JIS Q 20915:2019 鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法

JIS Q 20915:2019 規格概要

この規格 Q20915は、鉄鋼製品の特徴である閉ループリサイクルを反映した鉄鋼製品のLCI計算を行うため,次に示す項目[a)鉄鋼製品のLCI計算に用いられる機能単位(functional unit)の仕様;b)鉄鋼製品のLCI計算に用いられるシステム境界(system boundary)の定義;c)鉄鋼製品のLCI計算における鉄鋼スクラップの評価;d)鉄鋼製品のLCI計算における共製品(co-product)の評価;e)鉄鋼製品のLCI計算結果の報告]に対する要求事項及び指針について規定。

JISQ20915 規格全文情報

規格番号
JIS Q20915 
規格名称
鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法
規格名称英語訳
Life cycle inventory calculation methodology for steel products
制定年月日
2019年6月20日
最新改正日
2019年6月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 20915:2018(MOD)
国際規格分類

ICS

77.080.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021
改訂:履歴
2019-06-20 制定
ページ
JIS Q 20915:2019 PDF [29]
                                                                                  Q 20915 : 2019

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[2]
  •  2 引用規格・・・・[3]
  •  3 用語及び定義・・・・[3]
  •  4 鉄鋼製品のLCIの基本条件・・・・[5]
  •  4.1 一般要求事項・・・・[5]
  •  4.2 機能及び機能単位・・・・[5]
  •  4.3 システム境界・・・・[6]
  •  4.4 データ品質要件・・・・[6]
  •  5 スクラップリサイクルを考慮した鉄鋼製品LCI計算の手順・・・・[8]
  •  5.1 一般・・・・[8]
  •  5.2 天然資源採掘から鉄鋼製品出荷までのLCIの計算・・・・[8]
  •  5.3 スクラップリサイクルへの配分・・・・[9]
  •  5.4 データ収集・・・・[10]
  •  5.5 共製品への配分の手順・・・・[13]
  •  6 報告・・・・[13]
  •  7 クリティカルレビュー・・・・[14]
  •  附属書A(参考)Xprの計算例・・・・[15]
  •  附属書B(参考)LCI結果の報告例・・・・[17]
  •  附属書C(参考)システム境界外での共製品の利用の例・・・・[20]
  •  附属書D(参考)規格間の比較・・・・[21]
  •  附属書E(参考)リサイクル率の計算の詳細・・・・[22]
  •  附属書F(参考)電力及び蒸気のインベントリ計算・・・・[24]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[26]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Q 20915 pdf 1] ―――――

Q 20915 : 2019

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工
業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済
産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Q 20915 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Q 20915 : 2019

鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法

Life cycle inventory calculation methodology for steel products

序文

  この規格は,2018年に第1版として発行されたISO 20915を基とし,JISとしての適用を考慮したため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ(以下,LCIという。)は,幅広い製品及び用途に対するライフ
サイクルアセスメント(以下,LCAという。)を実施する上で,重要な構成要素である。その理由は,そ
れらの製品及び用途において,製造,生産及び製品輸送を支えるために鉄鋼が用いられているからである。
この規格では,鉄鋼製品のLCIの計算方法を規定する。この計算方法は,幅広い鉄鋼製品に適用可能であ
り,世界の主要な鉄鋼生産プロセス,すなわち,天然資源採掘から鉄鋼製品出荷に至る生産プロセスだけ
でなく,スクラップのリサイクル及びその処理にも適用できる。この方法論は,JIS Q 14040:2010に規定
された原則及び枠組み並びにJIS Q 14044:2010に規定された要求事項及び指針に準拠しており,これらが
鉄鋼製品の製造及び鉄鋼リサイクルにどのように適用されるかを示している。
鉄鋼製品のライフサイクルは,次の各段階から構成される(図1参照)。
a) 天然資源及び外部スクラップによる原料の調達。天然資源は,原材料の採掘,輸送及び中間処理を含
む。外部スクラップは,最終製品の製造工程及び使用されなくなった最終製品から回収される。
b) 製鉄所における鉄鋼製品の製造。
c) 需要家による最終製品の製造。需要家とは,例えば,自動車,建設,機械,電機などの鉄鋼製品の需
要家である。
d) 最終製品の使用。ここで,最終製品に使用される鉄鋼製品は,最終製品の環境パフォーマンス1) に影
響を与える。例えば,部品として使用されている鉄鋼の質量は,自動車の燃料(又はエネルギー)消
費に影響を与える。
注1) 環境パフォーマンスは,JIS Q 14050[6]の3.16参照。
e) 使われなくなった最終製品の素材回収。外部スクラップは,最終製品の製造工程又は使用されなくな
った最終製品から回収される。
f) 回収された外部スクラップのリサイクルによる天然資源の代替。
この規格では,原材料の調達並びに製鉄所における鉄鋼製品の製造及び外部スクラップリサイクルの各
ライフサイクル段階を対象にしている。最終製品の製造及び最終製品の使用については,対象としていな
い。
鉄鋼製品の生産では,リサイクルされるスクラップが様々な比率で,天然資源である鉄鉱石とともに用

