JIS Q 14064-1:2010 温室効果ガス―第1部:組織における温室効果ガスの排出量及び吸収量の定量化及び報告のための仕様並びに手引

JIS Q 14064-1:2010 規格概要

この規格 Q14064-1は、組織のためのGHGの排出量及び吸収量の定量化及び報告に関する,原則及び要求事項について規定。組織のGHGインベントリの設計,開発,管理,報告及び検証に関する要求事項を含む。

JISQ14064-1 規格全文情報

規格番号
JIS Q14064-1 
規格名称
温室効果ガス―第1部 : 組織における温室効果ガスの排出量及び吸収量の定量化及び報告のための仕様並びに手引
規格名称英語訳
Greenhouse gases -- Part 1:Specification with guidance at the organization level for quantification and reporting of greenhouse gas emissions and removals
制定年月日
2010年5月20日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 14064-1:2006(IDT)
国際規格分類

ICS

13.020.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
環境マネジメント 2020
改訂:履歴
2010-05-20 制定日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS Q 14064-1:2010 PDF [24]
                                                               Q 14064-1 : 2010 (ISO 14064-1 : 2006)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[3]
  •  2 用語及び定義・・・・[3]
  •  3 原則・・・・[9]
  •  3.1 一般・・・・[9]
  •  3.2 適切性・・・・[9]
  •  3.3 完全性・・・・[9]
  •  3.4 一貫性・・・・[9]
  •  3.5 正確性・・・・[9]
  •  3.6 透明性・・・・[9]
  •  4 GHGインベントリの設計及び開発・・・・[9]
  •  4.1 組織の境界・・・・[9]
  •  4.2 活動の境界・・・・[10]
  •  4.3 GHGの排出量及び吸収量の定量化・・・・[11]
  •  5 GHGインベントリの構成要素・・・・[13]
  •  5.1 GHGの排出量及び吸収量・・・・[13]
  •  5.2 GHGの排出量の削減又は吸収量の増加を図る組織の活動・・・・[13]
  •  5.3 基準年のGHGインベントリ・・・・[14]
  •  5.4 不確かさの評価及び削減・・・・[14]
  •  6 GHGインベントリの品質管理・・・・[14]
  •  6.1 GHGの情報管理・・・・[14]
  •  6.2 文書保持及び記録保管・・・・[15]
  •  7 GHG報告・・・・[15]
  •  7.1 一般・・・・[15]
  •  7.2 GHG報告書の計画・・・・[15]
  •  7.3 GHG報告書の内容・・・・[16]
  •  8 検証活動における組織の役割・・・・[17]
  •  8.1 一般・・・・[17]
  •  8.2 検証の準備・・・・[17]
  •  8.3 検証の管理・・・・[17]
  •  附属書A(参考)各施設データの組織データへの連結・・・・[19]
  •  附属書B(参考)その他の間接的な温室効果ガス(GHG)の排出量の例・・・・[20]
  •  附属書C(参考)温室効果ガス(GHG)の地球温暖化係数(GWP)・・・・[21]
  •  参考文献・・・・[22]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Q 14064-1 pdf 1] ―――――

Q 14064-1 : 2010 (ISO 14064-1 : 2006)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS Q 14064の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Q 14064-1 第1部 : 組織における温室効果ガスの排出量及び吸収量の定量化及び報告のための仕
様並びに手引
JIS Q 14064-2 第2部 : プロジェクトにおける温室効果ガスの排出量の削減又は吸収量の増加の定量
化,監視及び報告のための仕様並びに手引(予定)
JIS Q 14064-3 第3部 : 温室効果ガスに関する主張の妥当性確認及び検証のための仕様並びに手引(予
定)

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Q 14064-1 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Q 14064-1 : 2010
(ISO 14064-1 : 2006)

温室効果ガス−第1部 : 組織における温室効果ガスの排出量及び吸収量の定量化及び報告のための仕様並びに手引

Greenhouse gases-Part 1: Specification with guidance at the organizationlevel for quantification and reporting of greenhouse gas emissions andremovals

序文

  この規格は,2006年に第1版として発行されたISO 14064-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
“注記”に記載した情報は,関連する要求事項を理解するための,又は明確にするための手引である。
気候変動は,各国,政府,企業及び一般市民が,今後数十年間に直面する最大の課題の一つとされてい
る。気候変動は,人為的システムと自然システムとの双方に影響し,資源の利用,生産及び経済活動に重
大な変化を生じさせるおそれがある。これを受け,大気中の温室効果ガス(以下,GHGという。)の濃度
を安定化させるため,国際,地域,国内及び地方のレベルでの取組が策定され,かつ,実施されている。
このようなGHG対策には,GHGの排出量及び/又は吸収量の定量化,監視,報告及び検証が不可欠であ
る。
この規格では,組織又は企業が行うGHGインベントリの設計,開発,管理及び報告に関する原則及び
要求事項を詳説する。この規格には,GHGの排出量の境界の判定,組織によるGHGの排出量及び吸収量
の定量化,並びにGHG管理の改善をねらいとする具体的な企業の行動又は活動の特定に関する要求事項
が含まれる。また,インベントリの品質管理,報告,内部監査,及び検証活動のための組織の責任におけ
る要求事項並びに手引も含む。
ISO 14064-2では,特にGHGの排出量の削減又は吸収量の増加を目的とするGHGプロジェクト又はプ
ロジェクトに基づく活動に焦点を当てる。ISO 14064-2は,プロジェクトにおけるベースラインシナリオ
の決定,並びにベースラインシナリオに関連したプロジェクトにおけるパフォーマンスの監視,定量化及
び報告のための原則及び要求事項を含むとともに,GHGプロジェクトの妥当性確認及び検証のための基盤
を提供する。
ISO 14064-3では,GHGインベントリの検証に関する,及びGHGプロジェクトの妥当性確認又は検証
に関する原則及び要求事項を詳述する。ISO 14064-3は,GHGに関する妥当性確認プロセス又は検証プロ
セスについて規定するとともに,妥当性確認又は検証の計画,アセスメント手順,及び組織又はプロジェ
クトによるGHGに関する主張の評価のような構成要素を特定する。ISO 14064-3は,組織又は独立当事者
が,GHGに関する主張の妥当性確認又は検証に用いることができる。

