JIS K 6953-1:2011 プラスチック―制御されたコンポスト条件下の好気的究極生分解度の求め方―発生二酸化炭素量の測定による方法―第1部:一般的方法 | ページ 2

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5 試験環境

  培養は,暗所又は散乱光下で,58 ℃±2 ℃の恒温に保たれた,微生物に有害な蒸気から遮断された囲い,
又は空間の中で行われなければならない。
特別な場合,試験材料の融点が低いときは,他の温度を選んでもよい。この温度は,試験期間中一定で,
±2 ℃の変動範囲に保たなければならない。温度のどのような変化も調整しなければならず,試験報告書
に明確に記載しなければならない。

6 試薬及び材料

  試薬を用いる場合は,分析用試薬を用い,材料は,次による。
6.1 薄層クロマトグラフィー用微結晶セルロース 薄層クロマトグラフィー用微結晶セルロースは,陽
性対照材料として,粒径20 μm以下を用いる。
6.2 バーミキュライト バーミキュライトには,次の三つの種類があるが,この規格では,コンクリー
トタイプを用いる。
なお,フレーク状のバーミキュライトを使用しなければならない。
“コンクリート”タイプ : 見掛け密度は,約80 kg/m3±16 kg/m3,粒径 : 80 %が12 mm4 mm,2 %
が0.5 mmのふるい(篩)を通過する。
“中粒”タイプ : 見掛け密度は,約90 kg/m3±16 kg/m3,粒径 : 80 %が6 mm1 mm,2 %が0.5 mm
のふるい(篩)を通過する。
“細粒”タイプ : 密度は,約100 kg/m3 ±20 kg/m3,粒径 : 80 %が3 mm0.7 mm,5 %が0.5 mmのふ
るい(篩)を通過する。
注記 バーミキュライトは,建築のために使う粘土鉱物であり,微生物が生息でき,十分に活動でき
る,微生物坦体として特に適したものであることが知られている。熱処理前の,鉱石のままの
組成は,Al2O3 10 %,MgO 30 %,CaO 5 %,SiO2 50 %及び化学結合水5 %である。鉱物が熱処
理されると,結合水を失って膨らみ,“バーミキュライト”ができる。バーミキュライトは多く
の水を保持することができ,坦体中の水分量は完熟コンポストの水分量と同等である。

7 測定装置

  測定装置は,次による。
なお,全てのガラス器具は,完全に洗浄し,特に有機物又は有害な物質が付着していてはならない。
7.1 コンポスト化容器 コンポスト化容器は,上方向への均一なガス排出ができるガラスフラスコ又は
瓶。8.2及び8.3に規定された必要条件を満たすためには,最小容量2 Lが必要である。試験材料に応じて,
スクリーニングの目的には,もっと小さい容量のものも使用できる。試験材料の質量減少を測定する場合
は,各コンポスト化容器の質量をはかっておく。
7.2 空気供給装置 空気供給装置は,各コンポスト化容器に二酸化炭素を含まない,水蒸気で飽和した
空気を供給する装置で,ソーダ石灰を充填した二酸化炭素除去器及び加湿器で構成される。また,好気的
条件を満足する空気を,流量計で調節できる機能を備えたものを用いる(附属書A参照)。
7.3 二酸化炭素測定装置 二酸化炭素測定装置は,直接二酸化炭素を定量する装置,又は塩基性溶液に
完全に吸収した後,溶存無機炭素(DIC)を定量する装置(附属書A参照)。排出された二酸化炭素を,連
続赤外線分析器又はガスクロマトグラフ法によって直接測定する場合は,正確な空気の供給又はガス流量
の測定が必要である。

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7.4 管 コンポスト化容器と空気供給装置及び二酸化炭素定量装置とを接続するために,ガス漏れのな
い管を用いる。
7.5 pHメータ pHメータは,pH値0.1の桁まではかれるもので,試験混合物のpHの測定のために用
いる。
7.6 分析器具 分析器具は,乾燥固形物(105 ℃で),揮発性固形物(約550 ℃で)及び試験材料の元素
分析のための全有機炭素(TOC)を測定できる分析機器とする。さらに,必要であるならば,溶解無機炭
素(DIC),揮発性脂肪酸,排気中の酸素濃度,水分量及び全窒素を測定できるものとする。
7.7 はかり(任意) はかりは,3 kg5 kgの範囲のコンポスト及び試験材料を含む試験容器の質量を測
定するために用いる。
7.8 任意の分析器具 任意の分析器具は,空気中の酸素,水蒸気,揮発脂肪酸及び全窒素[JIS K 0102
の44.(有機体窒素)に規定するケルダール法による。]を定量するための分析器具。
7.9 バーミキュライト活性化のための容器 バーミキュライト活性化のための容器は,5 L20 Lの体積
をもった容器で,強制通気しない。内容物の過度の乾燥を避けるために,容器を密封しなければならない。
しかし,活性期中の好気的条件を満足させるために大気とのガス交換ができなければならない。
適切な容器の例は,ポリプロピレン又は適切な他の材料から作られている箱で,30 cm×20 cm×10 cm
(長さ,幅,高さ)の大きさである。箱は,過度の水蒸気損失を避けるために,容器に合った蓋を備えて
いなければならない。幅20 cmの容器側面の中心部に,箱の底から約6.5 cmの高さの位置に,直径5 mm
の孔を両側ともあけなければならない。この二つの孔を通して,箱の内部と外部との空気のガス交換を行
う。

