JIS K 3850-3:2000 空気中の繊維状粒子測定方法―第3部:間接変換―透過電子顕微鏡法 | ページ 12

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K 3850-3 : 2000 (ISO/DIS 13794 : 1996)
ここに, S : 分析感度(構造体/L)
n : 全分析グリッド目開きで検出された合計構造体数
G.4.2 信頼区間の計算 グリッド目開き上の構造体の分布は,理論的にポアソン分布に近似されなければ
ならない。繊維の凝集及びサイズ依存識別効果のために,実際の構造体計数データは,しばしばポアソン
分布に従わない。特に高い構造体計数においてそうである。構造体計数データがポアソン分布に従って分
布しているという仮定は,そのデータによって判定されるより狭い信頼区間を導くことになる。さらに,
もし,ポアソン分布が仮定されるなら,分散は計数された構造体の総数にだけ関係する。したがって,1
グリッド目開き上で計数された構造体数は,多くのグリッド目開き上で検出された同じ構造体数と同じ信
頼区間をもつことと考えられる。しかし,実際に計数した面積はフィルタの全面積に関して非常に小さく,
この理由から,たい積体の代表的な評価を行っていることを確かめるために,フィルタの異なる面積から
採った最小4グリッド目開きについて計数する。
ある試料の分散が予測できる,グリッド目開き当たり十分な構造体数がある高い構造体計数において,
その分布は平均及び分散とは独立の値をもつガウス分布に近似できる。暗黙のポアソン分布の仮定を超え
る場合の試料の分散の推定には,実際のデータによって求まった分散をもつガウス分布統計方法を用いる
のが信頼区間の計算の最も控え目な扱い方である。
少ない構造体計数においては,試料の信頼できる分散予測を得ることは不可能であり,分布はまた,非
対称となり,必ずしもポアソン的ではない。構造体が30かそれ以下では,分布は十分に非対称となり,も
はやガウス分布との適合理由はなくなり,試料の分散予測は信頼できない。したがって,構造体が31以下
の計数について,ポアソン分布の仮定は,信頼区間の計算のために用いる。
G.4.3 ポアソン分布95%信頼区間の計算例 計数された構造体の合計数は4未満に対して,95%信頼下限
界は1構造体未満に相当する。したがって,計数された構造体数4未満に対する信頼下限値を見積もるこ
とは意味がなく,ポアソン分布の一方の95%信頼上限界に対応して結果は“未満”として特記する。これ
らは,次のようになる。
0構造体 : その分析感度の2.99倍
1構造体 : その分析感度の4.74倍
2構造体 : その分析感度の6.30倍
3構造体 : その分析感度の7.75倍
4を超える合計計数に対しては,95%信頼区間は,表G.1に示す値を用いて計算する。表G.1は,構造体
計数470までの両側ポアソン分布の95%信頼区間の上限及び下限を与える。
G.4.4 ガウス分布95%信頼区間の計算例 サンプル予測分散S2は,次の式によって計算される。
i=k 2
2 ni−npi
S=
k−
i=1
ここに, ni : i番目のグリッド目開き上の構造体数
n : k個のグリッド目開き中に検出された構造体合計数
pi : i番目のグリッド目開きによって代表される分析合計面積の
割合
k : グリッド目開きの数
計数された構造体の平均値がnと計算されたなら,ガウスの95%信頼区間の上限及び下限の値は,次の
ように与えられる。

