JIS P 8226-2:2011 パルプ―光学的自動分析法による繊維長測定方法―第2部:非偏光法 | ページ 2

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P 8226-2 : 2011 (ISO 16065-2 : 2007)
業者の推奨濃度,又は濃度範囲の試験で決めた濃度まで希釈する。試料を採取するときは,懸濁液を連続
的にかくはんする。試料が均一に希釈されないので,円運動でかくはんしない。
注記 懸濁液は容器への移し替えを繰り返すことで,良好なかくはんを行うことができる。
この規格の推奨濃度は,針葉樹パルプで0.010 %0.025 %,広葉樹パルプで0.004 %0.010 %である。
混合試料は,広葉樹パルプとして取り扱う。正確に測定するために,懸濁液には,希釈水(5.5)を使用す
る。

8 操作

8.1 測定操作

  懸濁液は,完全に混合するために,連続的にかくはんする。この懸濁液から,少なくとも50 mLを採取
する。繊維長の測定操作は,装置製造業者の取扱説明書に従う。測定に必要な最少の繊維本数は,平均繊
維長が0.01 mmの変動内に収まる本数とする(すなわち,繊維の本数を増やしても平均繊維長が0.01 mm
以上変化しない本数とする。)。繊維長の値の変動が大きいときは,最低でも5 000 本の繊維を測定するこ
とが望ましい。

8.2 性能検証用繊維を用いた検証操作

8.2.1  概要
装置は,定期的及び洗浄した後は常に性能を調べる。装置の性能を検証するには,毎週1回の校正及び
毎月1回の作動点検を行う。装置の使用頻度が低い場合は,使用前に校正を行う。
8.2.2 性能検証用繊維による装置の校正
性能検証用繊維(5.3)を用いて校正を行う。
校正は,少なくとも5 000 本の繊維を測定するか,又は繊維長の変動係数(CV)が1 %以下になるまで
行う。性能検証用繊維は,作業ごとに新しいものを用意する。
性能検証用のレーヨン繊維は凝集しやすいので,校正作業の当日に分散したものを使用する。
懸濁液から所定量を採取するときは,懸濁液をかくはんする。繊維が凝集していないことを確認する。
凝集を起こしたときは,校正することはできない。
パルプ懸濁液を連続的にかくはんすることは,繊維を沈降させないために非常に重要である。
性能検証用繊維の繊維長の測定値と,装置製造業者による公称値とを比較して,所定の許容範囲から外
れているときは,装置を洗浄し再び校正を行う。再度作業を行っても外れている場合は,装置製造業者の
指示に従う。
8.2.3 校正用パルプによる作動点検
性能検証用繊維による校正だけでは,装置性能の実際の状況を把握するには不十分である。月に1回は,
校正用パルプ(5.4)を用いて,装置の作動点検を行う。
この規格に規定した方法で,校正用パルプを調製し測定する。自製の校正用パルプを用いる場合は,校
正用パルプの提供者による仕様,又は前回の作動点検で得られたデータと比較する。化学パルプの長さ加
重繊維長に対する許容誤差範囲は,±1.5 %以内とする。
規定の許容誤差範囲から外れた場合は,装置を洗浄して再び作動点検を行う。それでも,許容範囲を外
れている場合は,装置製造業者に点検修理を依頼する。
作動点検のための校正用パルプが,将来も入手可能であることを確認しておく。そうでない場合は,新
たに校正用パルプに適した材料を選定し,将来の比較の基準を作成するために,この規格に従って長さ加
重繊維長を測定する。

――――― [JIS P 8226-2 pdf 6] ―――――

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9 計算及び結果の表し方

9.1 計算方法

  長さの範囲liごとに,繊維の数(ni)を計測する。
各長さ範囲における本数の百分率(fi)を,次の式(1)によって求める。
ni
fi i
100 (1)
n
長さで重み付けした繊維の本数の百分率(fi')は,次の式(2)によって求める。
nili
'f
i 100 (2)
nili
ここに, ni : i番目の長さ範囲にある繊維の本数
li : ミリメートルで表示したi番目の長さ範囲の中心値
in : 繊維の全本数
il
i 全ての長さ範囲について計算した ni liの積の総和
n :

