JIS Q 14005:2012 環境マネジメントシステム―環境パフォーマンス評価の利用を含む環境マネジメントシステムの段階的実施の指針 | ページ 4

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Q 14005 : 2012 (ISO 14005 : 2010)
しい。
− 各種類のコミュニケーションを,それぞれの対象者とどの程度積極的に行うかを決定する。
− 重要なメッセージ(求められる情報,意見を含む。)を策定し,目標,目的及び環境パフォーマンス指
標を設定する。
− 責任を割り当て,予定表を作成する。
− 近隣住民,規制当局のような外部の利害関係者からの関連するコミュニケーションを受け付け,文書
化し,回答するための手順を策定し,内部にその手順を伝達する。
コミュニケーションに用いる方法には,次の事項が含まれる。
− 会議の議事録
− 掲示板の掲示物
− 内部の広報
− 提案箱及び提案制度
− ウェブサイト
− 電子メール
− 非公式の打合せ
− 組織の一般公開日
− フォーカスグループ
− 地域との対話
− 地域イベントへの参画
− 報道発表
− 広報及び定期会報
− 年次(又は他の定期的な)報告書
− 電話ホットライン
組織が選択するコミュニケーションの方法は,組織の規模及び利用可能な資源によって異なり得る。
5.1.5 ステップ4
この段階において,組織は,次に示す証拠を提供することが望ましい。
− 該当する場合,環境問題に関するコミュニケーションが,組織全体で行われている。
− 外部の質問に対する回答は,手順に沿った形で扱われ,かつ,行われた。
− 必要な場合,外部の環境コミュニケーションの方法を策定した。
5.1.6 ステップ5
組織は,コミュニケーションの有効性を明確にし,必要に応じて,行ったアプローチを調整する処置を
とるために,内部及び外部の利害関係者とのコミュニケーションをレビューすることが望ましい(図1の
例を参照)。

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ある小規模のエンジニアリング会社が,最近,環境マネジメントシステムを実施し,様々な利害関係者にメッセ
ージを伝達したいと考えているが,それぞれの利害関係者は,次のように,異なる種類の情報を要求する可能性が
あることを認識している。
内部の利害関係者
− 役員メンバーは,環境パフォーマンス及び環境マネジメントシステムの進捗に関する情報を要求する。
− 管理者は,環境パフォーマンス評価,並びに将来の目的及び目標に関する情報を知る必要がある。
− スタッフ及び請負者は,環境パフォーマンス基準が達成され,将来の目標が認識されることを確実にするため
に,詳細の作業指示書及び手順を要求する。
外部の利害関係者
− 近隣の地域社会は,騒音及び光害について懸念している。この情報は,サイト管理者に伝達された。
− 投資家及び保険会社は,現行の法的及びその他の要求事項,並びに,会社活動,製品及びサービスに関連する
全てのリスクに関する情報を必要としている。
− 顧客は,様々な製品に関連する環境マネジメントシステム及びライフサイクル影響に関する情報を要求する。
その会社は,メッセージを伝達するために,次に示す様々なコミュニケーション手法の利用を決定する。
− 環境報告書にまとめられている環境方針及びパフォーマンスの詳細が掲載されたウェブサイト(次を参照)。
− 対象となる個人及び請負者に送信される,詳細の作業指示書及び関連する環境規制に関する電子メール。
− 環境パフォーマンスの改善へのコミットメント及びその重要性の理由について説明しているポスター
− 地域的な関心事を議論するため,かつ,環境保護に対する組織のコミットメントを説明するための,住民との
討論会
コミュニケーション戦略を支援するために,その会社は,次の情報を含む環境報告書も作成する。
− 環境方針及び将来の戦略についての説明
− 活動,製品及びサービスの環境側面及び関連影響の一覧表
− 関連する環境法規及び規制のリスト
− 環境パフォーマンス評価及び関連指標からのデータ
− 環境マネジメントシステム及び他の環境上の役割に対して責任をもつ人の詳細
− 次の事項を含む環境パフォーマンスの要約
− 環境方針に対する進捗状況
− 達成されている目的及び目標
− 不適合を含む,特記すべき問題
この報告書は,最高責任者が署名し,かつ,その会社のウェブサイトにおいて公開された。
注記 組織は,外部に認証された環境宣言を作成することを決定することができる。これは,JIS Q 14001の要求事
項ではないが,良好なコミュニケーション実践の一例である。
図1−例−SME 環境コミュニケーション戦略