――――― [JIS Q 14064-1 pdf 3] ―――――

2
Q 14064-1 : 2010 (ISO 14064-1 : 2006)
この規格,ISO 14064-2及びISO 14064-3(以下,JIS Q 14064規格群という。)の関係を,図1に示す。
JIS Q 14064-1 ISO 14064-2
組織のGHGインベントリの設計 GHGプロジェクトの設計及び実施
及び開発
GHGインベントリの文書化及び GHGプロジェクトの文書化及び
報告 報告
該当するGHG
プログラム又は
GHGに関する主張 GHGに関する主張 意図した利用者
意図した利用者の
ニーズに沿った 妥当性確認及び/又は検証 の要求事項
検証
保証水準
ISO 14064-3
検証プロセス 妥当性確認プロセス及び検証プロセス
例えば,ISO 14065
妥当性確認又は検証を行
プログラム別 プログラム別
う機関に対する要求事項
図1−JIS Q 14064規格群の各部間の関係
JIS Q 14064規格群は,GHGインベントリ又はGHGプロジェクトの定量化,監視,報告及び妥当性確
認又は検証に,明確性及び一貫性を与えることによって,全世界の組織,政府,プロジェクトの推進者及
び利害関係者に有益となることが期待される。特に,JIS Q 14064規格群の利用によって,次の事項が可能
となる。
− GHGの定量化における環境の面からの完全性を高める。
− GHGプロジェクトによる排出量の削減及び吸収量の増加を含む,GHGの定量化,監視及び報告の信
頼性,一貫性及び透明性を高める。
− 組織のGHGの管理戦略及び計画の策定及び実施を促進する。
− GHGプロジェクトの開発及び実施を促進する。
− GHGの排出量の削減及び/又は吸収量の増加におけるパフォーマンス及び進ちょく(捗)状況を把握
する能力を高める。
− GHGの排出量の削減又は吸収量の増加によるクレジットの付与及び取引を促進する。

――――― [JIS Q 14064-1 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
Q 14064-1 : 2010 (ISO 14064-1 : 2006)
JIS Q 14064規格群の利用者は,次のような事例に適用することによって便益を得られる可能性がある。
a) 企業のリスク管理 : 例えば,リスク及び機会の抽出及び管理
b) 自主的取組 : 例えば,自主的なGHGの登録簿制度又は報告制度への参加
c) HG市場 : 例えば,GHGの排出枠又はクレジットの売買
d) 規制当局/政府への報告 : 例えば,早期対応によるクレジット,交渉による合意又は国の報告プログ
ラム
企業のGHGインベントリに関する現行の国際規格及び運用規則をたたき台に前進を図るという目的に
沿い,この規格は,参考文献[4]に述べられている重要な概念及び要求事項の多くを取り入れている。こ
の規格の利用者は,参考文献[4]を参照し,適切な概念及び要求事項に関する追加的な手引を得ることが
推奨される。
箇条の中には,この規格の利用者に対し,どのアプローチが使用されたのか,又は下された判断は何か
について説明するように要求するものがある。説明には一般的に,次の事項の文書化が含まれる。
− そのアプローチは,どのように使用されたか,又はその判断は,どのように下されたか。
− そのアプローチは,なぜ選ばれたか,又はその判断は,なぜ下されたか。
箇条の中には,この規格の利用者に対し,どのアプローチが使用されたのか,又は下された判断は何か
について正当な根拠を示すように要求するものがある。正当な根拠には,一般的に,次の事項の文書化が
含まれる。
− そのアプローチは,どのように使用されたか,又はその判断は,どのように下されたか。
− そのアプローチは,なぜ選ばれたか,又はその判断は,なぜ下されたか。
− 他のアプローチは,なぜ選ばれなかったか。

1 適用範囲

  この規格は,組織のためのGHGの排出量及び吸収量の定量化及び報告に関する,原則及び要求事項に
ついて規定する。この規格には,組織のGHGインベントリの設計,開発,管理,報告及び検証に関する
要求事項を含む。
JIS Q 14064規格群は,いかなるGHGプログラムに対しても中立的である。何らかのGHGプログラム
が適用される場合,該当するGHGプログラムの要求事項は,JIS Q 14064規格群の要求事項に追加して適
用する。
注記1 JIS Q 14064規格群の要求事項を満たすことで,もし,組織又はGHGプロジェクトの推進者
が,GHGプログラムの要求事項を順守できなくなる場合,該当するGHGプログラムの要求
事項が優先される。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 14064-1:2006,Greenhouse gases−Part 1: Specification with guidance at the organization level
for quantification and reporting of greenhouse gas emissions and removals(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。

2 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

――――― [JIS Q 14064-1 pdf 5] ―――――

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JIS Q 14064-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14064-1:2006(IDT)

JIS Q 14064-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