この規格ページの目次
- 3. 定義
- 4. 原理
- 4.1 A法
- 4.2 B法
- 5. 妨害事項
- pdf 目次
- 6. 試薬
- 6.1 アセチル化試薬(A法用)
- 6.2 フタル化試薬(B法用)
- 6.3 イミダゾール
- 6.4 0.1 mol/L塩酸標準溶液
- 6.5 10 g/Lフェノールフタレイン指示薬
- 6.6 フタル酸水素カリウム
- 6.7 試薬級で水分含量0.1質量分率%未満のピリジン
- 7. 装置
- 7.1 電位差滴定装置又はpHメータ
- 7.2 シリンジ
- 7.3 マグネチックスターラ
- 7.4 はかり
- 7.5 全量ピペット
- 7.6 メスピペット
- 7.7 メスシリンダ
- 7.8 ビーカ
- 7.9 ビュレット
- 7.10 三角フラスコ
- 7.11 冷却器
- 7.12 オイルバス
- 8. A法-アセチル化法
- 8.1 操作
- 8.2 計算式
- JIS K 1557-1:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS K 1557-1:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS K 1557-1:2007の関連規格と引用規格一覧
K 1557-1 : 2007 (ISO 14900 : 2001)
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
備考 ISO 760:1978,Determination of water−Karl Fischer method(General method)からの引用事項
は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 8001 試薬試験方法通則
備考 ISO 6353-1:1982,Reagents for chemical analysis−Part 1: General test methodsからの引用事項
は,この規格の該当事項と同等である。
JIS R 3505 ガラス製体積計
備考 ISO 385-1:1984,Laboratory glassware−Burettes−Part 1: General requirements,ISO 648:1977,
Laboratory glassware−One-mark pipettes,ISO 835-1:1981,Laboratory glassware−Graduated
pipettes−Part 1: General requirements,ISO 4788:1980,Laboratory glassware−Graduated measuring
cylindersからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 3696:1987,Water for analytical laboratory use−Specification and test methods
ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series
ISO 6353-3:1987,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series
3. 定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 ポリウレタン(polyurethane) 有機ジイソシアネート又はポリイソシアネートとジヒドロキシル化
合物又はポリヒドロキシル化合物との反応によって生成するポリマー。
3.2 水酸基価(hydroxyl number) 試料1 g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのミリグラム(mg)数。
4. 原理
4.1 A法
試料を無水酢酸を含むピリジン溶液とし,ピリジン還流下で,水酸基をアセチル化する。イ
ミダゾールを触媒にして,この反応を促進させる。過剰のアセチル化試薬は水によって加水分解し,生成
した酢酸を水酸化ナトリウムの標準液で滴定する。水酸基価は,空試験と試料試験との滴定量の差から計
算する。
備考 無水酢酸及びピリジン溶液は,有害で引火性がある。また,無水酢酸は腐食性がある。これら
の試薬を取り扱うときには,注意が必要である。
4.2 B法
試料を無水フタル酸を含むピリジン溶液とし,ピリジン還流下で,水酸基をフタル化する。
イミダゾールを触媒にして,この反応を促進させる。過剰のフタル化試薬は水によって加水分解し,生成
