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5.3.7 ガスクロマトグラムの例
表2に示した分析条件によるガスクロマトグラムの例を,図2に示す。
図2−ガスクロマトグラムの例(分析条件例1 固定相 : CP-PoraBOND Q)
5.4 不凝縮性ガス
5.4.1 要旨
減圧にした試料採取計量管内に,試料容器気相部から気体試料を導入し,その一部をガスクロマトグラ
フに注入する。不凝縮性ガス(空気 : O2及びN2)成分のピーク面積を測定し,補正面積百分率法によっ
て計算し,不凝縮性ガス濃度を求める。
5.4.2 主な装置及び器具
主な装置及び器具は,次のものを用いる。
a) 検出器 熱伝導度検出器(TCD)
b) カラム用管 ステンレス製,内径及び長さ : 3 mm×3 m
c) カラムの構成 粒度が149177 μmのエチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体(以下,
EVB-DVBという。)又はビニルピロリドン重合体(以下,VPRDという。)を,長さ3 mのカラム用
管に詰め,充剤固有の温度で空焼きを行ったもの
d) ガスクロマトグラフ用計量管 内容積0.51 mLのもの
e) 試料採取容器 ステンレス製耐圧容器,内容積約200 mL未満のもの
f) 試料採取用器具 試料採取容器を,ステンレス鋼管又は銅管(内径36 mm程度)を用いて,バルブ
と接続させたもの(図3参照)
g) 連成計 JIS B 7505-1:2015に規定するブルドン管圧力計
5.4.3 分析条件
分析条件は,ガスクロマトグラフによって異なるため,機器装置及び器具ごとに適正な条件の設定を行
わなければならない。分析条件の例を表3に示す。
――――― [JIS K 1561 pdf 6] ―――――
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表3−分析条件の例
項目 分析条件
カラム用管 ステンレス製,内径及び長さ : 3 mm×3 m
検出器 熱伝導度検出器(TCD: Thermal Conductivity Detector)
カラム充剤 EVB-DVB(149177 μm)又は
VPRD(149177 μm)
温度 カラム 80 ℃
検出器 80 ℃
試料気化室 60 ℃
検出器電流 110 mA
キャリヤーガス(He)流量 15 mL/min
試料注入量 1 mL
5.4.4 操作
操作は,次のとおり行う。
a) 試料の採取
1) 試料を気相側からサンプリングできるように容器を配管に接続する。図3に例を示す。
なお,試料容器に内装管が装着されている場合は,試料容器を逆さにして気相試料を採取する。
2) バルブDが閉まっていることを確認し,バルブA,バルブB及びバルブCを開け,試料採取容器を
真空ポンプで−0.1 MPa以下に減圧する。
3) 次にバルブBを閉め,連成計で試料採取容器の内圧が0.30.4 MPaになるように試料容器バルブを
開けて,試料ガスを試料採取容器に採取する。
4) 2)及び3) の操作を3回繰り返し,試料採取用器具のガス置換を行う。
5) 試料採取容器の内圧が0.30.4 MPaであることを確認して,試料容器バルブ,バルブA及びバルブ
Cを閉める。
6) 試料採取容器と試料容器バルブとを切り離す。
b) 試料のガスクロマトグラフ注入
1) 状態が安定したことを確認したガスクロマトグラフの試料注入バルブの試料ガス入口に試料採取容
器を接続する。図4に例を示す。
2) 試料採取容器のバルブDをゆっくり開け,ガスクロマトグラフ試料注入バルブ内と計量管内との置
換を行う。
3) ガスクロマトグラフ試料注入バルブを切り替えて,ガスクロマトグラフに試料ガスを導入すると同
時に,データ処理装置のスタートボタンを押す。
――――― [JIS K 1561 pdf 7] ―――――
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図3−試料採取用器具の接続例
a) 試料採取時 b) ガスクロマトグラフへの試料導入時
図4−ガスクロマトグラフ試料注入バルブ及び計量管
5.4.5 ピーク面積の測定方法
ピーク面積の測定方法は,JIS K 0114:2012の11.3 b) 又は11.3 a) による。
5.4.6 計算
不凝縮性ガスの計算は,JIS K 0114:2012の11.6による。
5.4.7 ガスクロマトグラムの例