9.2 繊維長分布特性値

9.2.1  繊維長
繊維長分布及び平均繊維長は,次の式(3)(5)によって求める。
a) 数平均繊維長(L)
nili
L (3)
ni
注記 数平均繊維長は,短い繊維の影響が強調されるので最もよい指標とは限らない。長さ加重平
均繊維長の方がよい場合が多い。
b) 長さ加重平均繊維長(Ll)
2
nili
Ll (4)
nili
c) 長さ−長さ加重平均繊維長(Lw)
3
nili
Lw 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                nili
注記 長さ加重平均繊維長は,全ての繊維が同じ粗度であるとの仮定の上に成り立っている。また,
長さ−長さ加重平均繊維長も,繊維の粗度が長さに比例するという仮定の上に成り立ってい
る。機械パルプ及び混合パルプでは,この比例に関わる仮定は成立しない。
9.2.2 変動係数
変動係数CV(%)は,次の式(6)を用いて頻度分布から求める。
CV 100 (6)
なお,標準偏差sは,次の式(7)によって求めて,ミリメートル単位で表す。

――――― [JIS P 8226-2 pdf 7] ―――――

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2/1
2
li L ni
s (7)
ni
変動係数は,L及びLlを用いて,次の式(8)によって求めてもよい。
2/1
l
CV 1 100 (8)
9.2.3 頻度分布の表示方法
繊維長分布の図が必要な場合は,次の内容の両方又はいずれかを描く。
− 繊維長を横軸にとって,各長さ区間内の繊維について,その本数及び/又は百分率で示した頻度分布
図。
− 繊維長を横軸にとって,与えられた繊維長より長い繊維の関数として割合を示した累積頻度分布図。

9.3 精度

9.3.1  繰返し精度
針葉樹パルプ2種類,広葉樹パルプ1種類,サーモメカニカルパルプ(TMP)1種類及び加圧砕木パル
プ(PGW)1種類の計5種類の試料をこの規格に従って,幾つかの試験所にある4種類の装置製造業者の
装置を用いて測定した。試料は,スクリーニングをしていない。繰返し精度を求めた結果を,表1に示す。
表1−繊維長測定の繰返し精度
長さ加重平均繊維長,Ll 変動係数
試料
mm %
針葉樹パルプ(未こう解) 2.07 1.3
針葉樹パルプ(こう解) 2.10 4.3
広葉樹パルプ(未こう解) 0.75 0.7
サーモメカニカルパルプ(TMP)(CSF=134) 1.60 2.3
加圧砕木パルプ(PGW)(CSF=65) 0.88 4.6
注記 CSF : カナダ標準ろ水度
9.3.2 再現性
針葉樹パルプ2種類,広葉樹パルプ1種類,サーモメカニカルパルプ(TMP)1種類及び加圧砕木パル
プ(PGW)1種類の計5種類の試料をこの規格に従って,幾つかの試験所にある4種類の装置製造業者の
装置を用いて測定した。試料は,スクリーニングをしていない。再現性を求めた結果を,表2に示す。
表2−繊維長測定の再現性
長さ加重平均繊維長,Ll 変動係数
試料
mm %
針葉樹パルプ(未こう解) 2.07 5.2
針葉樹パルプ(こう解) 2.10 5.3
広葉樹パルプ(未こう解) 0.75 8.2
サーモメカニカルパルプ(TMP)(CSF=134) 1.60 16.7
加圧砕木パルプ(PGW)(CSF=65) 0.88 19.7
注記 CSF : カナダ標準ろ水度

――――― [JIS P 8226-2 pdf 8] ―――――

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9.3.3 偏光及び非偏光を用いた測定装置間の結果の比較
9.3.1及び9.3.2と同じ試料を偏光でも測定した。偏光と非偏光との相関は,96.2 %であった。

10 報告書

  報告書には,次の事項を記録する。
a) この規格名称又は規格番号
b) 測定実施日及び実施場所
c) 試料を特定するのに必要な全ての情報
d) 測定装置の形式
e) 測定した試料のスクリーニングによる結束繊維除去の有無
f) 測定した繊維の総本数
g) 長さ加重平均繊維長,長さ−長さ加重平均繊維長,必要な場合,数平均繊維長
h) 分布図が必要な場合は,頻度分布図及び/又は累積頻度分布図
i) 必要な場合,繊維長の区分
j) 必要な場合,区分ごとの繊維本数
k) 規定した手順から逸脱した事項又は測定結果に影響した可能性のある事項
参考文献 [1] CLARK, J. D´A. Pulp Technology and Treatment for Paper, Second Edition. 1985. Miller Freeman
Publications Inc., San Francisco, Chapter 17
[2] ILVESSALO-PFFFLI, M-S., ALFTHAN, G. The measurement of Fibre Length With a Semi-Automatic
Recorder. Paperi ja Puu, 39:11, (1957), pp. 509 to 516
[3] OLSON, J.A., ROBERTSON, A.G., FINNIGAN, T.D., TURNER, R.H.R. An Analyzer for Fibre Shape and
Length. JPPS, 21:11, (1995), pp. J367 to J373

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  • ISO 16065-2:2007(IDT)

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