JIS K 4832:2018 火薬類の盗難防止設備の要求事項 | ページ 2

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気回路の開路によって異常を感知するもの。
1.2) 天井などに設置されている警戒細線が切断されたとき,電気回路の開路による異常を感知するも
の。
2) 断線短絡感知式 1) の断線感知式に短絡機能を付加したもの。
3) 振動感知式 天井,側壁などに取り付けられた振動センサが,その天井,側壁などの破壊による強
い衝撃を感知するもの。
4) 赤外線感知式 天井,側壁などに取り付けられた赤外線感知式センサが,その天井,側壁などから
侵入しようとする者を感知するもの。
5) その他 1)4) 以外の型式のもので,侵入者の感知,火薬庫の壁面の破壊の感知など盗難防止の効
果が,1)4) と同等以上のもの。
d) 警鳴部の構造基準 警鳴部の構造は,次による。
1) 本体設備の構造
1.1) 外箱 厚さ1 mm以上の鉄板製など,容易に破壊できない材質とする。
1.2) 錠 施錠できる構造とし,施錠する。ただし,なんきん錠及びえび錠を除く。
1.3) 開口部(電線引込口,音の出る孔など) 開口部は,次による。
1.3.1) 雨,雪などの入りにくい構造とする。
1.3.2) 虫などの入りにくい構造とする。
1.3.3) 外側から回路,警報器などに接触することができない構造とする。
2) 警報器
2.1) 種類 警報器の種類は,サイレン,ブザー,スピーカ,ベルなどのうち,いずれか一つ以上を用
いる。
2.2) 音量 外箱から1 m離れた距離において80 dB(A)以上とする。
3) 回路
3.1) 火薬庫又は庫外貯蔵所内に配線する場合には,金属線ぴ,金属管などで覆うか,がい装ケーブル
を使用する。これができない場合は,回路電流は10 mA以下とする。
3.2) 火薬庫又は庫外貯蔵所内に設置するセンサ内部に電源を必要とする場合は,センサは全閉形の構
造とし,起電力30 V未満の電池を使用する。また,これによって電波を発信する場合は,空中線
電力(送信出力)は10 mW以下とする。
3.3) 感知部から警鳴部までの回路が切断されたとき,警鳴し,報知部へ警報を発する回路とする。回
路線をもたない場合も,同様の保護措置を講じる。
3.4) 避雷器及びヒューズの保安装置をもつ回路でなければならない。
3.5) 装置の作動状況をテストできる回路をもち,スイッチを入れたとき警鳴し,報知部へ警報を発す
る回路とする。
4) 電源
4.1) 外部から電源を供給する場合は,電源の供給が遮断されたときに,自動的に予備電源に切り替わ
るものとし,予備電源の消耗状況を示すメータ又は表示灯を備える。また,予備電源が消耗する
までに管理者に消耗状況を通知する。
4.2) 内部の直流電源を使用する場合は,電源の消耗状況を示すメータ又は表示灯があるもの。
5) その他 装置が作動した場合に外部から警報器を止めることができないように,警報を止めるスイ
ッチ,作動テストスイッチ,電池及びメータ類は,収納設備の内部に設ける。

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3.4.2 自動警報装置の設置
自動警報装置の設置については,次による。
a) 警鳴部は,火薬庫又は庫外貯蔵所の外壁に設置する。ただし,保安上支障のないような措置を講じた
場合は,この限りでない。
b) 警鳴部1台で2棟以上の火薬庫を警戒する場合であって,土堤などによって音が届かないような場合
には,増設サイレンを使用し,その回路線を金属管などによって保護するとともに,警報器は堅固な
設備に収納する。
c) 報知部は,管理者が常駐する場所に設置し,警鳴部からの警報を,警報器,電話,電子メールなどで,
直ちに,かつ,確実に管理者に通知する。また,常駐する管理者が管理責任者の指示する者又は代理
人である場合は,直ちに,管理責任者に連絡する。
d) 警鳴部から報知部までの回路線をもつ場合は,必要に応じ回路線を金属管などによって保護する。
なお,回路線を架空配線にする場合には,車両の通行,積雪などによって回路線が損傷を受けるこ
とがないよう木柱,パイプなどによって支持する。また,回路線は避雷導体,電気配線などから可能
な限り離して設置し,回路線が切断された場合,警鳴し,警報を発する回路構成とする。
e) 警鳴部から報知部までの回路線を使用せずに電波によって警報を搬送する場合(警鳴部と報知部との
間を無線通信とする場合)は,アンテナに危害を加えられても,その異常を感知できるなどの保護措
置を施し,送受信機能が常時作動するよう適切な措置を講じる。また,警鳴部から報知部までの回路
線を使用しないその他の方式にあっても,同様の保護措置を講じる。
f) 雷電流,その他電気配線などからの異常電流の侵入を防止するための保安装置は,火薬庫又は庫外貯
蔵所の引込口及び警鳴部と報知部との間の回路線をもつ場合は,その両端に取り付ける。
g) 火薬庫又は庫外貯蔵所の外扉には,ドアスイッチを強固に取り付ける。また,内扉に警戒細線を設置
した場合には,内扉にもドアスイッチを取り付ける。
なお,ドアスイッチとしてマグネットスイッチを使用する場合は,外扉などの鉄部に直接取り付け
ない。
h) 火薬庫には,警戒細線,振動センサ,赤外線感知式センサ又はこれら以外の型式であって盗難防止の
効果がこれらのセンサと同等程度以上あるセンサを設置する。
1) 警戒細線
1.1) 警戒細線の設置箇所及び間隔は,表1による。
1.2) 警戒細線は,心線直径0.3 mm0.5 mm(扉など警戒細線の切れやすい部分は,心線直径を適宜太
くする。)のエナメル線又はビニル電線とし,格子状又はループ状に張る。また,接続部はテープ
巻きを行い,心線の露出部がないようにする。
1.3) 警戒細線は,銅,銅合金のくぎなどによって固定し,警戒細線が伸びないようにする。
2) 振動センサ
2.1) 振動センサの設置箇所は,表1による。
2.2) 振動センサの設置数及び設置位置については,次による。
2.2.1) 外扉又は内扉に設置する場合には,扉板1枚に1個のセンサを扉の中央部に設置する。
2.2.2) 天井及び内壁に設置する場合には,振動が全体的に伝わりやすい場所を選定し,振動センサの感
知領域ごとに1個以上の振動センサを設置する。
2.3) 外壁に設置する場合には,振動センサの設置数,設置位置は2.2) に準じる。また,振動センサは,
厚さ1 mm以上の鋼板製の覆いをする。

