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L 1940-1 : 2019 (ISO 14362-1 : 2017)
表1−対象とする特定芳香族アミンc)(続き)
注記1 2,4-キシリジン(CAS No.95-68-1)及び2,6-キシリジン(CAS No.87-62-7)は,この試験方法の対象とする
ことができる。
注記2 INDEX番号とは,欧州経済共同体(EEC)で制定された危険物の取扱いに関する指令67/548/EEC Annex I
に記載された化学物質の管理番号をいう。
注記3 EC番号とは,欧州共同体が定めた欧州既存商業化学物質リスト(European Inventory of Existing Commercial
Chemical Substances)に記載された,7桁の化学物質の同定番号をいう。
注a) AS No.97-56-3(No.5)及び99-55-8(No.6)は,更に還元されてCAS No.95-53-4(No.18)及び95-80-7(No.19)
となる。
b) 4-アミノアゾベンゼンを生成するアゾ色素は,この試験条件の下で,アニリン(CAS No.62-53-3)及び1,4-フ
ェニレンジアミン(CAS No.106-50-3)を生成する。検出限界からアニリンだけが検出される場合がある。こ
れらの色素の存在確認は,JIS L 1940-3による。
c) 対象とする芳香族アミンは,欧州議会の規制(EC)No 1907/2006及び,2006年12月18日に設立された欧州
化学物質庁(European Chemicals Agency)のREACH規制理事会で禁止された。
5 原理
繊維製品から着色された試料を採取した後,分散染料のための染料抽出法及び/又はその他の種類の色
素すなわち顔料及び/又は染料に対する直接還元法によって求められる。
染料抽出法及び直接還元法を組み合わせた方法又はいずれか一つの方法を適用するかは,試料の繊維組
成(単一の繊維組成又は混用品)及び着色方法(染色又はプリント)によって決定する。
分散染料に対して抽出法を実施する場合は,図1に示す抽出装置のヘッドスペースに繊維を入れ,キシ
レンを用いて,染料を還流抽出する。
抽出液を濃縮し,メタノールを使って反応容器に移し,次に,pH6のクエン酸塩緩衝液中70 ℃で,亜ジ
チオン酸ナトリウムで還元する。
キシレン抽出後も試料が完全には脱色しない場合は,新しい試験試料を準備し,直接還元法で再度処理
する必要がある。直接還元法を実施する場合は,密閉容器に入れてpH6のクエン酸塩緩衝液中70 ℃で亜
ジチオン酸ナトリウムで還元処理する。
還元によって反応工程から放出されたアミンは,けい藻土を詰めたカラムで液−液抽出によってt-ブチ
ルメチルエーテル相に移す。
次に,t-ブチルメチルエーテルを濃縮し,残さを適切な溶剤に溶解し,クロマトグラフィーでアミンを
同定する(附属書A参照)。
スクリーニング方法として,けい藻土カラムを使わずに液−液抽出による手順を,附属書Eに記載する。
いずれかのクロマトグラフィーでアミンが検出された場合は,別に一つ以上の方法で確認する。
また,附属書Fに色素からのアミンの定量方法を規定する。
6 安全措置
警告 表1に示すアミンは,人に対する発がん物質又は発がん性の疑いのある物質として分類されて
いる。これらの物質の取扱い及び廃棄に当たっては,国の定める健康及び安全規定を厳守しな
ければならない。
この規格に記載されている物質を取り扱う際に安全で適切な技法を用いることは,この規格の使用者の
責任である。安全データシート,取扱い推奨事項などの詳細については製造業者に相談する。
注記 国家及び地方政府の定める安全規定として,化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律,
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労働安全衛生法などがある。
7 試薬
特に明記しない限り,試薬級の化学薬品を使用する。
7.1 キシレン(異性体の混合物)CAS No. 1330-20-7
7.2 アセト二トリル
7.3 メタノール
7.4 t-ブチルメチルエーテル
7.5 くえん酸/水酸化ナトリウム緩衝液 pH6,c=0.06 mol/L 1)
注1) は,くえん酸濃度。
7.6 亜ジチオン酸ナトリウム水溶液 ρ=200 mg/mL 2) を用時調製し,1時間以内に使用する。
注2) ρは,質量濃度。
7.7 けい藻土
7.8 アミン標準物 表1に示すアミンNo.1No.4,No.7No.21,アニリン及び1,4-フェニレンジアミン
