JIS P 8215:1998 セルロース希薄溶液―極限粘度数測定方法―銅エチレンジアミン法

JIS P 8215:1998 規格概要

この規格 P8215は、セルロースの銅エチレンジアミン(CED)希薄溶液の極限粘度数を測定する方法について規定。例えば,パルプ及び繊維のCED可溶セルロース試料に適用。

JISP8215 規格全文情報

規格番号
JIS P8215 
規格名称
セルロース希薄溶液―極限粘度数測定方法―銅エチレンジアミン法
規格名称英語訳
Cellulose in dilute solutions -- Determination of limiting viscosity number -- Method in cupri-ethylene -diamine (CED) solution
制定年月日
1998年11月20日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 5351-1:1981(IDT)
国際規格分類

ICS

85.040
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
紙・パルプ 2021
改訂:履歴
1998-11-20 制定日, 2005-04-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS P 8215:1998 PDF [18]
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
制定に当たって,対応国際規格ISO 5351-1 : 1981, Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting
viscosity number−Part 1 : Method in cupri-ethylene-diamine (CED) olutionとの整合化を図った。
JIS P 8215には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 銅エチレンジアミン溶液の調製及び標定
ηにおける [ 攀
附属書B(規定) 各粘度比η0
附属書C(規定) 高粘度試料又は低粘度試料
附属書D(規定) じん皮繊維の前処理

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS P 8215 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
P 8215 : 1998
(ISO 5351-1 : 1981)

セルロース希薄溶液−極限粘度数測定方法−銅エチレンジアミン法

Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting viscosity number− Method in cupri-ethylene-diamine (CED) olution

序文 この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 5351-1, Cellulose in dilute solutions−
Determination of limiting viscosity number−Part 1 : Method in cupri-ethylene-diamine (CED) olutionを翻訳し,
技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲 この規格は,セルロースの銅エチレンジアミン (CED) 希薄溶液の極限粘度数を測定する
方法について規定する。
この規格は,例えばパルプ及び繊維のCED可溶セルロース試料に適用できる。
参考 粘度測定は,蒸解及びさらし工程において起こるセルロースの崩壊程度を評価する方法である。
ISO 5351-2 [Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting viscosity number−Part 2 : Method
in iron (III) odium tartrate complex (EWNNmod NaCl) olution] は,セルロースのFe3+−酒石酸ナト
リウム錯塩 (EWNNmod NaCl) 希薄溶液の極限粘度数を測定する方法について規定している。
2. 引用規格
ISO 638 Pulps−Determination of dry matter content
ISO 1833 Textiles−Binary fibre mixtures−Quantitative chemical analysis
ISO 5089 Textiles−Preparation of laboratory test samples and test specimens for chemical testing
ISO/TR 5090 Textiles−Methods for the removal of non-fibrous matter prior to quantitative analysis for
fibre mixtures
3. 原理 毛細管粘度計によって,25℃で一定濃度における溶媒及びセルロース溶液の流下時間を測定す
る。この測定値及び溶液濃度から,極限粘度数をMartinの式によって計算する。
4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
4.1 せん断速度 (shear rate)
4V

=
r3tf

――――― [JIS P 8215 pdf 2] ―――――

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P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
ここに, G : せん断速度(毛細管の管壁の流体層における流れに平行な速
度こう配)
V : 粘度計に記した二点間の容積 (ml)
r : 毛細管の半径 (cm)
tf : 液体の流下時間 (s)
4.2 同一温度における,既知濃度の高分子溶液及び溶媒の各粘度の比
粘度比 (viscosity ratio)
η
η0
ここに, 高分子溶液の粘度
溶媒の粘度
4.3 粘度比(4.2)から1を引いたもの。
粘度の相対増分 (viscosity relative increment)
η η η0
1=
η0 η0
参考 この値は無次元である。
4.4 粘度数 (viscosity number)粘度の相対増分(4.3)と溶液中の高分子濃度の比 (ml/g) 。
η η0
η0・c
ここに, c : 高分子濃度
4.5 極限粘度数 (limiting viscosity number : L. V. N.)
η η0
[η]=clim0 (
η)
0 c
ここに, [ 極限粘度数[粘度数(4.4)の無限希釈における極限値 (ml/g)]
参考 [ ‰ 一 一 Plasticsでは,この単位を採用する予
5. 試料の前処理
5.1 パルプ試料 絶乾約10g相当の試料を採取する。試料を引き裂き,小片にする。試料が,銅片を入
れた蒸留水中で振とうしても容易に離解できないと思われる場合は,適切な容器を用いて水中で離解した
後,ブフナ漏斗によって薄いシートを作製する。そのシートを60℃以下で乾燥する。
5.2 繊維試料
5.2.1 一般 繊維製品については,ISO 5089の方法で試料を調製する。
少なくとも3gの風乾試料をソックスレー抽出装置を用い,石油エーテル (light petroleum) で6回以上循
環させて1時間抽出する。石油エーテルを蒸発させた後,試料を冷蒸留水又は冷脱イオン水に1時間浸せ
きし,水を交換後,65±5℃で更に1時間処理する。どちらの場合も液比は100とする。液はときどきかく
はん(撹拌)する。試料を圧搾,吸引又は遠心分離によって脱水後,風乾する。繊維製品についての詳細
は,ISO 1833及びISO/TR 5090を参照する。
5.2.2 じん皮繊維 附属書Dに規定した方法で試料を調製する。
6. A法−希薄濃度におけるセルロース極限粘度数の測定
6.1 試薬 試薬は分析用を用い,使用水は蒸留水又は脱イオン水とする。
6.1.1 銅エチレンジアミン (CED) 溶液 水酸化第一銅を飽和させた銅エチレンジアミン溶液(以下,銅
エチレンジアミン溶液という。)。
この溶液は,1l中に,銅1.0モル及びエチレンジアミン2.0モルを含む。これは市販品を用いるか,附