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3) 赤外線感知式センサ
3.1) 赤外線感知式センサの警戒する範囲は,表1による。
3.2) 赤外線感知式センサの設置数及び設置位置は,天井,側壁などの警戒する範囲から侵入しようと
する者を確実に感知できる数及び位置とする。
3.4.3 自動警報装置の管理に関する基準
自動警報装置の管理の方法などは,次による。
a) 装置の取扱い 火薬類を出し入れするときは,警戒スイッチを切り,警戒体制を解除して,火薬庫又
は庫外貯蔵所の扉を開き,出し入れが終わり扉を閉めたときは,警戒スイッチを入れ,再び警戒体制
とする。警戒スイッチの入れ忘れがないようにするため,スイッチを切っているときには,ランプの
点灯,注意札の掲示などの措置を講じるとともに,その日の作業終了後,警戒スイッチの入れ忘れの
有無を点検する。
b) 装置の点検・作動の維持 自動警報装置については,その機能を定期的に点検し,作動不良の場合に
は,不良箇所を速やかに補修し,正常な機能を常時維持しておく。
なお,次の点に留意する。
1) 機能点検は,テストスイッチなどによって,装置全体の機能が正常であることを確認することによ
って行う。サイレンなどの吹鳴を行うに当たっては,付近の住民に予告して行う。
2) 機能点検は,最低1か月に1回行い,点検結果を記録しておく。
3) 電池の消耗状況については,電圧計などによって定期的に点検し,早めに取り替える。
4) 装置全体については定期的に巡回点検し,異常箇所の補修を行う。
5) 故障のとき速やかに処理できるよう必要な予備品などを用意する。

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表1−火薬庫に取り付けるセンサの設置基準
区分 管理体制 火薬庫の構成 断線(短絡)感知式センサ振動セン 赤外線感
の設置 サの設置 知式セン
ドアス 警戒細線の サの警戒
イッチ 設置及び間隔 範囲
の設置
1 地上覆土式火薬庫, 確立 天井 × × − × ×
地中式火薬庫及び 壁 × × − × ×
地下式火薬庫 扉 ◎ × − × ×
未確立 天井 × × − × ×
壁 × × − × ×
扉 ◎ ○ 間隔20 cm ○ ○
2 実包火薬庫 確立 天井 × × − × ×
壁 × × − × ×
扉 ◎ × − × ×
未確立 天井 × × − × ×
壁 鉄筋コンクリ × × − × ×
ート造の場合
上記以外の場 × ○ 間隔20 cm ○ ○

扉 ◎ ○ 間隔20 cm ○ ○
3 1及び2の火薬庫を 確立 天井 (天井の換気 × ○ 間隔20 cm ○ ○
除く火薬庫 孔を含む)
壁 × × − × ×
扉 ◎ × − × ×
未確立 天井 (天井の換気 × ○ 間隔10 cm ○ ○
孔を含む)
壁 鉄筋コンクリ × × − × ×
ート造の場合
上記以外の場 × ○ 間隔20 cm ○ ○

扉 ◎ ○ 間隔20 cm ○ ○
注記1 ◎印は必ず設置,○印は“いずれか”を設置,×印は設置不要を示す。“いずれか”を設置とは,ドアスイ
ッチを除き,警戒細線,振動センサ,赤外線感知式センサ及びこれら以外の型式であって盗難防止の効果
がこれらのセンサと同等程度以上あるセンサのいずれかを設置することをいう。
注記2 “管理体制”が“確立”しているとは,警備員などが同一敷地内又は隣接する敷地内に常駐しており,夜
間を含む1日に4回以上,巡回(テレビカメラなどで常時監視しているものを含む。)する管理体制である
ことをいう。

――――― [JIS K 4832 pdf 9] ―――――

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a) 面付レバータンブラ本締錠 b) 面付シリンダ本締錠 c) 掘込シリンダ本締錠
(鉄箱に取り付けることが必要)
図1−外扉に用いる錠

――――― [JIS K 4832 pdf 10] ―――――

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