JIS K 7363:1999 プラスチック―耐候性試験における放射露光量の機器測定―通則及び基本的測定方法 | ページ 2

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4.2.1 全天日射は,太陽放射の全波長範囲 (2902 500nm) を全天日射計を用いて測定でき,全UV波長
領域 (290400nm) 又は他に選んだ太陽スペクトルの波長領域においては,適切なフィルタ方式放射計を
用いて測定することもできる。従来,太陽紫外放射測定の多くは,285385nmの応答をもつ広帯域放射
計を用いて行われてきた。
4.2.2 受光器の面を,太陽放射を測定する暴露用ラック面(例えば,緯度45°,5°水平又は太陽追尾)と
同一平面に保つことが重要である。受光器の入射角の範囲すなわち機器の視野角を2 爰 ISO 9060
の2級の要求事項に適合するか,それを上回るようなコサイン特性をもたせることが極めて重要である。
これは,太陽UV放射を測定するために用いる計器にも非常に重要である。
4.2.3 露光値は,絶対単位で表す。波長選択性のない放射計は,世界放射基準 (WRR) にトレーサビリテ
ィーをもつように校正する必要がある。
4.2.4 波長選択性のあるフィルタ式放射計は,国家標準にトレーサブルな光源の分光放射照度を用いて校
正すべきである。
4.3 促進暴露−実験室光源
4.3.1 放射照度は,関連するどの波長領域で測定してもよい。この規格で,検出器の短波長カットオン(例
えば,≦300nm)から波長400nmまでの全紫外域における放射エネルギー,又はUV放射若しくは可視放
射の領域で選んだ帯域幅の放射エネルギーの測定を強調する目的は,ポリマー材料の光感受性のためであ
る。
4.3.1.1 点光源からの放射を測定する場合,精確に測定するためには,検出器を測定位置に置いたとき,
その受光器の受光角度内にランプのアーク又はフィラメントの全体が入らなければならない。
4.3.1.2 光源が多数のランプから構成されている場合には,コサイン受光器をもつ検出器を用い,暴露す
る試験片と同じ面に設置するのが望ましい。
4.3.2 放射計の受光器は試験片と同じ面に設置するのがよい。放射計の受光器を試験片と同じ面に設置し
ない場合には,試験片の面の放射照度が測定できるように,測定値を補正しなければならない。
4.4 放射露光量の測定 暴露ステージを放射露光量で表したい場合には,放射計は放射照度を暴露時間
について積分でき,周期的間隔でその結果を表示する機能が必要である。
材料を分光分布の異なる複数の光源で暴露する場合には,結果の直接比較に使用できるような実際上等
価な放射露光量をモニタすることはできないであろう。多くの場合,放射計は線量計としての役目よりも,
光源の性能をモニタするのに役立つだけである。この用途には,狭帯域のフィルタ方式放射計が適切であ
ろう。
5. 装置
5.1 一般 この規格では,装置を2種類に分ける。
− 波長選択性のない放射計(5.2参照)
− 波長選択性のある放射計(5.3参照)
5.2 波長選択性のない放射計(表1参照)
5.2.1 全天日射計 ISO 9060の2級か又はそれ以上の性能をもつ,全天日射計を使用する。
5.2.2 直達日射計 直達日射計を用いて放射測定を行う場合には,装置が5°7°の視野角をもち,ISO
9060の1級相当の装置に対する要求事項を満たすことが特に重要である。フレネル反射集光形屋外促進暴
露装置(ISO 877参照)による放射測定には,この種の装置が必要である。
5.3 波長選択性のある放射計(表2参照)