表3に示した分析条件によるガスクロマトグラムの例を図5に示す。
――――― [JIS K 1561 pdf 8] ―――――
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図5−ガスクロマトグラムの例
5.5 蒸発残分
5.5.1 要旨
試料を蒸発させ,その残分の質量を測定し,蒸発残分を求める。
5.5.2 主な装置及び器具
主な装置及び器具は,次のものを用いる。
a) 試料採取用器具 試料採取容器は,耐圧5 MPa以上,内容積100 mL以上のものがよい。使用前に洗
浄し,よく乾燥しておく。図6に例を示す。
b) ガラス製オートクレーブ 耐圧1 MPa以上で,内容積100200 mLのもの。使用前にガラスにきずな
どがないことを確認する。
c) 水槽 室温を保持できるもの
d) 恒温槽 105110 ℃を保持できるもの
e) デシケーター 乾燥剤としてシリカゲルを用いたもの
f) 冷媒回収装置 測定する冷媒に対応するもの
g) 冷媒回収用ボンベ 内容積200 mL以上のもの。空の質量を測定し,回収後,再度,質量を測定し,
過充にならないように管理する。
5.5.3 準備
準備は,次のとおり行う。
a) 試料の採取
1) 試料採取容器の入口弁を下にして採取用導管を連結し,採取用導管の他端を試料容器の液相取出し
口に接続する。
2) 試料容器(冷媒の入っているボンベ)のバルブを開き,試料採取容器の出口弁を数回開閉して試料
を液状で導入した後,入口弁及び出口弁を閉め,試料容器から取り外す。
3) 入口弁を上にし,入口弁を数回開閉して,試料量を試料採取容器の内容積の約80 %に調節する。霜
などが付いている場合には拭き取り,試料採取容器が室温になった時点で,その質量(S1)を0.1 g
の桁まではかる。
――――― [JIS K 1561 pdf 9] ―――――
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5.5.4 操作
操作は,次のとおり行う(室温30 ℃以下の室内で行う。)。
a) オートクレーブのガラス容器を取り出し,洗浄した後,105110 ℃の恒温槽中で約30分間乾燥し,
デシケーター中で常温近くまで冷却する。その質量(m0)を0.001 gの桁まではかる。
b) オートクレーブを組み立て,試料を採取した試料採取容器の出口弁を下にして,オートクレーブに接
続する。冷媒回収装置もオートクレーブに接続する。図7に例を示す。
c) ニードルバルブAを開にし,冷媒回収装置を操作し,オートクレーブ内を真空にする。
d) ニードルバルブAを閉めた後,試料採取容器の出口弁をゆっくり開いて,試料採取容器内の液をオー
トクレーブ内に移す(出口弁を急に開くとガラスの破損につながるので,注意深く行う。)。出口弁を
全開しても液が落ちてこない場合は,ニードルバルブAを少し開いて,液を落とす。ここで外観を確
認する(5.2参照)。
e) オートクレーブを水槽につけ,試料が突沸しないように注意しながら,ニードルバルブAを少し開き,
冷媒回収装置で蒸発した試料を回収する。ただし,自動停止スイッチがある場合は“連続”とする。
f) オートクレーブ内の液がなくなり,連成計の読みが−0.02 MPa以下となったとき,ニードルバルブA
を閉じる。
g) 試料採取容器の入口弁をゆっくり開放し,系内を常圧に戻した後,試料採取容器を取り外し,オート
クレーブを解体してガラス容器を取り出す。
h) ガラス容器の周りをよく拭き取った後,105110 ℃の恒温槽中で約30分間乾燥し,デシケーター中
で常温近くまで冷却した後,その質量(m1)を0.001 gの桁まではかる。また,試料採取容器につい
ても,その質量(S0)を0.1 gの桁まではかる。
注記 冷媒回収装置による排気操作及び回収操作,並びに冷媒の排出作業は,冷媒回収装置の操作
マニュアルを参照する。
5.5.5 計算
蒸発残分は,次の式によって算出する。
m1 m0
R 100
S
ここに, R : 蒸発残分(質量分率%)
m0 : ガラス容器の質量(g)
m1 : 試料を気化させた後のガラス容器の質量(g)
S : 試料の質量(S1−S0)(g)
S1 : 試料及び試料採取容器の質量(g)
S0 : 試料採取容器の質量(g)
――――― [JIS K 1561 pdf 10] ―――――
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