2012 超電導―臨界温度試験方法―複合超電導導体の抵抗法による臨界温度

JIS H 7309:2012 規格概要

この規格 H7309は、工業用に使われる複合超電導導体の抵抗法による臨界温度試験方法について規定。

JISH7309 規格全文情報

規格番号
JIS H7309 
規格名称
超電導―臨界温度試験方法―複合超電導導体の抵抗法による臨界温度
規格名称英語訳
Superconductivity -- Critical temperature measurement -- Critical temperature of composite superconductors by a resistance method
制定年月日
2006年1月20日
最新改正日
2016年10月20日
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対応国際規格

ISO

IEC 61788-10:2006(IDT)
国際規格分類

ICS

29.050
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2006-01-20 制定日, 2012-01-20 改正日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS H 7309:2012 PDF [10]
                                                                H 7309 : 2012 (IEC 61788-10 : 2006)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 臨界温度の決定・・・・[2]
  •  5 要求事項・・・・[2]
  •  6 装置・・・・[2]
  •  7 測定方法・・・・[3]
  •  7.1 試料の取付け・・・・[3]
  •  7.2 測定・・・・[3]
  •  8 Tcの決定・・・・[4]
  •  9 精度及び安定性・・・・[4]
  •  9.1 温度・・・・[4]
  •  9.2 試料電圧・・・・[5]
  •  9.3 試料電流・・・・[5]
  •  10 試験報告・・・・[5]
  •  10.1 試料・・・・[5]
  •  10.2 試験条件・・・・[5]
  •  10.3 Tcの報告・・・・[5]
  •  附属書A(参考)追加参考事項・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS H 7309 pdf 1] ―――――

H 7309 : 2012 (IEC 61788-10 : 2006)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人国際超電
導産業技術研究センター(ISTEC)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工
業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工
業規格である。
これによって,JIS H 7309:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS H 7309 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
H 7309 : 2012
(IEC 61788-10 : 2006)

超電導−臨界温度試験方法−複合超電導導体の抵抗法による臨界温度

Superconductivity-Critical temperature measurement- Critical temperature of composite superconductors by a resistance method

序文

  この規格は,2006年に第2版として発行されたIEC 61788-10を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,工業用に使われる複合超電導導体の抵抗法による臨界温度試験方法について規定する。適
用される複合超電導導体は,銅安定化ニオブ・チタン,銅安定化銅ニッケル三層構造ニオブ・チタン,銅
ニッケル・ニオブ・チタン,銅安定化ニオブ3すず,銅安定化ニオブ3アルミニウム,金属被覆二ほう化
マグネシウム,金属安定化ビスマス系酸化物及びイットリウム系酸化物であって,丸状,テープ状又は角
状の断面をもち,単心コア又は多心超電導フィラメントを含むモノリス構造のものとする。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61788-10:2006,Superconductivity−Part 10: Critical temperature measurement−Critical
temperature of composite superconductors by a resistance method(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 7005 超電導関連用語
注記 対応国際規格 : IEC 60050-815:2000,International Electrotechnical Vocabulary−Part 815:
Superconductivity(MOD)
JIS H 7306 超電導−残留抵抗比試験方法−ニオブ・チタン複合超電導導体の残留抵抗比
注記 対応国際規格 : IEC 61788-4,Superconductivity−Part 4: Residual resistance ratio measurement−
Residual resistance ratio of Nb-Ti composite superconductors(IDT)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS H 7005及びJIS H 7306によるほか,次による。

――――― [JIS H 7309 pdf 3] ―――――

2
H 7309 : 2012 (IEC 61788-10 : 2006)
3.1
臨界温度
超電導体がゼロ磁界,ゼロ電流下で超電導性を示す上限温度。

4 臨界温度の決定

  この規格における臨界温度(Tc)は,外部磁界(地磁気を除く。)を加えずに,最小限の直流輸送電流(試
料電流)を流して行う抵抗測定において,常電導状態から超電導状態への転移の中点の温度とする。
図1に複合超電導線の抵抗−温度曲線の例を示す。まず,常電導温度域にある曲線部分に接線(100 %)
を引き,次に,この接線の50 %の高さの直線を引く。この直線と転移曲線との交点の温度がTcである。
図1に示すように,更にこの接線の10 %及び90 %の高さの直線を引き,これらの直線と転移曲線との
交点の温度をそれぞれTc0.1及びTc0.9とすると,転移幅ΔTcは,Tc0.9−Tc0.1で定義する。
注記 臨界温度は,これ以外の方法でも定義できる(A.1を参照)が,この規格では採用しない。

5 要求事項

  電気抵抗測定は,4端子法による。
ΔTcは,Tcの3 %以下でなければならない。
注記1 ΔTcがTcの3 %を超える場合には,A.1を参照する。
この試験方法によって得られる測定値の目標精度は,比較試験における変動係数(COV)として3 %未
満にしなければならない。
この規格の使用に当たっては,利用者の責任において,適切な安全及び衛生上の対策,並びに注意事項
を調査し,装置を調整し,その適用領域を決める。特に,低温測定に伴う注意すべき危険事項を次に示す。
試料を冷却し超電導状態に転移させるのに用いる低温液体輸送配管,貯蔵容器,装置の部品などに直接
肌を触れると,こぼれた低温液体に触れた場合と同じく,その場で凍りつくため,十分な安全上の注意が
必要である。
注記2 変動係数(COV)は,実験標準偏差を平均値で除した値の100倍である。

