この規格ページの目次
4
K 7138 : 2006 (ISO 4590 : 2002)
図 2 測定ポイント
8. 測定法1 : 圧力変化法(ピクノメータ法)による非通気体積Viの測定
備考 非通気体積Viは,測定法1又は測定法2によって測定する。この二つの測定方法の原理,装置
の説明,校正,手順及び計算方法については,この規定及び9.による。
ep降下させた場合に
8.1 測定法1の原理
次の特性を,大気圧 p及び
amb pに対してチャンバ内圧力を
amb
ついて求める。
a) 試験片がないときのチャンバの体積変化 VA1 :この測定によって装置の校正を行う。
b) 試験片があるときのチャンバの体積変化 VA2
iVは,次の式によって求める。
試験片の非通気体積
VA1 VA2
Vi pB
pe
ここに, pB pamb pe
実際には(8.2.2参照),iVは,これと同等の次の式によって計算する。
l1 l2
Vi pB
Kpe
ここに,
1l :
K VA1 に対応したピクノメータの表示値
2l :
K VA2 に対応したピクノメータの表示値
K : ピクノメータの表示値をチャンバの体積変化に対応さ
せるための定数
8.2 測定法1の装置の説明
――――― [JIS K 7138 pdf 6] ―――――
5
K 7138 : 2006 (ISO 4590 : 2002)
8.2.1 この装置は,大気圧と内圧とを即時に表示できるエアーピクノメータからなる。図3に装置の概略
を示す。実質的には,次の部分からなる。
a) 試験チャンバAは,体積約50 cm3の取り外し可能な測定チャンバDを含み,これは適切な部品,フィ
ルタF及び気密性円形ジョイントGによってAの主要部分に接続されている。これによって試験装置
の気密性及び体積の再現性が保持される。
b) 減圧を生じるためのチャンバB
8.2.2 二つのチャンバA及びチャンバBは,両者を接続・切断することのできるバルブT1及びマノメー
タM1を備えた配管によって並列に接続されている。配管は,バルブT2によって直接大気との接続が可能
である。
気密ジョイントGによってDとAが接続され,バルブT1が閉じた状態ではクランクCAでピストンPA
を移動することによって,両者の合計体積V(チャンバ並びにマノメータM1及びバルブT1に接続してい
A
る配管の体積を含む。)を変動させることができる。
ピストンPAの変位表示器Iは,スケールJによって0.25 %の精度で直接読み取ることができる。lは,
VA歛 するよう,あらかじめ校正する。
0Vから始まる変位量
初期値
備考 lと V湶
A
は,装置製造業者によって提供された比例定数
K(l K VA ) 及び標準体積によ
る校正によって定義される。ピクノメータの取り付けのときに,スケールJのゼロ点が製造業
者の指示どおりに調整されている場合にだけ,適切なKの値が得られる。市販のエアーピクノ
メータのK値は,2.0である。
8.2.3 チャンバBは,バルブT3によって直接大気に接続される。さらに,配管及びバルブT4によってマ
ノメータM2に接続している。M2は,Bの内部に随時生じた,大気圧に対する圧力降下を表示する。マノ
メータM2は,圧力降下を0.25 %まで(すなわち,−200 mmH2Oの圧力降下 epを±0.5 mmH2Oまで)表
示することができるものとする。
(バルブT1及びバルブT3が閉のとき)クランクCBでピストンB2を動かすことによって,チャンバB
の圧力を調節することが可能である。
Bの内部の圧力 Bpと大気圧 pとの差圧 ep(測定法1では負の値)は,T4が開の状態でM2に表示され
amb
る。
Pe PB Pamb
――――― [JIS K 7138 pdf 7] ―――――
6
K 7138 : 2006 (ISO 4590 : 2002)
A 試験チャンバ H 試験片
B 減圧チャンバ I インジケータ
CA,CB クランク J 目盛
D 測定チャンバ M1,M2 差圧マノメータ
EA,EB 移動ピストンの終点 PA,PB ピストン
F フィルタ T1からT5 バルブ
G 気密ジョイント
図 3 測定法1による非通気体積iV測定装置概要図
8.3 ピクノメータ装置の校正
8.4に規定する方法に従い,測定期間中の平均的な大気圧 pからの圧力
amb
変化 Pe 200 mmH2 O に対応した読み1lを求める。
――――― [JIS K 7138 pdf 8] ―――――
7
K 7138 : 2006 (ISO 4590 : 2002)
epに対する校正曲線
備考1. 大気圧 pが変化するごとにl1を求める必要性を避けるため,
amb
l1 f ( pamb ) を確定しておくことが望ましい。これは変化する pに対して数日間校正操作を
amb
実施することによって,図4に示すような関係が得られる。
ep ,例えば,−300 mmH2O,における非通気体積を求
2. ある発泡体において,異なった減圧度
ep に対する校正曲線を作成する必要がある。
めることが好ましい場合は,
目
盛
の読