8 操作

8.1 植種源の準備

  植種源は,正常に稼動している好気的コンポスト工場から採取した十分に通気させたコンポストでなけ
ればならない。コンポスト植種源は,均質で,ガラス,石,金属などの大きい不活性物質を含まないもの
を用いる。これらの大きい不活性物質は手で除き,目開き約0.5 cm1 cmのふるい(篩)を通す。
多様な微生物群を得るためには,都市固形廃棄物の有機物をコンポスト化している工場から採取したコ
ンポストを用いることを推奨する。コンポストの熟成期間は2か月4か月の間が望ましい。そのような
コンポストが入手できない場合,庭の廃棄物,家畜廃棄物又は庭及び都市固形廃棄物の混合物を処理して
いる工場のコンポストを用いてもよい。
できるだけ好気的にするために,通気性のコンポストを使用することを推奨する。試験中にコンポスト
が固着しないで好気的条件を保つために,小さな木片又は非分解性若しくは難分解性物質を添加してもよ
い。
コンポスト植種源の全乾燥固形物量及び揮発性固形物量を測定する。全乾燥固形物量は,湿潤固形物量
の50 %55 %の間に,揮発性固形物含量は,湿潤固形物量の約15 %以上又は乾燥固形物量の30 %以上で
なければならない。必要に応じて水を添加するか,乾燥空気をコンポストに通気するなどの方法で穏やか
に乾燥させて水分含量を調整する。
コンポスト植種源1部に対して5部の脱イオン水を混ぜ,振とう混合した後,直ちにpHを測定する。
pHは,7.09.0の間になければならない。
コンポスト植種源の特性を更に調べるには,全有機炭素量,全窒素,脂肪酸などの適切なパラメータを
試験開始時及び終了時に測定してもよい。

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試験期間中のコンポスト植種源の活性を,陽性対照材料(6.1参照)の分解性,又は空試験用容器の二酸
化炭素発生量を測定することによって確認する。対照材料は試験終了時(箇条10参照)に70 %以上分解
されていなければならない。空試験における植種源の二酸化炭素発生量は,試験開始後最初の10日間で揮
発性固形物1 g当たり50 mg150 mgの間になければならない(箇条10参照)。二酸化炭素発生量が多す
ぎる場合,コンポストを新規の試験に使用する前に,数日間通気して安定化させる。活性が低い場合,新
しいコンポスト植種源を使用する。

8.2 試験材料及び対照材料の準備

  試験材料及び対照材料の全有機炭素量(TOC)を,JIS K 0102の22.[有機体炭素(TOC)]によって定
量し,報告する。望ましくは全乾燥固形物量1 g当たりのg-TOCで表示する。これらの材料に無機炭素が
含まれていない場合は,元素分析によって炭素含量を決定することもできる。試験材料には,二酸化炭素
の発生量が測定できる十分な量の有機炭素が含まれていなければならない。通常は,容器当たり20 g-TOC
を含む50 gの乾燥全固形物量が最低必要である。
質量の減少量を測定する場合,試験材料の全乾燥質量及び揮発性固形物量を測定する。
注記 試験中の試験材料及び対照材料の消失量の定量は,追加情報として任意で行う。附属書Cに示
した例では,試験材料の揮発性固形物量を測定し,試験終了後の値と比較した。
試験材料は,か(顆)粒状,粉状,フィルムの形状又は簡単な成形品(ダンベル状など)を用いる。個々
の試験材料の最大の表面積は,約2 cm×2 cmでなければならない。元の試験材料が大きすぎる場合,小さ
くする。一般にプラスチック材料の物性の比較をするときは,試験材料の形状を厳密に規定していること
が多い。この規格を用いて異なる種類のプラスチック間で生分解度を比較する場合,同一形状(大きさ,
形及び厚み)の試験材料が望ましい。同一形状の試験材料を用意できれば,試験時間が異なるような場合
の比較も可能であるが,入手時期が異なると同一形状の試験材料を用意することは難しいので,同じ粒径
の粉体を用いるのが望ましい。