したフタル酸を水酸化ナトリウムの標準液で滴定する。水酸基価は,空試験と試料試験との滴定量の差か
ら計算する。
5. 妨害事項
5.1 試料が過剰の水分を含んでいる場合,正常なアセチル化反応,又はフタル化反応が妨げられる。試
料が0.2 %を超えた水分を含んでいる場合は,試料を酸度,塩基性度に影響を与えない試薬で乾燥させな
ければならない。
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K 1557-1 : 2007 (ISO 14900 : 2001)
pdf 目次
5.2 1級アミン,2級アミン及び長鎖の脂肪酸は,試薬と反応して結果に影響を及ぼす安定な化合物を生
成する。
6. 試薬
すべての分析において,化学分析用純度の試薬を用いる。特に指示がなければ,試薬はJIS K
8001の附属書2,ISO 6353-2:1983,ISO 6353-3:1987の規定に従う。測定値が信頼できるように,十分に純
度の高いものであれば,ほかの品質の試薬を用いてもよい。
特に指示がなければ,水はISO 3696:1987の等級2を用いる。
6.1 アセチル化試薬(A法用)
無水酢酸127 mLを乾燥ピリジン(6.7)1 000 mLに加え,更にイミダ
ゾール(6.3)16 gを加え,注意深く振り混ぜて溶かしたもの。
なお,この試薬は測定日ごとに調製し,褐色瓶に保存する。また,淡黄色によって着色した試薬は用い
ない。
備考 ピリジンとアセチル化試薬との混合物を温めたとき,黒い樹脂状物ができるとの報告がある。
これを避けるには,ピリジン(6.8)に水分0.4質量分率(%)相当を添加してアセチル化試薬
を調製すればよい。しかし,この場合,反応を完結させるのに十分な試薬の量となるか注意す
る必要がある(8.1.2参照)。
警告 無水酢酸及びピリジンは,目,皮膚及び呼吸器系を刺激する。これらの試薬を取り扱うときに
は,換気をよくして身体との接触を避ける。
6.2 フタル化試薬(B法用)
無水フタル酸116 gを1 000 mLの褐色の瓶にはかる。ピリジン(6.7)700
mLを加え,無水フタル酸が溶けるまで激しく混合する。次にイミダゾール16 gを加えて注意深く振り混
ぜて溶解する。試薬は使用前に一晩静置する。長時間の空気中の湿気との接触は避ける。試薬が着色した
ら使用しない。B法に規定する空試験では,この試薬25 mLは,濃度0.500 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶
液を95100 mL消費する量でなければならない。
6.3 イミダゾール
試薬級又は同等品。
6.4 0.1 mol/L塩酸標準溶液
フタル酸水素カリウム(6.6)を標準物質に用いて有効数字4けたの濃度ま
で調製し,標定する。標定を行った温度を記録する。この溶液濃度は,6.9に規定するように測定温度で補
正する。
なお,この溶液は,試料に強塩基成分が存在し,それを補正する場合にだけ使用する。
6.5 10 g/Lフェノールフタレイン指示薬
フェノールフタレイン1 gをピリジン(6.7)100 mLに溶かし
たもの。
6.6 フタル酸水素カリウム
認証された容量分析用標準物質を用いる。
6.7 試薬級で水分含量0.1質量分率%未満のピリジン
精製が必要な場合,無水フタル酸存在下で蒸留
し,沸点114115 ℃から下の留分は捨てる。
6.8 水分含量0.30.45 質量分率%のピリジン 特別な場合に用いる。6.1を参照。ピリジンの水分含有
量の標定は,JIS K 0113に従って実施する。水を加える場合,1 Lのピリジンに対して加える水の量は,
次の式によって算出する。
W=4.0−9A
ここに, W : 加える水分(mL)
A : 水を加える前のピリジンの水分含有量[質量分率(%)]
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6.9 0.5 mol/L水酸化ナトリウム標準溶液 適切な方法に従って有効数字4けたの濃度まで調製し,標定
する。標定時の溶液の温度を記録する。この溶液の温度による熱膨張係数は,0.000 14とする。水酸基価の
計算のために,溶液濃度を,温度に対して次の式によって補正する。
Cθ2=Cθ1+F(θ1−θ2)
ここに, Cθ1 : 標定時の溶液の濃度(mol/L)
Cθ2 : 試料分析時の溶液の濃度(mol/L)
θ1 : 標定時の溶液の温度(℃)
θ2 : 試料分析時の溶液の温度(℃)
F : 溶液の熱膨張係数
7. 装置
7.1 電位差滴定装置又はpHメータ
