JIS K 6920-1:2018 プラスチック―ポリアミド(PA)成形用及び押出用材料―第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎 | ページ 3

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K 6920-1 : 2018
表6−データブロック4で引張弾性率の特性に使用するコード
引張弾性率
コード 範囲 MPa
001 ≦ 150
002 150 < ≦ 250
003 250 < ≦ 350
004 350 < ≦ 450
005 450 < ≦ 600
007 600 < ≦ 800
010 800 < ≦ 1 500
020 1 500 < ≦ 2 500
030 2 500 < ≦ 3 500
040 3 500 < ≦ 4 500
050 4 500 < ≦ 5 500
060 5 500 < ≦ 6 500
070 6 500 < ≦ 7 500
080 7 500 < ≦ 8 500
090 8 500 < ≦ 9 500
100 9 500 < ≦ 10 500
110 10 500 < ≦ 11 500
120 11 500 < ≦ 13 000
140 13 000 < ≦ 15 000
160 15 000 < ≦ 17 000
190 17 000 < ≦ 20 000
220 20 000 < ≦ 23 000
250 23 000 <

3.6 データブロック5

  データブロック5には,特定用途の材料仕様書を作成するために必要な場合,追加事項を表示する。例
えば,適切な規格又は一般に用いられている標準的な仕様を引用する。

4 呼び方の例

4.1 一般的な材料の呼び方

  射出成形用(M)として製造され,成形離型剤(R)を含み,粘度数150 ml/g(S14),引張弾性率2 700 MPa
(030)及び造核剤(N)を添加した熱可塑性プラスチック材料及び非強化ポリアミド(PA 6)は,次のよ
うに表示する。

――――― [JIS K 6920-1 pdf 11] ―――――

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K 6920-1 : 2018
呼び方
種類 識別ブロック
ブロック JIS 個別項目ブロック
(記載任意)(ISO規 データ データ データ データ データ
格) ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック
1 2 3 4 5
ポリマー 材料情報 用途及び加工 性質 追加情報
記号 添加剤 充材 難燃剤 リサイ 加工 特性
クル
熱可塑性 K 6920 -PA 6 M R S14-030N
プラスチ (16396)
ック
>部品マーキング<
不要 不要 要 要 不要 不要 不要
呼び方 : 熱可塑性プラスチック JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6,,MR,S14-030N,, ,
JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6,,MR,S14-030N,,
又はJIS K 6920(ISO 16396)-PA 6,,MR,S14-030N
部品マーキング部分の表示 : >PA 6<
射出成形用(M)で,熱老化安定剤(H)を含み,粘度数140 ml/g(S14)引張弾性率,10 200 MPa(100),
ガラス繊維強化(GF)37 %入り熱可塑性プラスチック材料,ポリアミド(PA 66)は,次のように表示す
る。
呼び方
種類 識別ブロック
ブロック JIS 個別項目ブロック
(記載任意)(ISO規 データ データ データ データ データ
格) ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック
1 2 3 4 5
ポリマー 材料情報 用途及び加工 性質 追加情報
記号 添加剤 充材 難燃剤 リサイ 加工 特性
クル
熱可塑性 K 6920 -PA 66 GF37 M H S14-100
プラスチ (16396)
ック
>部品マーキング<
不要 不要 要 要 不要 不要 不要
呼び方 : 熱可塑性プラスチック JIS K 6920(ISO 16396)-PA 66,GF37,MH,S14-100,, ,
JIS K 6920(ISO 16396)-PA 66,GF37,MH,S14-100,,
又はJIS K 6920(ISO 16396)-PA 66,GF37,MH,S14-100
部品マーキング部分の表示 : >PA 66-GF37<
パイプ,異形押出,シート製造向けの押出用(E)で,熱老化安定剤(H)を含み,耐光及び耐候安定剤
(L)が添加され,粘度数210 ml/g(S22),引張弾性率280 MPa(003)の可塑剤入り熱可塑性プラスチッ
ク材料,非強化ポリアミド(PA 12-P)は,次のように表示する。

――――― [JIS K 6920-1 pdf 12] ―――――

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K 6920-1 : 2018
呼び方
種類 識別ブロック
ブロック JIS 個別項目ブロック
(記載任意)(ISO規 データ データ データ データ データ
格) ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック
1 2 3 4 5
ポリマー 材料情報 用途及び加工 性質 追加情報
記号 添加剤 充材 難燃剤 リサイ 加工 特性
クル
熱可塑性 K 6920 -PA 12 -P E HL S22-003
プラスチ (16396)
ック
>部品マーキング<
不要 不要 要 要 不要 不要 不要
呼び方 : 熱可塑性プラスチック JIS K 6920(ISO 16396)-PA 12-P,,EHL,S22-003,, ,
JIS K 6920(ISO 16396)-PA 12-P,,EHL,S22-003,,
又はJIS K 6920(ISO 16396)-PA 12-P,,EHL,S22-003
部品マーキング部分の表示 : >PA 12-P<