8.3 試験の準備

  少なくとも次の試験を含む数のコンポスト化容器(7.1参照)を用意する。
a) 試験材料用容器 3個
b) 対照材料用容器 3個
c) 空試験用容器 3個
試験に用いるコンポスト植種源及び試験材料を含む試験混合物の量は,試験材料の特性(8.2参照)及び
コンポスト化容器の大きさに依存する。コンポスト植種源の乾燥質量と試験材料の乾燥質量との比は,約
6 : 1である。各々の容器には同量のコンポストが入っていることを確認する。この比には,不活性物質(8.1
参照)の添加量は考慮しなくてもよい。コンポスト化容器の体積の約3/4を試験混合物で満たす。試験混
合物を手で振とうするのに必要なスペースが確保できる頭部空隙が必要である。
代表的な場合,約3 Lのコンポスト化容器を用意して,全乾燥固形物として600 gの植種源及び乾燥質
量で100 gの試験材料をひょう量後,十分に混合する。試験混合物の水分含量は,植種源(8.1参照)と同
一の水分含量(約50 %)でなければならない。手で軽く押さえたときに,少しねばねばした感じがして水
が浮いてくるのがよい。必要に応じて水を添加して又は乾燥空気を送って水分含量を調整する。この混合
物を容器に入れる。
良好なコンポスト化反応を確実にするために試験混合物の有機炭素と窒素との比(C/N比)を,1040
の間にするのが望ましい。必要なら尿素で調整してもよい。有機炭素含量は,コンポスト植種源及び試験
材料のTOCから計算することができる。全窒素濃度は,試験混合物の代表試料について,JIS K 0102の

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44.(有機体窒素)で規定するケルダール法によって測定することができる。
コンポスト化容器を58 ℃±2 ℃(箇条5参照)の試験環境に置き,水で飽和させた二酸化炭素を含ま
ない空気の通気を始める。このような空気は,水酸化ナトリウム溶液を入れた洗瓶を通すことによって得
ることができる(附属書A参照)。
排気中の二酸化炭素の量を直接測定する場合は,二酸化炭素を含まない空気でなく通常の空気を用いる
ことができる。この場合,試験用容器の入口及び出口の二酸化炭素濃度を測定し,出口濃度から入口濃度
を差し引いて補正することが望ましい。
試験中は,各々のコンポスト化容器に,確実に好気的条件に維持できる十分な流量の空気を送る。出口
の空気流量を,洗瓶を用いて定期的にチェックして試験系に漏れがないことを確認する。
好気的状態になっているかを調べる方法として,コンポスト化容器から排出される排気中の酸素濃度を
定期的に測定する方法がある。酸素濃度は,約6 %を下回ってはいけない。試験開始後の最初のl週間は,
毎日2回測定することによって,酸素濃度を厳密に制御しなければならない。その後は測定回数を減らす
ことができる。必要に応じて空気流量を調整する。
対照材料も,試験材料と同様に取り扱う。空試験用容器には,全乾燥固形物として試験材料用容器と同
量のコンポスト植種源だけを入れる。