み
,
l
l1
2
2l
大気圧, p(kPa)
amb
図 4 測定法1の検量線 ( pe 200 mmH2 O )
8.4 測定法1の手順
8.4.1 測定に先立ち,ピストンPA及びピストンPBを全可動区間にわたって動かすことによって,チャン
バA及びチャンバB並びに配管内の空気を完全に置換する。このとき,すべてのバルブは開とする。装置
内外の環境を同一にするために,この操作を数回繰り返す。
大気圧を10 Pa(1)の単位まで求める。
注(1) 10 Pa 1 mmH2O
8.4.2 マノメータM1及びマノメータM2の表示がゼロであることを確認する。
8.4.3 チャンバD(試験片の入ったもの)を所定位置に置く。
8.4.4 適切な方法によってピストンPA及びピストンPBを動かし,装置内の空気を置換する。
8.4.5 スケールJにおいて表示l=0となるよう,ピストンPAを調節する。望ましい圧力降下が得られる
ような位置までピストンPBを動かす。
――――― [JIS K 7138 pdf 9] ―――――
8
K 7138 : 2006 (ISO 4590 : 2002)
8.4.6 バルブT3,バルブT2に次いで,バルブT1を閉め,数秒待つ。マノメータM1及びマノメータM2
は,ゼロを指す。もしゼロを指さない場合は,バルブT1,バルブT3そしてバルブT2を再度開とし,8.4.4
に規定する操作を行い,8.4.5の操作へ進む。それでもマノメータが不安定な場合は,附属書A(A.4,A.5
及びA.6参照)に規定する異常の理由によって測定不可能となる。
8.4.7 マノメータが安定したら,マノメータM2の圧力降下が確認される間,マノメータM1の表示がほ
とんどゼロになるように,ピストンPAとピストンPBをほぼ同時に,そして徐々に移動させながら,内圧
を下げる。
この操作中,ピストンPAは,絶対に後方へ動かしてはならない。
8.4.8 圧力降下が−200 mmH2Oに達するまで,8.4.7の操作を続ける。平衡状態は,安定でなければなら
ない。そうでない場合は,附属書A(A.4,A.5及びA.6参照)に規定する異常の理由の一つ,気泡壁の破
裂,試験片の破壊, pの急激な変動が考えられる。
amb
ep(例えば,−100 mmH2O,
新しい発泡材料の試験においては,等差級数的に選択された数点の圧力降下
−200 mmH2O,−300 mmH2Oなど)を用いて,予備的な試験を行う。この試験においては,lが直接 epに
対応して変化し,安定な平衡状態を与える最も大きな圧力降下の値を用いるものとする。装置は,そのと
epの値を用いて再校正する。
きの
epに対応した1l又は2lを記録する。その後,バルブT1を開き,ピストンPBと必要に応じ
8.4.9 圧力降下
てピストンPAによって,ピクノメータ装置を徐々に大気圧に戻す。マノメータM2の読みがゼロになって
からすべてのバルブを開にする。急激に大気圧に戻してはならない。
8.4.10 8.4.58.4.9の操作を2回繰り返す。一般的に,2l(又は1l)の最初の二つの値は,かなり異なる。
2回目の値は,最初の値に比べて小さいと仮定する。3回目の値が,最初の二つの値の間にあり,2回目の
値との間に1lの読みの精度以上の差がない場合は,後者二つの値の平均をとり2lとする。
これら二つの条件が満たされず,特に3回目の読みが2回目より小さい場合は,二つの測定値が表示誤
差以下になるまで,上記の測定を繰り返す。
8.5 測定法1の計算
次の式によって,非通気体積iVを算出する。
l1 l2
Vi pB
Kpe
1l : 試験中の大気圧
ここに, pに対応した値
amb
Bp : (
pamb pe ) はmmH2Oで表される
9. 測定法2 : 体積膨張法による非通気体積Viの測定
9.1 測定法2の原理
ボイル-マリオットの法則によれば,密閉状態にある気体の体積は,圧力に反比例
して変化する。チャンバ内の試験片の有無にかかわらず,チャンバの寸法が同じように増加するならば,
圧力の低下は,試験片がないほうが小さくなる。この試験方法では,標準体積に対してあらかじめ校正さ
れた相対的な圧力低下は,大気に開放されたマノメータの値から測定される。
iVは,このチャンバ法によれば,連続気泡率の増加に伴って見掛けの体積が減少することが
非通気体積
認められる。
――――― [JIS K 7138 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS K 7138:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4590:2002(IDT)
JIS K 7138:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.100 : 多孔質体
JIS K 7138:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7248:2005
- 発泡プラスチック及びゴム―寸法の求め方