JIS R 1625:2010 ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法

JIS R 1625:2010 規格概要

この規格 R1625は、ファインセラミックスの室温及び高温における曲げ強さ試験及び引張強さ試験から得られる即時破壊強さデータの,形状母数(ワイブル係数)及び尺度母数を求める方法の一つである単一モード・2母数ワイブル統計解析法について規定。

JISR1625 規格全文情報

規格番号
JIS R1625 
規格名称
ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法
規格名称英語訳
Weibull statistics of strength data for fine ceramics
制定年月日
1996年7月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 20501:2003(MOD)
国際規格分類

ICS

81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
1996-07-01 制定日, 2001-12-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2010-03-23 改正日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS R 1625:2010 PDF [16]
                                                                                   R 1625 : 2010

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 原理・・・・[2]
  •  5 統計解析に関するワイブル分布関数・・・・[3]
  •  6 統計解析方法・・・・[3]
  •  6.1 強さ試験データ・・・・[3]
  •  6.2 形状母数及び尺度母数の推定法・・・・[3]
  •  7 記録・・・・[6]
  •  附属書A(参考)最ゆう法を用いた母数推定の解析事例・・・・[7]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[12]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1625 pdf 1] ―――――

R 1625 : 2010

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ファ
インセラミックス協会(JFCA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS R 1625:1996は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1625 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1625 : 2010

ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法

Weibull statistics of strength data for fine ceramics

序文

  この規格は,2003年に第1版として発行されたISO 20501:2003を基とし,単一モード・2母数ワイブル
統計解析法に対応するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,ファインセラミックスの室温及び高温における曲げ強さ試験及び引張強さ試験から得られ
る即時破壊強さデータの,形状母数(ワイブル係数)及び尺度母数を求める方法の一つである単一モード・
2母数ワイブル統計解析法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 20501:2003,Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−Weibull statistics
for strength data(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS R 1601 ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法
JIS R 1604 ファインセラミックスの高温曲げ強さ試験方法
JIS R 1606 ファインセラミックスの室温及び高温引張強さ試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
3.1
単一モードワイブル分布
統計処理の対象とする強度データ群のもつ分布の種類であり,破壊原因が1種類だけであり,かつ,ぜ

――――― [JIS R 1625 pdf 3] ―――――

2
R 1625 : 2010
い(脆)性破壊を起こした強度データからなる。
3.2
形状母数(ワイブル係数 : m)
ワイブル分布における確率密度関数の形状を決めるパラメータで,推定値として扱う。この値が大きい
ほど強さ分布の広がりは小さい。
3.3
尺度母数(β)
2母数ワイブル分布において累積破壊確率が63.2 %となる強さで,推定値として扱う。
3.4
2母数ワイブル分布
形状母数,尺度母数及び位置母数の三つのパラメータのうち,位置母数を0としたワイブル分布。
3.5
最ゆう(尤)法
強さデータから母数を推定する一つの方法。得られた観測値が実現する確からしさ(ゆう度)を最大に
するように母数を決定する方法。
3.6
ワイブルプロット
強さデータを,たて軸lnln (1−F )−1,横軸ln ‰ 盛られたグラフにプロットすること。ここでFは累
積破壊確率, ‰潟
3.7
データのランク法
強さ又は破壊応力データの順序数[6.2 e) 1)]から累積破壊確率を計算する方法。
3.8
信頼区間
強さデータから推定したパラメータ の真値(母数) ‰ あらかじめ定められた一定の確率1− 愀
上で含まれる区間(L 愀‰
,U )のこと。ここで1− 頼係数, 愀‰ 柿 この規格では0.1だけを
用いる。L 及びU は,それぞれ下側信頼限界及び上側信頼限界である。

4 原理

  この規格は,別途得られたファインセラミックスの室温及び高温における曲げ強さ試験及び引張強さ試
験から得られる即時破壊強さデータを使用し,その材料の強度及びそのばらつきを他の材料と比較したり,
部材設計を行う場合に必要となる破壊確率及び強度の関係を明らかにする統計データを求めることができ
る。統計分布の適用性を厳密にするために,強度試験は破壊起点近傍での単一引張応力場の得られる曲げ
及び引張試験結果に限定し,破壊源も1種類であることを要件にしている。統計量であるから,元となる
強度試験データは多いことが望ましいが,材料のもつばらつきも加味して,得られた結果の確からしさを
表す“信頼区間”も求めることができる。
強度データセットはこの規格の手順に則り,小さい順に並べられ,強度の順位を示すランクを算出する。
その後,最ゆう法といわれる繰り返し計算法によって単一モードワイブル分布の特性を表す,形状母数及
び尺度母数を求める。得られた形状母数,尺度母数及びデータ数によって,信頼区間が算出される。得ら
れた結果は,数値データとともに,図示することで強さと破壊確率との関係が分かりやすく示される。

――――― [JIS R 1625 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
R 1625 : 2010

5 統計解析に関するワイブル分布関数

  強さデータの解析には,次の式で表す単一モード・2母数ワイブル分布関数を用いる。
m
F 1 exp
ここに, F( 単一モード・2母数ワイブル分布関数
m : 形状母数
強さ又は破壊応力(Pa又はN/mm2)
β : 尺度母数(Pa又はN/mm2)

6 統計解析方法

6.1 強さ試験データ

  統計解析の対象とするデータは,曲げ強さ試験データ及び引張強さ試験データとし,その試験方法は,
通常次による。
a) 曲げ強さ試験方法は,JIS R 1601又はJIS R 1604の規定による。
b) 引張強さ試験方法は,JIS R 1606の規定による。
c) 強さ試験は,いずれも30本以上の試験片について行うことが望ましい。

6.2 形状母数及び尺度母数の推定法

  ワイブル分布関数の未知母数である形状母数m及び尺度母数βを,最ゆう法によって求め,ワイブルプ
ロット図も作成する。
手順は,次による。
a) ワイブル分布関数又はその確率密度関数に最ゆう法を適用することによって得られる次の式(1)によ
って,形状母数の仮推定値 mを算出する。
t
n
tln
m
n
n i i
n i 1
ln i n
0 (1)
mt i 1 t
m
i
i 1
ここに, 椀 i=1n) : i番目の試料の強さデータ
n : 強さデータの数
t は,次の式(2)によって算出し,JIS Z 8401の規定によって有効数字3けたに丸
b) 尺度母数の仮推定値
mの代わりに式(3)で算出したmを代入したときの尺度母数の推定値を,
める。また,式(2)において,t
バイアス補正を行った推定値 とする。
t
/1 m
n
1 mt
t i (2)
ni 1
ここに, m :
t 形状母数の仮推定値
c) 形状母数の推定値mは,次の式(3)によって統計上のバイアス補正を行うことによって算出し,JIS Z
8401の規定によって有効数字3けたに丸める。
m Bnm t (3)

――――― [JIS R 1625 pdf 5] ―――――

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JIS R 1625:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20501:2003(MOD)

JIS R 1625:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1625:2010の関連規格と引用規格一覧