6 装置

  装置は,試料を取り付ける基板,試料支持体,液体冷媒浴,温度制御/計測装置及び電気抵抗測定装置
(4端子標準抵抗器を含む。)から構成される。
試料は,適切に設計された基板に取り付けるものとする。基板に用いる材料は,非磁性材料とする。例
えば,銅,アルミニウム,銀,又は4.2 Kで熱伝導度が100 W/(m・K)に等しいか,それより良好な材料と
する。基板の表面は,厚さが0.1 mmかそれより薄い絶縁層(ポリエステル,ポリ四ふっ化エチレンなど
のテープ又は膜)で覆う。
基板の長さは,試料長さ+5 mm以上,幅は,試料幅×2以上とする。
試料支持体によって,基板に取り付けた試料を適切な量の冷媒で満たしたクライオスタットに挿入する。
試料は,冷媒の液面より上に置かれる。ここで,蒸発する冷媒ガスによる冷却とクライオスタットの外
側から浸入する熱との釣合いで温度を制御している。
注記1 A.2には,参考として別の温度制御法が示されている。
試料支持体の構造は,試料に電流を流し,試料に発生した電圧を測定できるものとする。
上に述べた冷却系では,試料支持体の構造は,試料位置を上下に移動させたり,冷媒浴に入れたり出し

――――― [JIS H 7309 pdf 4] ―――――

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H 7309 : 2012 (IEC 61788-10 : 2006)
たりできるようにする。
冷媒は,液体ヘリウム,液体水素,液体ネオン及び液体窒素から選んで使用する。使用する冷媒は,試
料のTcより少なくとも10 %低い沸点をもつものとする。
20 K以下の測定の場合,均一な温度を保つために熱アンカーを使用する。冷媒も熱アンカーとして使う
ことができる。熱アンカーは,熱伝導度のよい材料で基板と接触させるようにする。
注記2 熱アンカーとは,低温測定において,測定対象への熱流入,熱伝導などによる温度環境変化
を防ぐために,測定対象から離して設置する,熱容量が十分大きく,かつ,一定温度が確保
できるものをいう。通常,十分な量の冷媒,銅塊,冷凍機のコールドヘッドなどが適用され
る。
注記3 丸線の場合,基板寸法の規定における試料幅を線直径に読み替える。

7 測定方法

7.1 試料の取付け

  試験試料は,一様な断面をもち,試験長さは10 mm又はそれ以上とする。二つの電圧端子間の距離は,
5 mm以上で,かつ,断面の最大幅以上とする。
試料は,測定用の基板に取り付けるものとする。試料の両端に電流端子を,中央部分に電圧端子対を配
置する。電流及び電圧端子は,ノイズ及び電圧ゆらぎを避けるため,銅線とはんだとを用いて低抵抗にす
る。
電流及び電圧端子を取り付ける場合,又は試料を基板に搭載する場合は,不必要な曲げひずみ及び引張
りひずみが発生しないよう,試料に余分な力がかからないことに特に注意する。付加するひずみは,0.1 %
以内に保つ。反応熱処理中に試料が僅かに曲がったり,変形する場合がある。その結果,曲げ戻しひずみ
が0.1 %を超えてしまうような場合には,試料をまっすぐにしてはならない。曲げひずみ又は曲げ戻しひ
ずみ(εb)は,εb=100×(r/R)(%)で算定する。ここで,rは試料の厚さの半分又は半径,Rは試料の曲げ
半径である。
低温で温度を計測する場合には,少なくとも二つの校正された温度センサを用いる。一方は試料の近く
に置き,他方は基板の近くに置く。温度センサは,抵抗形(白金,Pt-Rh,Pt-Co,Rh-Fe,ゲルマニウム,
カーボン,カーボングラス及び金属−酸窒化物)又は熱電対形(Au-Fe/Ni-Cr,Au-Fe/Ag-Au及びAu-Fe/Cu)
のものとする。
注記 丸線の場合,基板寸法の規定における試料幅を線直径に読み替える。

7.2 測定

7.2.1  電圧−温度曲線
測定は,2回行う。1回目の測定での電圧−温度曲線U+−T及び2回目の測定での電圧−温度曲線U−
−Tの測定例を図2に示す。ここに,図中のU0+及びU0−は,それぞれの測定の開始温度での電圧である。
7.2.2 1回目の測定
試料は,ゆっくりと冷媒浴に浸し,少なくとも5分間かけて冷媒温度まで冷却しなければならない。
正極からの試料電流を印加し,電圧端子間に生じた電圧U+(V),試料付近の温度T(K),及び基板付
近の温度Tb(K)をそれぞれ記録する。
試料電流の大きさは,この電流によって生じる電圧が超電導転移の直上で2 mV/m5 mV/mの範囲にあ
るように決める。その理由は,5 mV/mを超えると,発熱によって試料温度が上昇するおそれがあるため,
また,2 mV/mより少ないと,発生電圧が不十分で,転移温度の判定が困難になるためである。

――――― [JIS H 7309 pdf 5] ―――――

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JIS H 7309:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61788-10:2006(IDT)

JIS H 7309:2012の国際規格 ICS 分類一覧

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