4.2 材料仕様を含む場合の表記

  この呼び方システムを用いた表示及び仕様表記方法の例を次に示す。この呼び方を用いる場合,データ
ブロック1データブロック4の情報を使用するが,材料仕様の表記を行う場合には,データブロック5
の追加情報を加えてもよい。
射出成形用(M)として製造され,熱老化安定剤(H)を含み,粘度数150 ml/g(S14),引張弾性率2 200
MPa(020)の充材を含まないポリアミド材料(PA 6)は,次のように表示し,ASTM D6779のPA0213
に相当する材料仕様をもつことを示す。
呼び方
種類 識別ブロック
ブロック JIS 個別項目ブロック
(記載任意)(ISO規 データ データ データ データ データ
格) ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック
1 2 3 4 5
ポリマー 材料情報 用途及び加工 性質 追加情報
記号 添加剤 充材 難燃剤 リサイ 加工 特性
クル
熱可塑性 K 6920 -PA 6 M H S14-020 ASTM
プラスチ (16396) D6779
ック PA0213
>部品マーキング<
不要 不要 要 要 不要 不要 不要
呼び方 : 熱可塑性プラスチック JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6,,MH,S14-020,ASTM D6779 PA0213
又は,JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6,,MH,S14-020,ASTM D6779 PA0213
部品マーキング部分の表示 : >PA 6<

――――― [JIS K 6920-1 pdf 13] ―――――

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K 6920-1 : 2018
射出成形用(M)として製造され,難燃剤(FR)を含み,引張弾性率8 000 MPa(080),ガラス繊維(GF)
33 %で強化されたポリアミド材料(PA 6T/6I)は,次のように表示し,ASTM D5336 PPA0121FL34に相当
する材料仕様をもつことを示す。
呼び方
種類 識別ブロック
ブロック JIS 個別項目ブロック
(記載任意)(ISO規 データ データ データ データ データ
格) ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック
1 2 3 4 5
ポリマー 材料情報 用途及び加工 性質 追加情報
記号 添加剤 充材 難燃剤 リサイ 加工 特性
クル
熱可塑性 K 6920 -PA 6T/6I GF33 FR M X-080 ASTM
プラスチ (16396) D5336
ック PPA0
12FL34
>部品マーキング<
不要 不要 要 要 不要 不要 不要
呼び方 : 熱可塑性プラスチック JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6T/6I,GF33 FR,M,X-080,ASTM D5336 PPA012FL34
又は,JIS K 6920(ISO 16396)-PA 6T/6I,GF33 FR,M,X-080,ASTM D5336 PPA012FL34
部品マーキング部分の表示 : >PA 6T/6I-GF33FR<

――――― [JIS K 6920-1 pdf 14] ―――――

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K 6920-1 : 2018
附属書A
(規定)
ポリアミドの定義及び呼び方
ポリアミド材料は,線状ポリマー鎖中に規則正しい配列でアミド結合,-CONH-を含む熱可塑性材料であ
る。
ポリアミドホモポリマーは,単一のモノマー(アミノカルボン酸又はそのラクタム)から合成する。こ
の場合,そのポリアミドはモノマー中の炭素原子の数に相当する数字によって表示する(表A.1参照)。
表A.1−化学式 -[NH-(CH2) x-CO]n- の線状脂肪族ポリアミドの呼び方
記号 xの値 モノマーのC原子の数
PA 6 5 6
PA 11 10 11
PA 12 11 12
一方で,ポリアミドホモポリマーはアミノ基をもつモノマー及びカルボン酸基をもつモノマーからも合
成される。ジアミン及びジカルボン酸から得られるこれらのポリアミドは,二組の数字で表示する。“PA”
に続く1番目の1桁又は2桁の数字は,線状脂肪族ジアミン中の炭素原子の数xに相当し,2番目の1桁
又は2桁の数字は,線状脂肪族ジカルボン酸中の炭素原子の数yに相当する(表A.2参照)。
表A.2−化学式 -[NH-(CH2) x-NH-CO-(CH2) y-2-CO]n/2- の線状脂肪族ポリアミドの呼び方
記号 xの値 yの値
PA 46 4 6
PA 66 6 6
PA 610 6 10
PA 612 6 12
PA 1212 12 12
共重合ポリアミドとも呼ばれるポリアミドコポリマーは,ラクタム,アミノカルボン酸,等モル量のジ
アミン,ジカルボン酸などのモノマーから構成される。これらの共重合ポリアミドは,“PA”の表示に続
けて,共重合ポリアミドを構成する各成分を表す数字を,斜線で区切って表示する(JIS K 6899-1のA.6
参照)。しかし,同じ数字又はシンボルで表される共重合ポリアミドであっても出発物質の比率が異なるこ
とによって特性が全く異なるものとなる場合がある。そのため,より正確に表示する必要がある場合には,
それらの質量比を含めてもよい。その質量比を表示する必要がある場合,表示の最後に括弧書きで成分ご
とに2桁の数字を斜線で区切って示してもよい(表2参照)。
ホモポリマーと同様に,共重合ポリアミドのモノマーには線状の脂肪族化合物だけでなく,分岐脂肪族・
芳香族,環状脂肪族,芳香族などの化合物も含まれる。これらの線状脂肪族化合物以外のモノマー単位を,
表A.3にそれらの記号とともに示す。

――――― [JIS K 6920-1 pdf 15] ―――――

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JIS K 6919:1992の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6920-1:2018の関連規格と引用規格一覧