で,入手可能な最も純度の高い標準品。
7.9 標準溶液
7.9.1 アミンのストック溶液 適切な溶剤1 mL中にそれぞれのアミンを300 μg以上の濃度に調製した溶
液。
注記 アセトニトリルは,安定性がよく,アミンのストック溶液に適切な溶剤である。
7.9.2 日々のアミン校正溶液 7.9.1のストック溶液を溶剤1 mL当たりそれぞれのアミンが15.0 μgの質
量濃度(ρ)に希釈した溶液。
7.9.3 定量用アミン校正溶液 溶剤1 mL当たりそれぞれのアミンの質量が2 μg50 μgの溶液。ガスク
ロマトグラフを使用する場合は,注入前に1 mL当たり10 Lの内部標準溶液(7.9.4)を添加する必要が
ある。
注記 各試験実施機関の責任において適切な校正濃度を選定するのがよい。
7.9.4 内部標準溶液(IS) 溶剤1 mL当たり内部標準が1.0 mgの質量濃度のもの。ガスクロマトグラフ
ィー質量分析法(GC-MS)の場合は,次のいずれかの内部標準の一つを使用する。
− IS1 : ナフタレン-d8,CAS No.1146-65-2
− IS2 : 2,4,5-トリクロロアニリン,CAS No.636-30-6
− IS3 : アントラセン-d10,CAS No.1719-06-8
7.9.5 後半に溶出するアミンの内部標準溶液 : ベンジジン-d8,CAS No. 92890-63-6
ρ=0.5 mg/mLのベンジジン-d8溶液
ベンジジン-d8(CAS No.92890-63-6)は,ガスクロマトグラム後半に溶出するアミン(10.5)への妨害に
対する適切な内部標準物質である。
7.10 水酸化ナトリウム水溶液 質量分率10 %。
7.11 水 ISO 3696に規定する3級。
8 装置
8.1 抽出装置 抽出装置は,図1の構成要素からなり,次のものを用いる。
同様の結果が得られるものであれば,類似の装置を使用してもよい。
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− コイル形冷却器NS 29/32
− 凝縮した溶剤が降り注ぐ試験片を保持するための,溶剤に不活性な物質から成る引っ掛けフック
− 100 mLの丸底フラスコ NS 29/32
− 加熱源
1 コイル形冷却器
2 引っ掛けフック
3 丸底フラスコ
4 試験片
図1−抽出装置の例
8.2 超音波浴
8.3 反応容器 密閉形の耐熱ガラス製で,容量20 mL50 mLのもの。
8.4 加熱源 70 ℃±2 ℃を維持することができるもの。
8.5 ガラス又はポリプロピレン製のカラム 質量20 gのけい藻土(7.7)の詰まった内径25 mm30 mm,
長さ130 mm150 mmで,出口にガラス繊維フィルタを装着したもの。
けい藻土カラムは,封入済みのものか,又は所定の大きさのガラス若しくはポリプロピレンカラムに20
gのけい藻土が封入されたものを使用する。
8.6 真空調節機能及びウォーターバス(湯煎浴)を備えたロータリーエバポレーター 液体上に制御さ
れた流量の窒素を流すことができるウォーターバスを備えたものであれば,他の種類の蒸発装置を使用し
てもよい。
8.7 ピペット 適切な大きさのピペット又は可変量ピペット。
8.8 クロマトグラフ 次のいずれかから選択したもの。
8.8.1 薄層クロマトグラフ(TLC)又は高性能薄層クロマトグラフ(HPTLC) 関連する検出器を含む。
8.8.2 高速液体クロマトグラフ(HPLC) 勾配遊離及びダイオードアレイ検出器(DAD)又は質量選択
検出器(MS)付きのもの。
8.8.3 ガスクロマトグラフ(GC) 水素炎イオン化検出器(FID)又は質量選択検出器(MS)付きのもの。
8.8.4 キャピラリー電気泳動装置(CE) ダイオードアレイ検出器付きのもの。
8.8.4.1 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製メンブレンフィルタ 孔径0.2 μmで,キャピラリー電
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気泳動装置(8.8.4)に適合するもの。
注記 クロマトグラフ分析における標準的なパラメータの例を,附属書Aに記載する。
9 試験片の採取及び準備
9.1 概要
試験片の選定は,次による。
− 繊維製品の部位(9.2)
− 繊維素材の種類(繊維組成)(9.3,9.4)
− 着色材料(9.6),特に顔料が使用されている場合(9.5)
試料から全質量が1 gになるように試験片を切り取る。分散染料のための色素の抽出(10.1)に供する試
験片は,次による。
