JIS M 8218:1997 鉄鉱石―銅定量方法 | ページ 2

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附属書2(規定) 2,2'−ビキノリル吸光光度法
序文 この附属書は,1994年第1版として発行されたISO 5418-1 (Iron ores−Determination of copper
cotent-Part 1 : 2, 2'-Biquinolyl spectrometric method)を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな
く作成したものである。
なお,この附属書で側線又は下線(点線)を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
この附属書は,鉄鉱石中の銅を2,2'−ビキノリル吸光光度法によって定量する方法について規定する。
この方法は,天然鉄鉱石,精鉱及び焼結鉱を含む塊成鉱で銅の含有率0.004 % (m/m) 0.8 % (m/m) の範
囲のものに適用する。
参考 この方法は,硫化鉄焼鉱,スケール及びダスト又はこれらの粉粒状のものを加工した団鉱など
の鉄原料にも適用できる。
2. 引用規格
次に記載する規格は,この附属書の本文中で引用するのでこの規定の一部を構成する。この規格発行時
点ではそれぞれの規格の発行版表示は正しいものであるが,国際規格はすべて改正されるものであるので,
この規格を使用することに合意した当事者は,常に最新版の規格を参照するよう努力されたい。IEC及び
ISOのメンバーには,最新の国際規格のリストが配布されている。
ISO 648 : 1977 Laboratory glassware−One-mark pipettes
ISO 1042 : 1983 Laboratory glassware One-mark volumetric flasks
ISO 3081 : 1986 Iron ores−Increment sampling−Manual method
ISO 3082 : 1987 Iron ores−Increment sampling and sample preparation−Mechanical method
ISO 3083 : 1986 Iron ores−Preparation of samples−Manual method
ISO 3696 : 1987 Water for analytical laboratory use−Specification and test methods
ISO 7764 : 1985 Iron ores−Preparation of predried test samples for chemical analysis
3. 原理
試料を塩酸,硝酸及び過塩素酸で分解する。
けい酸を脱水,希釈してろ過する。この残さを強熱灰化してからふっ化水素酸と硫酸で処理し,さらに
炭酸ナトリウムで融解する。冷却した融成物をろ液で溶解する。
アスコルビン酸で銅 (II) を還元し,N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で2,2'−ビキノリルを加え
て銅 (I) の赤紫色錯体を形成させる。
約545 nmの波長で,この着色錯体の吸光度を分光光度計で測定する。
4. 試薬
分析の際は,分析用保証試薬 (recognized analytical grade) 及びISO 3696のグレード3に適応した水を使
用する。
注1 蒸留装置は,銅を含まないものを使用すべきであり,またイオン交換水が銅製の管又はコック

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に接触しないようにしなければならない。
4.1 炭酸ナトリウム (Na2CO3) ,無水粉末
4.2 酸化鉄 (III) 純度 : 99.9 % (m/m) 以上,銅含有率が0.0002% (m/m) 以下のもの
4.3 塩酸(密度1.161.19 g/ml)
4.4 塩酸(密度1.161.19 g/ml)の希釈液1+2
4.5 塩酸(密度1.161.19 g/ml)の希釈液1+10
4.6 硝酸(密度1 .4g/ml)
4.7 硝酸(密度1 .4g/ml)の希釈液1+1
4.8 過塩素酸60 % (m/m) (密度1.54g ml),又は70 % (m/m) (密度1.67 g/ml)
4.9 硫酸(密度1.84 g/ ml)の希釈液1+1
4.10 ふっ化水素酸40 % (m/m) (密度1.13 g/ml),又は48 % (m/m) (密度1.85 g/ml)
参考 密度1.85 g/mlは,密度1.185 g/mlの誤り。
4.11 アスコルビン酸 (C6H8O6) 溶液,200 g/l
この溶液は使用の都度調製する。
4.12 N,N−ジメチルホルムアミド [HCON (CH3) 2]
有毒ガスを吸入しないように注意する。
4.13 2,2'−ビキノリル (C18H12N2) 溶液
2,2'−ビキノリル0.15 gをN,N−ジメチルホルムアミドの250 ml中に溶解したものを,褐色瓶に入れ
て暗冷所に保存する。
4.14 銅標準溶液
4.14.1 標準溶液A,1 000 最 一
金属銅[純度99.9 % (m/m) 以上]0.500 gを250 mlのトールビーカー中で硝酸(4.7)20 mlに溶解する。煮
沸して窒素酸化物を追い出し,冷却して500 mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて混合する。
4.14.2 標準溶液B,50 最 一
標準溶液A(4.14.1)25.0 mlを分取して500 mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて混合する
5. 装置
ISO 648及びISO 1042に規定されているピペット (one-mark pipette) と全量フラスコ (one-mark
volumetric flask) を含む通常の分析器具及び次のものを使用する。
5.1 白金るつぼ 容量2530 ml
5.2 マッフル炉 1 000℃まで昇温可能なもの
5.3 分光光度計 545 nm付近の吸光度の測定に適したもの
6. サンプリング及び試料
6.1 一般事項
分析には,ISO 3081又はISO 3082に従って採取され,ISO 3082又はISO 3083に従って調製された粒度
−100 析用試料を用いる。化合水又は酸化しやすい化合物の含有率が著しく高い鉱石の場合には,
粒度−160 いる。
注2 化合水及び酸化しやすい化合物の著しく高い含有率についてのガイドラインは,ISO 7764に記
されている。

