JIS Q 14006:2012 環境マネジメントシステム―エコデザインの導入のための指針 | ページ 3

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Q 14006 : 2012 (ISO 14006 : 2011)
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.3.3 目的,目標及び実施計画
組織は,組織内の関連する部門及び階層で,文書化された環境目的及び目標を設定し,実施し,
維持すること。
目的及び目標は,実施できる場合には測定可能であること。そして,汚染の予防,適用可能な
法的要求事項及び組織が同意するその他の要求事項の順守並びに継続的改善に関するコミットメ
ントを含めて,環境方針に整合していること。
その目的及び目標を設定しレビューするにあたって,組織は,法的要求事項及び組織が同意す
るその他の要求事項並びに著しい環境側面を考慮に入れること。また,技術上の選択肢,財務上,
運用上及び事業上の要求事項,並びに利害関係者の見解も考慮すること。
組織は,その目的及び目標を達成するための実施計画を策定し,実施し,維持すること。実施
計画は次の事項を含むこと。
a) 組織の関連する部門及び階層における,目的及び目標を達成するための責任の明示
b) 目的及び目標達成のための手段及び日程
関連のある目的の設定は,エコデザインプロセスの成功にとって主要な要素である。
組織の目的は,エコデザインプロセスだけでなく製品のライフサイクルにわたる環境影響の改善に焦点
が当てられていることが望ましい。
製品の環境側面に関連する目的は,次の事項があり得る。
− 水平型(組織の全ての種類の製品に適用可能)
− 製品固有のもの(5.4.6.3参照)
− エコデザインプロセス関連(6.3参照)
エコデザイン目的を設定するときには,他の製品関連の設計目的(例えば,機能,アクセシビリティ,
メンテナンス)に対して十分に配慮し,規制要求事項が妥協されず,かつ,これらの他の目的とのいかな
る設計上の矛盾も解決することを確実にする必要がある。

5.4 実施及び運用

5.4.1  資源,役割,責任及び権限

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Q 14006 : 2012 (ISO 14006 : 2011)
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.1 資源,役割,責任及び権限
経営層は,環境マネジメントシステムを確立し,実施し,維持し,改善するために不可欠な資
源を確実に利用できるようにすること。資源には,人的資源及び専門的な技能,組織のインフラ
ストラクチャー,技術,並びに資金を含む。
効果的な環境マネジメントを実施するために,役割,責任及び権限を定め,文書化し,かつ,
周知すること。
組織のトップマネジメントは,特定の管理責任者(複数も可)を任命すること。その管理責任
者は,次の事項に関する定められた役割,責任及び権限を,他の責任にかかわりなくもつこと。
a) この規格の要求事項に従って,環境マネジメントシステムが確立され,実施され,維持され
ることを確実にする。
b) 改善のための提案を含め,レビューのために,トップマネジメントに対し環境マネジメント
システムのパフォーマンスを報告する。
役割及び責任を定めるときに,製品の環境パフォーマンスの改善に共同で取り組むことができる組織の
他の部門も含め,製品の設計・開発プロセスに関与する部門に特別な注意が払われることが望ましい(例
えば,マーケティング,販売,生産,製品管理,顧客支援)。
5.4.2 力量,訓練及び自覚
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.2 力量,教育訓練及び自覚
組織は,組織によって特定された著しい環境影響の原因となる可能性をもつ作業を組織で実施
する又は組織のために実施するすべての人が,適切な教育,訓練又は経験に基づく力量をもつこ
とを確実にすること。また,これに伴う記録を保持すること。
組織は,その環境側面及び環境マネジメントシステムに伴う教育訓練のニーズを明確にするこ
と。組織は,そのようなニーズを満たすために,教育訓練を提供するか,又はその他の処置をと
ること。また,これに伴う記録を保持すること。
組織は,組織で働く又は組織のために働く人々に次の事項を自覚させるための手順を確立し,
実施し,維持すること。
a) 環境方針及び手順並びに環境マネジメントシステムの要求事項に適合することの重要性
b) 自分の仕事に伴う著しい環境側面及び関係する顕在又は潜在の環境影響,並びに各人の作業
改善による環境上の利点
c) 環境マネジメントシステムの要求事項との適合を達成するための役割及び責任
d) 規定された手順から逸脱した際に予想される結果
必要な力量を明確にするとき,組織は,製品の設計・開発に対して責任がある全ての人(組織からの要
員又は組織のために働く要員)を考慮に入れることが望ましい。組織は,これらの人々が,製品のライフ
サイクル全体にわたって製品に関連する環境側面及び影響を認識し,かつ,その知識をもつことを確実に
することが望ましい。他の分野と並行して,人々は,製品の環境側面の特定及び評価,並びに環境改善戦
略の特定ための方法論及びツールを適用するための,力量をもつか,又は力量を利用できることが望まし