――――― [JIS P 8215 pdf 3] ―――――

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P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
属書Aに規定した方法で調製し,標定する。市販品を使用する場合は,銅及びエチレンジアミン濃度を測
定し,確認する(附属書AのA.7に規定した方法)。
銅及びエチレンジアミン濃度が,上記の値から±2%を超えて外れた場合は,新たな溶液を準備する。
備考 アレルギー症状を引き起こすため,CED及びエチレンジアミン溶液は皮膚に接触させてはなら
ない。エチレンジアミンは揮発性で,接触を繰り返すと,重大な呼吸器系アレルギー,さらに
は,感作 (sensitization) に至る可能性がある。銅エチレンジアミン溶液は,ピペットを口で吸
わないほうがよい。
6.1.2 銅エチレンジアミン希釈溶液50% (V/V) 銅エチレンジアミン溶液 (6.1.1) 25.0mlを,ピペットで
溶解瓶 (6.2.2) に量り採る。蒸留水又は脱イオン水25.0mlをピペットで加える。溶解するまで振とうする。
6.2 器具 一般的な実験器具及び次の器具を用いる。
6.2.1 恒温水槽 溶解瓶 (6.2.2) を入れ,粘度計(6.2.6及び7.2.1)のジャケットに水を循環させるため
のポンプを備え,25±0.1℃に制御できるもの。
6.2.2 溶解瓶 50mlの測定溶液を満たし,残留空気を排除できるもの。
参考 ねじ付きのふた及びゴム製のパッキンを備えたポリエチレン製の瓶を用いるとよい。ある程度
練習すれば,空気を排除し,ふたを閉める操作を同時に行うことができる。試料が溶解しにく
い場合は,角形瓶を用い,振とう装置で振とうする。
6.2.3 銅片 電解銅を用いる。
6.2.4 天びん ±0.1mgの精度をもつもの。
6.2.5 測時用時計 0.1秒単位で計時できるもの。
6.2.6 毛細管粘度計 恒温水槽 (6.2.1) に接続したジャケットを備え,CED希釈溶液(6.1.2)の流下時間が
η=3.4の場合,せん断速度(4.1)が約400s−1であるも
約40秒であり,セルロース濃度が [ 攀 1.5及び
η0
の。
適切な粘度計の一例を,図1に示す。

――――― [JIS P 8215 pdf 4] ―――――

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P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
図1 A法による極限粘度数を測定するのに適切な粘度計
6.2.7 振とう装置
6.3 操作
6.3.1 溶液濃度の選択(附属書C参照)
6.3.1.1 試料のおおよその極限粘度数が既知の場合は,表1から濃度を選択する。
表1 極限粘度数 [ ‰ 度cの関係
極限粘度数 ( 試料の量 濃度c
ml/g mg/50ml g/ml
<200 250 0.005
201400 200 0.004
401600 125 0.002 5
601900 80 0.001 6
9011 200 60 0.001 2
1 2011 500 45 0.000 9
6.3.1.2 試料の極限粘度数の値が未知であれば,125mg/50mlの試料を測定する。その測定値が表1の範囲
から外れた場合は,得られた極限粘度数の値に対応する濃度で再び測定を行う。
6.3.2 ひょう量 選択した量の試料,例えば125mgを,125±0.5mgの精度で溶解瓶 (6.2.2) に量り採る。
固形分濃度を,パルプの場合はISO 638,繊維製品の場合はISO 1833 (1.7) の方法で測定するため,これ
とは別に試料を量り採る。

――――― [JIS P 8215 pdf 5] ―――――

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