8.4 試験期間

  所定の時間間隔で各コンポスト化容器から排出される二酸化炭素量を,ガスクロマトグラフ,TOC計又
は赤外分光計で,JIS K 0102の22.[有機体炭素(TOC)]によって直接的に測定するか,又はその代わり
に発生した二酸化炭素の総量を水酸化ナトリウム溶液に吸収させて溶存無機炭素(DIC)として,測定す
る(附属書A参照)。測定間隔は,測定方法又は必要としている分解曲線の測定精度及び試験混合物の生
分解活性によって決める。直接測定法を用いる場合,生分解期は,約6時間の時間間隔で1日に少なくと
も2回測定し,その後の定常期に達すると1日に1回測定する。二酸化炭素を吸収させる方法では,溶存
無機炭素(DIC)を生分解期では1日に1回,定常期では1週間に約2回測定をする。
空気の抜け道ができることを防止し,更に試験材料への微生物の攻撃を均一化させるためにコンポスト
植種源を1週間に1回振とうする。コンポスト植種源を振とうするときは,空気供給系及び二酸化炭素測
定系が容器から外れないようにする。
コンポスト化容器中の試験混合物の湿度が高くなり過ぎたり,低くなり過ぎないように試験容器を観察
する。水分が出てきたり,物質の固まりができないようにしなければならない。乾き過ぎの状態は,コン
ポスト化容器の頭部空隙部に水滴がなくなることから分かる。水分量は,適切な装置で測定することがで
きる(任意)。この場合,水分量は,約50 %に保つことが望ましい(8.1参照)。湿潤空気又は乾燥空気を
通気することによって水分量を調整することができる。空気入口から水を添加したり,抜くことによって
水分量を大きく変えることができる。週1回振とうすることによって水分量を一様にすることができる。
水分量の調整をするときは,二酸化炭素の発生量を綿密に測定する。
週1回の振とう時及び試験終了時に,構造,水分量,色,微生物の成長,排気の臭いなどのコンポスト
の品質及び試験材料の崩壊具合の目視観察結果を記録する。コンポスト化容器は,通常,実際のコンポス
ト化で用いる代表例である58 ℃±2 ℃の定温で,6か月を超えない期間培養する。試験材料の生分解が有
意に進行している場合,培養期間を延長することができる。逆に培養期間は,定常期に早く至ったときは,
短縮できる。
pHを試験開始時及びその後,一定の間隔で測定する(8.1参照)。
pHが7.0より低い場合,易分解性物質が先に分解されることでコンポストが酸性になり,生分解が阻害

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される可能性がある。この場合,コンポスト化容器の中身の酸性度を確認するために,揮発性脂肪酸のス
ペクトルを測定することを推奨する。全乾燥固形物1 kg当たり2 g以上の揮発性脂肪酸が作られている場
合,試験中のコンポストが酸性になり,微生物活性が阻害されるため,試験は無効とみなさなければなら
ない。酸性化を防ぐために,全ての容器にコンポストを追加する又は試験材料の添加量を減らす若しくは,
コンポスト量を増やした条件で再試験をしなければならない。

8.5 試験の終了

  試験材料の減少を定量する場合(8.2の注記参照),試験混合物を含むコンポスト化容器の質量を測定す
る。全ての容器から試験混合物の試料を採取する。全乾燥固形物量及び揮発性固形物量を定量する。
崩壊状態を決めるために,試験材料の外観を目視観察した結果を記録する。
残りの試験材料で質量測定,物理的特性の測定又は写真撮影などの追加の調査をすることが望ましい。

8.6 バーミキュライトの使用

  コンポストの代わりにバーミキュライトを用いるときは,まず,バーミキュライトに有機栄養素,無機
栄養素及び完熟コンポスト抽出液を接種して活性化する。使用する植種源溶液の組成を,表1,表2及び
表3に示す。バーミキュライトと植種源溶液との比は,バーミキュライト1 kgに対して植種源溶液を3 L
とする。
植種源溶液で用いるコンポスト抽出液は,完熟コンポスト及び脱イオン水を約30分間混合(20 %質量
/体積)することによって作製し,スラリーをストレーナ(孔径は,約1 mm)でろ過する。さらに,ろ
紙によるろ過又は約1 000 rpmで遠心分離を15分間行う。
表1−植種源溶液の組成(1 L当たり)
成分 ミネラル成分 適切な栄養源 尿素 コーンスターチ セルロース コンポスト抽出液
(表2参照) (ブイヨン)
mL g g g g mL
量 500 13 5.8 20 20 500
表2−ミネラル成分溶液の組成(1 L当たり)
化学物質 KH2PO4 MgSO4 CaCl2 NaCl 微量元素溶液
(10 %溶液) (10 %溶液) (表3参照)
g g mL mL mL
量 1 0.5 1 1 1
表3−微量元素溶液の組成(1 L当たり)
化学物質 H3BO3 KI FeCl3 MnSO4 (NH4)6Mo7O24 FeSO4
mg mg mg mg mg mg
量 500 100 200 400 200 400
バーミキュライトと植種源溶液の必要量とを混ぜて均一な混合物を作り,容器に分配する(それぞれに
約1 kgの混合物)。容器の質量を内容物とともにはかり,50 ℃±2 ℃で3日間4日間培養する。
毎日,容器の質量をはかり,必要ならば,塩素を含まない水道水,脱イオン水又は蒸留水を加えて初め
の質量に戻してもよい。さらに,通気を確実にするためにスパチュラ又は普通のスプーンで容器の内容物
を混合する。
このように処理されたバーミキュライトは,“活性バーミキュライト”で,完熟コンポスト植種源の代わ

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JIS K 6953-1:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14855-1:2005(MOD)

JIS K 6953-1:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6953-1:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0102:2016
工場排水試験方法