――――― [JIS Q 20915 pdf 3] ―――――

2
Q 20915 : 2019
いられている。したがって,鉄鋼製品のLCIにおいては,スクラップリサイクルの効果を正しく理解する
ことが必要である。
一般に,材料のリサイクルは,資源及びエネルギーの消費を低減し,天然資源の採掘及び処理に伴う環
境影響を避けられるという好ましい効果がある。ただし,材料のリサイクルにおいては,その処理及び輸
送に伴う環境負荷も考慮する必要がある。
材料のリサイクルの便益を理解する上で重要な要素は,リサイクルによる品質変化の有無である。リサ
イクル材から製造された製品が,天然資源から製造された製品と同等の品質が得られる場合,このような
材料のリサイクルは,閉ループリサイクルと呼ばれる。
スクラップのリサイクルによって製造された鉄鋼製品は,既存のプロセスにスクラップの品質管理を適
用して,天然資源である鉄鉱石から製造された鉄鋼製品と同等の製品にすることができる。種々の鉄鋼製
品の特性は,様々な合金設計及び熱処理などのプロセスによって得られている。これらの鉄鋼冶金技術が,
トランプエレメント2) を含んだ合金設計を可能にし,鉄鋼では閉ループリサイクルが実現されている。
注2) 鋼中に微量混入しているニッケル(Ni),クロム(Cr),モリブデン(Mo),銅(Cu),すず(錫)
(Sn)などの元素をいう。ここでは主にスクラップから持ち込まれるものを対象としている。
リサイクルの潜在的な効果をJIS Q 14040及びJIS Q 14044に準拠して定量化するために,LCAを適用
することができる。
この規格の範囲外
社会におけ 使われなく
天然 原料事 需要家 る最終製品 なった最終
資源 前処理 製鉄所での 鉄鋼 (自動車製造最終 (自動車,船
鉄鋼生産 製品 者など)による
製品 製品の素材
舶,建築な 回収(解体及
最終製品製造 ど)使用/再 び回収)
使用
内部スクラップ
加工スクラップ 老廃スクラップ
自家発生
スクラップ スクラッププール
スクラップ
図1−鉄鋼製品のライフサイクルの概念図

1 適用範囲

  この規格は,鉄鋼製品の特徴である閉ループリサイクルを反映した鉄鋼製品のLCI計算を行うため,次
に示す項目に対する要求事項及び指針について規定する。
a) 鉄鋼製品のLCI計算に用いられる機能単位(functional unit)の仕様
b) 鉄鋼製品のLCI計算に用いられるシステム境界(system boundary)の定義
c) 鉄鋼製品のLCI計算におけるスクラップの評価
d) 鉄鋼製品のLCI計算における共製品(co-product)の評価
e) 鉄鋼製品のLCI計算結果の報告
なお,LCI計算結果の利用[ライフサイクルインパクトアセスメント(LCIA)を含む。]については,
この規格の対象とはしない。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 20915:2018,Life cycle inventory calculation methodology for steel products(MOD)

――――― [JIS Q 20915 pdf 4] ―――――

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Q 20915 : 2019
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0203 鉄鋼用語(製品及び品質)
JIS Q 14040:2010 環境マネジメント−ライフサイクルアセスメント−原則及び枠組み
注記 対応国際規格 : ISO 14040:2006,Environmental management−Life cycle assessment−Principles
and framework(IDT)
JIS Q 14044:2010 環境マネジメント−ライフサイクルアセスメント−要求事項及び指針
注記 対応国際規格 : ISO 14044:2006,Environmental management−Life cycle assessment−
Requirements and guidelines(IDT)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS G 0203による。
3.1
鉄鋼製品(steel product)
製鉄所で製造し,出荷される鉄鋼の製品。
例 熱間圧延鋼板及び鋼帯,酸洗熱間圧延鋼板及び鋼帯,冷間圧延鋼板及び鋼帯,焼鈍冷間圧延鋼板
及び鋼帯,電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯,溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯,ティンフリースチール,
ぶりき,塗装鋼板及び鋼帯,形鋼,厚鋼板,棒鋼,線材,継目無鋼管,電気抵抗溶接鋼管
3.2
最終製品(final product)
使用前に追加加工を必要としない製品。[1]
例 自動車,建築構造物,建築外構,容器
3.3
スクラップ(scrap)
鉄鋼の生産工程,最終製品の製造工程,最終製品が使われなくなったときなど,鉄鋼製品のライフサイ
クル段階から回収され,鉄鋼生産の原料としてリサイクルされる鉄鋼材料。
3.4
内部スクラップ(internal scrap)
製鋼工程(例えば,転炉又は電気炉)で発生し,同じ製鋼工程で投入されるスクラップ。
3.5
自家発生スクラップ(home scrap)
製鉄所内において,製鋼工程より下流の工程(圧延,表面処理など)から発生し,製鋼工程で投入され
るスクラップ。
3.6
加工スクラップ(manufacturing scrap)

――――― [JIS Q 20915 pdf 5] ―――――

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JIS Q 20915:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20915:2018(MOD)

JIS Q 20915:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 20915:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG0203:2009
鉄鋼用語(製品及び品質)

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