− 8.1に規定する装置を用いる場合は,細長くひも状に切る。
− その他の装置を用いる場合又は還元分解(10.3)だけに供する試料については,細かく切断する。
9.2 繊維製品
繊維製品が糸,布はく(帛)などのような半製品の場合は,それから試験片を切り取る。
繊維製品が衣服のように幾つかの繊維部品で構成されている場合は,次に例示するような直接かつ長時
間肌又は口に接触する部位の全ての部分から試験片を切り取る。
− 主要部分の生地
− 裏地
− ポケットの生地
− 刺しゅう(繍)部分
− 繊維製品に付けられたラベル
− 引きひも
− ファスナ
− 人造毛皮
− 縫糸
構成部材,例えば,ラベル,縫糸,小さな刺しゅうなどの質量が所定の試験質量の1 gに達しない場合
は,可能な限り同等の部分を集める。収集した同等部分の全質量が0.5 g以下の場合は,その部材は微量成
分と位置付け,次による(C.1参照)。
− 0.2 g未満の部材は,分析から除外する。
− 刺しゅうは,基布を含めて質量を量らなければならない。
9.3 繊維組成
この規格は,繊維の種類ごとに色素の抽出を適用するので,分散染料の使用の可能性を決定することが
できるように,繊維組成の種類を確認する。表2に四つのケースを示す。
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表2−繊維の種類との関連で分散染料(10.1)のための色素の抽出の適用
繊維の種類 分散染料の使用 ケース 分散染料のための色素抽出の必要性
天然繊維 なし A なし
合成繊維 なし B なし
不確定 C あり
あり D あり
注記 繊維が染色されていない場合は,試験を実施しない。
天然繊維又は合成繊維に使用される染料の分類を,附属書Dに示す。
9.4 繊維混用品
異なる種類の繊維が混用されている場合には,分散染料のための色素の抽出(10.1)が適用できるかど
うかを決定するために,表3によって決定する。
表3−繊維の混用に関連した分散染料(10.1)又は他の染料(10.2)のための色素の抽出の適用
混用品の組合せ 混用品の成分
A B C D
混用品の成分 A b) 10.2 10.2 10.1及び10.2 10.1及び10.2
B b) 10.2 10.2 10.1及び10.2 10.1及び10.2
C b) 10.1及び10.2 10.1及び10.2 10.1及び10.2 10.1及び10.2
D b) 10.1及び10.2 10.1及び10.2 10.1及び10.2 10.1 a)
注a) 顔料を使用する場合,又はその存在が不明な場合は,10.2も適用する(9.5参照)。
b) Dの意味については,表2を参照。
9.5 プリント製品
製品が顔料(附属書G参照)でプリントされているか又は顔料の使用が不確実な着色剤で染められてい
る場合は,10.2による。
9.6 色
9.6.1 一般
全ての色について試験する。ただし,色が白の場合はアゾ色素を含まないと考えられているため,試験
は実施しない。一方,淡くプリントされた繊維にはアゾ色素を含むことがあるので注意する。
9.6.2 複数の色が混在する場合
3色までは,同時に試験を実施してよい。
次の優先順位によって,3色を採取する。
− 繊維製品の同じ部分から3色を選び出す。
− 3色が繊維用品の同じ部分から取り出せない場合は,同種の素材でできている部分から3色を選び出
す。
− 3色が繊維製品の同じ部分又は同種の素材でできている部分から取り出せない場合は,同じ手順が適
用できる部分から3色を選定する。
9.6.3 3色の試験片の準備
全体が1 gになるように3色それぞれをほぼ同じ質量を採取する。
3色を混合した試験片の分析結果が,いずれかのアミンについて5 mg/kg30 mg/kgの範囲にある場合は,
一つの色(単色)の分析結果が30 mg/kgを超えるかどうかを確認するため,別に試験を行う。
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JIS L 1940-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14362-1:2017(IDT)
JIS L 1940-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS L 1940-1:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISL1940-3:2019
- 繊維製品―アゾ色素由来の特定芳香族アミンの定量方法―第3部:4-アミノアゾベンゼンを放出する特定アゾ色素の使用の検出