5.2 資源,役割,責任及び権限

5.2.1  一般

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誤解を生じないように,役割,責任及び権限を,明確に定めることが望ましい。資源についても,同様
に定めることが望ましい。これは,経営層が,環境コミットメントによって必要となる資源を理解し,資
源を提供する人もまた,同様の理解がなされているということで重要である。
個人の責任は,取組みの重複,業務の見落としといったような誤解を除くために,明確に定めることが
望ましい。
ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4
組織のトップマネジメン EMSのための管理責任者
組織内の役割,責任及び適 役割及び責任に影響され
ト及びEMSによって必要 切な資源を特定し,定め を任命する。 る全ての人々に,役割及び
となる定められた資源,役る。 責任を伝達し,彼らがそれ
割,責任及び権限をもつ必 らを理解し,同意すること
要性を認識する。 を確実にする。
必要に応じて資源を割り
当てる。
5.2.2 ステップ1
組織のトップマネジメントは,全ての役割,責任,権限及び資源の必要性が認識されていることが,環
境マネジメントシステムの効果的な実施のために重要であることを理解することが望ましい。
5.2.3 ステップ2
責任は,可能な限り特定の職務に対して付与され,文書化することが望ましい。これは職務記述書によ
って達成される。別の方法として,環境保護に関する特定の役割及び責任に対する記述書もあり得る(例
えば,管理責任者,プロジェクトリーダー,他の特定の環境的役割への任命)。組織内に,主要な役割,責
任及び権限を形成するに当たって,既存の割当てが正しく,かつ,その割当てに環境課題を含むように拡
大することに対する合意が必要となる。資源の配分は,実施計画の活動,予定表及び主要な通過点を考慮
することが望ましい。
5.2.4 ステップ3
JIS Q 14001の要求事項を満たすために,トップマネジメントは,“管理責任者”を任命する必要がある。
管理責任者は,環境マネジメントシステムが確立され,実施され,維持されていることを確実にし,かつ,
トップマネジメントにその進捗を報告する人物である。トップマネジメントが,管理責任者の役割を担う
こともあり得る。割り当てられた個人は,その者がもつ他の責任と比較して,マネジメントシステムに十
分な優先付けができること,かつ,必要な活動を実施する権限をもつことが重要である。
5.2.5 ステップ4
役割,責任及び権限を定めた後,これらは,組織全体に伝達されていることが望ましい。また,関わる
個人は,目的及び目標を達成することをコミットすることが望ましく,その該当部門には,それらのコミ
ットメントを満たし,かつ,必要な教育訓練を完了するために,時間,財務的支援及び技術的能力を与え
ることが望ましい。

5.3 力量,教育訓練及び自覚

5.3.1  一般
組織の要員(従業員及び請負者を含む。)の環境に関する自覚は,効果的な環境マネジメントシステムを
実施するために重要である。組織は,環境に多大に影響を与え得る活動を実施する要員が,それを実施で
きる力量をもつことを確実にする必要がある。このことは,更なる教育訓練を必要とすることがある。

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ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4
組織において,力量のある組織の著しい環境影響に 必要に応じて,教育訓練の力量,教育訓練及び自覚の
要員及びEMSに必要とさ 関連する活動の実施にお 計画を策定し,実施する。計画を維持する。
れる事項に対する自覚を いて必要となる力量を決 要求事項に対する力量を
もつ必要性を認識する。 定する。 評価し,それらが満たされ
自覚させるための手順を ていることを確実にする。
策定し,実施する。
5.3.2 ステップ1
組織は,力量のない要員が,作業を効果的に実施しないことがあるという認識をもつことが望ましい。
5.3.3 ステップ2
組織は,環境マネジメントシステムにおける要員が,求められる作業を実施する上で,どのような力量
が必要であるかを明確にすることが望ましい。これは,次の事項を含む,多くの方法によって達成できる。
− 教育訓練の必要性の分析を行う。
− 力量の評価を行う。
− 業界標準及び職業資格に対する力量を評価する。
環境及び組織に対するリスクを最小化する取組みに焦点を当てるために,著しい環境側面及び法的要求
事項に着目することから始めることが有用である。組織は,組織で働く又は組織のために働く全ての人々
が,自らの活動の環境に与える影響を自覚していることを確実にするために,自覚させるための手順を策
定し,実施することが望ましい。
5.3.4 ステップ3
教育訓練の計画は,要員の役割及び職務機能に関連する幅広い教育訓練を提供することが望ましい。教
育訓練の計画は,要員は何をする必要があるか,更に,それが,要員自身,組織及び環境に利点をもたら
す理由を理解できるような方法で伝えられることが望ましい。計画には,正式な教育訓練,職場内訓練
(OJT)の手引及び評価,並びに同僚による助言を含む,幅広い技法を含んでもよい。計画には,資源の
配分及び責任の割当ても必要である。
必要となる力量の実証は,終了した教育訓練又は経験に基づくことが望ましい。組織は,環境マネジメ
ントシステム自体及び組織の著しい環境側面の双方に関係する要員に,教育訓練を提供することが望まし
い。特に重要なことは,環境に対する損害を予防又は低減するために,ある特定の方法で活動することが
組織にとって重要である理由を,要員が理解することを確実にすることである。教育訓練の活動及び力量
の実証の記録は,維持することが望ましい。
さらに,新しいスタッフ,サイトへの訪問者及び請負者に対して,環境側面を周知するように留意して
おくことが重要である。
5.3.5 ステップ4
組織は,教育訓練,力量の開発,及び効果を監視するために利用される評価技術に関する要員からの意
見を収集することが望ましい。さらに,定期的に繰り返し教育訓練及び評価を実施することによって,力
量を適切な水準で維持できることを留意しておくことが重要である。