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い。
5.4.3 コミュニケーション
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.3 コミュニケーション
組織は,環境側面及び環境マネジメントシステムに関して次の事項にかかわる手順を確立し,
実施し,維持すること。
a) 組織の種々の階層及び部門間での内部コミュニケーション
b) 外部の利害関係者からの関連するコミュニケーションについて受け付け,文書化し,対応す

組織は,著しい環境側面について外部コミュニケーションを行うかどうかを決定し,その決定
を文書化すること。外部コミュニケーションを行うと決定した場合は,この外部コミュニケーシ
ョンの方法を確立し,実施すること。
効果的な戦略は,外部及び内部のコミュニケーションを含む。組織は,次のコミュニケーションの側面
に対して注意を払い,対処し,重要な場合には処置をとることが望ましい。
a) 製品の設計・開発に直接的及び間接的に責任をもつ部門を含む,ボトムアップ,トップダウン及び水
平型の組織の様々な階層及び部門間での,製品の環境パフォーマンスに関する内部コミュニケーショ

b) 外部の利害関係者との関連のコミュニケーション(例えば,非政府組織,バリューチェーン内の組織,
政府)。このコミュニケーションは,ライフサイクル全体に対する関連環境側面の分析に関して,様々
な利害関係者間の協力を支援する。さらに,この情報の共有は,異なる組織が,全体的な環境影響を
最小化するという目的をもって集まるときに初めて明らかになる解決策の構築を促進する(特に,“生
産”が,最も高い環境影響をもつライフサイクル段階ではない場合)。
c) 製品ライフサイクルに関与する異なる当事者(例えば,使用者,販売業者,リサイクル業者)に,生
産段階を超えて環境パフォーマンスを改善させるために必要な行動についての情報を提供する。この
情報は,製品の適切な使用,メンテナンス,及び使用済段階に関する手引を含むことができ,ユーザ
マニュアル(紙,電子媒体など),分解指示書及びその他の支援文書によって提供することができる。
このコミュニケーションは,次の事項に関する情報を含んでもよい。
− ライフサイクル全体(原材料の入手,製造,配送,使用/メンテナンス,使用済段階)にわたる,関
連するインプット(材料,エネルギー,水及びその他の資源の消費),及びアウトプット(廃棄物,排
出物など)
− 法規制要求事項(例えば,エネルギー効率ラベル)への適合
− 環境ラベル及び宣言
組織が,外部コミュニケーションに取り組み,具体化することを助ける幾つかの規格がある。例えば,
環境ラベル及び宣言のための原則,実施例及び要求事項を含むJIS Q 14020,JIS Q 14021,JIS Q 14024,
JIS Q 14025,又は環境コミュニケーションについての一般情報を提供するJIS Q 14063。
注記 外部コミュニケーションの方法は,守秘契約のような特定の合意のタイプを含む。