――――― [JIS K 3850-3 pdf 56] ―――――

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K 3850-3 : 2000 (ISO/DIS 13794 : 1996)
nU= n+ ts
k k
nL= n− ts
k k
ここに, nU : 95%信頼上限界
nL : 95%信頼下限界
n : 分析した全グリッド目開き中の合計構造体数
t : 自由度 (k−1) に対するスチューゲントのtの値(確率0.975)
s : 標準偏差(サンプル予測分散の平方根)
k : グリッド目開きの数
表G 1 95%信頼区間の上限及び下限
計数構造体 下側限界 上側限界 計数構造体 下側限界 上側限界 計数構造体 下側限界 上側限界
0 0 3.689(1) 46 33.678 61.358 92 74.164 112.83
1 0.025 5.572 47 34.534 62.501 93 75.061 113.94
2 0.242 7.225 48 35.392 63.642 94 75.959 115.04
3 0.619 8.767 49 36.251 64.781 95 76.858 116.14
4 1.090 10.242 50 37.112 65.919 96 77.757 117.24
5 1.624 11.669 51 37.973 67.056 97 78.657 118.34
6 2.202 13.060 52 38.837 68.192 98 79.557 119.44
7 2.814 14.423 53 39.701 69.326 99 80.458 120.53
8 3.454 15.764 54 40.567 70.459 100 81.360 121.66
9 4.115 17.085 55 41.433 71.591 110 90.400 132.61
10 4.795 18.391 56 42.301 72.721 120 99.490 143.52
11 5.491 19.683 57 43.171 73.851 130 108.61 154.39
12 6.201 20.962 58 44.041 74.979 140 117.77 165.23
13 6.922 22.231 59 44.912 76.106 150 126.96 176.04
14 7.654 23.490 60 45.785 77.232 160 136.17 186.83
15 8.396 24.741 61 46.658 78.357 170 145.41 197.59
16 9.146 25.983 62 47.533 79.482 180 154.66 208.33
17 9.904 27.219 63 48.409 80.605 190 163.94 219.05
18 10.668 28.448 64 49.286 81.727 200 173.24 229.75
19 11.440 29.671 65 50.164 82.848 210 182.56 240.43
20 12.217 30.889 66 51.042 83.969 220 191.89 251.10
21 13.00 32.101 67 51.922 85.088 230 201.24 261.75
22 13.788 33.309 68 52.803 86.207 240 210.60 272.39
23 14.581 34.512 69 53.685 87.324 250 219.97 283.01
24 15.378 35.711 70 54.567 88.441 260 229.36 293.62
25 16.178 36.905 71 55.451 89.557 270 238.75 304.23
26 16.983 38.097 72 56.335 90.673 280 248.16 314.82
27 17.793 39.284 73 57.220 91.787 290 257.58 325.39
28 18.606 40.468 74 58.106 92.901 300 267.01 335.96
29 19.422 41.649 75 58.993 94.014 310 276.45 346.52
30 20.241 42.827 76 59.880 95.126 320 285.90 357.08
31 21.063 44.002 77 60.768 96.237 330 295.36 367.62
32 21.888 45.175 78 61.657 97.348 340 304.82 378.15
33 22.715 46.345 79 62.547 98.458 350 314.29 388.68
34 23.545 47.512 80 63.437 99.567 360 323.77 399.20
35 24.378 48.677 81 64.328 100.68 370 333.26 409.71
36 25.213 49.840 82 65.219 101.79 380 342.75 420.22
37 26.050 51.000 83 66.111 102.90 390 352.25 430.72