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参考 化合水及び酸化しやすい化合物の含有率については,JIS M 8202に記載されている。
6.2 事前乾燥試験試料 (predried test sample) の調製
分析用試料を十分に混合し,容器の全量を代表するように数インクリメントで分析試料を採取する。分
析試料をISO 7764に従って105 ℃±2 ℃で乾燥する(これを事前乾燥試料という。)。
7. 操作
7.1 分析回数
分析は,事前乾燥試料1個について,附属書2Aに従って少なくとも独立に2回実施する。
注3 “独立に”という表現は,2度目又は続いて実施した分析結果が以前の結果によって影響を受け
ないことを意味する。特にこの方法では,この条件は操作の繰返しが同一人が異なった時間に,
又は異なった人によって,いずれの場合も適切な再校正を含めて行われなければならないこと
を意味する。
7.2 はかり採り試料 (test portion)
6.2に従って得られた事前乾燥試料から数インクリメントを採って,約0.5 g又は約1 g(附属書2表1
参照)を0.000 2 gのけたまではかる。
注4 はかり採り試料は,水分の再吸収を避けるために迅速にはかり採るべきである。
附属書2表1 試料溶液の測定ガイド
全量フラスコ
分析試料中の銅含有率 はかり採り試料の質量 吸収セル
% (m/m) g ml cm
0.004 0.05 1.0 50 5
0.05 0.4 0.5 100 2
0.4 0.8 0.5 100 1
7.3 空試験及びチェック試験
一連の定量ごとに,1回の空試験と,同一種類の鉄鉱石認証物質の1個を,1分析試料(1個又は数個)
と併行して同一条件で分析しなければならない。認証標準物質の事前乾燥試料は,6.2に従って調製しなけ
ればならない。
注5 認証標準物質は,分析試料と同一種類で,両者の性質が分析操作に重大な変更を必要としない
程度によく類似したものであるべきである。
同時に数試料を分析する場合,操作が同じで同一の試薬瓶からの試薬を使うのであれば,1個の空試験
値で代表することができる。
同時に同一種類の鉱石の数試料を分析する場合は,1個の認証標準物質の分析値を使用することができ
る。
7.4 定量
7.4.1 試料の分解
はかり採り試料(7.2)を250 mlのトールビーカーに移し入れ,水5 mlで湿らせる。塩酸(4.3)20 mlを加え,
時計皿で覆って,試料が完全に分解するまで沸騰しないように静かに加熱する。これに硝酸(4.6)5 mlを加
え,さらに過塩素酸(4.8)10 mlと硫酸(4.9)0.2 mlを加えて,時計皿で覆って過塩素酸の白煙が発生するまで
加熱する。引き続き35分間加熱して白煙を発生させる。
ビーカーを放冷し,塩酸(4.4)20 mlを加える。1分間煮沸して塩素ガスを追い出してから水10 mlで希釈