5.4 記録

5.4.1  一般
記録の中には,法的及びその他の要求事項によって,様式及び保管期間が規定されているものがあるが,
ほとんどの記録は,組織の裁量によって作成し,保管する。組織は,外部の利害関係者に対して環境マネ

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ジメントの実施の実証を求められる可能性があるため,これらの記録は,読みやすく入手しやすい形で維
持することが望ましい。
ステップ1 ステップ2 ステップ3
運用中のEMSの証拠として記録を維 必要に応じて記録をレビューし,維
どの記録が必要かを決定し,それら
持する必要性を認識する。 の管理の実施手順を確立する。 持する。
5.4.2 ステップ1
組織は,記録によって,環境マネジメントシステムが機能している証拠を提供し,かつ,記録を保護し,
必要なときにそれを検索できるということを認識することが望ましい。
5.4.3 ステップ2
組織は,環境側面に関連した記録を,既にもっていることが多い。要求事項の順守及び環境マネジメン
トシステムへの適合を実証するための適切な記録があることを確実にするために,法的及びその他の要求
事項,目的及び目標並びに運用管理に対してこれらの記録をレビューすることが望ましい。記録は,日付
及び署名のある活動の記録が記載された業務日誌,特定の時系列データをとるための設備の記録紙,現場
外に運び出した廃棄物のリスト,会議のメモ又は議事録を含む。
組織は,どの記録を維持するかを決定し,その記録の維持及び廃棄方法を定めた手順を策定し,実施す
ることが望ましい。この手順は,特定の保管期間を過ぎた後の記録を削除する方法も規定していることが
望ましい。
5.4.4 ステップ3
環境マネジメントシステムへの適合を実証するために必要となる記録は,収集し,レビューし,維持す
ることが望ましい。
記録は,それが要求事項の順守及び環境マネジメントシステムへの適合を実証するのに適切であること
を確実にするために,法的及びその他の要求事項,目的及び目標並びに運用管理の基準に対してレビュー
することが望ましい。

5.5 文書類

5.5.1  一般
文書類は,組織の環境マネジメントシステムにとって主要な参照元である。
ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4
EMSの適用範囲内におい 何を文書化するかを決定 文書化に必要なものを準 その文書による運用を開
て,文書化することの必要する。 備し,まとめる。 始する。
性を認識する。
5.5.2 ステップ1
組織は,文書化によって,リスクのある活動を一貫して管理することを確実にできるようになるという
ことを認識することが望ましい。さらに,組織は,どのような決定を行い,その決定はどのような情報及
び状況に基づいて行われたか,どのように必要な活動が実施されたか(誰によってなされたかを含む。),
及びその活動を行った人々がそのために教育訓練され,かつ,力量があったか,並びにそれらの活動の結
果などを,文書化によって実証することができる。
文書化が必要な範囲,及び用いる書式は,個々の組織のニーズによって異なる。特にSMEのような組
織には,文書化の必要性は限定され得るか,又は,環境に関する事業活動及び意思決定に関する文書化の
ための定着した方法を既にもっていることもある。
5.5.3 ステップ2
JIS Q 14001の要求事項に適合した環境マネジメントシステムとするには,実施される幾つかの活動のた

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  • ISO 14005:2010(IDT)

JIS Q 14005:2012の国際規格 ICS 分類一覧