――――― [JIS K 3850-3 pdf 57] ―――――

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K 3850-3 : 2000 (ISO/DIS 13794 : 1996)
計数構造体 下側限界 上側限界 計数構造体 下側限界 上側限界 計数構造体 下側限界 上側限界
38 26.890 52.158 84 67.003 104.00 400 361.76 441.21
39 27.732 53.315 85 67.897 105.11 410 371.27 451.69
40 28.575 54.469 86 68.790 106.21 420 380.79 462.18
41 29.421 55.622 87 69.684 107.32 430 390.32 472.65
42 30.269 56.772 88 70.579 108.42 440 399.85 483.12
43 31.119 57.921 89 71.474 109.53 450 409.38 493.58
44 31.970 59.068 90 72.370 110.63 460 418.92 504.04
45 32.823 60.214 91 73.267 111.73 470 428.47 514.50
注(1) 0構造体に対する片側上側95%信頼限界は2.99
G.4.5 結果計算方法のまとめ 要約すると,構造体計数データは,次のように計算する。
構造体が不検出 構造体濃度は,ポアソン分布の片側95%信頼上限界に相当する濃度未満であると報告す
る。これは分析感度の2.99倍に等しい。
13の構造体 13の構造体が計数されたときは,結果をポアソン分布の片側95%信頼上限界に相当未
満として報告する。これらは次のとおりである。
1構造体 : 分析感度の4.74倍
2構造体 : 分析感度の6.30倍
3構造体 : 分析感度の7.75倍
430構造体 平均構造体濃度及び95%信頼区間はポアソン分布の仮定に基づいて,表G.1に示す値によ
って報告する。
30を超える構造体 30を超えて構造体が計数されたときは,ガウス分布95%信頼区間及びポアソンの95%
信頼区間の両方を計算する。これらの二つの区間のうち大きい方を構造体濃度の精度説明に用いる。ガウ
スの95%信頼区間が報告データに選ばれたときにも,ポアソンの95%信頼区間は特記しておく。
G.5 構造体の長さ,幅及びアスペクト比の分布の計算 分布はすべて対数正規として近似されるので,
分布計算のためのサイズ範囲間隔は対数的にとらなければならない。サイズ間隔の選択に必要な他の特性
は,それらがサイズクラスの数を十分に与えなければならないということである。一方,個々のクラス中
に統計的に有効な構造体数を保持している。個々のサイズクラスが10間隔の繰り返しで,もし,5
サイズクラス境界であるなら,判断は容易である。1クラスからの次への割合が1.468なら,これらの条件
のすべてを満足するので,この値を用いる。対数正規に近似できる分布をグラフで表したとき,対数スケ
ールを縦軸にガウス分布を横軸に用いてプロットされる。
G.5.1 構造体長さの累積度数分布の計算 この分布は,測定されるある与えられた長さより短いか長いか
どちらかの構造体の合計数に対する割合を与える。これは次の関係式を用いて計算する。
i=k
ni
i=1
C P k= 100
i=p
ni
i=1
ここに, C (P) : k番目のクラスの上限界より短い長さの構造体の累積度数
パーセンテージ
ni : i番目の長さクラス中の構造体数
P : 長さクラスの合計数

――――― [JIS K 3850-3 pdf 58] ―――――

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K 3850-3 : 2000 (ISO/DIS 13794 : 1996)
G.5.2 構造体幅累積度数の分布の計算 この分布は,測定されるある与えられた幅より狭いか広いかどち
らかの構造体の合計数に対する割合を与える。G.5.1で用いられているものと同じ方法で,構造体長さを用
いて計算する。
G.5.3 構造体アスペクト比の累積度数分布の計算 この分布は,測定するあるアスペクト比より小さいか,
大きいかどちらかのアスペクト比をもつ構造体の合計数の割合をもたらす,G.5.1で用いられているものと
同じ方法で,構造体アスペクト比を用いて計算する。
G.6 アスベスト繊維及び繊維束の質量濃度の推定計算 アスベスト繊維及び繊維束の質量濃度の推定は,
D.6に特記した方法に従って行ったTEM分析の結果から計算される。これは,次の関係式によって計算す
る。
j=n
−3 2
M=.025 S D 10 Wj Lj
j=1
ここに, M : アスベストの質量濃度の算定 (ng/m3)
S : 分析感度(構造体/L)
Wj : j番目の構造体の幅 (
Lj : j番目の構造体の長さ (
D : そのアスベスト種の密度 (kg/m3)
n : k個のグリッド目開きから記録されたアスベスト繊維及び繊
維束の総数
上の関係式において,アスベスト種の密度 (kg/m3) を次のように仮定する。クリソタイル2 550,クロ
シドライト3 370,アモサイト3 430,アンソフィライト3 000,トレモナイト3 000,及びアクティノライ
ト3 100。アスベスト種の密度は,組成によって大きく変わるが,上記の規定した値はこの計算の目的には
十分に正確である。
備考 上の計算には密集クラスタ,密集マトリックス,クラスラー残物,又はマトリックス残留につ
いては,それらの構造体中の構成要素であるアスベスト繊維の合計体積が正確に予測できない
ので,計算には入れていない。