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5.3.1 検出器は,センサ,該当するフィルタ及び,必要に応じて,コサイン受光器で構成される。
5.3.1.1 広帯域フィルタの半値幅は20nmを超えるが,一般に,70nmを超えてはならない。
5.3.1.2 狭帯域フィルタは,中心波長 (CW) によって区別し,その半値幅は,通常,20nm以下とする。
備考5. 検出器の応答出力は,光源の分光分布,フィルタの分光透過率及びセンサの分光応答の関数
であるので,望ましくない放射を完全に遮ることが重要である。これには,ブロッキング波
長領域,すなわち,カットオン波長より40nm短く,カットオフ波長より40nm長い波長で,
フィルタの透過率が,狭帯域UV-B測定に対しては0.001%(10−5又は吸光度5)を超えず,広
帯域UV-B測定に対しても0.001%を超えず,また,広帯域UV-A測定に対しては0.01%よりも
小さいことが必要であろう。
5.3.1.3 通過帯域は,調節することもできる。この調節は,ロングパスフィルタとショートパスフィルタ
とを組み合わせてできる。半値幅及びブロッキングは,選択するフィルタの組合せによって決まる。
5.3.2 検出器への環境的因子,例えば温度によって,測定の精確さと精度が影響を受けてはならない。そ
のような環境の影響がある場合には,これらの影響に対して装置の出力を補正する手段を講じる必要があ
る。
5.4 指示計/記録計
5.4.1 検出器によって電気的信号に変換された放射エネルギーは,必要に応じて増幅し,瞬時値(放射照
度)及び積分値(放射露光量)を示すように校正した適切なメータで表示するか又はグラフにプロットす
る。
5.4.2 放射計にドリフトが起きやすい場合は,ゼロ点又は表示範囲を調節する機能をもたせる必要がある。
5.4.3 放射計の仕様を,表1及び表2に示す。
6. 校正
6.1 放射計の校正は,使用者が頻繁に行うように決めておく。UV放射計及びISO 9060 2級の全天日射
計については,製作者か又は認定校正機関によって,年1回以上校正し直すべきである。
備考6. ISO 9060 1級の全天日射計又は直達日射計については,定例チェックで更に校正頻度を増や
す必要が認められない限り,通常,2年に1回以上の校正頻度は必要ない。
6.2 屋外暴露に用いられる多くの種類の放射計(例えば,ISO 9060 2級のサーモパイル式全天日射計)
については,必ず実際に使用する傾斜角で校正する必要がある。ISO 9060の1級若しくはそれ以上の全天
日射計又は精確さが2%以上のフィルタ式放射計については,実用傾斜角での校正は必ずしも必要ではな
い。紫外線放射計では,余弦則から少しずれても校正誤差を生じるので,コサイン応答をよくすることが
極めて重要である。紫外線放射計を実用傾斜角で校正することは,精確な測定値を求めるうえでどうして
も必要である。これは散乱紫外放射に対して直達紫外放射の比率が高い気候で用いられる場合には特に重
要である。
実験室暴露試験に用いる放射計を校正する場合には,受光器の面を光源の光軸に対して90°に置く。
備考7. 放射計は,測定現場の条件にできる限り近い条件で校正しなければならない。製作者の推奨
によって換算係数を用いることが必要な場合がある。
6.3 波長選択性のない放射計
6.3.1 波長選択性のない放射計の校正は,世界放射基準 (WRR) にトレーサブルなものでなければならな
い。

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6.3.2 全天日射計及び直達日射計の校正は,ISO/TC180のISO太陽エネルギー専門委員会で作成した手
順によって行うものとする。適用できるISO規格には,基準の全天日射計及び直達日射計から実用機器へ
の置き換えに対して,それぞれISO 9059及びISO 9847があり,全天日射計の1次校正については,ISO 9846
がある。
6.4 波長選択性のある基準放射計
6.4.1 波長選択性のある基準放射計の校正は,測定しようとする波長範囲をもつ分光放射計並びに測定光
源と同じ光源を用い,置換法によって行う。
異なる分光分布をもつ光源を用いる場合は,その光源に対して基準放射計を校正し直す必要がある。
6.4.2 校正定数(又は感度定数)を求めるには,分光放射計で得た分光放射照度のデータを,測定しよう
とする波長範囲で積分する。
6.4.3 この校正手順に用いる分光放射計は,国家標準にトレーサブルな標準放射源を基準にして校正する。
備考8. 12か国の国家標準値に基づく分光放射照度値について,CCPR(測光・放射測定諮問委員会)
の主催の下に1990年に国際的な比較が行われた。各国の国家標準値の間で,若干の差異が認
められ,その結果がNISTから報告されている[Walker, J. H. et al., J. Res. NIST, 96, (1991), p647
参照]。現在,分光放射照度についての国際標準値はない。放射計の校正に用いる標準放射源
及び積分手順(6.4.1及び6.4.2参照)を規定する必要がある。
6.5 波長選択性のある放射計(附属書A参照)
6.5.1 UV放射計を含む放射計の校正について,ISO規格がない場合には,ISO 9847によって波長選択性
のある基準放射計から波長選択性のある実用放射計へ校正の目盛移しを行う。実用放射計へ校正値の目盛
移しを行う場合には,基準の放射計が,実用放射計と製作メーカー,タイプ,型式が同じであり,校正さ
れる実用放射計と基本的に同一の分光応答特性をもつことが極めて重要である。
6.5.2 放射計の帯域幅及び分光応答特性を測定し,報告する。
6.6 校正手順によって,放射計は,試験片の位置における放射照度(波長選択性のない放射計)又は規
定の通過帯域(波長選択性のある放射計)に対して,放射照度の絶対値をW・m−2で示すことができなけ
ればならない。又はその波長範囲について,校正定数を,例えば,W・m−2・mV−1で示すこともできる。
6.7 使用したすべての放射計のコサイン特性及び温度特性を測定し,報告すること。
7. 測定の手順
7.1 屋外暴露−固定角での暴露
7.1.1 ラック又は架台に検出器をしっかり動かないように取り付け,受光器の面が,暴露する試験片の面
と同一面,すなわち緯度0°(水平),45°又は受渡当事者間で協定した方位になるようにする。放射計は,
必ず暴露試験ラックの中央の高さに設置する。
7.1.2 柔らかく研磨性のない布(例えば,木綿布)で,放射計のドーム,ガラスカバー及びコサイン受光
器を毎日掃除する。ガラスカバー及びドームを完全に清浄にするためには,ときには洗浄液を用いる必要
がある。洗浄液は,使用後にUV-Bを吸収するような残留物を残してはならない。高純度のエチルアルコ
ールで十分である。乾燥剤を使用している場合には,掃除中に,変色がないか点検し確認する。乾燥剤に
著しい変色が認められた場合には,新しいものと取り替える。
7.1.3 受渡当事者間で協定した暴露ステージを達成するため,毎日の全天放射照度を記録し,累計して放
射露光量として求めておく。
7.2 実験室光源暴露