0.1 mV又はこれ以上の測定精度があり,対電極又はガラス−カロ
メル複合電極を組み合わせたもの及び100 mL容量のピストンビュレット又は複数回の滴定液補充が可能
な自動ビュレットを備えた装置。
7.2 シリンジ
2 mL,5 mL,及び10 mLで,粘ちゅうなポリオールを扱うのに適したオリフィスをもつ
もの。
7.3 マグネチックスターラ
7.4 はかり
0.1 mgまでひょう量できるもの。
7.5 全量ピペット
JIS R 3505に規定する20 mLのもの。
7.6 メスピペット
JIS R 3505に規定する1 mLのもの。
7.7 メスシリンダ
JIS R 3505に規定する100 mLのもの。
7.8 ビーカ
250 mL及び500 mLのもの。
7.9 ビュレット
(指示薬滴定用) JIS R 3505に規定する100 mLのもので50 mLから0.1 mLごとに目盛を付したもの。もし100 mLビュレットを使用できないときは,あらかじめ50 mLの滴定溶液を全量ピペットで試料に加え,その後50 mLのビュレットで滴定する。
7.10 三角フラスコ
300 mLの共通すり合わせ三角フラスコ。
7.11 冷却器
滴下先端が先細りした24/40共せん付きフラスコで,400 mm長さのウエストタイプ(還流
冷却器の一種)。冷却が共せん部付近までできるもの。
7.12 オイルバス
115 ℃±2 ℃に維持できるもの。
8. A法-アセチル化法
8.1 操作
8.1.1 試料が検知できる量の水分を含まない場合は,試料の量は,次のいずれかの式によって決める。
561 0.98
m=
N
又は
.0009 8Mr
m=
n
ここに, m : 試料の量(g)
N : 予想される水酸基価(mgKOH/g)
Mr : 水酸基を含む化合物の分子量
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pdf 目次
n : 分子中の水酸基数
備考 それぞれの場合の計算は,最大9.8ミリグラム当量の水酸基が存在するとした仮定に基づいて
いる。
試料の量の計算値は,この試験法で許される最大値に近いので,可能な限り計算値に近い量をとる必要
がある。
試料が検知できる量の水分を含む場合は,試料の量は,その影響を考慮する必要がある。この場合,試
料の量は,次のいずれかの式によって決める。
0.170 1 0.98
m=
0.009 4R .0[01S (n 17.01/) r ]
又は
m= 550
N+(31.2 R)
ここに, m : 試料の量(g)
N : 予想される水酸基価(mgKOH/g)
R : 試料中の水分量(質量分率 %)
S : 試料の純度(質量分率 %)
Mr : 水酸基を含む化合物の分子量
n : 分子中の水酸基数
かなりの水分を含んでいるときは,試料の量を減らす必要があるため精度は下がる。
8.1.2 適正な量を計算して,洗浄し,乾燥した三角フラスコ(7.10)に試料をはかりとる。
8.1.3 試料及び空試験に用いる三角フラスコ(7.10)に,アセチル化試薬(6.1)25.0 mLを,一定の滴下
速度で,ピペットを用いて,それぞれに入れる。必要ならば,試料の三角フラスコを振り,試料を溶かす。
それぞれの三角フラスコに冷却器(7.11)を付ける(もし周囲の湿度が高いときには,2メッシュの指示
形塩化カルシウムを入れた乾燥トラップを冷却器につなぐ。)。接合部を1,2滴のピリジンで密閉し,ホッ
トプレートの上に置き,冷却器の下部付近で蒸気が凝縮する程度にホットプレートを調整して,30分間還
流する。ポリオールの種類によっては,更に長時間の還流が必要な場合もある。安定した水酸基価が得ら
れるように還流時間の長さが十分かどうか検証しておく。
8.1.4 還流が終わったら三角フラスコを冷やし,冷却器を25 mLの水で洗い流す。冷却器を取り外し三
角フラスコの接合部を水ですすぎ,すすぎ液を同じ三角フラスコに入れる。
8.1.5 次に示す二つの方法のうち,いずれかの方法で溶液を滴定する。
8.1.5.1 電位差滴定 250 mLのビーカに溶液の全量を移し,用いた三角フラスコを少量の水ですすぎ,す
すぎ液を同じビーカに入れる。ビーカを自動滴定装置(7.1)に置き,かくはん子を入れ,マグネチックス
ターラ(7.3)でかくはん混合する。
滴定装置の電極を溶液に浸し,0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液(6.9)で当量点まで滴定する。測定試料
に必要な0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液の量が空試験に必要な量の80 %未満の場合は,試料の量が多過
