JIS K 6935-1:1996 プラスチック―ふっ素ポリマーのディスパージョン,成形用材料及び押出用材料―第1部:分類の体系と仕様作成のための基準 | ページ 4

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K 6935-1-1996 (ISO 12086-1 : 1995)
表20 データブロック4に使用する充てん材及び強化材料の表示コード文字
コード文字 材料 コード文字 形態/構造
B ほう素 B ビーズ,スフェア,ボール
C 炭素 C チップ,カッティング
C1 コークス D 粉末
C2 局部黒鉛化炭素 F 繊維
C−G 黒鉛 G 磨砕物
E クレイ(粘土) H ウィスカ
G ガラス K 編み物
K 炭酸カルシウム L レイヤー(層)
M 鉱物,金属 M マット(厚物)
M1 アルミナ(磐土,酸化アルミニウム) N 不織布及び薄物
M2 青銅(砲金) P 紙
M3 ふっ化カルシウム S ロービング
M4 二硫化モリブデン T スケール,フレーク
M5 ステンレス鋼 V ひも
P 雲母 W 合板
Q シリカ X 特に指定せず
R アラミド Y 糸
S 合成物,有機物 Z その他
S−X Xはフィラーを使用したポリマーの省略コード
T タルク
X 適当な文字コードがない場合
Z1 原料メーカーの工場内回収材料
Z2 加工メーカーの再生材料
Z3 最終需要家の使用済み材料

5.5 データブロック5

 このデータブロックの役目は分類に加え,ふっ素ポリマー材料の仕様の作成のた
めにある。前述したようにこのデータブロック体系の一般論として,これは特殊な特性値,適切な国家規
格又はその両方に対応し明確に引用する。
ISO 12086-2の試験法は,特性値の仕様の作成に使用する。
この仕様特性値は,表示特性に対し限定しない。コード文字及び範囲はISO 12086-2で仕様の作成に必
要であるが分類の条件に使用しない特性値を含む。それゆえ,この規格には含まない。データブロック5
の使用に関する指針のための考察及び事例は7.で示す。

5.6 ふっ素ポリマーの表示特性

5.6.1 全ふっ素ポリマーに適用する表示特性

    備考7. 個々のポリマーには,通常表示特性として5.6.1.15.6.1.4に表記した中から唯一の特性だけが
選ばれる。例外として機械的特性だけは複数の特性が,附属書A又は附属書Bの中から選ば
れる。
5.6.1.1 転移温度,℃
溶融ピーク温度,Tm(結晶性ポリマーに対して)
ガラス転移温度,Tg(無定形ポリマーに対して)
5.6.1.2 相対分子量
メルトマスフローレート (MFR),g/10min.(はん用熱可塑性プラスチック及びPTFEを添加した
材料に対して適用)
標準比重 (SSG) [PTFE(添加用PTFEを除く。)材料に対し適用]

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ゼロ強度時間 (ZST) ,秒(PCTFEだけに適用)
5.6.1.3 機械的特性
引張降伏応力,MPa(PVDF及びそのコポリマーに対して適用)
引張破壊応力(引張強さ),MPa(その他のふっ素ポリマーに対して適用)
引張破壊伸び,%
引張弾性率,MPa(PVDF及びそのコポリマーに対して適用)
5.6.1.4 密度,g/cm3

5.6.2 個別のふっ素ポリマーに適用される表示特性

5.6.2.1  ディスパージョン
5.6.2.1.1 ディスパージョン中のポリマーをディスパージョンの質量含有率として表す。
5.6.2.1.2 ディスパージョン中の界面活性剤は,ポリマーの質量含有率として表す。
5.6.2.2 PTFE及び関連ポリマーは,通常代表的な押出成形,射出成形などでは加工できない。PTFEディ
スパージョンから分離したポリマーについては,5.6.2.2.1の要求事項を含む。
5.6.2.2.1 5.6.1に記している全特性。5.6.1.2では標準比重 (SSG) を用いる。
5.6.2.2.2 PTFE粉末については粒子又はかたまりの寸法
5.6.2.2.3 PTFEの粉末に対してはかさ密度
5.6.2.2.4 PTFEの粉末には粉末流れ特性
5.6.2.2.5 PTFE乳化ポリマーには押出圧力
5.6.2.3 はん用熱可塑性ふっ素ポリマー はん用熱可塑性ふっ素ポリマーには,5.6.1に表記してある全特
性が求められる。5.6.1.2ではメルトフローレートを用いる[PCTFEには例外でゼロ強度時間 (ZST) を使
用する。]。

6. 分類の表示例

はん用型成形用材料及び押出用材料としてのETFEふっ素材料
分類 : 熱可塑性プラスチック,ISO 12086-ETFE-K, GG1N, Y.5B5. B. H. . , , ,

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分類の詳細な説明

7. ふっ素ポリマーの仕様

 データブロック5は,分類を仕様に変換するために用意している。データブ
ロック5を利用する好ましい四つの方法について,それぞれの手順を例を挙げて概説する。
仕様に必要な情報を提供するその他の体系も利用できる。
7.1 分類を仕様に変換するにはデータブロック3中の特性に対応するコードの前に,アステリスク“*”
を付けるとともに,更に仕様の範囲を決めることを表示するためには5.3の約束と異なりデータブロック5
に“*”で示す。
仕様を規定するために1個以上の特性を選ぶ。
例 仕様限界とセル限界が等しいことが,仕様の部分として望ましい。それぞれの指定特性は,望ま
しい分類及び仕様を提供する。
PVDFホモポリマー,懸濁ポリマー,押出し用標準品,自然色のか粒の状態で販売,次の特性を
もつ。
− 溶融点は170180℃の間
− MFRは試験温度230℃,試験荷重49.03N (5kgf) の条件で510g/10min.