――――― [JIS K 3850-3 pdf 59] ―――――

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K 3850-3 : 2000 (ISO/DIS 13794 : 1996)
附属書H(規定) セルロースエステル試料捕集フィルタの
適合性試験方法
H.1 はじめに 未使用のセルロースエステルフィルタの灰化後に残った残さ物は,基本的にシリカの微
粒子の集合から成っている。測定できる濃度の限界を超えない限り,この残さ物は分析の妨害をしない。
これらの微粒子に加えて,数種類のセルロースエステルフィルタからの残さ物は元のフィルタの表面起源
のシリカ膜の破片を含んでいる。フィルタ表面起源の粒子の大部分は,プラズマ灰化処理の間に小面積に
縮んだシリカ膜によって互いに付着し合っている。通常シリカ膜の破片は水中で完全に分散しない。TEM
試料のほとんどのグリッド目開き上の粒子たい積物を大きく減らす結果をもたらし,結果として深刻な負
のバイアスを導くことになる。ほとんどの粒子が幾つかのシリカ膜の大破片に付着しているのが少数のグ
リッド目開き上に観察される。このような挙動を呈するメンブレンフィルタは,この分析方法に用いるこ
とは適当でない。空気サンプルを捕集する前に,この負の検出を呈しないことを確認するために,用いる
実際のロット番号からのフィルタをテストする必要がある。
H.2 テスト方法 セルロースエステルフィルタの適合性試験の最適方法は,間接変換法によって用意し
た試料グリッドと直接変換法によってその同じフィルタから作ったグリッドを比較することである。この
試験に用いるフィルタは,空気吸引によってその表面に捕集された1種類のアスベスト繊維の均一なたい
積がなくてはならない。もし,間接変換作製法によって繊維数が100%近く回収されており,また,もし,
H.1に規定した影響の証拠が間接変換法によって作製されたグリッド上に観察されないなら,フィルタの
性能は満足できる。
一方,ブランクフィルタは次の方法によって試験する。試験する崩壊処理のセルロースエステルフィル
タの約5cm2上に510nm厚のカーボン膜を蒸着する。1cm当たり約80メッシュの304形ステンレス鋼製
金網の3cm×3cm片を用いて溶媒溶解器を用意する。液面がメッシュの下側にちょうど接するまで溶解器
中にジメチルホルムアミドを注ぐ。そのメッシュ上にカーボン蒸着済フィルタの一部分をカーボン面を上
向きにして置く。約2時間の後,ピペットを用いて,ジメチルホルムアミドを取り除き,溶媒溶解器に新
しいジメチルホルムアミドを注ぐ。さらに2時間の後,溶媒溶解器からカーボンレプリカ支持メッシュを
取り出し,清潔な50mlほうけい酸ガラス製ビーカに入れる。メッシュ上の溶媒を蒸発させる。メッシュ
が乾燥した後,アルミニウムはくでビーカを被い,本体9.に示したようにアルミニウムはくに穴を空ける。
本体9.でフィルタの灰化について規定したのと同じ方法でカーボンレプリカを灰化する。カーボンレプリ
カからの粒子残さ物は,この処理後のステンレス鋼メッシュに漠然と付着して残る。初めから終わりまで
ビーカ中にステンレス鋼メッシュを残し,ブランクフィルタの分析のために本体9.で示した方法によって
TEM試料グリッドを用意する。EDXAスペクトラムがSiK ークだけを呈する平板状粒子の検出のため
TEM試料を分析する。もし,そのような平板状粒子の濃度が100粒子/mm2を超えるなら,フィルタはこ
の分析方法での使用に不満足なものである。

――――― [JIS K 3850-3 pdf 60] ―――――

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JIS K 3850-3:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 13794:1996(IDT)

JIS K 3850-3:2000の国際規格 ICS 分類一覧

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