ぎる。その場合は,試料の量を少なくして試験をする。
0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液の温度を記録する。
8.1.5.2 指示薬滴定 測定試料溶液にフェノールフタレイン指示薬溶液(6.5)0.5 mLを加え,かくはん子
を入れ,マグネチックスターラ(7.3)でかくはん混合する。
強くかくはんしながら,0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し,うすいピンク色が15秒間持続した
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点を終点とする。
0.02 mLの単位まで滴下量を読みとる。測定試料に必要な0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液量が空試験に
必要な量の80 %未満の場合は,試料の量が多過ぎる。その場合は,試料の量を少なくして試験する。
0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液の温度を記録する。
8.1.6 試料が,かなりの酸又はアルカリを含んでいる場合は,次のように,結果を補正する。
8.1.6.1 水酸基価を測定するのに使用した同量の試料を,300 mLの三角フラスコに入れる。
そのフラスコに,ピリジン(6.7)75 mL,水75 mL,及びフェノールフタレイン指示薬溶液0.5 mLを加
える。
8.1.6.2 酸価の補正 8.1.6.1の溶液が無色の場合は,電位差滴定又は指示薬滴定を用いて終点の検出まで
0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準溶液を用いて滴定する。8.1.6.1で示した試薬を用いて空試験も同様に行う。
酸価の補正は試料1 g中の水酸化カリウムのミリグラム(mg)数で表し,次の式によって算出する。
(V1 V2 ) 561.
a=
m
ここに, a : 酸価の補正値(mgKOH/g)
V1 : 測定試料の滴定に必要なNaOH溶液の量(mL)
V2 : 空試験の滴定に必要なNaOH溶液の量(mL)
c : NaOH溶液の濃度(mol/L)
m : 測定試料の質量(g)
8.1.6.3 アルカリ価の補正 8.1.6.1で溶液がピンクの場合は,0.1 mol/L塩酸を用いて当量点まで電位差滴
定にて滴定する(又は,指示薬滴定を用いる場合は,ピンク色が消えるまで滴定する。)。次に,0.1 mol/L
塩酸を余分に1.0 mL加え,標準の0.1 mol/L水酸化ナトリウムによって当量点まで逆滴定する(又は,指
示薬滴定の場合,少なくとも15秒間ピンク色のまま持続した点を終点とする。)。同様に,標準の0.1 mol/L
水酸化ナトリウムを用いて,0.1 mol/L塩酸を試料の測定の場合と正確に同量加えた空試験を行う。
アルカリ価の補正は,試料1 g中の水酸化カリウムのミリグラム(mg)数で表し,次の式によって算出
する。
(V2 V1 ) 561.
b=
m
ここに, b : アルカリの補正値(mgKOH/g)
その他の記号は,8.1.6.2による。
8.2 計算式
8.2.1 水酸基価は,試料1 g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのミリグラム(mg)数で表し,次の式に
よって算出する。
(V4 V3 ) 561.
O1 =
m
ここに, O1 : 水酸基価(mgKOH/g)
V3 : 8.1.5.1又は8.1.5.2による測定試料の滴定に必要なNaOH
溶液の量(mL)
V4 : 8.1.5.1又は8.1.5.2による空試験の滴定に必要なNaOH溶
液の量(mL)
c : NaOH溶液の濃度(mol/L)
m : 試料の質量(g)
――――― [JIS K 1557-1 pdf 10] ―――――
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JIS K 1557-1:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14900:2001(IDT)
JIS K 1557-1:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.10 : 熱硬化性材料
JIS K 1557-1:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計