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する。
この溶液を中程度のち密なろ紙で300 mlビーカーにろ過する。できるかぎり少量の塩酸(4.5)で,ろ紙に
付着した鉄 (III) の黄色がなくなるまで洗浄する。最後に,酸がなくなるまで熱水で洗浄する。ろ液と洗
液は主液として保存する。残さを含むろ紙を白金るつぼ(5.1)に移し入れる。
参考 “中程度のち密なろ紙”には,5種Cが相当する。
7.4.2 残さの処理
ろ紙を乾燥して低温で燃焼させてから約800 ℃のマッフル炉(5.2)で灰化する。るつぼを放冷してから水
数滴で残さを湿らせ,硫酸(4.9)5滴及びふっ化水素酸(4.10)5 mlを加える。
これをドラフトチャンバー中で静かに加熱してけい酸を四ふっ化物として揮散させ,さらに硫酸を蒸発
させ乾固する。最後にるつぼを高温で数秒間加熱して硫酸を完全に追い出す。放冷した後,炭酸ナトリウ
ム(4.1) lgを加える。数分間静かに加熱してから9001 000 ℃で残さを完全に融解させる。
注6 残さの量が多い場合には,炭酸ナトリウムの追加が必要である。そのときは,7.5ではかり採る
炭酸ナトリウムの量もそれに応じて増やさなければならない。
るつぼを放冷してから7.4.1の主液を含むビーカーに移し入れ,静かに加熱して融成物を完全に溶解する。
るつぼを取り出して水で洗浄する。必要な場合,この溶液を蒸発させてから室温まで冷却する。附属書2
表1に示すように,50 ml又は100 mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて混合する(この溶
液を試料溶液とする。)。
7.4.3 試料溶液の処理
7.4.2の試料溶液から10.0 mlずつ分取して2個の50 ml全量フラスコに移し入れる。次の試薬を添加の
都度よく混合しながら加える。
試料溶液用に,アスコルビン酸溶液(4.11)5 mlと2, 2'−ビキノリル溶液(4.13)25 ml
対照溶液用に,アスコルビン酸溶液(4.11)5 mlとN, N−ジメチルホルムアミド溶液(4.12)25 ml
同じように空試験溶液10 mlずつを分取して,2個の50 ml全量フラスコに移し入れる。次の試薬を添加
の都度よく混合しながら加える。
空試験溶液用に,アスコルビン酸溶液(4.11)5 mlと2, 2'−ビキノリル溶液(4.13)25 ml
空試験対照溶液用に,アスコルビン酸溶液(4.11)5 mlとN, N−ジメチルホルムアミド溶液(4.12)25 ml
それぞれの溶液を水で標線まで薄めて混合し,約20 ℃の水浴中に5分間フラスコを静置する。もし必
要ならば,容積を調整して混合し,10分間静置してから測定する。
7.4.4 吸光度の測定
適切な光路長の吸収セル(附属書2表1参照)を用い,対照溶液に対する試料溶液の吸光度を測定する。
最大の吸光度を示す波長は約545nmである。
同じように,同一条件で空試験対照溶液に対する空試験溶液の吸光度を測定する。
空試験溶液の吸光度で試料溶液の吸光度を補正する。
7.5 検量線の作成
附属書2表2に従って,酸化鉄 (III) (4.2)0.5 g又は1.0 gをはかり採り,250 mlトールビーカーに移し入
れて,塩酸(4.3)20 mlを加えて分解する。
附属書2表2に従って,標準銅溶液A(4.14.1)又は標準銅溶液B(4.14.2)の規定量を加える。
硝酸(4.6)5 ml,硫酸(4.9)0.2 ml及び過塩素酸(4.8)10 mlを各々のビーカーに加え,過塩素酸の白煙が発生
するまで加熱してからさらに35分間加熱を継続する。
放冷してから,塩酸(4.4)20 mlを加える。炭酸ナトリウム(4.1)1 gを注意深く加えて1分間煮沸し塩素と

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二酸化炭素を除去してから室温まで冷却する。
No.14の溶液を50 mlの全量フラスコに,No.511の溶液を100 mlの全量フラスコにそれぞれ移し入
れる。水で標線まで薄めて混合する。
7.4.3と7.4.4で示す操作に続ける。銅の質量と吸光度の関係をプロットする。
注7 検量線溶液No.1(銅添加せず)は,銅含有率0.00 4 % (m/m) 0.05 % (m/m) の範囲の空試験と
して使用する。検量線溶液No.5(銅添加せず)は,銅含有率0.05 % (m/m) 0.8 % (m/m) の範
囲に使用する。
附属書2表1に示す条件のもとでは,銅含有率の範囲は1g又は0.5gの試料はかり採り量と対応してい
る。
附属書2表2 検量線溶液
溶液 標準銅溶液の分取量
酸化鉄 (III) 銅 銅
No. の質量 ml mg % (m/m)
g A B
l 1.0 0 0 0 0
2 1.0 1.0 0.05 0.005
3 1.0 5.0 0.25 0.025
4 1.0 10.0 0.50 0.050
5 0.5 0 0 0
6 0.5 5.0 0.25 0.05
7 0.5 10.0 0.50 0.10
8 0.5 20.0 1.00 0.20
9 0.5 2.0 2.00 0.40
10 0.5 3.0 3.00 0.60
11 0.5 4.0 4.00 0.80
8. 結果の表示
8.1 銅含有率の計算
銅含有率 痿 質量百分率)は,次の式を用いて計算する。
m1 f
wcu 100 (1)
100m0V
ここに, m0 : はかり採り試料の質量 (g)
m1 : 7.4.3で分取された溶液中に含まれ,検量線から算出された銅の質
量 (mg)
f : 希釈係数(もし1gの分析試料を用いたならば,f=0.5,さもなけれ
ば,f=1)
V : 7.4.3で分取した溶液の容積 ( ml)
8.2 結果の一般的処理
8.2.1 精度及び許容差
この分析方法の精度は,次の回帰式で表される1)。
0.009 7X+0.0009 (2)
0.014 9X+0.0013 (3)
1) 追加の情報は,附属書2B及び附属書2Cに記載されている。

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JIS M 8218:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4693:1986(MOD)
  • ISO 5418-1:1994(MOD)

JIS M 8218:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8218:1997の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISM8202:2015
鉄鉱石―分析方法通則