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7.2.1 検出器は,そのような環境で動作するように設計されている場合には,試験片のそばに取り付けて
もよい。受光器を固定した位置に設置する場合には,放射光源に垂直になるようにする。受光器が試験片
と同一面にない場合には,試験片の位置での放射照度を示すように,放射計を調整する。
備考9. 実験室暴露装置の中には,放射束の分布が暴露ラック全体にわたって均一ではないものがあ
る。暴露領域は,放射照度が10%以上変化しない領域に限定されることが多い。放射計を線
量計として用いる場合には,すべての試験片位置のうち,放射照度が指定した許容差内にあ
る試験片を代表する位置で放射照度を記録することが重要である。
7.2.2 ランプのフィルタ,反射面及び受光器の外面に水分又は蒸発固体が付着すると,放射照度の測定に
影響する。特に高温又は高湿度で操作するときには,毎日表面を清浄にする必要があろう。受光器及びフ
ィルタガラスをアルコールで湿らせた柔らかい布(例えば,木綿布)で掃除する。金属反射面の掃除には,
装着メーカーの推奨する洗浄剤が必要な場合もある。
7.3.3 放射照度(又は放射露光量)は,受渡当事者間の協定によって定める間隔又は暴露試験手順に規定
した間隔で記録するか又は毎日記録する。
8. 試験報告書
8.1 試験報告書には,必要に応じ,次の事項を記入する。
a) 放射計フィルタの中心波長及び半値幅
b) 規定の波長領域に対する放射露光量 (Jm−2)
c) 実験室試験で露光量の調節に用いた場合,規定の波長領域に対する分光放射照度 (Wm−2nm−1) 又は放
射照度 (Wm−2)
d) 放射露光量の累積に要した経過時間
e) 放射計のコサイン特性からの外れ及び温度による感度の変化
f) 放射計の分光的な帯域幅及び分光応答特性
g) 屋外暴露試験の場合,暴露日数
h) 用いた放射計の種類及び型式
i) 最後の校正日及び用いた標準器
表1 波長選択性のない放射計の精確さに関する推奨値
(適用する場合は,1 000Wm−2の放射照度を基準とする。)
機器の種類目盛の細かさ 安定性 温度特性(1)
波長選択性 非線形性 応答時間 角度特性(2)
傾斜角特性
Wm−2 % % % % s % %
1級 ±4 ±1 ±2 ±1 ±0.5 <20 ··· ±0.5
直達日射計
1級 ±5 ±1.5 ±2 ±5 ±1 <30 ±2 ±2
全天日射計
2級 ±10 ±5 ±4 ±10 ±3 <60 ±3 ±3
全天日射計
注(1) 50℃の温度範囲で
(2) ビーム状放射に対して

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表2 波長選択性のある放射計に対する推奨値
装置特性 放射計の種類
狭帯域 広帯域 超広帯域
波長領域 nm (1) (1) (1)
半値幅 (FWHM) nm <20 2070 >70
帯域外ブロッキング 10−5 10−5 10−4
コサイン応答 ±4 ±4 ±4
天頂から0°60°%
放射照度 (E) の範囲 Wm−2 (2) (2) (2)
目盛の細かさ Wm−2 0.05 0.1 0.2
使用温度の範囲(3) −3060 −3060 −3060
屋外 ℃
使用温度の範囲(3) 2560 2560 2560
屋内 ℃
最大温度係数 %/℃ 0.1 0.1 0.1
非線形性,全領域 % 2 2 2
相対湿度の範囲 % 0100 0100 0100
注(1) 測定時の要求事項又は暴露試験の要求事項によって決まる。放射計の購入又
は組立前に機器メーカーの技術者若しくは光放射測定の知識をもつ専門家の
意見を聞く。
(2) 放射計及びデータ採取システムによって変わる。
(3) 周囲温度であり,放射計の温度ではない。

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