――――― [JIS K 6935-1 pdf 18] ―――――

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− 引張降伏応力は5055MPa
− 引張破壊伸びは50100%
− 引張弾性率は2 0003 000MPa
− 密度は1.7g/cm31.8g/cm3
このポリマーの分類及び仕様は,次のとおりである。
ISO 12086-PVDF-S, EGN, *Q. *6E5. *I. *B. *F. *C,, *. *. *. *. *. *
参考 上記特性をもつポリマーは,ASTM D 3222に従えばタイプII PVDFと記述される。
7.2 分類をデータブロック5によって仕様に変えるために,この規格のリスト又はISO 12086-2から一つ
の特性を選び,直接又はセルの表を使用して必要な数値を提供する。セル表中に与えられている数値が仕
様目的に満足できない場合がある。このような場合を表示するには,データブロック3の数値に対応する
コード番号文字及び仕様向けの数値範囲を示す場所に疑問符“?”を使用し,データブロック5の対応す
る位置に丸括弧中で示す。
例 VDF/HFPランダムコポリマー,押出成形標準品,自然色のか粒状態で販売
− 溶融点は130140℃
− MFRは試験温度230℃,試験荷重49.03N (5kgf) の条件で48g/10min.
− 引張降伏応力は1520MPa
− 引張破壊伸びは600800%
− 引張弾性率は500MPa以下
− 密度は1.7g/cm31.8g/cm3
これらの特性のうち2個は特別に必要である。すなわち,500MPa以下の引張弾性率で示され
る高い柔軟性(たわみ性)及び48の間のMFR値である。今現在この要求事項に適合する材料
を含む一般的に承認された規格はない。その結果,既存の規格を参照して仕様を作ることはでき
ない。
このポリマーの分類及び仕様は,次のとおりである。
ISO 12086-VDF/HFP-R, EGN, M. ・E5. B. K. *A. C,, ・ (4-8) . *
7.3 分類を仕様に変換するのにデータブロック5の7.1及び7.2に規定している手順と参考に規定の
ASTM規格を引用して併用する。
例 7.1に挙げた例に類似の材料で,追加要求としてMFRが指定条件下で4-6g/10min. と規定する。
分類及び仕様は,次のとおりである。
ISO 12086-PVDF-S, EGN, Q. ・CE. I. B. F. C,, ASTM D 3222-91a. IOI. ・ (4-6)
参考 ASTM規格を引用したデータブロック5の使用によって分類を仕様に変換する方法。データブ
ロック5の使用は,表21に示した一般的書式を基本にしている。
附属書Dには広く使用されているふっ素ポリマーのASTM標準仕様書のリストが含まれて
いる。これは7.3.1及び7.3.2の体系が仕様に使うために選ばれたとき引用できる。
7.3.1 例としてASTM規格仕様を使って,PTFE樹脂の仕様を作る。
表21 データブロック5における仕様

――――― [JIS K 6935-1 pdf 19] ―――――

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データブロック5に “ASTM D 4895-91a.16C” と記載することは,ポリテトラフルオロエチレンを基本
にした一種のエマルジョンポリマーを使用する。この規格には型,等級及び級に対しすべての性質がリス
トに成っていて,適切な特性,表,又はその両方が表記されている。
終止符“.”は標準番号と型の間の分離コードとして使用する。分離コードは,型,等級及び級の間には
必要ない。ローマ数字,アラビア数字及び大文字など “Form and Style for ASTM Standards 8th Edition.” のB
8.1に規定しているからである。
ゼロ “0” は,等級に該当する仕様がない場合型及び級のコードの間に置く。“特殊備考”の条項は他の
情報が要求に応じて供給できることを包含する。
特殊備考を用いるときは,終止符を前に置く。
7.3.2 PVDFを例としてASTM標準仕様書を利用する場合
7.1で述べたPVDF材料の仕様は,次のとおりである。
ISO 12086-PVDF-S, EGN, Q.6E5. I. B. F. C,, ASTM D 3222-91a. IOI

8. 包装及び表示

8.1 包装

 材料は,標準商用容器に包装する。契約書又は注文書に特に規定がなければ,一般の運送業
者によって配達地まで安全輸送して受領されるように造られた容器が使われる。

8.2 表示

 出荷コンテナーには,材料名,タイプ及び容量を表示しなければならない。
参考 すべてのこん包,包装及びASTM D 3892に規定の表示をこの仕様に適用すべきである。
参考 試料採取 材料は,ASTM D 1898に従って試料採取すべきである。適切な統計的試料採取方法
があれば代替方法として承認すべきである。

――――― [JIS K 6935-1 pdf 20] ―――――

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