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5.4.4 文書類
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.4 文書類
環境マネジメントシステム文書には,次の事項を含めること。
a) 環境方針,目的及び目標
b) 環境マネジメントシステムの適用範囲の記述
c) 環境マネジメントシステムの主要な要素,それらの相互作用の記述,並びに関係する文書の
参照
d) この規格が要求する,記録を含む文書
e) 著しい環境側面に関係するプロセスの効果的な計画,運用及び管理を確実に実施するために,
組織が必要と決定した,記録を含む文書
この細分箇条に関しては,追加の手引はない。JIS Q 14001の4.4.4における要求事項が,エコデザイン
プロセスのためのニーズを完全に網羅する。
5.4.5 文書管理
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.5 文書管理
環境マネジメントシステム及びこの規格で必要とされる文書は管理すること。記録は文書の一
種ではあるが,4.5.4に規定する要求事項に従って管理すること。
組織は,次の事項にかかわる手順を確立し,実施し,維持すること。
a) 発行前に,適切かどうかの観点から文書を承認する。
b) 文書をレビューする。また,必要に応じて更新し,再承認する。
c) 文書の変更の識別及び現在の改訂版の識別を確実にする。
d) 該当する文書の適切な版が,必要なときに,必要なところで使用可能な状態にあることを確
実にする。
e) 文書が読みやすく,容易に識別可能な状態であることを確実にする。
f) 環境マネジメントシステムの計画及び運用のために組織が必要と決定した外部からの文書を
明確にし,その配付が管理されていることを確実にする。
g) 廃止文書が誤って使用されないようにする。また,これらを何らかの目的で保持する場合に
は,適切な識別をする。
この細分箇条に関しては,追加の手引はない。JIS Q 14001の4.4.5における要求事項が,エコデザイン
プロセスのためのニーズを完全に網羅する。
5.4.6 運用管理
5.4.6.1 一般
製品の設計・開発プロセスの設定には様々な方法があるが,この規格は,JIS Q 9001の7.3に規定する
方法による。その要求事項を枠の中で示し,さらに,エコデザインに関連する特定の手引を提供する。

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Q 14006 : 2012 (ISO 14006 : 2011)
JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引
4.4.6 運用管理
組織は,次に示すことによって,個々の条件の下で確実に運用が行われるように,その環境方
針,目的及び目標に整合して特定された著しい環境側面に伴う運用を明確にし,計画すること。
a) 文書化された手順がないと環境方針並びに目的及び目標から逸脱するかもしれない状況を管
理するために,文書化された手順を確立し,実施し,維持する。
b) その手順には運用基準を明記する。
c) 組織が用いる物品及びサービスの特定された著しい環境側面に関する手順を確立し,実施し,
維持すること,並びに請負者を含めて,供給者に適用可能な手順及び要求事項を伝達する。
組織は,エコデザインのプロセスが特定の条件の下で実行されることを確実にするために,次の事項を
行うことが望ましい。
− エコデザインを,既存の設計・開発プロセス(箇条6参照)に組み込むために,文書化された手順を
確立し,実施し,維持する。
− 請負者を含む供給者に対して,適用可能な手順及び要求事項を伝達する。例えば,外部の機関が設計
の遂行のために雇われた場合は,内部の手順との一貫性を確実にするために,その機関にエコデザイ
ンのアプローチに関する情報を提供することが望ましい。
5.4.6.2 設計・開発の計画
JIS Q 9001:2008 品質マネジメントシステム−要求事項
7.3.1 設計・開発の計画
組織は,製品の設計・開発の計画を策定し,管理しなければならない。
設計・開発の計画において,組織は,次の事項を明確にしなければならない。
a) 設計・開発の段階
b) 設計・開発の各段階に適したレビュー,検証及び妥当性確認
c) 設計・開発に関する責任及び権限
組織は,効果的なコミュニケーション及び責任の明確な割当てを確実にするために,設計・開
発に関与するグループ間のインタフェースを運営管理しなければならない。
設計・開発の進行に応じて,策定した計画を適切に更新しなければならない。
注記 設計・開発のレビュー,検証及び妥当性確認は,異なった目的をもっている。それら
は,製品及び組織に適するように,個々に又はどのような組合せでも,実施し,記録
することができる。
エコデザインは,設計・開発の計画の中核的要素であることが望ましい。とりわけ,組織は,設計・開
発段階においてどのように環境配慮事項を考慮するか,設計・開発のための環境関連の責任,権限及び設
計・開発段階のレビュー,検証及び妥当性確認においてどの環境基準を使用するのかを決定することが望
ましい。
5.4.6.3 設計・開発へのインプット

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JIS Q 14005:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 14006:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISQ14050:2012
環境マネジメント―用語