4
R 1669 : 2014
7 報告
試験の結果は,次の各項目について報告する。
a) 材料ロット番号
b) 試験年月日
c) 試験結果
1) 密度
2) 弾性率
3) ポアソン比
4) 熱膨張率
5) 曲げ強さ(試験条件,平均値及びワイブル係数)
6) ビッカース硬さ(試験条件及び平均値)
7) 破壊じん(靭)性(KI, IFR)(試験条件及び平均値)
8) 微細組織(気孔寸法,介在物数及び介在物寸法)
d) 等級分類
――――― [JIS R 1669 pdf 6] ―――――
5
R 1669 : 2014
附属書A
(規定)
転がり軸受球用窒化けい素材等級分類基準
A.1 等級分類基準
等級分類基準は,表A.1による。
表A.1−等級分類基準
判定基準 等級1 等級2 等級3
1. 曲げ強さ(MPa)a)
a) 4点曲げ
・強さ(平均値) : スパン40 mm 最小 760 最小 660 最小 480
: スパン30 mm 最小 800 最小 700 最小 530
・ワイブル係数 最小 12 最小 9 最小 7
b) 3点曲げ
・強さ(平均値) : スパン40 mm 最小 894 最小 798 最小 595
: スパン30 mm 最小 915 最小 817 最小 629
・ワイブル係数 最小 12 最小 9 最小 7
2. ビッカース硬さ(平均値)(GPa)b)
最小 14.2 最小 13.3 最小 12.7
3. 破壊じん(靭)性(KI, IFR)(平均値)(MPa・m0.5)
最小 6.0 最小 5.0 最小 5.0
4. 微細組織
a) 気孔寸法(μm) 最大10 最大10 最大25
b) 介在物含有量(個数/cm2)
最大寸法(μm) 200以上 0 0 1以下
100以上 200未満 0 1以下 2以下
50以上 100未満 1以下 2以下 4以下
25以上 50未満 4以下 8以下 16以下
注a) 曲げ強さについては,ここに示すいずれかの方法で判定する。
b) 試験力は,196.1 Nを推奨するが,試料の寸法を考慮して,98.07 N又は49.03 Nを用いてもよい。
――――― [JIS R 1669 pdf 7] ―――――
6
R 1669 : 2014
附属書JA
(規定)
破壊じん(靭)性(KI, IFR)の計算式
JA.1 計算式
JA.1.1 圧痕それぞれの2a及び2cの計算
2a=(2a1+2a2)/2及び2c=(2c1+2c2)/2 (1)
JA.1.2 破壊じん(靭)性(KI, IFR)の計算
Niihara等の式(2)による。
KI, IFR=2.64(E0.4)(P0.6)(a0.8/c1.5) (2)
KI, IFR : 破壊じん(靭)性(MPa・m0.5)
E : 弾性率(GPa)
P : 試験力(N)
a : 圧痕の対角線長さの平均の半分(μm)
c : き裂長さの平均の半分(μm)
注記 圧痕の対角線長さ及び附随するき裂長さの測定は,図JA.1を参照。
2c1
2a1
2a2 2c2
2a1,2a2 圧痕の対角線長さ
2c1,2c2 き裂長さ
図JA.1−ビッカース圧痕の対角線長さ及びき裂長さ
参考文献 K. Niihara, R. Morena, D.P. H. Hasselman; "Evaluation of KIc of brittle solids by the indentation method
with low crack-to-indent ratios", Journal of Materials Science Letters 1 (1982) 13-16
――――― [JIS R 1669 pdf 8] ―――――
附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 26602:2009 Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−
JIS R 1669:2014 ファインセラミックス−転がり軸受球用窒化けい素材の基本特性
及び等級分類 Silicon nitride materials for rolling bearing balls
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範 転がり軸受球に使用 1 一致 −
囲 する窒化けい素を主
成分とする焼結材の
基本特性及び等級分
類
2 引用規
格
3 用語及 3 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格にはSEPB法による破 SEPB法による破壊じん(靭)性
び定義 壊じん(靭)性があるが,JIS は使用しないため,不要。
にはない。
4 基本特 密度,弾性率,ポアソ 4 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では熱膨張率が2.0 国内には熱膨張率3.2×10−6 /℃以
性 ン比,熱膨張率の基本 3.7×10−6 /℃であるが,JISでは
上の材料が実際にはない。また,
特性 2.03.2×10−6 /℃。 最大を3.7×10−6 /℃として範囲を
広げると,これまでの範囲を根拠
とした設計変更が必要になる。
5 窒化け 表A.1に照合 5 一致 −
い素材等
級分類法
6 試験方
R1
法
66
6.1 密度 密度の測定 6.1 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では密度測定をISO JISによる測定で対応可。
9 : 2
18754によるが,JISではJIS R
01
1634による。
4
2
――――― [JIS R 1669 pdf 9] ―――――
R1
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
6
国際規 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
69 : 2
格番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
01
及び題名 の評価
4
6.2 弾性 弾性率の試験 6.2 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では弾性率及びポアソ JISによる測定で対応可。
率 ポアソン比の試験 6.3 ン比の測定をISO 17561による
6.3 ポア が,JISではJIS R 1602による。
ソン比
6.4 熱膨 熱膨張率の測定 6.4 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では熱膨張率測定を JISによる測定で対応可。
張率 ISO 17562によるが,JISでは
JIS R 1618による。
6.5 曲げ 曲げ強さの試験 6.5 一致 −
強さ
6.6 ビッ ビッカース硬さの試 6.6 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格ではビッカース硬さの 推奨を設けることで同じ試験力
カース硬 験 試験力をHV5,HV10及びHV20 での測定が優先され,比較しやす
さ の3種類としているが,JISで くなる。
は196.1 Nを推奨し,98.07 N又
は49.03 Nを用いても可。
6.7 破壊 破壊じん(靱)性の試 6.7 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では破壊じん(靭)性 破壊じん(靱)性測定はASTM及
じん(靱)験 測定をASTM F 2094によるが, びISO規格が同内容なので問題
性(KI, IFR) JISではISO 14627及び附属書 ない。SEPB法は使用しないため,
JAによる。ISO規格にはSEPB 不要。
法による破壊じん(靭)性測定
の記載があるが,JISにはない。
6.8 微細 微細組織の測定 6.8 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格では,微細組織に関し 微細組織について,ISO規格でも
組織 Annex Aに研磨方法,SEMなど 受渡当事者間の取り決めとする
の観察,観察部位,色などの規ところが主なので,本文の説明だ
定があるが,JISでは本文に光 けで可。
学顕微鏡観察に関する基本的な
測定を規定した。
− − 7 削除 ISO規格では等級分類を規定し 箇条5と同じなので不要。
ているが,JISにはない。
――――― [JIS R 1669 pdf 10] ―――――
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JIS R 1669:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 26602:2009(MOD)
JIS R 1669:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1669:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISR1600:2011
- ファインセラミックス関連用語
- JISR1601:2008
- ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法
- JISR1602:1995
- ファインセラミックスの弾性率試験方法
- JISR1610:2003
- ファインセラミックスの硬さ試験方法
- JISR1618:2002
- ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法
- JISR1625:2010
- ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法
- JISR1634:1998
- ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法